妊娠中の筋トレは注意しよう!やってもいいメニューを紹介

筋トレをしている女性で、妊娠によって筋トレができなくって今までの努力が水の泡になってしまうかもしれない…と心配する人もいるのではないでしょうか?そんな女性のために妊娠中にできる筋トレメニューと注意点を紹介します。

妊娠中に筋トレをしていいか?

日本のお医者さんは妊娠中の筋トレを禁止する人もいますが、フィットネス先進国であるアメリカのお医者さんは妊娠中の筋トレに協力的です。

その理由の1つとしては、アメリカはフィットネス先進国であるためフィットネスの研究も日本より盛んに行われており、フィットネス人口も多いことがあげられます。そして研究によって、妊娠中の筋トレをすることは多くのメリットがあることが分かっています。

【参考文献】

妊娠中の筋トレのメリット③ 妊娠中はパワーがある

妊娠をしている時は、お腹の中にいる胎児を守ろうとすることから、血液量の増加、最大酸素摂取量の増加、心拍出量の増加といった体を強くしようとする現象が起きます。

これらの現象は、持久力を必要とするトレーニングをしている状態と同じような変化であり、体力的に強くなります。そのため妊娠中はパワーがあり、筋力トレーニングにも適した状態といえます。

【参考文献】
石井直方(2008)『筋肉まるわかり大事典』ベースボールマガジン社

妊娠中の筋トレのメリット② 「妊娠糖尿病」の予防

妊娠以前に糖尿病を患っていなかったが、妊娠中に糖代謝異常を起こす病気を「妊娠糖尿病」といいます。妊娠中は胎児に優先的に糖を供給できるように、摂取した糖を分解するためのインスリンの働きを抑えるインスリン拮抗ホルモンが分泌されます。

インスリンの働きが抑えられているため、もっと多くのインスリンを分泌する必要があるのですが、必要な量のインスリンを分泌できない妊婦は血糖値が上昇しやすく、「妊娠糖尿病」になってしまいます。

「妊娠糖尿病」になりやすい妊婦の特徴の1つに肥満があり、妊娠中の筋トレすることは、有酸素運動しかしなかった場合や何も運動しない場合に比べて「妊娠糖尿病」のリスクを下げられるとの研究結果があります。よって、妊娠中の筋トレは「妊娠糖尿病」を予防するというメリットがあります。

【参考文献】

妊娠中の筋トレのメリット③ 安産

お腹の中の赤ちゃんを出産するのには、非常に多くの体力や筋力を必要とします。そのため、妊娠中に運動をして、体力や筋力をつけることは大切です。

そして妊娠中に筋トレをすることで、帝王切開による出産の可能性は低くなり、低体重で産まれる新生児の可能性も低くなり、産後の回復も早くなるという研究結果があります。よって、妊娠中の筋トレは安産になる可能性が高くなるというメリットがあります。

【参考文献】

妊娠中の筋トレで気をつけないといけないこと

妊娠中に高強度の筋トレをしても妊婦や胎児の健康状態に害を及ぼすことはないという研究結果があります。

しかし、筋トレを高強度でしている際に、腹圧がかかりすぎて早産になってしまう可能性もあるため、高強度で腹圧をかけて筋トレをすることはオススメできません。

【参考文献】

妊娠中にやってもいい筋トレメニュー

妊娠中の筋トレでは、どの部位を狙った筋トレであっても腹圧をあまりかけすぎないことを意識して筋トレをするようにしましょう。そのため、重量を重くするより回数を多くすることが推奨されており、1セットが8〜15回程度になるような重量を選択しましょう。

体幹

妊娠中にお腹が大きなるとともに腰痛に悩まされる妊婦も増えていきますが、腰痛の原因の1つは姿勢が無意識のうちに前重心になっていることがあげられます。よって体幹を鍛えることで姿勢をまっすぐに保てるようになり、腰痛を予防することができます。

[マウンテンクライマー]

この筋トレでは、体幹以外にも腕、肩、脚といった全身の筋トレになるためオススメです。

①腕をまっすぐに伸ばしたまま手を肩幅に開き、腕立て伏せの形になります。このとき肩甲骨を外に広げるイメージで、お尻が上がったり下がったりしないように頭からかかとまでが一直線になるように気をつけます。

②息を吐きながらゆっくりと片脚を胸の方に引き寄せます。そして1度息を吸ってから、息を吐きながらゆっくりと片脚を元の位置に戻していきます。これらの動作では、体が常に一直線で腰が反ったりしないように気をつけ、脚を動かす際に骨盤が左右にずれないように気をつけましょう。

③逆の脚も②と同様に行います。

両脚をしたら1回と数え、8〜15回を3セットすることを目標に行いましょう。

妊娠中に増加した体重を支えるだけでなく、全身の筋肉の70%が下半身にあるといわれているため基礎代謝を維持して太らないようにしたり、出産の際にも脚を踏ん張っていきむ際に脚の筋肉は必要になってきます。

[スクワットコンボ]

この筋トレでは、脚以外にも体幹の筋トレになるためオススメです。

①イスを体の前に持ってきて、イスの背面が目の前にくるようにします。そして、その前に立ち、脚を肩幅に開きます。
②かかとに重心をかけながら、膝を曲げて体を深く落とします。
③太ももが地面と並行になるまで腰を降ろしたら、息を吸いながら5秒ほど膣を上げるように締めます。
④息を止めて、5秒ほど膣を締め続けます。
⑤息を吐きながら力を抜きます。
⑥ゆっくりと膝を伸ばして元の姿勢に戻ります。

②〜⑥までを1回と数え、5回程度を3セットすることを目標に行いましょう。

妊娠中には自分の体調と相談しながら筋トレをしましょう

妊娠中の筋トレはメリットがたくさんあるのでオススメですが、自分の体調と相談して、無理をせずに出来る範囲の筋トレをすることが大切です。

そして医師の診療を受けてアドバイスをもらったり、筋トレの知識を持ったパーソナルトレーナーをつけてトレーニングをするのも良いでしょう。

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