ほっけのカロリーは低い?低糖質だからダイエット効果も期待できる?ほっけがダイエットに向いているのか、栄養素はどんなものが多く含まれているのか、他の食材や調理方法と比較しながら一緒に見ていきましょう。ほっけを食べるにあたっての注意点や糖質制限ダイエットについても注目です。
ほっけとは?ほっけの種類と旬
ほっけとは?
よく干物として食卓に並べられることがありませんか?以前は、鮮度が落ちやすいためまずい魚として嫌われていたほっけですが、干物にすることで長持ちさせることはもちろん、今では脂ののったおいしいほっけとしてよく食べられるようになりました。活けしめにしたものも流通されていますが、アニサキスなどの寄生虫のリスクもあるのでよく管理されたものを食べるようにしましょう。北海道などで刺身として提供されている場所もあるようです。
ほっけの種類
ほっけには縞ほっけと真ほっけがあります。
縞ほっけはオホーツク海で獲れるほっけです。体に黒い帯の柄があるのが特徴で、脂がのっており肉厚なものが多いです。
真ほっけは函館沖、函館近海で獲れるほっけです。縞ほっけに比べて脂は少ないですが、シンプルな味わいで地元の方や魚通の方に人気です。ちなみに、丸々と肥えて脂が乗っている真ほっけは、根ほっけとも呼ばれている上等なほっけです。
ほっけの旬
7~12月の夏から秋にかけてが旬となっていますが、実は、産卵前の秋が最もおいしい時期と言われています。
これは、夏に栄養を豊富に蓄え、晩秋の産卵に備えるため、丸々とした脂ののったほっけに育つからだそうです。
ほっけのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?
ほっけのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?
食品 | カロリー | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|---|
ほっけ(100g) | 115 | 0.1g | 4.4g | 17.3g |
ほっけ(1尾400g) | 460 | 0.4g | 17.6g | 69.2g |
ほっけも例外ではなく、糖質が少なくタンパク質が多く含まれています。脂質も多いのでダイエットには向かないのでは?と思われる人もいるかと思いますが、この脂質はなくてはならない栄養素が含まれているので後ほど詳しく説明していきます。
ほっけでダイエットはできる?カロリーは低いの?
また、ほっけにはタンパク質だけでなく、その他にビタミン・DHA・EPAなどのダイエット効果のある栄養素が豊富に含まれている食材になります。
糖質制限ダイエット中にとってもよいか?
ほっけには糖質が少ないため、糖質制限ダイエットには適しています。ほっけに限らず魚は脂質・タンパク質が豊富に含まれているため、糖質制限ダイエット中は積極的に食べるべき食材になります。
ほっけのカロリーを他食材と比較
ほっけと他の魚介類とのカロリー比較(100gあたり)
食品 | カロリー |
---|---|
ほっけ | 115kcal |
いわし | 217kcal |
あじ | 121kcal |
まぐろ | 125kcal |
たら | 77kcal |
サバ | 202kcal |
ぶり | 257kcal |
ほっけの調理方法別のカロリー比較(1人前)
食品 | カロリー |
---|---|
ほっけの塩焼き(1尾461g) | 470kcal |
ほっけの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較
ほっけと他の魚介類との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
ほっけ | 0.1g | 4.4g | 17.3g |
いわし | 0.7g | 13.9g | 19.8g |
あじ | 0.1g | 3.5g | 20.7g |
まぐろ | 0.1g | 1.4g | 26.4g |
たら | 0.1g | 0.2g | 17.6g |
サバ | 0.3g | 12.1g | 20.7g |
ぶり | 0.3g | 17.6g | 21.4g |
ほっけの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
ほっけの塩焼き(1尾461g) | 2.21g | 17.66g | 69.66g |
ほっけの特筆すべき栄養素
体を維持したりエネルギー作りに欠かせないビタミンB群
ビタミンB群にはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB12などがあります。ビタミンB群は、私たちが生きるためのエネルギーをつくるのに欠かせない栄養素です。この中でも、ほっけにはビタミンB12が1日必要な量を十分満たすほど含まれています。ビタミンB12は赤血球中のヘモグロビン生成や神経を正常に保つ役割をもちます。基本的には動物性食品に含まれています。そのため肉や魚を食べない人は不足になりがちです。そのため悪性の貧血を引き起こす場合もあるので摂取するように心がけましょう。他にも豚肉に多く含まれているビタミンB1、レバーや納豆に多く含まれるB2は皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。ナイアシンは人間の体内に最も多く存在するビタミンで脂肪や悪玉コレステロール値を低下させる働きがあります。不足するとペラグラという皮膚病にかかります。パントテン酸は善玉コレステロールを増やしたりする作用や動脈硬化を予防する効果も期待できます。
骨や歯を丈夫にする効果のあるビタミンD
カルシウムやリンの吸収を助け骨や歯を丈夫にする栄養素です。魚介類やきくらげ、干ししいたけなどに多く含まれているビタミンです。最近では、免疫力アップ効果も期待されています。ビタミンDが不足すると小腸や腎臓からのカルシウム吸収が不十分となり、骨や歯の形成もうまくいかなくなり、赤ちゃんや子どもではくる病、成人では骨軟化症や骨粗しょう症になってしまいます。近年問題になっているうつ病にもかかってしまう恐れがあるのできちんと摂取する必要があります。食べ物からとるほかに、日光を浴びると私たちの体内でもある程度つくり出せるビタミンでもあるため、適度な日光浴をするのも良いでしょう。
必須脂肪酸と呼ばれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)
DHAという言葉なら耳にしたことがあるのでは?魚介類に多く含まれているこれらは必須脂肪酸に分類され、体内では作られないため毎日の摂取が欠かせない栄養素です。先ほどほっけには脂質が多いのではとありましたが、実はこの必須脂肪酸が多く含まれているからなんです。中性脂肪を減らし善玉コレステロールを増やしたり、血栓ができるのを防いだりします。動脈硬化、高血圧症を予防する効果もあります。この脂肪酸が不足すると皮膚炎、集中力の低下、発育不良などが起こります。
老化を防ぐ効果があるビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用により、体内の脂質の酸化を防いで体を守る働きがあります。この働きから、体内の細胞膜の酸化による老化や、血液中の悪玉コレステロールの酸化による動脈硬化など、生活習慣病や老化と関連する疾患を予防することが期待されています。アーモンドなどのナッツ類や、植物油にも豊富に含まれています。
いま挙げた栄養素には、ダイエットには欠かせない中性脂肪の低下、悪玉コレステロールの低下に加えて抗酸化作用のあるビタミンまでありました。脂肪酸と聞いて、あまりいいイメージを持たれなかったかもしれませんが、実は脂肪を減らしてくれる作用があるんです。まさにダイエットには嬉しい効果ですね。
ビタミンのほかにもカリウム、マグネシウム、リン、亜鉛、銅などのミネラルも多く含まれています。こちらも体の組織を作る原料となり、体の働きを維持、調節する働きがあるため人にとって必要不可欠な成分です。
ダイエット中におすすめのほっけの調理方法・レシピ
ほっけのおすすめの食べ方
ほっけは干物でしか食べられないと思われがちですが実は調理方法は結構あります。
焼いたり揚げたするとカロリーや油を気にしがいがちですが、今回は生のほっけを使った煮つけのレシピをご紹介します。
ダイエット中のおすすめレシピ|生ほっけの煮つけ
<材料(1人分)>
生ほっけ 1尾
しょう油 大2
酒 大2
砂糖 小1
みりん 小1
しょうが(チューブ) 2㎝分
<作り方>
1.ほっけの内臓をとって、頭を落とす。身の部分は3等分にする。
2.深めのフライパンに水を50mlとしょうが以外の材料を入れ、ほっけを入れて蓋をし弱火で煮る。
3.煮ている間は適宜様子をみて、煮汁を身にかけたりひっくりかえしたりする。
4.火が通り身が白くなったらしょうがを加え、とろ火で蓋をしてさらに10分煮て完成。
ただし、味付けはあまり濃くなり過ぎないようにしましょう。塩分の摂りすぎにも気を付けておきましょう。
ほっけでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由
干物は塩分の取りすぎに注意
さらに、しょう油をかけるなどして味を濃くしてしまうと、ご飯が進んでしまう傾向もありダイエットには程遠くなってしまいます。
栄養素の話から、ダイエットに向いてそうに思われたかもしれませんが、干物だとあまりカロリーは低くならないので、カロリーを抑えたいダイエットの場合は不向きでしょう。
しかし、高タンパク質でビタミン類や必須脂肪酸が豊富なほっけは体に良い効果をもたらしてくれるのも事実です。
干物ではなく生のほっけから調理するなど、調理方法を工夫するなどしてダイエットには限らず定期的に食べてみても良い食材ではないでしょうか。