ブロッコリーは糖質制限ダイエット向きか?カロリー・糖質・脂質・タンパク量を分析

ブロッコリーの糖質はどれぐらい?糖質制限ダイエットに向いている?ブロッコリーは低糖質だけでなく、様々なアミノ酸からできたタンパク質や食物繊維、ミネラルやビタミンを豊富に含んだ食品でダイエットに向いています。

ブロッコリーとは?ブロッコリーの生産地と旬

ブロッコリーとは

ブロッコリーはアブラナ科の緑黄色野菜です。現在のブロッコリーは、イタリアでキャベツの一種から品種改良されたもので、白っぽい花を付けます。また、白キャベツとも呼ばれる事のあるカリフラワーはブロッコリーの変異種で、色や蕾の作り方など、異なる特徴はありますが多くの共通点があります。アメリカの結婚式ではブーケトスの代わりにブロッコリーを投げるブロッコリートスが行われる事もあります。これは海外でブロッコリーが縁起の言い野菜である事を示していますね。

ブロッコリーの生産地と旬

ブロッコリーとカリフラワーどちらも、比較的広い範囲で生産されていますが、ブロッコリーは低温保存が必要です。その為、1890年代まで、カリフラワーの生産量はブロッコリーの10倍程ありました。見た目が白いバラの様に美しい事もカリフラワーの人気を後押ししていた様です。その後、冷蔵技術の発達によってブロッコリーの賞味期限が長くなり、生産量が爆発的に伸びました。

日本では 北海道、愛知、埼玉が多くのブロッコリーの生産地です。中国、インド、イタリア、メキシコが世界上位の収穫地で、世界中のどの地域でも生産されている事が分かります。

ブロッコリーは世界中で収穫されるため、1年中スーパーや八百屋に並びますが日本産の旬は冬の間だけです。日本産のブロッコリーの旬は12月~3月の間です。夏に収穫されるブロッコリーは害虫駆除の為に農薬が使われる事も多いようですので、ブロッコリーは旬の物を食べたいですね。栄養素も旬のブロッコリーの方がそうでないものより高く、低価格で入手できるでしょう。

ブロッコリーの保存方法と選び方

ブロッコリーは蕾の粒が詰まっていて、綺麗に揃っているものを選びましょう。蕾の先端が固く、色は鮮やかで濃い緑が質に高い証拠です。房と房の間に隙間が空いていたり、蕾がやわらかい、黄色っぽく変色しているブロッコリーは鮮度が落ちていたり、質の低い証拠ですので避けましょう。
また、ブロッコリーは保存方法が大切です。特に夏場には常温で放置することを避け、冷蔵室で保管してくださん。もし大量のブロッコリーを一定の時間以上保存する際は、調理後に冷蔵庫で保存する事で栄養素を最低限に抑えられるでしょう。

ブロッコリーとは?ブロッコリーの糖質は?

ブロッコリーのカロリー・糖質・脂質・タンパク質量

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
ブロッコリー(M1個) 41 1g 0.63g 5.38g
ブロッコリー(100g) 33 0.8g 0.5g 4.3g
カリフラワー(1個400g) 108 9.2g 0.4g 12g
カリフラワー(100g) 27 2.3g 0.1g 3g
上の表がブロッコリーとカリフラワーの食品分析を比較したものです。
カリフラワーの糖質量が2.3gなのに対し、ブロッコリーの糖質量は0. 8gと約3分の1程度です。そしてブロッコリーはタンパク質量も4.3gと豊富で、これほどタンパク質の豊富な野菜はなかなかありません。カリフラワーもタンパク質を多く含んでいる野菜ですが、ブロッコリーはその1. 5倍ほどのタンパク質を有しています。脂質はブロッコリーの方が多めですが、大差はありません

ブロッコリーと他の野菜との糖質やカロリーを比較

ブロッコリーと他の野菜との比較(100gあたり)

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
ブロッコリー 33 0.8g 0.5g 4.3g
ごぼう 65 9.7g 0.1g 1.8g
にんじん 37 6.5g 0.1g 0.6g
じゃがいも 76 16.3g 0.1g 1.6g
キャベツ 23 3.4g 0.2g 1.3g
たまねぎ 37 7.2g 0.1g 1g
きゅうり 23 4.1g 0.2g 1.3g
なす 22 2.9g 0.1g 1.1g
大根 18 2.8g 0.1g 0.4g
レタス 12 1.7g 0.1g 0.6g
ブロッコリーのカロリー・糖質・脂質・タンパク質を他の野菜と比較してみましょう。
ブロッコリーのカロリーは33kcalと比較的低い数値である事が分かります。これはごぼうやジャガイモのカロリーの約半分、レタスの2倍ほどのカロリーです。
ブロッコリーの栄養成分で何よりも魅力的なのが、4. 3gと言うずば抜けたタンパク質量です。他のどの野菜も1g前後しかタンパク質は有していません。ブロッコリーは大根の約11倍、レタスやニンジンの7倍以上、玉ねぎの3倍以上のタンパク質を有しています。
そしてブロッコリーの糖質量は0. 8gでこれは非常に低い数値です。じゃがいもの20分の1以下、ごぼうの12分の1以下、玉ねぎの7分の1の糖質量と同量である事が分かりますね。
脂質量は0.5gで、他のどの野菜よりもほんの少量高いのですが、気にする程の差ではありませんよ。

ブロッコリーは糖質制限ダイエットに有効!

ブロッコリーは糖質制限ダイエットに向いている!

ブロッコリーの糖質量は低いので、ブロッコリーは糖質制限ダイエットに利用可能です。摂取する糖質の量を抑える事で、エネルギー源として燃焼される脂肪の量を増やしてダイエットに取り組むのが糖質制限ダイエットです。ブロッコリーは食べ応えがありますが、糖質量が低いので、食べる量を気にする必要がありません。ブロッコリーでお腹を膨らませながらも摂取する糖質量は低く抑える事が可能ですので、糖質制限ダイエットに取り組む際は是非ブロッコリーを利用しましょう。

ブロッコリーは置き換えダイエットにも利用可能!

ブロッコリーは糖質量だけでなく、カロリー量や脂質量も低いので置き換えダイエットにも利用できます。カロリー量の多い食品の一部をブロッコリーに置き換える事で、食事全体から摂取するカロリー量を抑える事が可能です。摂取するカロリー量を減らす事で、脂肪の蓄積を防止して、脂肪の燃焼を促します。また、ブロッコリーに豊富に含まれている栄養素はダイエットの効率を高めてくれるメリットもありますね。不足しがちなミネラル等もしっかり摂取しながらダイエットを行えるので、ダイエット向きでは無い食品の一部をブロッコリーに置き換える事で、より健康的にダイエットに取り組めるようになるでしょう!

頭に入れておきたいブロッコリーの栄養素

超豊富なビタミンC

ブロッコリー100gには、約90㎎のビタミンCが含まれています。これは一般成人の一日の摂取量とほぼ等しく、ブロッコリー100gで、1日のビタミンCを摂取できます。
ビタミンCは強力な抗酸化物質で、体内の細胞の酸化を防止します。細胞の酸化は老化を意味するので、ビタミンCを摂取することはアンチエイジングに繋がります。免疫力の改善による風邪予防はもちろん、
ビタミンCは体内のコラーゲンの構築に必要です。しっかりとビタミンCを摂取する事が、お肌の細胞の活性化による美肌効果に繋がります。また、コラーゲンは育毛効果や抜け毛の防止にも効果があります。

他にもたくさんのビタミン類が!

ブロッコリーはビタミンCの他にも様々なビタミンを有しています。骨の代謝率を引き上げたり、動脈硬化を防止することで心臓病等のリスクを軽減させるビタミンK、
脂質に溶ける性質を持つトビタミンE(コフェロールとも呼ばれる)は、体内の脂質を酸化から守り、無駄な資質を細胞へ取り込まれる事を防止してくれます。
ガン予防や体内で疲労や老化の敵である活性酸素と戦ってくれるカロテンもブロッコリーには含まれています。そして、脂肪代謝、つまり脂肪の燃焼率を引き上げる働きのあるパントテン酸も豊富です。

カリフラワーのビタミンCは熱に強い!

ブロッコリーや多くの野菜のビタミンCは熱に弱い特徴があります。熱する事でビタミンCの構成が崩れ、効果的に摂取できなくなります。しかし、カリフラワーにはヘスペリジン(ビタミンP)という物質が含まれていて、ビタミンCを包み込んでくれます。熱してもビタミンCのダメージを防げるので、そのまま体内へ吸収される事が可能になります。

ブロッコリーの2種類の異なる食物繊維がバランス良い

ブロッコリーは食物繊維の豊富な野菜です。水に溶ける性質のある水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維が7対3の割合で含まれています。水溶性食物繊維は、体内の水分に溶け込んでゲル状になります。消化を助け、血糖値やコレステロール値の急上昇を防止する役割があります。腸に薄い膜を作る事から、不要なコレステロールや脂肪の吸収を抑える働きもしてくれます。

そして、不溶性食物繊維は皆さんも知っているように腸の働きを助けることで、デトックス効果をもたらします。体内にある疲労物質や老廃物を水分とともに吸収して、体外へ排出する働きはパワフルです。また、消化に時間がかかる為、水溶性食物繊維より長い間、胃の中に残る特徴があります。その為、空腹を感じにくくする効果があり、ダイエット中の食事にはピッタリです。
ブロッコリーはこの2種類異なるの食物繊維を、バランス良く兼ね備えています。

ブロッコリーは不足しがちなミネラル摂取にもピッタリ!

ブロッコリーは異なるミネラルを含んでいるメリットもあります。
ブロッコリーに葉酸と言うミネラルが特に豊富に含まれています。DNAを形成する酵素を補助する役割があり、認知症の防止や脳細胞の形成に役立ちます。亜鉛など他のミネラルやビタミンBの吸収率を高める効果もあるので、ブロッコリーに含まれる他の栄養素を高めてくれるでしょう。
他にも、神経伝達をコントロールして、筋肉の収縮を助ける働きをするナトリウムや、血液内のナトリウム量を適量に保ってくれるカリウムも含まれています。亜鉛や鉄分、マグネシウムなど、不足しがちなミネラルの補給にもぴったりです。

ブロッコリーには豊富なアミノ酸が含まれている

ブロッコリーは豊富なタンパク源で、その量は野菜の中でもトップクラスです。そしてそのタンパク質はアルギニンやグルタミン、ロイシン、バリンやアラニンなどのアミノ酸によって構成されています。これらのアミノ酸は筋肉を成長させたり、回復させるのにとても大きな効果を発揮してくれるでしょう。アルギニンは血管を膨張させる働きによって栄養素や酸素の胸腔率を高めて、老廃物を洗い流す効果も期待できます。グルタミンは成長ホルモンの分泌を促す事で体作りだけでなく、睡眠改善効果、生活習慣病の予防などにも効果的です。また、この2つのアミノ酸をミネラルである亜鉛と一緒に摂取することによって、若々しく、バイタリティ溢れる日常生活が送れるでしょう。性力アップや性機能の改善にもつながりますよ。

糖質制限ダイエット中のおすすめのブロッコリーの食べ方、注意点

マヨネーズは低糖質

栄養素の宝庫であるブロッコリーは糖質量も脂質量も低いのでダイエットにピッタリの食材です。タンパク質もしっかりと含まれています。またブロッコリーによくつけるマヨネーズがありますが、マヨネーズも低糖質であることが特徴であるため、糖質制限ダイエット中はマヨネーズをブロッコリーにつけて食べましょう。
一方、サラダのドレッシングの中には実は糖質が多いものがありますので、糖質量を十分に注意した上でかけましょう。ドレッシングの中でも玉ねぎドレッシングは特に糖質量の多いものになります。

電子レンジでビタミンCの流出を控えよう!

ブロッコリーはビタミンCが豊富で素晴らしい食品ですが、ブロッコリーのビタミンCは熱に弱い弱点があります。その為、茹でて食べると、ビタミンCの構成が壊れたり流れ出たりするので、効果的にビタミンCの補給ができません。
生で食べるのが栄養的にはベストですが、実際には実用的ではありません。ブロッコリーのビタミンCの破壊を防止して、流出を防ぐには、タッパウェアに詰めて電子レンジで「チン!」すると良いでしょう。もしどうしても茹でなければいけない場合は、茹で時間をできる限り短くして下さい。

ブロッコリーは茎まで食べよう!

私たちは主にブロッコリーは蕾の部分を食べること多く、茎の部分は捨てられてしまいがちです。しかし、ブロッコリーの茎には栄養素が非常に豊富に含まれています。ブロッコリーの茎には、ビタミンCやミネラル が蕾以上に蓄えられているので、しっかりと食べるようにして下さい。調理方法はブロッコリー同様に、タッパーウェアに入れて電子レンジで熱しましょう。一口サイズに切ってから熱すると、ブロッコリーの野菜のディップとしてシンプルで栄養素満点のオシャレな一品になるでしょう。 少し意外ですが、ブロッコリーの芯は色々なレシピに利用できますよ!