肩こりを改善させるためには、血行を促進させることと、筋力を増やすことが重要です。この2つの原因は筋トレを行うことによって改善することができます。ただし、一時的な疲労による肩こりなどの場合は効果がない事もあるので、注意が必要です。
肩こりの2種類の原因
立ち上がることで遠くを見渡して獲物や敵を見つけやすくなり、空いた両手で細かい作業ができるように進化してきました。
しかし、二足歩行は全体重の7〜10%もある頭を非常に不安定な体勢で支える必要があります。ヒトは卓越した視野と器用な手を獲得する代償として、肩こりに苦しむことになったのです。
肩こりには、2種類の原因があると言われています。
その1つ目が血行不良です。血液の流れが悪くなると、筋肉にたまった疲労物質が血液の流れに乗って外に流れることができなくなります。つまり、肩にたまった乳酸などの疲労物質が、肩こりを起こすのです。
2つ目の原因は筋力不足です。腕や頭を支えるために必要な筋肉が足りないために、肩こりが起こるともいわれています。特に、猫背など姿勢の悪い人や、普段うつむいた状態で仕事をする時間が長い人などは要注意です。
もともと、人間の背骨はS字の形にカーブしています。綺麗な姿勢をとっていれば頭は背骨の上に乗る形になり、肩には負担はかかりません。
しかし、姿勢が悪く下ばかり見ていると、その頭の重さが背骨だけで支えきれなくなり、肩や背中の筋肉を使わなければいけなくなってしまうのです。それによって筋肉が疲労し、肩こりが起こるともいわれています。この、血行不良と筋力不足を補う最も効果的な手段が「筋トレ」です。
筋トレが肩こりを解消する理由
この2つの原因に筋トレが効果的な理由は、まず、当然ですが筋力がアップするということがあります。肩や背中の筋力がアップすれば、重たい頭を支える時にも筋肉が疲労しにくくなります。
また、筋トレをすることで血流も良くなるので、肩や背中の筋肉にたまった疲労物質を解いり取り除きやすくなるのです。
肩こりに効果のある筋トレ① ダンベルシュラッグ
10回×3セットおこないましょう。
ダンベルを使用したシュラッグはバーベルでは出来ない動かし方があります。「重量」「動かし方」「軌道」「肩甲骨」などダンベルならではの利点が多くあります。さほど難しくなく単純な種目ですが、そのコツやバリエーション等を紹介していきます!
肩こりに効果のある筋トレ② オルタネイト・ショルダープレス
ベンチや椅子にすわっておこないます。両手にダンベルを持ち、手首と肘が地面に対して垂直になるようにし、ゆっくりと手を地面に対して垂直に片手ずつ持ち上げます。
左右各10回×3セットおこないましょう。
オルタネイト・ショルダープレスは肩の筋肉である三角筋の前〜中部を鍛えることができるトレーニングです。肩から背中の上部が引き締まり、キレイな肩まわりのラインが手に入ります。腰を曲げて行うトレーニングが辛い方にオススメです。
肩こりに効果のある筋トレ③ デッドリフト
臀筋(お尻の筋肉)やハムストリングスだけでなく、僧帽筋全体を鍛えることができます。
本来はバーベルを使用しておこなう筋トレですが、手軽におこなうことができるダンベルを使用したやり方を以下に紹介します。
デッドリフトは、本来はバーベルを用いた種目ですが今回ご紹介するのはダンベルを用いたデッドリフトです。両手にダンベルを持ち、太ももから腰あたりの筋肉を使い、上半身をリフトさせます。ヒップラインや、背中の筋肉が鍛えられ、後ろ姿を美しくすることができます。特にお尻から太ももにかけての筋肉を鍛えることができます。
筋トレが肩こりに逆効果?こんな時は注意!
ストレッチは筋トレをするための怪我防止にもなりますが、筋トレの効果を上げてくれます。筋トレをする前には筋肉に「これから体を動かしますよ」という指示を与え、体を大きく動かします。筋トレ後は「ご苦労様」という意味で、ゆっくりていねいに筋肉をほぐしましょう。
また、普段あまりストレッチや筋トレをしない人なども、突然の運動によって肩や背中に痺れが起きたり筋肉痛が起きたりすることがあります。こういった人は、肩こりの原因自体が一般的な肩こりと違うので、こりを感じていても筋トレでは症状が改善されない可能性がありますので、注意してください。