ヨガの弓のポーズの効果、やり方とは?【ヨガインストラクター解説】

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

ヨガの弓のポーズは、身体の様々な不調を改善に向かわせていく効果が期待できます。初心者から経験者の方まで行える弓のポーズをこの記事で詳しく解説していきます。

ヨガの弓のポーズってどんなポーズ?

弓のポーズはサンスクリット語でダヌラーサナと呼ばれています。弓のようにしなやかに身体を後屈させていくポーズです。

弓のポーズでは効果が様々なところに効いてくるので健康を目指す方にとってはとっておきのポーズです。基本的に誰でも行えるポーズですが、弓のポーズに限らずヨガを行う時は無理は禁物。ゆったりと呼吸が続けられて、頑張りすぎないところで行ってみてください。

弓のポーズの効果

弓のポーズを行うことで、様々な効果を得ることができます。主な効果は以下の通りです。

○背中の引き締め
○太ももの引き締め
○お尻の引き締め
○姿勢の改善
○肩こり解消
○便秘の改善
○呼吸器系の疾患を癒やす
○疲労やストレスの解消
○不眠症の改善
○生理痛の緩和

たくさんの効果がありますね!

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

弓のポーズは胸を開くポーズなので身体的な症状の肩こり解消にも繋がりますし、胸を広げる事によって前向きになれる効果から精神的なところにも効果が見られるのです。イライラしやすい方や落ち込みでメンタルが揺らぎがちな人にとっても、弓のポーズを行うことはメリットの獲得に繋がる可能性がとても高いのです。

弓のポーズのやり方

早速弓のポーズを行って見ましょう。うつ伏せになるので用意できればマットかブランケットがあればいいでしょう。

①床かマットにうつ伏せになり、両脚を腰幅に開く
②両膝を曲げ、かかとをできるだけお尻に近づける
③右手で右足の足首、左手で左足の足首をゆっくり掴む
④息を吸いながら足の甲を後ろに押し出し、もも前を床またはマットから離す
⑤さらに足の甲を後ろに押し出し、肘は伸ばした状態で両手で引っ張られるように自然に上半身を起こし胸を開く
⑥呼吸を続けながら20〜30秒ほどキープする
⑦吐く息に合わせて上半身と両脚を床またはマットにゆっくり下ろす
⑧下りたら両手も楽なところで解放させ、うつ伏せで呼吸を整える

弓のポーズのポイント

弓のポーズを練習する時は怪我を防ぐためにしっかりウォーミングアップを済ませ、身体を温めてから行なってください。身体を温める時は太陽礼拝がおすすめです。

太陽礼拝

弓のポーズは太ももや肩、胸部や腹部、首を意識して使っていきます。
先ほどの手順の④で両足を床から持ち上げるときにはももの前と足の付け根が気持ちよくストレッチを感じるところまで持ち上げていきます。

⑤で上半身を持ち上げたら胸や腹部を伸ばしていきます。胸を開く時は肩甲骨をグッと寄せるように意識して見ましょう。そうすると自然に肩が後ろに引き、気持ちよく胸が伸びていきます。さらに効果を高めるために大きく呼吸をするように意識して見てください。呼吸は鼻呼吸で息をたくさん吸うと胸や腹部に空気が入ります。その分身体の前面が大きく広がるのでよりストレッチ効果を深めることができます。

気をつけて欲しいポイントは背中や腰、首も使って行うのでこれらを使う事に不安があったり、腰や膝が痛いなどの疾患がある方は行わないようにしましょう。極端に高血圧の人や、極端に低血圧の人も注意が必要です。また弓のポーズは血流をよくするポーズでもあるので頭痛がある方も気をつけましょう。脚を持ちあげたときに膝が大きく開いていきやすいので、膝は腰幅をキープしながら行いましょう。

練習をする時は毎日行う必要はありません。しっかり行えていれば初心者の方なら筋肉痛になることも。それくらい筋肉も使うポーズなので、無理せずに行える範囲で練習して見てくださいね。

弓のポーズができない時のコツ

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

初心者でも行えるポーズですが、やはり多少の練習は必要な場合があります。そこで弓のポーズができない方や難しいと感じている方に練習法やコツをご紹介していきます。

まず弓のポーズの完成形は両脚を掴んだ状態で行います。これをまずは片足ずつ掴んで練習して見ましょう。

①うつ伏せになり、両手をおでこの下に置く
②片手で片足の足首を掴む
③床についている手の力を使って上半身を起こし、足の甲を後ろに押し出すように力を入れる
④20〜30秒ほど続けたら解放させ、反対の脚でも同じように行う

片足ずつ行う事でもう片方の手で支えを作ることができるので安定しながら行うことができます。また、柔軟性に不安がある方は立位の状態で片膝を曲げて手で足を掴むようにして足の付け根からもも前を伸ばすストレッチを行いましょう。手でしっかり押さえながらかかとをお尻に近づけることがより伸ばせるポイントです。

背中や胸を開きにくいという方はミニコブラやキャットアンドカウで練習をします。ミニコブラのやり方をご紹介します。

ミニコブラ

①両脚を軽く開いてうつ伏せになる
②手のひらを胸の横に置く
③両手で床を押しながら上半身を起こす
④起こしたときに顎は軽く引いた状態で、背骨を頭のてっぺんから同じラインに引き上げるように意識する
⑤5呼吸ほど繰り返し、吐く息でゆっくり上半身を床に下ろす

上半身を持ち上げるところはみぞおちが床に付く辺りまででOKです。弓のポーズと同じく肩甲骨を寄せて胸を引き上げるように意識して行なって見てください。

キャットアンドカウ

①四つん這いになる
②息を吐きながら背中を丸め、背骨一つ一つを遠くに離すように伸ばす
③息を吸いながら背骨を反らし、お腹、胸、首を順番に引き上げる

背骨を一つ一つ動かすことを意識して見ましょう。肩が上がりやすい方は反らせたときに首を長くするようにします。ゆったりとした呼吸に合わせて動かすことで上半身を柔らかくしていきます。ウォーミングアップにも最適です。

弓のポーズで心も身体も綺麗に

弓のポーズには様々な嬉しい効果が期待できます。外側からも内側からも綺麗になれます。ゆっくり呼吸を忘れずに気持ちよく行えることが大切です。無理せずにできるところで練習して見てください。美しいスタイル、健康的な身体作りばかりを気にしているだけでは完成しません。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

ぜひ弓のポーズで日頃見落としがちな身体の背面を鍛えて美しいスタイルを手に入れましょう。

・弓のポーズはサンスクリット語でダヌラーサナと呼ばれている
・呼吸が続けられるところで行う
・呼吸が止まると血圧が上がってしまったり危険なので止めないように気をつける
・無理をしないところで行う
・背中、太もも、お尻を引き締める
・姿勢をよくする
・肩こりを解消する
・便秘を解消する
・呼吸器系の疾患を癒す
・疲労、ストレス、不眠の解消する
・生理痛を緩和する
・胸を開くと前向きになれる
・精神的に揺らいでしまうときに効果的
・肩甲骨を寄せることで胸を開きやすくなり肩こり解消に繋がる
・無理に上半身を起こさなくてもOK
・弓のポーズを行う時はマットやブランケットがあるとやりやすい
・怪我を防ぐためにウォーミングアップをして身体を温めてから行う
・ウォーミングアップは太陽礼拝やキャットアンドカウがおすすめ
・脚を持ち上げたときに膝を開きやすいので腰幅に保つ
・できない時は無理に完成形を練習せずに片足ずつで練習する
・ミニコブラもおすすめ
・ももや足の付け根の柔軟性を深めたい時は立位で足を後ろで抱えて伸ばす
・練習は毎日ではなく週に2〜3日で少しずつ練習していく

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