【プロトレーナー解説】痩せたい!その一心で始めたダイエット。ただ食べたい物を我慢する辛いダイエットをしていませんか?無理な食事制限でのダイエットは辛く感じ、長く続きません。なぜ食事を減らすだけでは痩せないのか解説していきます。
やめたい!と思う前にダイエットの基本を確認しよう
ダイエットをしよう!と意気込んでも辛くて途中でいつも挫折してしまいます
高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス
日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200
そういう失敗をしてしまう人は多いですよね。「ダイエット = 辛い」と考えるのは一旦やめて、まずはダイエットのやり方の基本から再確認しましょう
基礎代謝とは?
基礎代謝という言葉は聞いたことがあると思います。普段の生活で何もせずじっとしていても自動的に消費されるエネルギーのことです。一般成人で平均の基礎代謝量は男性で約1500kcal、女性で約1200kcalと言われています。ただこの数値は人によって変わり、増やすことも可能です。基礎代謝量を増やす方法としては筋肉をつけていくことが一番です。筋肉をつけることによって基礎代謝を増やすことができるので消費するエネルギーも増え、痩せやすい身体に変えていけるのです。
摂取カロリーについて
1日で食べたもののカロリーを把握しておくことも大事です。単純な話では基礎代謝量>摂取カロリーにすれば体重は落ち、痩せてきます。コンビニなどの食品のカロリー表記を見たことはありますか?例えばパッと食べやすいおにぎりは約150〜250kcal、パンだと約250〜500kcalと商品によっては高いものもあります。
ただ、人によっては基礎代謝が少ない方もいるのでこの計算だけで食事量を減らしていくのは生活していく上で危険な状態にもなりかねません。そんな状態にならないためにも運動や筋トレをして基礎代謝を増やしたり、ウォーキングなどの運動でその日の消費カロリーを多くします。カロリーを減らすにしてもそのカロリーの中でしっかりと栄養を摂っていくことが大切です。
食事の質について
カロリーの話をした上で「じゃあなにを食べればいいの?」と悩むと思います。
例えば基礎代謝量が1200kcalの方が朝と昼にパンを1つずつ食べれば摂取カロリーはすでに約1000kcal近く摂っていることになります。パンはご飯より腹持ちが悪いためすぐに空腹になりやすいです。お腹が空いたから間食をするとまたカロリー摂取量も増え悪循環に陥りやすいです。なのでパンを食べるより腹持ちのいいおにぎりに変えてみたり、おにぎり+サラダなどの低カロリーでしっかり栄養を摂れる食べ物に変えてみてください。
「ダイエット = 辛い」は食事の減らし方が間違っているから!?
高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス
日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200
具体的なダイエット中の食事の摂り方を紹介しますね
リバウンドを防ぐためにも急な食事の増減はオススメしません。
食事制限中でも栄養はしっかり摂る
リバウンドを防ぐためにも自分の食事を管理することはとても大切です。ダイエットで食事制限をしていても栄養はしっかり摂っていれば健康的に痩せることができますし、リバウンドもしにくくなります。
ダイエット中に特に意識してもらいたいのは高タンパク・低カロリーな食事です。タンパク質は筋肉をつけるための大事な栄養素になるので太りにくい身体を作ることにつながります。普段の食事の中ではタンパク質は不足しがちなので食事制限をすれば摂取量はもっと減ります。
タンパク質の代表的な食べ物は大豆製品や肉・魚です。
大豆製品の豆腐や納豆、肉類だと鶏の胸肉はタンパク質も多く脂肪も少ないのでカロリーも抑えることができます。最近ではコンビニやスーパーでサラダチキンなど買ってすぐ食べられるものが売られています。手軽に買えるものであればツナ缶や卵もタンパク質が豊富です。食卓のサラダにゆで卵を乗せてみたり、鶏肉をほぐしたものを乗せるだけでもタンパク質を摂取することができますね。
タンパク質以外の栄養素も大切です。身体を動かすエネルギーになる炭水化物や脂質、ビタミン・ミネラルなども身体を作る大事な栄養素です。炭水化物はダイエット中敬遠されがちですが、炭水化物を抜いてしまうとエネルギー源がなくなってしまうのでフラフラしたり低血糖になる原因になります。しかし食べ過ぎても太る原因になるので朝・昼に食べて一番エネルギー消費の少ない夜だけ抜いてみるなど1日の中で調整してみましょう。
食べたものは全部記録することが大事
一度、その日に食べたもの・飲んだものを全部記録してみてください。自分では全然食べていないつもりでも意外と食べていたり、一緒にカロリーや栄養素も分かりますのでどの栄養素が多い・少ないなども再確認できます。ノートに記録するでもいいですし、スマートフォンのアプリでも食事を記録できるものがあります。
高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス
日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200
毎日記録を続けることでモチベーションが上がりますし、同時に体重や体脂肪なども記録することで身体の変化も目に見えてわかるようになりますよ。
ダイエットを決意しても、目標体重になる前に挫折してしまう人も多いのではないでしょうか。そんな方にオススメなのが、ダイエットノートを作ることです。ノートに食事内容や目標を書くことで、挫折せずに痩せることができるのです。今回はそんなダイエットノートの作り方をご紹介します。
どうしてもお腹が空いてしまったら?
人は空腹が続くとそれ自体がストレスに感じ、そのストレスに対抗するために血圧や血糖値を上昇させてストレスと戦います。この時に働くのがノルアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンです。これらのホルモンが空腹のイライラを出したり、空腹が続くと食欲などの欲求を司るドーパミンが出やすくなります。ノルアドレナリンやドーパミンの放出を防いでくれるホルモンがセロトニンです。
セロトニンとは?
セロトニンというホルモンは通称『幸せホルモン』『痩せるホルモン』と言われています。セロトニンは気分を落ち着かせてくれる神経伝達物質で効果として食欲や喜怒哀楽をコントロールするホルモンです。セロトニンが減ってしまうとうつ病や摂食障害にもなる危険性があります。食事制限をしていて急に暴飲暴食に走ってしまう方もセロトニンの不足が原因になっていると言われています。
ダイエットする上で大事なホルモンです。このセロトニンを増やす方法を3つお教えしていきます。
セロトニンを増やす方法
まず1つ目は朝日を浴びることです。朝日を浴びることによって脳のセロトニンが分泌されるようになります。朝しっかり起きて浴びるようにもなるので体内時計を正しくして生活を見直すこともできます。
2つ目は口角を上げることです。口角を上げると笑った時と同じ顔になりますよね。そうすることによってセロトニンを分泌させることができるのです。顔の筋肉の表情筋は普段意外と使われない筋肉です。使われないまま年齢を重ねていくとシワやたるみの原因になります。口角を上げるだけでも表情筋を使うことができ、笑顔の癖もついて顔が引き上がりシワやたるみの防止にもつながります。
3つ目は食事でセロトニンを増やすこともできます。セロトニンはトリプトファンという成分でできており、このトリプトファンが多く含まれる食べ物は肉・魚・大豆食品・乳製品・ナッツ類などに含まれます。これらの食べ物は先ほど説明したようにダイエットの食事としてもオススメの食べ物です。
乳製品のヨーグルトやアーモンドなどのナッツ類はコンビニで手軽に買えますし、小腹が空いた時に食べるのもオススメです。しかし、食べ過ぎは禁物ですよ。トリプトファンを多く含む食べ物を摂取することによって腸で作られるセロトニンを増やすことができます。
食事制限中のオススメレシピ
〜ダイエットスープの材料〜
玉ねぎ 2~3個
セロリ 1/2~1本
キャベツ 1/2個
ピーマン 1個
ホールトマト(缶詰)1缶
コンソメ(固形)1~2個
塩・胡椒 適量
水 2~3リットル
〜作り方〜
①野菜を一口大に切る。
②鍋に切った野菜、ホールトマト、コンソメ、水を入れる。
③10分ほど煮込んで野菜に火が通ったら塩・胡椒で味付けをする。
野菜が柔らかい方がいい方は煮込み時間を増やしてください。野菜の大きさもお好みで変えても大丈夫です。
とても簡単にできるスープですが脂肪燃焼の効果もあるスープなんです。玉ねぎはコレステロールの増加を防ぎ、血液をサラサラにします。セロリやキャベツはビタミンや食物繊維を多く含み、ピーマンは燃焼成分カプシエイトを含んでいて脂肪燃焼の効果があります。
暖かいスープなら身体も温まるので代謝を上げる効果もありますので冬場など身体を温めたい時などもオススメです。味をトマト缶の代わりに豆乳や醤油に変えてみたり、具材をタンパク質の多い鶏肉やささみなどを入れて具材をアレンジして自分流のダイエットスープを作るのもいいですね。
体重が落ちなくなる⁉︎停滞期とは?
人は食事や体重を減らすと『ホメオスタシス』という機能が働きます。少ない栄養での吸収力をあげてそれ以上の体重減少を防ごうとする自分の生命を守る機能です。生きていく上で大事な機能なのでダイエット中はホメオスタシスともうまく付き合っていく必要があります。
しかし停滞期が来ることはダイエットが成功している証拠でもあります。ダイエットを始めてから1ヶ月経ったくらいや自分の体重の5%ほど減ったら停滞期になると言われています。ダイエットをしてれば必ずぶつかる壁なのでここで諦めずに今まで通り食事の管理を続けていくことが大切です。焦らずに食事の管理と運動もしっかり続けることによって停滞期中のリバウンドを防いでくれます。
ダイエットが辛くてやめたい時の対処法まとめ
○自分の基礎代謝量やダイエット前の摂取カロリーを把握しておく。
○食事の管理をしっかりして毎日記録する。
○摂取カロリー<消費カロリーになるように運動も取り入れる。
○食事は高タンパク・低カロリーを心がける。
○間食をしたい時はヨーグルトやナッツ類がオススメ。
○ストレスは厳禁!無理のない食事制限をする。
○続けられるダイエットをする。
ダイエットは短い期間では結果は出づらいです。やはり長期間続けていくことで結果が出て理想の身体に近づくことができます。どうしてもやめたい時は急に食事制限や運動をやめるとリバウンドの原因になるので食事は少ない量から1~2週間かけて元の食事に戻し、急激な変化を出さないようにするとリバウンドもしにくくなります。
ポイントを抑えれば今まで体重が落ちなかった方も原因が分かってダイエット方法を見直せば痩せることができるかもしれません。
高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス
日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200
自分の食生活も見直せるチャンスなので痩せたい気持ちに焦らず、ゆっくり時間をかけてダイエットを行ってみてください。