ベンチプレスの平均は、男性・女性という違いだけでなく、体重やトレーニング経験によって大きく変わります。そのため「男性は平均○kg」と一つの数字だけで比べるより、1回だけ挙げられる重量(1RM)が体重の何倍かで見るほうが実力を把握しやすくなります。この記事では、男女・体重別の目安と初心者から上級者までのレベルを整理します。
ベンチプレスの平均は一つの数字では決められない

ベンチプレスの「平均」には、一般人口の平均、ジム利用者の平均、競技者の平均が混在しています。運動経験のない人まで含めた信頼できる全国統計は限られているため、この記事ではトレーニング実践者の比較に使いやすい体重比による1RMの目安を紹介します。
数値は絶対的な合格基準ではありません。年齢、腕の長さ、体格、フォーム、競技経験によって結果は変わります。安全に継続するための現在地として利用してください。
男性のベンチプレス平均・体重別レベル表
以下は、バーベルを胸までコントロールして下ろし、補助なしで1回挙上する1RMの概算目安です。
| 体重 | 初心者 | 初級 | 中級 | 上級 |
|---|---|---|---|---|
| 50kg | 25kg | 40kg | 60kg | 80kg |
| 60kg | 30kg | 50kg | 72kg | 96kg |
| 70kg | 35kg | 55kg | 85kg | 110kg |
| 80kg | 40kg | 65kg | 95kg | 125kg |
| 90kg | 45kg | 70kg | 110kg | 140kg |
| 100kg | 50kg | 80kg | 120kg | 160kg |
目安として、トレーニングを始めたばかりなら体重の0.5倍前後、継続して体重と同じ重量を挙げられれば一つの節目と考えられます。体重の1.5倍はかなり高い水準です。
女性のベンチプレス平均・体重別レベル表
女性向けの体重・経験年数別の詳しい目安や、20kgバーが重い場合の始め方は、女性のベンチプレス平均は何kg?体重・経験年数別の目安で解説しています。
| 体重 | 初心者 | 初級 | 中級 | 上級 |
|---|---|---|---|---|
| 40kg | 10kg | 20kg | 30kg | 40kg |
| 45kg | 12kg | 22kg | 34kg | 45kg |
| 50kg | 15kg | 25kg | 38kg | 50kg |
| 55kg | 15kg | 28kg | 42kg | 55kg |
| 60kg | 18kg | 30kg | 45kg | 60kg |
| 70kg | 20kg | 35kg | 52kg | 70kg |
一般的な20kgのオリンピックバーが重い場合は、軽量バーやダンベル、チェストプレスマシンから始めても問題ありません。器具が違えば数値をそのまま比較できない点には注意しましょう。
体重比で分かるベンチプレスのレベル
| 男性の目安 | 女性の目安 | レベル |
|---|---|---|
| 体重の0.5倍前後 | 体重の0.25倍前後 | 初心者 |
| 体重の0.75〜1.0倍 | 体重の0.5倍前後 | 初級 |
| 体重の1.2倍前後 | 体重の0.75倍前後 | 中級 |
| 体重の1.5倍前後 | 体重と同程度 | 上級 |
| 体重の2倍以上 | 体重の1.25倍以上 | 競技者・エリート水準 |
例えば体重70kgの男性が70kgを1回挙げれば体重比1.0、105kgなら1.5です。体重50kgの女性が25kgを挙げれば体重比0.5になります。
ベンチプレス100kgはどれくらいすごい?
100kgは多くのトレーニーが目標にする重量です。ただし、体重50kgの人にとっては体重の2倍、体重100kgの人にとっては体重と同じ重量です。同じ100kgでも相対的な難易度は大きく異なります。
一般的なジム利用者の中では十分に高い重量ですが、安全なフォームで胸まで下ろし、補助なく挙げたかどうかも重要です。
自分の1RMを安全に測る方法
初心者がいきなり限界重量へ挑戦する必要はありません。8〜10回できる重量から、次の計算式で1RMを推定できます。
推定1RM = 使用重量 ×(1 + 回数 ÷ 30)
例として60kgを8回挙げた場合、推定1RMは約76kgです。計算式による推定には誤差がありますが、安全に現在地を知るには役立ちます。
実際に最大重量へ挑戦するときの注意
- 十分にウォームアップする
- セーフティバーを適切な高さに設定する
- 可能なら補助者をつける
- 胸でバウンドさせない
- お尻をベンチから浮かせない
- 痛みがある日は測定しない
平均より伸びないときに確認したいこと
フォームが毎回変わっている
肩甲骨、足の位置、グリップ幅、バーを下ろす位置が安定しなければ、力を再現しにくくなります。まず軽い重量で同じフォームを繰り返しましょう。
重い重量ばかり扱っている
最大重量への挑戦だけでは練習量が不足します。筋肉を増やす中重量のセットと、重い重量に慣れるセットを組み合わせます。
回復が足りない
胸・肩・上腕三頭筋の疲労が残っていると挙上重量は落ちます。睡眠や食事、練習間隔も含めて確認してください。
まとめ|ベンチプレスは体重比で比較しよう
ベンチプレスの平均は一つの数字では表せません。性別、体重、経験年数、フォームをそろえたうえで比較する必要があります。
- 男性は体重と同じ重量が一つの節目
- 女性は体重の半分前後が初級の目安
- 体重の1.5倍は男性でも高い水準
- 初心者は実測より推定1RMを使うと安全
他人との比較だけでなく、同じフォームで過去の自分より伸びているかを確認することが最も大切です。
齊藤 敬太監修トレーナーからのアドバイス
BURST LIMIT 2016・2017 ベンチプレス世界チャンピオン
重量だけでなく、同じフォームと条件で測ることが大切です。安全設備を使い、無理のない範囲で記録を伸ばしていきましょう。

