ベンチプレスで僕が一番大事だと思っているのがグリップの「握り方」です。握り方を少し間違えるだけで、かなり重量が変わってくるので皆さんぜひ参考にしてみてください。手首が痛くなる方も必見です。
ベンチプレスで高重量を上げるための握り方のポイント
齊藤 敬太監修トレーナーからのアドバイス
BURST LIMIT 2016.2017ベンチプレス 世界チャンピオン
ここでは私『齊藤敬太』の一番出力の出せる握り方をご紹介いたします。
①バーベルは握り込まない
バーベルを挟み込んだ手の中に隙間が出来るくらいが丁度いい感じです。
そうする事により、以前の記事でもご紹介したように尺骨側にバーベルが乗り、より出力をバーベルに伝えることが出来ます。
②逆ハの字
そして、ベンチプレス ではとても難しい「肘のロック」が同時に出来ます。
★肘のロックとは
バーベルを上下させる時、肘をたたみ過ぎたり(脇を閉じる)、肘を開きすぎたり(脇を開く)せず、一番力の出力がバーベルに伝わる場所で肘を固めておく事。
更には、肘が内側に回る事により肩甲骨の立ちも良くなり胸骨も立たせる事が出来ます。
①大げさにやらない
側から見ると逆ハの字になっているか解らない程度でOKです。
あまりにも意識しすぎて大げさにやってしまうと、手首を痛めてしまう可能性があります。
最初は無理なく意識からやってみましょう。
②親指と小指でバーベルをロック
イメージは、親指が上に、小指が下に行くイメージです。
ベンチプレスの最適な手幅は?
①ワイドスタンス
②ナロースタンス
の2種類に分けて解説いたします。
①ワイドスタンス
メイン:大胸筋
サブ :三頭筋
サブ :三角筋
ワイドスタンスの長所と短所
◯長所
手幅を広く持つ事で可動域(バーベルから胸までの距離)が少なくなる。よって、高重量を狙いやすい手幅といえる。
メインで使う筋肉が大きい筋肉(大胸筋)のため、筋トレの際ギリギリまで追い込みやすい。
◯短所
一番いい軌道でベンチプレス を行うのが難しいスタンス。
高重量を扱える反面、大胸筋に大きく負荷がかかるため肉離れなど、怪我のリスクが高い。
②ナロースタンス
メイン:大胸筋&三頭筋
サブ :三角筋
ナロースタンスの長所と短所
◯長所
一番いい軌道でベンチプレス を行いやすい。
三頭筋のプレス系トレーニングの中で最も高重量で行うことが出来る。
◯短所
手幅を狭く持つため可動域(バーベルから胸までの下ろす距離)が遠くなる。
筋トレの際、補助をしてくれる人がいないと最後まで追い込むのが難しい。
目的を明確にして、今の自分に必要な手幅でベンチプレスを行いましょう。
ベンチプレスのグリップの握り方5つ
高重量を持ったり、正しいトレーニングを行うために自分のベストポジションを見つけましょう。
正しい持ち方って人それぞれ違うのでしょうか?
齊藤 敬太監修トレーナーからのアドバイス
BURST LIMIT 2016.2017ベンチプレス 世界チャンピオン
はい!着いている筋肉量や柔軟性、骨格が一人一人違うため、それぞれの正解も異なります。もちろん目的によっても異なります。
色々試して自分に合った握り方を探してみて下さい。
①サムアラウンドグリップ
バーベルを手で包み込むようにしっかりと握ります。
バーベルの落下などもなく安全にベンチプレス が行える握り方となります。
②サムレスグリップ
外した親指は力を入れずに添えておくだけにします。
ベンチプレス以外の筋トレにおいても、サムレスグリップで行う事により狙っている筋肉に、より刺激を与える事ができる種目が多数存在します。
ただし、ほんの少しの油断で手からバーベルが落下してしまう危険性があるためサムレスグリップで行う時は、補助員を必ずつけるなど、安全性を充分考えて行いましょう。
ダンベルでの筋トレも同様に、ダンベルが顔や足などに落下して大怪我をしてしまう危険性が非常に高いので、筋トレの初心者は控えた方がいいグリップです。
ちなみに、僕がベンチをやる際は「良い場所にバーベルを乗せる確認」として、「重りを付けない状態」でサムレスグリップで数回アップをしています。
③八の字グリップ
人差し指側とバーベルの間に少し隙間ができるように握りましょう。
隙間を作らずガッチリと握りこんでしまうとバーベルがいい場所に乗らないうえに、手首の怪我にも繋がります。
④逆八の字グリップ
⑤リバースグリップ
高重量向きの持ち方ではありませんが高重量を持つための補助トレーニングとして行ったり、綺麗な形の大胸筋を作るためにはとても良い握り方となります。
ただし、通常の握り方と大きく異なる為ラックからバーベルを取る時や胸に下ろす時などのコントロールがとても難しく、ある程度重い重量を扱うには高いテクニックが必要となります。
怪我防止のためにも指導者や補助員を付けて行いましょう。
ベンチプレスで手首を怪我してしまう人の握り方
軽い重量でも手首を怪我することはあるのでしょうか?
齊藤 敬太監修トレーナーからのアドバイス
BURST LIMIT 2016.2017ベンチプレス 世界チャンピオン
危険な握り方や間違った上げ方をすると軽い重量でもすぐに怪我をしてしまいます。
ベンチプレス を行う時、重量選択やブリッジの高さなど、色々大事な事がありますが、まずは怪我をしにくい握り方を知っておくのがとても重要になります。
手首を怪我しない握り方のポイント①手首はねかせる!!
一見、手首をねかせると『逆に怪我しそう』と思う人もいると思いますが、しっかりと手の平の良い位置にバーベルを乗せると、手首に負担がかからずにベンチプレスを行うことが出来ます。
手首を怪我しない握り方のポイント②手首をこねない!!
※親指の付け根あたりが痛い人は危険信号です。
ベンチプレスを行う時は高重量を扱う事が多いと思います。高重量は、大胸筋などの筋肉で耐えることが出来ても、細い関節(手首)に間違った角度で負荷がかかると必ず痛めてしまいます。
手首を痛めてしまうと色々崩れてしまい肘、肩、背中など、どんどん痛い箇所が出てきます。
自分に合った正しい方法でベンチプレスを行いましょう。
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