姿勢で気になることの代表格の「反り腰」。「反り腰」を改善するためのトレーニングやストレッチ、期間まですべてを徹底解説。
反り腰の原因や問題点を理解してより美しく、痛みのない生活を送るために様々な角度から反り腰改善について紹介していきましょう。
反り腰ってどういう姿勢!?反り腰の見た目の特徴で見極めよう!
以前から腰痛があって病院に行ったら姿勢が原因ではないかとなって「反り腰」を治しましょうと言われたんです。
大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス
ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者
そうなんですね。「反り腰」が気になっている方はたくさんいらっしゃいますよ。確かに腰痛の要因になる部分もありますし!
昔から気にはなっていたんですが、反り腰について詳しく教えてください。
大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス
ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者
わかりました。まずは反り腰の姿勢について解説していきましょう。
反り腰姿勢とは?
読んで字のごとく腰が反っている姿勢のことを言います。
細かく言うと、横から見たときに骨盤前面の突起(ASIS)と恥骨を結んだラインが前に傾く状態をいいます。
この骨盤前傾には以下の2種類に大きく分けられます。
①骨盤前傾(反り腰)と猫背が合わさったタイプ
②骨盤前傾(反り腰)と反り背が合わさったタイプ
①反り腰&猫背タイプ
前腿や横腿は張っているのに、お尻や太ももの裏はプヨプヨで脂肪が溜まりやすくなったりします。
<見た目の特徴>
・下腹がポッコリ出てお腹が緩んでいる
・お尻が垂れている
・お尻が横に広がっている
・内股になり、膝頭が内側を向いている
・腰の筋肉が緊張して腰痛を伴うことがある
・頭が前方に移動して猫背になる
・背中と肩が広がって丸まっている
・肋骨が下に落ち、胸が垂れている
②反り腰&反り背タイプ
肋骨が突き出ていて、背中や腰の張りが強く痛みに繋がることがよくあります。
<見た目の特徴>
・下腹がポッコリ出てお腹が緩んでいる
・肋骨が前に出て反り背になっている
・お尻が垂れている
・お尻が横に広がっている
・前腿や横腿が張って硬くなっている
・内股になり、膝頭が内側を向いている
・腰が緊張して腰痛がある場合がある
・背中が緊張して痛みが出る場合がある
この二つの姿勢の大きな違いは、頭の位置と胸の位置。反り腰&猫背は頭が前に出て胸が下がりますが、反り腰&反り背は頭はまっすぐで胸の位置も高くなります。
自分が反り腰かどうかをチェックしてみよう!
また、よくある壁に背中をつけてチェックする方法ですが、悪くはないのですが、お尻の大きさを考慮する必要があり、一概に反り腰かどうかを判断するにはあいまいな点があります。
壁に引っ付いてみて、腰のところのスペースが手のひら1枚以上入る場合は反り腰の要素があるかもしれませんので、参考程度にチェックしてみてもいいと思います。
それをわかった上で次は反り腰の原因や問題点を探っていきましょう。
【プロトレーナー解説】悪い姿勢は肩こり、腰痛、頭痛、吐き気など、身体に様々な悪影響を及ぼします。悪い姿勢には猫背や反り腰、左右の肩の高さの違いなど崩れ方は様々です。今回は、その姿勢を改善していくためのストレッチとエクササイズ、そのポイントをご紹介します。
反り腰になる原因とは
私の姿勢は反り腰&猫背姿勢だと思いました。。。これって何が原因なんでしょうか??
大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス
ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者
そうですね!原因は反り腰&猫背になってしまう身体の使い方をしてしまっているからです。自分自身の身体の使い方の癖が日常生活で歪みを生んでいます。
自分の癖ですか??座り仕事で椅子に座ってばかりとかヒールを毎日履いてるからかな!?
大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス
ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者
確かにそういったことで長時間同じ姿勢だと歪みやすくはなりますが、パソコンをしても姿勢がいい人もいますよね!?筋肉の使い方に問題があるのでそのあたりを解説していきましょう。
①座り姿勢|骨盤後傾で猫背姿勢
まず先ほど述べていたような、パソコンやスマホを使っているときの椅子での座り姿勢を考えてみましょう。
座り姿勢で多いのは、骨盤が後傾してしまい猫背姿勢になってしまう方です。
このタイプは、反り腰&猫背姿勢の方に多く見られる姿勢です。
骨盤の歪みによって腹筋がうまく働かない姿勢になり腹筋が弱り、背中や腰の筋肉が緊張してしまい反り腰になりやすくなります。
②座り姿勢|前のめりで骨盤前傾
こちらは反り腰&反り背の方に多く見られる姿勢です。
①と同様に、骨盤の歪みによって腹筋がうまく働かない姿勢になり腹筋が弱り、背中や腰の筋肉が緊張してしまい反り腰になりやすくなります。
③立ち姿勢|骨盤前傾&骨盤後傾
やはり反り腰になる原因として大きいのは姿勢を維持するだけの筋力がないこと。筋力が低下していることで関節が正しいポジションで固定できず、そのまま動いてしまうためいろんな歪みを生みます。
そしてその歪んだポジションで多くの時間を過ごしてしまうため、身体と頭がそのポジションが正しいポジションだと勘違いしていきます。こうして反り腰が完成してしまうんですね。
④立ち姿勢|つま先重心の方
筋連鎖や運動連鎖の観点から、常に同じ筋肉を同じ筋長で使ってしまいやすくなることでその他の筋肉が弱くなり、よく使う筋肉は硬くなってしまい反り腰姿勢ができてしまいます。
よって身体や筋肉の使い方が原因で反り腰姿勢を自分で作って維持しているということがわかりましたね。
反り腰から引き起こされる問題点
反り腰の大きな問題点をまとめてみましょう。
①下腹がポッコリ出やすい
これにより内臓の位置が悪くなり、下腹が出やすくなります。また、内臓の機能も落ちるため、代謝が悪くなり脂肪を蓄えやすくなります。
②お尻が垂れやすい・横に広がりやすい
さらに、股関節の筋肉も弱くなりやすいためお尻が横に広がってしまいやすくなります。
③前腿や横腿が張って太く見えやすい
そのため太く見えやすく脚のラインがきれいになりません。
④背中が張りやすく腰痛を引き起こしやすい
反り腰改善ストレッチ3選
普段の姿勢や身体の使い方に原因があったんですね。反り腰を改善する効果的なエクササイズや日常生活で気を付けるポイントを教えてほしいです!!
大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス
ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者
はい。筋トレやストレッチ、座り方など改善に効果があるものを紹介しましょう。
①ストレッチポール ベーシック7
ストレッチポールというグッズはポールの上に寝転がりながらいくつかの運動を行うことで関節周囲の筋肉がリラックスしていきます。
肩関節や股関節、骨盤のポジションを戻すのに簡易で効果的ですのでおすすめです。運動初心者の方でもその場で効果を感じていただきやすいです。
②腸腰筋ストレッチ
・脚を前後に大きく開き、後ろの脚は立膝になり上半身はしっかり起こしておきます。
・後ろ脚の腿の付け根を伸ばすように前方へ体重をかけていきましょう。
・30秒ほど伸ばしたら反対も行います。
③大腿四頭筋(太もも)ストレッチ
・片脚を外側に曲げて座ります。
・両肘を身体の後ろにつき上体を倒していきましょう。
・前腿が伸びてきたら30秒ほど伸ばして反対脚も行います。
反り腰改善エクササイズ・トレーニング5選
①キャット&ドッグ
1.四つんばいになります
2.背中を丸めるようにしながら天井へ引き上げましょう。息を吐きながらおへそを覗き込むようにします。
3.今度は息を吸いながら背中を反らし胸を広げましょう。目線を天井のほうに上げ首も前に伸ばしましょう。
4.交互に繰り返し10回ぐらい行いましょう。
②サイドルック
1.四つんばいになります。
2.姿勢を崩さないようにしながら左右のお尻を覗き込むようにして上半身を左右に曲げましょう。
3.脇腹と骨盤あたりが動くのを感じながら左右5回ずつ行いましょう。
③プランク
1.肩の下に肘がくるようにして膝をついたまま、身体が床と平行になるところままでお尻を持ち上げます。
2.腰が反らないように下腹を締めてあげましょう。
3.30秒を目安にまっすぐをキープできるようにしましょう。
④リバースクランチ
・仰向けに寝て、膝を曲げて持ち上げます。
・お尻が上がるところまで恥骨から丸め上げるようにします。
・戻すときもお腹の力を抜かないようにしながら戻しましょう。
・10回2セットを目安に行いましょう。
⑤ヒップリフト
・仰向けに寝て骨盤幅に足を置き、膝を曲げます。
・お尻から天井に持ち上げるようにしましょう。骨盤を後傾して腰が反らないようにしましょう。
・しっかり股関節が伸びているように上げてゆっくり戻しましょう。
・10回2セットを目安に行いましょう。
正しい姿勢を身につける!日常生活の姿勢のポイント
寝た姿勢から正しい姿勢を身につける
・仰向けに寝て、両膝を立てます。
・脚幅は股関節幅で膝の幅も合わせます。
・腰には手のひら一枚が入るかぐらいの幅を空けておきます。
・肩を下げて顎は90度ぐらいで正面を見ましょう。
椅子の座り姿勢から正しい姿勢を身につける
・椅子に座りお尻の下に手を置きます。
・お尻の尖った骨(坐骨)を感じたら、そこにまっすぐ上体を乗せるようにしましょう。
・普段猫背の方はすごく伸びたような、逆に反り背の方はすごく丸まった感じがすると思いますが必ず坐骨に対してまっすぐ座りましょう。
反り腰改善に必要な期間
ありがとうございます。それってどのぐらいの期間を行えば効果があるんですか??そこが一番気になったりして・・・
大小田 健介監修トレーナーからのアドバイス
ACSM/EP-C 加圧トレーニングインストラクター 健康運動実践指導者
そうですよね。必ず聞かれることですよ!!個人差があるので必ずこの期間とは言えませんが・・・それでも目安はお伝えしますね!!!
基本的に、身体の細胞や筋肉がついてくるといわれるのが3か月から半年が目安になります。しっかり身体を変えていくにはそのぐらいを目安にしましょう。
もっと早く結果がほしいというあなた!それには日常生活の習慣をしっかり変えていく必要があります。先ほどの姿勢をできるだけ直していきましょう。
悪い癖を直すのに習慣を変える必要があり、いい習慣を獲得するには3週間から2か月が必要になります。
この期間を徹底して姿勢を見直せば反り腰を早く改善できるでしょう。
反り腰を改善するにはご自身の姿勢のタイプを見極め、日常生活でどういう姿勢を長くしているのか知る必要があります。
そしてその習慣を正しい姿勢へと変える習慣をつくり、硬くなった筋肉をほぐしながら弱くなった筋肉をトレーニングしてバランスの良い身体をつくっていきましょう。
これであなたも腰痛知らずの姿勢美人間違いなし!!!
反り腰で腰が痛い…そんな方は普段の座り方に問題があるかもしれません。この記事を読んでいるあなたは今どんな姿勢でしょうか??座り姿勢をチェックし正しく座るためのストレッチ&エクササイズを実践してみましょう!