こんにゃくは糖質制限ダイエット向きか?カロリー・糖質・脂質・タンパク量を分析

こんにゃくのカロリーはどのくらい?糖質制限ダイエットにこんにゃくは向いているのか?こんにゃくのカロリー、含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量、糖質制限中のこんにゃくの食べ方について分かりやすく解説します。

こんにゃくの糖質はどのくらい?こんにゃくは糖質制限ダイエットに向いている?

こんにゃくとは

こんにゃくは、サトイモ科のこんにゃくいもから作られる食品でインドシナ半島が原産となっています。日本での歴史も古く、平安時代には伝わっていたといわれています。

現代では、日本全国で親しまれている食材で通年、よく食べられていますが、特に関東地方いおいてブランド化され様々な商品として販売されています。

また、最近ではダイエットに着目したこんにゃく麺やこんにゃくゼリーなどこんにゃくを使ったダイエット食品も数多く販売されています。

こんにゃくのカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
こんにゃく(1枚300g) 21 0.9g 0.3g 0.3g
こんにゃく(100g) 7 0.3g 0.1g 0.1g
白こんにゃく(100g) 5 0.1g 0g 0.1g
しらたき(100g) 6 0.1g 0g 0.2g
くずきり(100g) 135 32.5g 0.1g 0.1g
一口にこんにゃくといっても、その形状には複数種類があります。こんにゃくの種類別にカロリー、含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量を見てみましょう。

驚いたことに100g当たりのカロリーはくずきりを除き、1ケタしかありません。更に、含有される糖質、脂質、タンパク質に関してもくずきり以外のものはすべてほぼないに等しいですね。

くずきりに関しては、カロリーも高く糖質量は32.5gと高糖質ですので糖質制限ダイエット中は避けた方が良いでしょう。他のこんにゃく製品に関しては、カロリーも糖質量も気にすることなく楽しめますね。

こんにゃくは糖質制限ダイエット中に食べて良い?悪い?

こんにゃく製品の中で、圧倒的にカロリーも糖質量も高いくずきりを除けば、どのこんにゃく製品もローカロリー且つ低糖質となりますので、糖質制限ダイエット中でも気にすることなく食べられる食品だといえます。

但し、こんにゃくは基本的に味付けをして食べられることの多い食品ですので、味付けのために使う調味料のカロリーや糖質量、こんにゃくと合わせて調理する食材のカロリーや糖質量に気を付ける必要はありますので注意しましょう。

こんにゃくと他の炭水化物との食品分析比較

こんにゃく以外の炭水化物の食品分析

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
こんにゃく(100g) 7 0.3g 0.1g 0.1g
白米ご飯(100g) 168 36.8g 0.3g 2.5g
パスタ(100g) 149 26.9g 0.9g 5.2g
うどん(100g) 105 20.8g 0.4g 2.6g
そば(100g) 114 20.6g 0.7g 4.8g
こんにゃく製品の中には、「こんにゃく麺」といってこんにゃくで作られた麺があります。主食として食べるために作られたこんにゃく麺ですが、他の主食として食べられる炭水化物のカロリー、糖質量、脂質量、タンパク質量と比較してみましょう。

カロリー、糖質共に他の炭水化物と比べるとこんにゃくのカロリーや糖質量は圧倒的に低いのが分かります。

こんにゃく麺とその他の炭水化物、糖質制限ダイエット中に食べるならどっち?

結論からいうと、糖質制限ダイエット中に食べるならこんにゃく麺の方が良いといえます。

糖質制限ダイエット中は、糖質が多く含まれる炭水化物は控える必要があるため主食を抜いたり極端に減らす必要がありますが、こんにゃく麺であれば糖質量はほぼないに等しいため、糖質制限ダイエット中でもこんにゃく麺であれば糖質を気にせず食べることができます。

糖質制限ダイエットをしているとどうしても麺類は食べられないまたは、少量しか食べることができないため、物足りなさを感じたり、時には挫折してしまいそうになってしまうこともありますが、糖質がほぼ含まれていないこんにゃく麺を麺類の代用として食べることでストレスも軽減されますのでおすすめです。

こんにゃくの特筆すべき栄養素

食物繊維「グルコマンナン」で腸内清掃できる

こんにゃくには、「グルコマンナン」という食物繊維が豊富に含まれています。

グルコマンナンは、体内に入っても消化されないまま胃腸を通過する特徴があります。そして、胃腸を通過する際、腸内に蓄積される老廃物を吸着しながら排出されるため、腸内を掃除する役割をになってくれるのです。

腸内の余分な老廃物を排出させる意味を持つ「デトックス効果」という言葉がありますが、まさにグルコマンナンはデトックス効果に優れた食物繊維ですので、こんにゃくを食べることで腸内のデトックスを行うことができ、腸内環境を整えてくれます。

デトックス効果によって腸内環境が整うと、便秘が解消される、血液の循環が良くなる、代謝機能が高まるなどダイエットに有効な働きが向上していきますのでダイエット効果を高めることができるのです。

更に食物繊維「グルコマンナン」には、糖質や脂質の吸収を抑える効果も!

こんにゃくに豊富に含まれる食物繊維「グルコマンナン」には、一緒に食べた食事に含まれる糖質や脂質の吸収を穏やかにすることで血糖値の急上昇やコレステロールの上昇を抑える働きがあります。

血糖値の急上昇を抑えることで、食事から摂り入れた余分な糖質を脂肪に変換されるのを防ぐほか、脂質の吸収を抑えコレステロールの上昇を抑えることで血管への負担を軽減することができます。

つまり、ダイエット効果はもちろん、高血糖からなる糖尿病や脂質の摂り過ぎからなる動脈硬化、動脈硬化によって起こりやすくなる脳卒中や心筋梗塞といった重篤な疾患までもを予防することができるのです。

骨や歯の形成に必要な「カルシウム」が豊富

こんにゃくの形状を思い浮かべて見てください。板状であったり、麺状であったりと様々ですがその食感は固くプルプルしていますね。
これは、こんにゃくを作る工程で凝固剤として水酸化カルシウムが使用されているからです。

こんにゃくを作るには、凝固剤の使用は必須となりますので、どの形状のこんにゃくにも凝固剤として水酸化カルシウムが使用されています。つまり、こんにゃくを食べることで、水酸化カルシウム=カルシウムを摂ることができるという訳です。

日本人の食生活の中でカルシウムはどうしても不足しがちな栄養素の一つですがこんにゃくを食べることで無理なくカルシウムを摂り入れることができるのです。

肌や髪の毛の保水成分「セラミド」がたっぷり

人間の肌や髪の毛の水分を保持するために必要な「セラミド」がこんにゃくには豊富に含まれています。
セラミドを多く含む食品には、他にもお米や小麦、大豆製品やほうれん草、ヨーグルトなどが挙げられますが、これらの食品の7~15倍ものセラミドがこんにゃくには含まれています。

そのため、こんにゃくを食べることで肌の乾燥やアトピー性皮膚炎による肌荒れ、髪のパサつきの改善などに役立つのです。

但し、セラミドはこんにゃくいもを製粉する段階で多く失われてしまいます。そのため、セラミドをより多くこんにゃくから摂り入れるには「生芋こんにゃく」という種類のこんにゃくを摂ると良いでしょう。

生芋こんにゃくは、製粉せずに作られているこんにゃくですので、より多くセラミドを摂り入れることができます。

こんにゃくのダイエット効果

こんにゃくが糖質制限ダイエットに向いている理由

こんにゃくが糖質制限ダイエットに向いている最大の理由は、こんにゃくに含まれる糖質量です。こんにゃくに含まれる糖質は100g当たり0.3gと低く、糖質の摂取量を最小限に制限する糖質制限ダイエット中でも安心して食べることのできる糖質量だといえます。

更に、カロリーも100g当たり7kcalと低カロリーですので、低糖質だけど摂取カロリーオーバーという糖質制限ダイエット中にありがちな悩みも解消されます。
また、こんにゃくは食感が良く噛みごたえのある食品ですので満腹感を感じやすいのもダイエット中には嬉しいとことですね。

いくら低糖質、低カロリーであっても食感が悪いとなかなか満足感を得られず、結果、ダイエットには不向きの食品となってしまいます。その点、こんにゃくは低糖質、低カロリー、好食感とダイエットには最適な食品だといえるでしょう。

こんにゃくを食べると糖質の吸収が遅くなる

糖質制限ダイエットにこんにゃくが向いているもう一つの理由として、こんにゃくの持つ効果が挙げられます。
こんにゃくに多く含まれる食物繊維「グルコマンナン」には、糖の吸収を穏やかにする働きがあります。

糖質制限ダイエットのメリットは、糖質の最小限に抑えることで糖の吸収量を減らし血糖値の急上昇を抑えることにあります。血糖値が急上昇してしまうと、インスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンは、糖を脂肪へと変換する働きがあるため、インスリンの分泌を最小限に減らす目的で糖質の摂取量を最小限に抑える必要があり、糖質を制限することでダイエットできるという方法が糖質制限ダイエットです。

グルコマンナンによって、糖の吸収が穏やかになることでインスリンの大量分泌を避けることができますので、更にダイエット効果を高めることが期待できます。

糖質は、人間が生きていくために必要な栄養素ですが、摂り過ぎてしまうことで血糖値が急上昇して太りやすくなります。糖質制限ダイエットをしているとどうしても糖質量が気になり、もう少し減らしてた方がダイエット効果が高まるのではないかと期待してしまいますが、糖質の摂取量を0にすることは難しく、それでも不安という方にとってもこんにゃくは強い味方となる食品だといえるでしょう。

便秘が解消され代謝機能が高まる

こんにゃくに多く含まれる食物繊維「グルコマンナン」には、腸内に蓄積された老廃物を体外へ排出する働きがあります。この働きによって便秘体質を改善することが期待できるのです。
便秘はダイエットの大敵とよく言われますが、便秘の状態が続くと体内では腸内に蓄積された腐敗便によって有毒ガスが発生し血流に乗って全身へと循環されます。

腐敗便から発生した有毒ガスは、血液をドロドロにしてしまう作用があるため、血流が悪くなり体の代謝機能が低下しやすくなってしまいます。
こんにゃくに含まれるグルコマンナンの働きによって便秘が改善されると、血液の状態も良くなり血流も改善、結果、代謝機能が高まり痩せやすく太りにくい体内環境へと導いてくれるのです。

糖質制限ダイエット中におすすめのこんにゃくレシピ

糖質制限ダイエット中でも美味しく食べられるこんにゃくレシピを紹介します。
【鶏と野菜のこんにゃくラーメン】
<材料(2人分)>
・鶏むね肉 1枚
・小松菜 1袋
・もやし 1袋
・しらたき 1袋
・ウェイパー(または中華だし) 大さじ1
・水 600ml
・ごま油 適量

<作り方>
1.しらたきを水洗いし、熱湯で5分ほどゆでてからざるにあけておきます
2.鶏むね肉は皮をはぎ一口大にカット、小松菜も食べやすい大きさにカットします
3.鶏皮を鍋でカリカリになるまで焼いて脂を出し、風味づけにごま油を適量入れます
4.鶏むね肉を炒め、火が通ったら小松菜、もやしを加えてサッと炒めましょう
5.水うぃ鍋に加えて煮立ったらウェイパー(または中華だし)を溶き、しらたきを入れて少し煮たら完成です

ラーメンの麺をしらたきに変えることで糖質をグッと下げることができます。

【そばやうどんの代用に!こんにゃく冷やしそば(うどん)】
<材料(2人前)>
・しらたき 1袋
・玉ねぎ 1玉
・ツナ缶 1缶
・ミニトマト 8~10個
・オリーブオイル 大さじ3
・焼酎 大さじ3(なくても可)
・めんつゆ 適量

<作り方>
1.しらたきを水洗いし、熱湯で5分ほどゆでてからざるにあけて冷まします
2.玉ねぎはみじん切りミニトマトはくし形にカットします
3.フライパンにオリーブオイルをしき玉ねぎを炒めます
4.玉ねぎがしんなりしてきたらツナとミニトマトを加えて更に炒めます
5.トマトの水分が出てきたら焼酎を入れて火を通します
6.しらたきを器に盛り、その上に炒めた具材を乗せ、お好みでめんつゆを少量入れて完成です

本来、焼酎ではなく酒や白ワインを使いますが、糖質が含まれない焼酎を使うことで更に低糖質に仕上げることができます。
また、具材は家族分を一度に作り糖質制限ダイエット中の方はしらたきを糖質制限ダイエットをされていない方はそばやうどんにすることで同時に作ることができるので手間も省けますのでおすすめです。

こんにゃくを使って糖質制限ダイエットを行う上での注意点

こんにゃくは、低糖質、低カロリーで食感も良いため糖質制限ダイエットに適した食品です。
しかし、こんにゃくに含まれる食物繊維「グルコマンナン」は食べ過ぎてしまうと腹痛を引き起こしてしまうことがあります。

また、適量を食べる分には便秘の解消に良いものの食べ過ぎてしまうことで腸内に詰まりやすく便秘を引き起こしてしまったり、場合によっては腸閉塞を引き起こしてしまう可能性もあるのです。

更に、グルコマンナンは余分な糖質や脂肪の吸収を抑えるだけでなくビタミンやミネラルなど他の栄養素の吸収を阻害してしまうため、食べ過ぎてしまうと栄養不足に陥ってしまう可能性があります。

但し、適量を食べる分には特に問題なくダイエット効果をもたらしてくれる強い味方となりますので、目安として1日当たり250gまでを上限とし、うまく使っていくと良いでしょう。