糖質制限ダイエットでリバウンドする理由!リバウンドを防ぐ3つの対策を解説!

監修者

石井大輔

NESTAゴルフコンディショニングスペシャリスト、中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状、DNAフィジカル協会認定トレーナー

糖質制限をしているが、痩せない、繰り返しリバウンドしているあなた!実は間違った方法をしています!糖質制限のリバウンドをする理由を5つ、リバウンドを防ぐ対策を3つ解説します!リバウンドをしないようにする方法を理解して、糖質制限ダイエットを成功しましょう。

2人に1人はリバウンドする!糖質制限の落とし穴

糖質制限とは?

流行中のダイエット方法である、糖質制限。
糖分や炭水化物などを制限したり、カットすることによりみるみる体重が落ちて痩せる人が続出していることから、20代から50代の女性の6人に1人は糖質制限をやっている、やったことがあると言われています。
からだの構造上、エネルギー源となる糖の摂取量が少なくなると、脂肪などを分解して糖を作り出そうとするからだの代謝を利用するため、体重が短期間に大幅に減少して、肥満改善に大きな効果を発揮します。面倒なカロリー計算や、食べ物を選ぶ手間がないため、その手軽さから沢山の方が実践しています。

しかし、糖質制限やってるが、体重が落ちない、常にイライラする、便秘になって肌もボロボロになったなど、結果が出ない人や糖質制限をやめた途端リバウンドした、という声も聞かれます。
なぜ同じ糖質制限なのに、ここまで結果が分かれてしまうのでしょう。

糖質制限はリバウンドするのか?

職場の人が、糖質制限ダイエットしてて、最近リバウンドしたって泣いてたんですけど、糖質制限ってリバウンドするんでしょうか?

石井大輔監修トレーナーからのアドバイス

NESTAゴルフコンディショニングスペシャリスト、中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状、DNAフィジカル協会認定トレーナー

リバウンドしますね。これは、リバウンドする糖質制限をしているからです。

糖質制限でリバウンドする理由1.炭水化物抜きダイエットをしている

糖質制限は、字の如く糖質を制限することであって、糖質を摂らないということではありません。手軽にできるという反面、極端に糖質の摂取量を制限しがちになります。

糖質制限の代表が、ごはん、パン、うどんなどを食べなきゃ痩せると意気込んで炭水化物を抜こうとします。

ここにリバウンドのリスクが潜んでいます。炭水化物はエネルギーとしてすぐに使われる、非常に依存性が強い食べ物です。炭水化物を摂ると血糖値(GI値)が一気に上がって、脳が目覚めて元気になるような感覚になります。仕事などで疲れているときに、糖分が欲しくなるのはこのためです。この脳が快感を感じる仕組みを脳内報酬系といいます。この仕組みが麻薬や覚せい剤による快感と同じなんです。糖質を摂ることで脳内麻薬と呼ばれるエンドルフィンを増加させ、神経伝達物質であるドーパミンも放出されます。
つまり糖質を摂れば摂るほど快感を感じる仕組みになっていって、摂取量が次第に増えていきます。
だから日常生活でふとしたときに、炭水化物を食べてしまうとその快感の心地よさから、制限がかからなくなり、逆に今まで我慢していたストレスが爆発してしまい、過剰に摂取してしまいます。だからリバウンドを起こしてしまうのです。

糖質制限でリバウンドする理由2.筋トレをほとんどしていない

糖質制限は脂肪と一緒に筋肉も失っている

糖質制限をしていると、常にエネルギー不足になっているため、頭がぼーっとして思考能力が低下しやすいです。その他にも、力が出ないという感覚になり、運動することが億劫になったり、そもそも糖質制限のみをやっていて運動はほどんどしていないのもリバウンドを起こす原因です。
特に筋トレを行わないために筋肉が痩せ細ってしまい、その結果代謝が下がってしまい、脂肪が落ちないからだになってしまいます。

ダイエットの基本はエネルギー消費量>摂取量

糖質制限は効果が高いと言っても、食事制限の方法に過ぎません。糖質制限が長くなると、からだは常に省エネルギー状態になっていきます。そうなると、今食べている食事の量と消費するエネルギー量のバランスをとれてしまいます。ダイエットの基本は、エネルギーの消費量が、摂取量を超えること。エネルギーが常に赤字の状態にすることです。バランスが取れている状態になると体重の変動が止まります(停滞期)。
この状態から抜け出すには、更に食事の量を減らすか、エネルギー消費量を上げるしかないです。

筋トレをしないと筋肉分解→基礎代謝低下

糖質制限をしていると、エネルギー源である糖を作り出すために、脂肪を分解して糖を作ろうとします(ケトン体)。この状態が続くと、脂肪を分解してエネルギーを作ろうとしますが、同時に筋肉も分解してしまうんです。筋肉量が多いほうが、基礎代謝は高いですし、運動以外でのエネルギー消費量は多いので、余分な脂肪がつかなくなります。

しかし糖質制限のみ行っていて、筋トレをしてないとどんどん筋肉が分解されて、基礎代謝が下がっていき、徐々に脂肪がついてきたり、水分が溜まりやすくなって体重が増えてしまいます。
徐々に体重が増えてしまうと、筋肉が分解されているので、再び体重を落とすのに時間がかかってしまいます。たいていの場合、そこであきらめてしまい、一気にリバウンドしてしまいます。

糖質制限でリバウンドする理由3.便秘でリバウンドする

確かに同僚も筋トレしてないです。他にもリバウンドの原因ってありますか?

糖質制限=炭水化物制限抜きではない

糖質制限のリバウンドで次に多いのが、便秘が原因で体重が停滞したり、増えてしまうことです。

糖質制限をするときに、取り組みやすいのが炭水化物を摂らないこと。特にごはんを食べなかったり、極端に摂らないようにする人が多いです。イメージとして糖質制限=炭水化物を制限=「ごはん食べない」っていうのが多いです。ごはんを抜いたり、制限をかけることはおすすめしません。

炭水化物を抜くと便秘に繋がる

ごはんは、糖質と繊維質でできています。玄米の場合は繊維質のほうが多く、雑穀米などの方が、あわやひえなど栄養素が含まれます。これらのごはんを抜いてしまうと食物繊維が不足してしまい、便秘になりやすくなり、リバウンドしてしまいます。

糖質制限をすると食事量も少なくなるので、必要な栄養素が足りなくなります。またどうしても野菜中心になってしまい、偏った食事になってしまいます。野菜の中でも糖質を多く含む食品もあるので、逆に糖質を摂りすぎている場合もあります。その結果、腸内環境が悪くなり、便秘がひどくなって、リバウンドしてしまいます。

糖質制限でリバウンドする理由4. むくみでリバウンドする

石井大輔監修トレーナーからのアドバイス

NESTAゴルフコンディショニングスペシャリスト、中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状、DNAフィジカル協会認定トレーナー

さらにむくみやすくなってリバウンドをしやすいですね。

水分と糖質とむくみの関係

本来、糖質制限はむくみを解消するにはいい方法です。それは糖質(炭水化物)は水分との結びつきが強いからです。
(ごはん1gあたり3gと結びつきます。お茶碗1杯あたり150gで、糖質が55g摂ることになるので、水分は165g摂ることになります。)

ごはんを炊くときは大量に水を使って、ふっくら炊き上げます。
なのでごはんを大量に食べることによって、水分も大量に摂取することになり、むくみやすくなるんです。だから、炭水化物を抑えることで余分な水分をからだに溜め込むことを防げるので、むくみの解消にはいいのです。

極端な糖質抜きはむくみに繋がる

しかし、炭水化物を極端に制限することにより、エネルギー不足からからだを冷やすことになるので、代謝が下がってしまい、水分をからだの外に排出することができなくなってしまい、水分や老廃物が溜まりやすくなり、むくみやすくなってしまうのです。

また野菜中心の食事になりがちなので、よりからだを冷やしてしまい、むくみをひどくしてしまうのです。さらに、炭水化物以外の食事に関して、塩分が沢山含まれている(味付けが濃い)食事を摂ることも多いので、さらにむくみやすいからだになってしまい、徐々に体重が増えてリバウンドを起こしてしまうのです。

糖質制限でリバウンドを防ぐためには

リバウンドを防ぐポイント①|糖質制限を急にやめない

では、糖質制限でリバウンドを防ぐには、どうしたらいいか。

これは、他のダイエットと同じですが、まずは体重の変動がなくなったからといって、一気に糖質制限をやめないことです。

今までかなりエネルギー不足を続けてきたので、それをやめて食べてしまうと我慢してきた反動で、一気に食べてしまう。ドカ食いをしてしまいます。そうなると、少し食べただけでも一気にエネルギーを溜め込もうとしたり、水分を溜めようとして体重も1-2㎏増えます。だからいきなりやめるのではなく、1-2週間かけて徐々に制限を解除していくのがポイントです。

リバウンドを防ぐポイント②|糖質制限方法を見直す

もうひとつのポイントは、1日の糖質摂取量を見直すのがいいです。糖質制限には、主に3つの制限方法があります。

◯1つめ
リバウンド率は高いが効果も出るのが1日の糖質を30g~60g以下、1食あたり10g~20g以下に制限する方法です。炭水化物を一切摂らないため、極めてダイエット効果が高いです。

◯2つめ
2つめは、1日の糖質を70g~100g以下、1食あたり50g~60g以下に制限する方法です。主食を精製度の低い(玄米や全粒粉など)物にします。食事に炭水化物を食べれることで、継続させやすくリバウンドしにくくなります。

◯3つめ
3つめは1日の糖質を110g~140g以下、1食あたり50g~69g以下にする制限する方法です。糖質制限のハードルはかなり低いやり方ですが、継続するのが容易なので、リバウンドを防ぐには極めて有効です。糖質制限を継続しながら、リバウンドを防いでいくには、次のことを意識していきましょう。

糖質制限のリバウンドを防ぐ具体的な対策3つ

対策①炭水化物カットをやめる

糖質制限のリバウンドを防ぐには、何より炭水化物をカットして糖質制限をしないことです。炭水化物は糖質も含んでいますが、食物繊維も含んでいるので、完全カットしてしまうと、便秘になって余分な水分を溜め込んでしまい、徐々に体重が増えてしまいます。

リバウンドを防ぐには、計画的に糖質制限の摂取を変えていくことです。炭水化物カットで糖質制限をしていくなら、専門家の指導の下に、2か月を限度に行います。

その後、1日の糖質摂取量を70g~100gに移行していきます。そこから最終的に1日の糖質摂取量を110~140g以下にしていくのが、リバウンドを防ぐ理想の状態です。

また、炭水化物を食べる場合は、どの炭水化物を避けるようにするのかが重要になります。
例えば白米をお茶碗一膳(150g)で糖質は約55gですが、白がゆにすると23.5gまで少なくなります。パンでは、食パンは1枚で26.6gですが、クロワッサンだと1個で14gなので何をチョイスするかがポイントです。
ただし、麺類は避けるようにしましょう。麺類は総じて糖質が多く1杯あたり50g以上になってしまいます。さらに一番避けたいのが、はるさめです。30g中25gが糖質という物なので、よくインスタントのはるさめスープは、摂らないようにしましょう。

対策②筋トレを積極的に行う

次にリバウンドを防ぐのに積極的に取り入れたいのが、運動特に筋トレです。

筋トレは見た目の変化、メリハリのある体型を作るためには必須の運動です。

触れる筋肉(アウターマッスル)を鍛えることで、エネルギーの消費を上げられて、脂肪の分解を促してくれて、更に余分な脂肪がつかないからだにしてくれます。特に筋トレで筋肉に負担をかけることによって、筋肉の中に貯蔵されてる糖(グリコーゲン)を使い果たすことができます。そうすると糖質を摂取したときに、筋肉の中に貯蔵されるので、脂肪として溜めづらくなります。

次に触れない筋肉(インナーマッスル)を鍛えることで、姿勢が良くなったり、歪みが改善されます。それによって、内臓の位置が元に戻って機能が高まり基礎代謝が上がります。その結果、常にエネルギーを消費しやすいからだになって、リバウンドを防ぐことができるのです。

石井大輔監修トレーナーからのアドバイス

NESTAゴルフコンディショニングスペシャリスト、中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状、DNAフィジカル協会認定トレーナー

筋トレは理想は週に3回できるといいですね

対策③たんぱく質、食物繊維をよく食べる

◯たんぱく質をしっかり摂る
糖質制限を成功させるためには、ただ糖質を減らせばいいというわけではありません。たんぱく質が必要量きちんと摂れていることが前提です。

たんぱく質がしっかり摂れていて、糖質制限をすると体組成の改善がみられます。その状態を継続することによって、リバウンドを防ぐことになります。なのでたんぱく質をしっかりと摂りましょう。

目安は体重1kgあたり1.8g。例えば体重50kgの場合は90gになります。
たんぱく質90g摂るためには、肉、魚、大豆450gたべなければいけません。なので食事量は増えてしまいますので、プロテインをうまく活用していけば、カロリーも食事のコストも抑えられて一石二鳥です。

◯食物繊維を積極的に摂る

糖質制限中は炭水化物の量をへらしているので、自然と食物繊維が不足しがちになり、便秘やむくみが出やすいです。なので、糖質制限中は食物繊維を積極的に摂取する必要があります。
野菜を多く摂るということになりますが、この野菜にも当然糖質が含まれているので、できるだけ低糖質の野菜を摂るようにしましょう。具体的にはレタス、ブロッコリー、大豆もやしがいいです。

まとめ

いかがでしたか?糖質制限は決して難しい方法ではありません。むしろ今やっている糖質制限が、辛いストイックなやり方をやっている場合が多いです。そのためそのストレスに耐え切れなかったり、目標を達成して一気に糖質制限を解除してしまうことから、リバウンドを起こしてしまうのです。だから

・糖質制限は段階的に摂取量を変えていく
・炭水化物カットをやめる
・筋トレを積極的に行う
・たんぱく質、食物繊維をよく食べる

ここを意識して、リバウンドのない糖質制限をしてみましょう。