日本酒は糖質制限ダイエット向きか?カロリー・糖質・脂質・タンパク量を分析

日本酒は糖質制限ダイエットに向いている?日本酒のカロリーを始め、含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量、糖質制限ダイエット中の日本酒の飲み方や気になる「糖質ゼロタイプの日本酒に」ついてなど詳しく紹介します。

日本酒とは?日本酒の種類

日本酒とは

日本酒とは、日本古来の酒でその歴史は古く日本書紀には記録が残っています。
現在の日本酒に近い形になったのは江戸時代以降のことです。現在の日本では全国で様々な種類の日本酒が製造されており、それぞれの日本酒に地酒として特色あるものが作られています。

そんな日本酒ですが、糖質制限ダイエット中に飲んでも良いアルコールなのでしょうか?詳しく紹介します。

日本酒の種類

日本酒は、とても種類の多いアルコールの一つであり、大きく分けると「純米酒」と「本醸造酒」の2つに分けられます。更にそれぜれ4つの種類に分かれています。詳しくは以下をご覧下さい。

【純米酒】
純米酒の使用原料は、米、米こうじとなります。

・純米大吟醸酒
精米歩合が50%以下で米と米こうじ、水だけを原料として作られた日本酒です。香りは穏やかで米の甘みが優しく香る特徴があります。

・純米吟醸酒
精米歩合が60%以下で米と米こうじ、水だけを原料として作られた日本酒です。低温で発酵させる吟醸造りで華やかな吟醸香がするのが特徴です。

・特別純米酒
精米歩合が60%以下、または特別は製造方法で作られた日本酒で、原料は純米酒同様、米と米こうじ、水だけで作られています。

特別純米酒は精米歩合が60%以上の場合でも、酒税法で規定されている酒造に適した品種を50%以上使っている場合や特別な製法で作られていると「特別純米酒」と呼ぶことができます。風味が豊かで華やかな吟醸香がするのが特徴です。

・純米酒
精米歩合の条件がなく、米と米こうじ、水だけで作られた日本酒のことをいます。米本来のコクや旨味を味わうことができ、日本酒らしい味わいのある日本酒だといえるでしょう。

・大吟醸
精米歩合が50%以下で、米と米こうじ、水に加え醸造アルコールを使って作られた日本酒です。

香りが豊かですっきりとした味わいの酒質を楽しめるのが特徴です。

・吟醸酒
精米歩合が60%以下で、米と米こうじ、水に加え醸造アルコールを使って作られた日本酒です。

飲み口が軽快でフルーティな香りを楽しめるのが特徴です。

・特別本醸造酒
精米歩合が60%以下、または、特別な製造方法で米と米こうじ、水、醸造アルコールを使って作られた日本酒です。

精米歩合が60%以上の場合でも、酒税法で規定されている酒造に適した品種を50%以上使っている場合や特別な製法で作られていると「特別純米酒」と呼ぶことができます。

香味豊かで澄んだ味わいを楽しむことのできる日本酒です。

・本醸造酒
精米歩合が70%以下で、米と米こうじ、水、醸造アルコールを使って作られた日本酒です。

飲み口はすっきりとしており、辛口になる傾向が高く日本酒のスタンダードとなる種類だといえます。

日本酒は糖質制限ダイエットに向いている?

日本酒のカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
日本酒(1合180g) 196 8.82g 0g 0.72g
日本酒(100g) 109 4.9g 0g 0.4g
日本酒のカロリー、含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量を見てみましょう。

1合当たりの脂質量、タンパク質量に関してはほぼゼロに等しいですね。
気になる糖質量は、1合当たり8.82gとやや高い傾向にあります。

日本酒は糖質制限ダイエットに向いている?向いてない?

日本酒の糖質量は1合当たり8.82gですので、低糖質とはいえないもののそこまで高いともいえませんね。

そのため、糖質制限ダイエット中に日本酒を飲む場合は1合までにしておくと良いでしょう。2合飲んでしまうと、糖質の摂り過ぎになってしまいますので注意が必要です。

日本酒と他のお酒を比較してみよう

日本酒と他のお酒のカロリーを比較してみよう

食品 カロリー
日本酒(1合180g) 196kcal
ホッピー(1本360ml) 39.6kcal
焼酎(1合180g) 371kcal
ハイボール(1杯350g) 178kcal
ウーロンハイ(1杯350gl) 287kcal
緑茶ハイ(1杯350g) 291kcal
ビール(1杯350g) 140kcal
黒ビール(1杯350g) 161kcal
赤ワイン(1杯80g) 58kcal
白ワイン(1杯80g) 58kcal
ウィスキー(シングル1杯29g) 69kcal
日本酒と一般的によく飲まれるお酒のカロリーを比較してみましょう。

計測重量がお酒の種類によって異なるため、分かりにくいですが日本酒は極端に高くもなく、かといって極端に低い訳でもなく平均的なカロリーだといえます。

飲み過ぎなければカロリーの摂り過ぎにはなりませんね。

日本酒と他のお酒の栄養分析を比較してみよう

食品 糖質 脂質 タンパク質
日本酒(1合180g) 8.82g 0g 0.72g
ホッピー(1本360ml) 6.12g 0g 0.36g
焼酎(1合180g) 0g 0g 0g
ハイボール(1杯350g) 0.52g 0g 0g
ウーロンハイ(1杯350gl) 0.21g 0g 0g
緑茶ハイ(1杯350g) 0.42g 0g 0.42g
ビール(1杯350g) 10.85g 0g 1.05g
黒ビール(1杯350g) 11.9g 0g 1.4g
赤ワイン(1杯80g) 1.2g 0g 0.16g
白ワイン(1杯80g) 1.6g 0g 0.08g
ウィスキー(シングル1杯29g) 0g 0g 0g
日本酒と一般的によく飲まれるお酒に含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量を比較してみましょう。

脂質量とタンパク質量に関してはどの種類のお酒もあまり含まれていません。

気になる糖質量に関しては、日本酒はお酒の中では高い方だということが分かりますね。
焼酎に関しては、糖質が0gですので糖質量の摂取を制限する糖質制限ダイエット中は日本酒よりも焼酎を飲む方が安心だということが分かります。

日本酒の特筆すべき栄養素・ダイエット効果

「ぺプチド」の働きで血圧の上昇を抑える

日本酒には、「ペプチド」という成分が豊富に含まれています。
ペプチドには、血圧の上昇を抑える効果、高くなった血圧を降下させる効果があります。

日頃から高血圧に悩まされている方がペプチドを継続的に摂ることで血圧を正常化する効果もあり、高血圧の方にピッタリの成分です。

「コウジ酸」の働きで肌トラブルの改善や育毛促進に有効

日本酒には、「コウジ酸」という成分が含まれています。コウジ酸とは、日本酒の原料となる米こうじから発見された成分で、肌の細胞内に存在するメラニン色素の生成を抑える効果があります。

そのため、シミやそばかす、黒ずみといった肌トラブルを改善する効果が期待できる上、美白効果も期待できるのです。

また、コウジ酸には他にも育毛を促進する効果があります。年齢と共に髪にボリュームがなくなってきたという方や薄毛に悩まれている方におすすめの成分です。

「ビタミンB6」によってアレルギー症状を抑制

日本酒には、「ビタミンB6」という成分が豊富に含まれています。ビタミンB6にはアレルギーの症状を抑える働きがあることから、アレルギー体質の方が摂ることで症状を緩和させることを期待できます。

「アセトアルデヒド」と「アデノシン」のWパワーで血行促進

日本酒を始めアルコールは体内に入ることで「アセトアルデヒド」という成分に分解されます。また、日本酒には「アデノシン」という成分が含まれており、これら2つの成分には、血管を拡張することで血液の流れを良くする効果があるのです。

血液の流れが良くなることで、冷えが改善されむくみの改善や便秘の解消などに繋がり、結果、ダイエット効果を発揮しやすい体内環境へと整えてくれます。

日本酒を飲むだけでダイエットができるという訳ではありませんが、血行促進によって体内環境が整うことでダイエット効果が出やすくなりますのでサポート的存在として役立ちます。

糖質制限ダイエット中に日本酒を飲むなら「糖質ゼロ」の日本酒がおすすめ

日本酒1合当たりに含まれる糖質量は、8.82g程ですので高糖質というわけではありません。しかし、飲み過ぎてしまったり、つまみの内容によっては糖質の摂り過ぎに繋がりますので注意が必要です。

糖質制限ダイエット中に日本酒を飲む場合には、1合以下とすることをおすすめします。

また、最近は日本酒の種類によって「糖質ゼロ」の日本酒が販売されるようになりました。「糖質ゼロ」の日本酒というのは、その名の通り、糖質を含まない日本酒ですので、糖質制限ダイエット中であっても糖質量を気にすることなく日本酒を楽しむことができます。

日本酒を楽しみたいけれど、糖質量が気になってなかなか飲むことができないという方にもぴったりですので、糖質制限ダイエット中は糖質ゼロの日本酒を選ぶことをおすすめします。

日本酒にプリン体はどのくらい含まれているの?

アルコールを嗜む習慣のある方の中には、尿酸値が高い方や通風によってアルコールを飲む量を気にしなくてはいけないという方も珍しくありませんね。
アルコールには、プリン体といって摂り過ぎると尿酸値が上昇し通風の原因となってしまう物質が多く含まれているためです。

しかし、プリン体の含有量はアルコールの種類によってことなります。日本酒の場合はどうでしょう。
日本酒に含まれるプリン体は、100ml当たり1.2mgほどとなっています。

目安として、プリン体が多く含まれるアルコールとして挙げられるビールは、5~11mgですのでビールに比べるとプリン体が少ないことが分かります。

その他のアルコールのプリン体含有量は、焼酎は100ml当たり0mg、ワインは0.4mg、ウイスキー0.1mg、ブランデー0.4mgですので、これらの種類のお酒も一緒に比較すると日本酒に含まれるプリン体は多めということになります。

ただ、そこまで大差はありませんので、飲み過ぎなければ良いといえるでしょう。

但し、含有されるプリン体の量に関係なくアルコールの飲み過ぎは尿酸値を上げてしまうリスクがありますので注意が必要です。

アルコールには、体内にプリン体が入ると尿酸に変換するのを助ける働きがあります。つまり、いくらプリン体が低いアルコールの種類を選んだとしても飲み過ぎてしまうと、尿酸値が高くなりやすくなってしまうのです。

また、アルコールは腎臓機能を低下させてしまうため、尿酸を体外へ排出させる機能が低下してしまいます。

尿酸値が気になる方、通風の方はプリン体の含有量を気にするだけでなくアルコール自体の摂取量にも注意する必要があるといえるでしょう。

糖質制限ダイエット中に日本酒を飲む際の注意点

日本酒は、アルコール類の中では糖質がやや高めの種類となりますが1合当たりの糖質量は8.82gと極端に高糖質ではありません。
そのため、上限を1合程とし適度に飲む分には糖質制限ダイエット中でも楽しむことのできるアルコールだといえるでしょう。

しかし、飲み過ぎてしまったり、つまみの糖質が高くなってしまうと糖質過多になりやすいため、日本酒を飲む際には飲む量と一緒に食べるつまみの糖質量にも注意するようにしましょう。

また、日本酒の糖質量が気になる場合には「糖質ゼロ」タイプの日本酒を選ぶようにしましょう。但し、糖質ゼロだからといって飲み過ぎてしまうと体に負担が掛かってしまいますのでアルコールは糖質量は関係なく適度に楽しむことをおすすめします。

アルコールの摂取制限がある方は医師の指示通りに飲みましょう

日本酒は、糖質制限ダイエット中でも適量であれば飲むことのできるアルコールとなりますが、病気などによって医師よりアルコールの摂取制限がある方の場合、医師の指示通りの量以上飲まないように気を付けましょう。

また、現在、療養中の方は薬との飲み合わせもありますので、アルコールを飲んで良いのか、飲む場合には、飲酒時間と投薬時間の兼ね合いなど事前に医師、または薬剤師に相談して下さい。

日本酒は飲み過ぎると太る?

日本酒は、他のお酒と比べると糖質量がやや高いため、「日本酒を飲むと太る」という話を耳にすることがありますが、あくまでも飲み過ぎた場合に限ったことで1合程度であれば日本酒を飲んだからといって太ることはないといえるでしょう。

しかし、日本酒を飲み過ぎてしまったり、一緒に食べるつまみの糖質量が高いといった条件が揃うと太る可能性も出てきますので注意しましょう。