痩せる食べ方、太らない食べ方

痩せるメカニズムは、食事摂取カロリーよりも消費カロリーが上回ることです。しかし、ダイエットを続ければ続けるほど、食べていないのにどうして太るんだろう、と疑問に感じることもあるはずです。もしかしたらそれは、痩せる食べ方、太らない食べ方をしていないからかもしれません。「痩せる食べ方」、「太らない食べ方」について解説します。

ヒトが栄養を蓄えやすい時間

ヒトの身体は多くの栄養素を必要としており、その1つが糖分です。糖分は身体のエネルギーになるほか、脳の大切な栄養源にもなるのです。

しかし、過剰な糖分の取り過ぎは消費しきれずに脂肪になってしまいます。そして、糖分が消費されやすい時間は太りにくい時間、糖分が消費されづらい時間が太りやすい時間になります。

太りにくい時間は血糖値が1日の中で下がりやすい時間になります。1日の中で3回あり、大体6時~7時、10~11時、16~17時といわれていますが、これには個人差があります。この時間を過ぎた時、例えば15時のおやつや20以降の夜食は血糖値が上がりやすく脂肪に変わりやすいため太りやすい時間といえます。

食べ方にも太りやすい、太りにくい順番がある

血糖値を上げやすくするのは、食事の時間だけではありません。食事の内容も大切です。血糖値を上げる食べ物を想像すると、“糖”とつくので甘い物を想像しがちですが、実際は甘い物以外でも上がります。

それはご飯やパン、ジャガイモなどの炭水化物です。炭水化物抜きダイエットが流行しているのはそのためです。

しかし、そこまで極端なことをしなくても、血糖を上げずに太りにくくする食べ方があるのです。

反対に血糖値を上げにくい食べ物は野菜などの食物繊維です。また、食物繊維には満腹感を得やすいという特徴があります。そのため、まず食物繊維を食べ、次に汁物を食べることで胃の中で食物繊維が膨らみ、より満腹感を得ることが出来ます。

血糖値は空腹時よりも満腹時のほうが上がりづらいため、後半にご飯などの炭水化物を摂るようにしましょう。

炭水化物を摂るべき時間、摂ってはいけない時間

炭水化物は血糖値を上げやすく、太りやすい食べ物であるということは先ほど述べた通りです。そして、その食べる順番も食物繊維や汁物を先に摂取し、空腹の状態を避けたうえで摂ることが大切でした。

しかし、それ以外にも大切なことがあります。それは、時間帯により摂っても良い時間、悪い時間があるということです。
仕事の都合上、夜食を食べなければならないときもあると思います。炭水化物は腹持ちが良いため、おにぎりなどの夜食を摂りがちです。

腹持ちが良いとはつまり、なかなか消化されないということです。炭水化物を消化するのには大体6時間から8時間必要とすると言われています。夜間は胃腸も休息モードになるため、消化速度も落ちダラダラと血糖値が高い状態が続いてしまい、太りやすくなってしまいます。

反対に朝や昼など活動しているときに炭水化物を摂ることで腹持ちが良く、エネルギーも持続するため間食を防ぐことができます。そのため、血糖値も上がりづらく太りにくいというわけです。したがって、炭水化物を多めに摂りたいときには朝がオススメです。

朝食、昼食、夕食に摂るべき栄養素

1日の生活リズムの中で夜勤をしている方は別として、昼間活動されている方は朝から夕方にかけて活動量が多く、夜間にかけて活動量が減ります。

昼間のほうが活動によりエネルギーが消費されるため、血糖値も下がりやすい傾向にあります。反対に夜間はエネルギーを使用しないため、血糖値も上がりやすい傾向にあります。

エネルギーの消費が多い朝にオススメの栄養素が炭水化物です。納豆や魚などのタンパク質とあわせた食事は腹持ちも良く身体の素となるタンパク質を摂ることで1日を元気に過ごすことができ、血糖値も上がりづらいです。

昼間から活動量がピークに達する方も多いと思います。そこで昼にオススメの栄養素が脂質です。揚げ物やお魚、卵など脂質やタンパク質が含まれた食事が良いでしょう。エネルギーに転換されやすく消費されやすいため、血糖値も上げづらく最適です。

夕食は活動量が減るため、食物繊維がオススメです。食物繊維は満腹感を得やすく血糖値の上昇も穏やかのため、太りづらい栄養素です。

太りにくい食べ方に大切なのはバランスとタイミング

炭水化物抜きダイエットに代表される、何かを極端に制限することは、自分自身の欲求を我慢することにつながり、多くの場合長続きしません。

また、栄養摂取がかたよると自分自身の身体にも影響を及ぼし、風邪を引きやすくなったり、皮膚トラブルが増えたりする可能性もあります。

大切なのはバランスとタイミングです。朝と昼は活動量が増え、エネルギーを消費するため炭水化物とタンパク質、そして脂質をしっかりと摂ること。夜は活動量が減るため、食物繊維を摂ること。そうすることにより、1日の中で摂るべき必要な栄養素はしっかりととることができます。

また、同じ食事の中でも食物繊維から食べることにより、血糖値の上昇を抑えることが出来ます。このようにタイミング1つ知っておけば小さな積み重ねが大きくなり、太りにくい食事、痩せる食事にと変わっていくのです。

痩せる食べ方、太る食べ方とは

痩せる食べ方、太らない食べ方に大切なことは
●朝・昼は炭水化物・脂質・タンパク質を食べ、夕は食物繊維を摂ること。
●食事を食べる順番は、食物繊維、汁物、炭水化物の順に摂ること。
●炭水化物は悪者ではなく、大切なのはタイミングと順番。

以上の3点です。日頃のダイエットがなかなか効果が出ないという方、これからダイエットをしようと思っている方、是非一度自分の食生活を見直す機会にしてみてください。

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