ダイエットサプリは本当に痩せるのか?

手軽に痩せられる!といったキャッチコピーの「ダイエットサプリ」は、本当に痩せる効果があるのでしょうか?ダイエットサプリの効果は4つに分類することができます。それぞれ期待できる効果と、「実際のところ本当に痩せられるのか?」という疑問を解消します。

ダイエットサプリには主に4つの種類がある

ダイエットサプリと一言で言っても、そこに含まれる栄養素や目的というのは大きく変わります。そうした数多くあるダイエットサプリの効果は次の4つに集約されます。

それは、「脂肪燃焼」「糖質・脂質カット」「食欲抑制」「腸内環境改善」の4種類です。では実際にそれぞれがどんな効果のあるサプリなのか、次から見ていきましょう。

ダイエットサプリの効果① 脂肪燃焼編

脂肪燃焼を目的としたタイプのダイエットサプリに多く含まれるのは、L-カルニチンといった栄養素などです。この栄養素はトレーニーの中にもサプリとして摂取している人もいるほど有名です。

脂肪をエネルギーに変換するのに必要な栄養素の1つであり、L-カルニチンを摂取することで効率的な脂肪燃焼を助けてくれます。また、このサプリにはL-カルニチン以外に、辛味成分として有名なカプサイシンなどが含まれていることが多いです。カプサイシンは新陳代謝を促進するという効果があります。

このサプリは有酸素運動の後に摂取することで、さらに脂肪燃焼効果をアップさせようという、「運動+サプリ」という組み合わせで使うことを推奨しているものが多くあります。

ダイエットサプリでもあり、トレーニングサプリでもある。ジムなどで筋トレをしている人には、この種類のダイエットサプリが最も身近に感じられるタイプかもしれませんね。

ダイエットサプリの効果② 糖質・脂質カット

糖質・脂質カット、つまりカロリーカット系のダイエットサプリの中には、ガルシニアやギムネマシルベスタといったなかなか聞き馴染みのない成分が含まれています。そのほか、先ほどの脂肪燃焼を目的としたサプリにも入っていたカプサイシンなども含まれていることが多くあります。

日本人の食生活は、大抵がお米やパンに含まれる糖質を過剰摂取していると言われています。そうした糖質は体内でエネルギーとして貯蔵されるわけですが、余った分は体脂肪として蓄えられてしまうのです。現代人はこうした糖質過多による肥満というのが多くいると言われています。

糖質・脂質カットを目的としたタイプのサプリに含まれる成分は、腸内での糖の吸収を抑制する働きがあります。それにより、余分な糖質摂取を控えることができるのです。また、この働きに合わせて体内の脂肪をエネルギーとして活用し、結果として脂肪燃焼を助けるという効果もあります。

どちらかというと、運動は苦手だけでなるべく食事制限もしたくないという人向けのサプリといえますね。

ダイエットサプリの効果③ 食欲抑制

食欲の抑制を目的としているダイエットサプリは、どのようにして食欲を抑えるのでしょうか?このタイプのサプリには、酵母やビフィズス菌、そしてカラルマと呼ばれる成分が含まれていることがあります。

これらの成分には、先ほどの糖質・脂質カットのサプリと同様に、糖が腸内に吸収されるのを抑制するだけでなく、体内に栄養が行き渡りやすくなるようにすることで満腹感を促す効果が含まれています。

また、それ以外に先ほど紹介したカラルマには、中枢神経に作用して空腹感を抑えたり、食べ過ぎを抑えたりする効果があるとされています。これによって、食事による食べ過ぎを抑えるというわけです。

これらのサプリは、食前か食後のどちらかで飲みます。食事制限によるストレスを回避したい方、なるべく普段の食事を楽しみたい方にオススメなサプリと言えるでしょう。

【あわせて読みたい】

ダイエットサプリの効果④ 腸内環境改善

腸内環境改善を目的としているサプリに多く含まれるのは、酵母や乳酸菌、あとはラクトフェリンといった成分です。どれも耳にしたことはありますが、その役割を知っている人はあまり多くありません。

乳酸菌はヨーグルトなどに多く含まれる成分で、腸にある善玉菌を増やす効果があります。しかし、この乳酸菌は胃酸に弱く、腸内に届かない場合も。そこでサプリのようにコーティングされた錠剤を飲むことで、確実に腸内へと届けていくというわけです。

また、ラクトフェリンは脂肪の合成を抑制するという効果が期待できます。ラクトフェリンも胃酸に弱いため、サプリとして摂取するというわけです。

普段から脂っこい食事や偏った食事バランスの生活を送っている人は、腸内環境が悪化していると言われています。腸というのは全ての健康状態の基礎とも言われるほど重要な場所で、腸内環境が良くなるだけで改善される病気や体の悩みも多いほどです。

このダイエットサプリでは、そうした腸内環境を良くすることで、便秘や老廃物の排出をスムーズに解決し、結果としてダイエット効果に繋げるという効果を狙っています。

ダイエットサプリには一定の効果がある「かもしれない」

では、こうしたダイエットサプリには果たして痩せる効果があるのでしょうか?結論として伝えられるのは、ダイエットサプリには一定の効果がある「かもしれない」ということです。ダイエットサプリ自体には科学的に根拠が支持されているわけではありません。

ダイエット効果があると考える理由の1つは、実際に効果が出ている人の口コミや評判などがあります。ダイエットサプリを飲み始めて1ヶ月で○kg痩せたという声や、ウエストが○cm細くなったという声は少なくありませんし、実際にサプリを飲んだおかげで望んでいた効果を得られたという人もいるでしょう。

ダイエットサプリには、上記のような栄養が含まれていることは事実です。

また、ダイエットサプリを購入して飲んでいることで、「せっかくお金をかけている以上、損をしたくない」という精神も働きます。それによって、無意識的に普段の食事の量を減らしたり、ちょっとだけ外を歩いたりなど行動にも変化が起こり、それがダイエット効果を生んでいるということも考えられるでしょう。

しかし、ダイエットサプリによって痩せることができたとしても、次に大きな問題が待ち受けています。

ダイエットサプリで痩せた体を維持できるかどうか

ダイエットを始める人の目的は、痩せることそのものではなく痩せた体を「維持する」ということにあると思います。それを実現できるかという時、ダイエットサプリだけに頼るのは危険かもしれません。

ダイエットサプリで効果が出やすいのは、今まで全く食事制限や運動をしてこなかったという、ある意味ゼロベースがスタート地点だった人たちです。そうした人が大幅な減量に成功するのに、ダイエットサプリは栄養や精神面で一定の役目を果たしてくれるかもしれません。

しかし、健康体に近い体重や体型に近づくほど、大切になってくるのは日常的な食生活や運動という基本的なことになってきます。この点をおろそかにしていると、せっかく痩せた体はすぐ元に戻ってしまうでしょう。

そういう意味では、ダイエットサプリは入り口にはいいかもしれませんが、「一時的に使うもの」という認識の方が正しい使い方かもしれません。

ダイエットサプリはあくまで痩せるツールの1つ

ダイエットサプリの種類や、本当にダイエットサプリに痩せる効果があるのかを紹介しました。確かにダイエットサプリには、痩せるために有効な様々な栄養素が多く含まれています。

しかし、実際にダイエットサプリで痩せたという報告があるのは、そうした栄養素だけではなく精神的な側面も多く含まれていると言えるでしょう。そして、せっかく痩せた体型を維持するにはダイエットサプリ以外の日常生活の改善も必要です。

ダイエットサプリは頼りっきりになるのではなく、あくまでツールの1つに過ぎないという感覚で使ってみるというのがいいかもしれません。自分の体質に合わない場合もありますから、体に異変を覚えたらすぐに使用を中止しましょう。

【あわせて読みたい】