ざるそばのカロリーは低い?高い?ダイエット向き?栄養・糖質量を比較!

ざるそばがダイエットに効果的?炭水化物なのに太らないって本当?気になるカロリーや糖質量をチェックしながら、そばに隠された栄養素や効果を徹底解説!

ざるそばはダイエット向き?気になるカロリーや糖質量は?

ざるそばとは?

そば粉を使った日本の代表的な料理「そば」。
様々なトッピングや調理方法で幅広いそば料理がありますが、そば独特の香りや風味を楽しむのであれば、シンプルなざるそばがおすすめです。
日本の歴史と共に長く親しまれてきたざるそばですが、炭水化物の中でもヘルシーなイメージを持っている人も多いと思います。
最近では、ざるそばがダイエットに効果的という噂もよく耳にしますが、ざるそばは本当にヘルシーな料理なのでしょうか?

ざるそばのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
ざるそば(100g) 90 16.42g 0.47g 4g
ざるそば(1杯306g) 275 50.24g 1.44g 12.24g
こちらの表は、一般的なざるそばの栄養素をまとめた表です。
ざるそば1杯で、カロリーは275kcalを摂取することになります。
1食分の摂取カロリーは男性で約860kcal、女性で約660kcal程度が一般的な摂取カロリーとされているので、ざるそばで1食を済ませれば、かなりのカロリーをカットできることになります。
糖質量を見てみると、1杯での摂取量が50.24gとなっています。
ご飯をお茶碗1杯食べたときの糖質量がだいたい55g程度だと言われているので、特別糖質が少ないというわけではなさそうです。

ざるそばのカロリーを他の食品や調理方法別で徹底比較!

ざるそばと他の麺類とのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
ざるそば(100g) 90kcal
うどん(100g) 105kcal
そば(100g) 114kcal
パスタ(100g) 149kcal
ラーメンの麺(100g) 149kcal
そうめん(100g) 127kcal
こちらはざるそば以外の麺類とカロリーを比較した表です。
パスタやラーメンの麺が100gあたり149kcalと最も多く、ざるそばの1.5倍以上も高カロリーであることが分かります。
さらにパスタやラーメンでは、ここにソースやスープのカロリーも加えられるので、実際にはトータルのカロリー摂取量はかなり多くなります。

ざるそばの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
かけそば(1杯375g) 304kcal
天ぷらそば(1杯433g) 420kcal
ざるそば(1杯306g) 275kcal
かき揚げそば(1杯716.7g) 466kcal
きつねそば(1杯428g) 441kcal
次に、そばの調理方法によってカロリーを比較した表を見てみましょう。
同じそばを使ったものでも、調理方法が変わるだけでカロリーの量が大きく違うことが分かると思います。
かけそばとざるそばではそこまで大きな差はありませんが、天ぷらやかき揚げなど具材が加わることでカロリーは100kcal以上も増えています。

ざるそばの三大栄養素を他の食品や調理方法別で徹底比較!

ざるそばと他の麺類との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
ざるそば(100g) 16.42g 0.47g 4g
うどん(100g) 20.8g 0.4g 2.6g
そば(100g) 20.6g 0.7g 4.8g
パスタ(100g) 26.9g 0.9g 5.2g
ラーメンの麺(100g) 27.9g 0.6g 4.9g
そうめん(100g) 24.9g 0.4g 3.5g
こちらの表はざるそばと他の麺類の栄養素を比較した表です。
どれも少なくない糖質量が含まれていますが、麺類の中だと、ざるそばが最も糖質量が少ないことが分かります。
脂質はどれも大きな差はありませんが、タンパク質ではうどんが2.6gと最も少なく、パスタが最も多い5.2gを含んでいます。
ざるそばのタンパク質は4gと若干多めという印象です。
しかし、ざるそばに含まれるタンパク質はアミノ酸バランスに優れた良質なものなので、植物性のタンパク源としては魅力的なものと言えます。

ざるそばの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
かけそば(1杯375g) 56.25g 1.43g 13.39g
天ぷらそば(1杯433g) 59.76g 8.23g 22.69g
ざるそば(1杯306g) 50.24g 1.44g 12.24g
かき揚げそば(1杯716.7g) 76.04g 8.46g 18.35g
きつねそば(1杯428g) 59.37g 11.47g 20.93g
そばを調理方法別に三大栄養素の量を比較してみると、かき揚げそばだけ糖質量が飛び抜けて多いことが分かります。
かき揚げでは衣の部分が多くなりやすいので、それだけ糖質量も多くなりやすいです。
脂質は具材を乗せたそばはどれも多くなっているのに比べて、ざるそばは1.44g、かけそばは1.43gとかなりヘルシーです。
タンパク質に関しても具材を乗せたそばの方が多くなっていますが、ざるそばでも十分な量を摂取できます。

ざるそばの特筆すべき栄養素や効果とは?

ざるそばがダイエットに効果的と言われる理由は、他の炭水化物にはない特徴がたくさんあるからです。
ここからは、ざるそばに秘められた特筆すべき栄養素やその効果について解説していきます。

血液をサラサラに!健康的にダイエットできるルチン

ざるそばで特に注目すべき成分がルチンです。
ルチンは強い抗酸化作用を持っていることで知られるポルフェノールと同じような働きをしてくれます。
ルチンは細胞の酸化を防ぐことで、生活習慣病を始めとする多くの病気を予防してくれます。
さらに血液をサラサラにしてくれる効果もあり、血圧や血糖値を下げてくれるのでダイエットにも効果的です。
血行が良くなることで、むくみの解消や代謝アップも期待できます。

実は良質なタンパク質が豊富

そばは他の炭水化物と比べて良質なタンパク質を豊富に含んでいることも特徴の1つです。
体に必要不可欠な必須アミノ酸をバランスよく含んでいるので、吸収されやすく消化の負担も少ないと言われています。
良質なタンパク質を摂取することは、筋肉量を増加させることにもつながるので、基礎代謝量や日頃の活動による消費エネルギーを増やす効果が期待できます。

豊富なビタミンB群で代謝アップ

ダイエットではカロリーや糖質量が注目されやすいですが、その他の栄養素のバランスも重要です。
その点、ざるそばに使われているそば粉にはビタミンも豊富です。
特に、ビタミンB1やビタミンB2を始めとするビタミンB群が豊富に含まれています。
ビタミンB群は、糖質や脂質、タンパク質をエネルギーに変換する手助けをしてくれるので、体の代謝に大きく関わっています。
そのため、同じカロリー摂取量でも、ビタミンB群を十分に摂っている人の方が脂肪が蓄積しにくく、太りにくい体質を手に入れることができます。

低GI値で血糖値が上昇しにくい

ざるそばがダイエット食品として注目を集めるようになったのは、原材料のそば粉が他の炭水化物と比べてGI値が低いからです。
GI値とは、その食品を摂取したときに血糖値がどれくらい上昇するかを現したものです。
GI値が高ければ、血糖値が急激に上昇しやすく、インスリンが活発に分泌されてしまいます。
インスリンは脂肪を合成する働きがあるので、高GI値の食品はダイエットの天敵とされています。
白米のGI値が84、パンのGI値が91と他の炭水化物が高GI値であるのに対して、ざるそばのGI値は65です。
そのため、ざるそばは太りにくい炭水化物と言われています。

ざるそばは本当にダイエット向き?意外な落とし穴とは?

低GI値で栄養素も豊富なざるそばは一見ダイエット向きの食品に思えます。
しかし、実際には注意しなければいけないポイントも多く、ダイエット中にざるそばを食べると逆効果になってしまうことがあります。

ざるそばの食べ過ぎでカロリーオーバーに!

ヘルシーなイメージのあるざるそばは、いくら食べても太らないと思っている人もいますが、それは間違いです。
ざるそばは他の麺類に比べれば低カロリーですが、特別カロリーが少ないわけではないので、当然食べ過ぎればカロリーオーバーになってしまいます。
特に具材が乗っていないざるそばは、ついつい大盛りやおかわりを頼んでしまいがちです。
そのため知らず知らずのうちに大量のカロリーを摂取してしまい、痩せるどころか太ってしまうケースもあります。
このように、ざるそばはカロリー制限に特別向いている食品というわけでなく、食べる量に注意が必要です。

低GI値=糖質が少ないということではない

時々「ざるそばは他の炭水化物と違って食べても太らない」という情報だけで、糖質がほとんど含まれていないと勘違いしてしまう人がいます。
ざるそばはが太りにくいと言われているのは、低GI値であることが理由で、決して糖質が少ないというわけではありません。
糖質量は他の炭水化物と同程度含まれているので、糖質制限によるダイエットを行っているなら、他の炭水化物と同じように控えておいた方が良いでしょう。

実は小麦粉が大量に入ってる?

ここまで、ざるそばの特徴について説明してきましたが、これはそば粉を100%使ったざるそばの場合です。
しかし、ざるそばで100%そば粉を使用しているものは多くありません。
そのほとんどが、そば粉以外に小麦粉を混ぜたものばかりです。
中にはそば粉よりも小麦粉の方が多く含まれているざるそばも珍しくありません。
小麦粉が多く使用されているのは、スーパーやコンビニで売られているざるそばに限らず、お店で出てくるものでも同様です。
そば粉と小麦粉の詳しい割合は表示されていないことがほとんどなので、そば粉によるダイエット効果を期待してざるそばを食べ続けていたのに、実は大量の小麦粉を食べていたということになりかねません。

ざるそばを食べるときの注意点やおすすめの食べ方とは?

ざるそばは選び方が大事!十割蕎麦か二八蕎麦がおすすめ

小麦粉がふんだんに使われたざるそばを食べても、そば粉によるダイエット効果はほとんど期待できません。
自分でそばを購入する場合は、できるだけそば粉100%の十割蕎麦か、そば粉と小麦粉の比率が8:2の二八蕎麦を選ぶようにしましょう。
どうしても十割蕎麦や二八蕎麦が見当たらない場合は、商品の原材料をチェックしてみてください。
原材料を載せるときには多く使用されている成分から先に表示しなければいけないルールがあるので、小麦粉よりもそば粉が先に表示されていれば、そば粉が多く入っています。

外食では、立ち食いそば屋のチェーン店よりも個人が経営している老舗を選ぶと良いでしょう。
安さを売りにしているお店はお財布には優しいですが、安価で提供するために小麦粉を大量に使用しているケースが多いです。
立ち食いそばの大手チェーン店である「富士そば」でもそば粉の割合は4割程度です。
ダイエットのためにざるそばを食べるなら、多少の値段が上がってしまってもそば粉にこだわった老舗のお蕎麦屋さんに行くことをおすすめします。

麺つゆのつけすぎに注意

ざるそばを食べるときに注意しなければいけないのが麺つゆです。
ざるそばのつゆは塩分が高いだけでなく、糖質もたっぷり含まれています。
そのため、そばを全てつゆに浸してから食べるのではなく、3分の1から半分程度つけるようにすると良いでしょう。
特に関東地方ではつゆが濃い目である場合が多いので、全て浸してしまうと塩分過多や糖質量がオーバーしてしまう可能性があります。

野菜の付け合せをプラスしてダイエット効果アップ

健康に良い成分が豊富に含まれているざるそばですが、それだけだとやはり栄養バランスが偏ってしまいます。
そこで、ざるそばの付け合せに野菜を使ったおかずをプラスすれば、バランスの良い食事を摂ることができます。
ざるそば1杯では少し物足りないと感じてしまう人でも、健康的にボリュームアップすることができるのでおすすめです。
ただし、野菜の天ぷらやかき揚げは油によるカロリーがダイエットにとって逆効果になってしまうので、野菜の炒めものや薄味のきんぴらなどを選ぶようにしましょう。