さつまいものカロリーは?ダイエット向き?食べ過ぎると太る?糖質比較

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

さつもいものカロリーはどのくらいある?さつまいもでダイエットはできるのか?さつまいものカロリー、栄養素などさつまいもを使って効果的にダイエットする方法を紹介します。

さつまいもとは?さつまいもの種類と旬

さつまいもとは?

秋の味覚の一つとであるさつまいも。寒さを感じると石焼き芋が食べたくなるという方も少なくありませんが、元はメキシコを始めとする熱帯アフリカで生まれた食物です。

あの甘くてホクホクした美味しさは寒さを感じ始める秋頃になると恋しくなりますが、さつまいも自体は寒さに弱いため日本の冬には耐えることができず腐敗してしまいます。

そんなさつまいもですが、食べ過ぎると太るというイメージを持たれがち・・・実際のところどうなのでしょう?さつまいもでダイエットすることはできるのでしょうか?
さつまいもを使って美味しく効率的にダイエットする方法を紹介します。

さつまいもの種類

一口にさつまいもといっても、さつまいもには種類があり種類によって味や見た目などが変わります。一般的によく見られる種類のさつまいもを見ていきましょう。

紅あずま
関東で人気のある種類のさつまいもで、甘みが強く焼き芋で食べるのが好まれます。色は黄色で焼くことで更に黄金色になるため、見るからに美味しそうな種類のさつまいもです。

高系14号
西日本ではよく知られた種類のさつまいもで、収穫後に貯蔵することで甘みが強くなるという特徴があるさつまいもです。
色はクリーム色で粉っぽく焼き芋はもちろん、お菓子の材料としても適しています。

鳴門金時
西日本で流通しているさつまいもで、甘みが強くねっとりとした食感のあるさつまいもです。色はクリーム色で、焼き芋で食べるのが好まれます。

安納いも
種子島が原産ですが、近年では首都圏でもよく見られるようになった種類のさつまいもです。色はオレンジで糖度が非常に高いことから、焼き芋として食べるのが好まれています。

紅はるか
関東を中心に流通されているさつまいもで、糖度が高く焼き芋はもちろん、お菓子に加工して食べるのが好まれる種類です。
便秘解消効果のある「ヤラピン」を多く含んだ種類のさつまいもです。

紫芋
種子島が原産のさつまいもで、甘みがあり紫色をしているという特徴があります。
紫色の正体は、アントシアニンという抗酸化作用のあるポリフェノール。アンチエイジング効果が高く、美容志向、健康志向の方にも好まれるさつまいもです。

さつまいもの旬

さつまいもの収穫時期は9~11月頃が一般的ですので、その時期が旬と思われがちですが、実はさつまいもは収穫時期と旬の時期が多少異なります。
収穫直後であっても美味しく食べることができるのですが、さつまいもは、収穫後約2ヶ月貯蔵して水分を飛ばすことで甘みが増しさつまいも本来の旨味が堪能できるようになるのです。
そのため、さつまいもの旬は11~1月頃となります。

さつまいものカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?

さつまいもって野菜なので、ダイエット中に取っても大丈夫ですよね?!

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

さつまいもは一応、野菜に分類されますが、白米やパン、麺類などの主食と同じような栄養素・カロリーとなっています。

さつまいものカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
さつまいも(100g) 131 32g 0.2g 1.2g
さつまいも(一本) 264 63g 0.4g 2.4g
さつまいもの栄養分析はこのようになっています。
さつまいもは、畑で収穫することのできる食材であることから野菜と思われがちですが、実際には白米やパン、麺類などと同様の炭水化物に該当する食材であるため、カロリーや糖質は野菜と比べると断然高くなります。
但し、同じ炭水化物で比較すると断トツで高いという訳ではありませんので、主食として食べる分にはカロリーや糖質が高い食材ではありません。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

主食+さつまいもでは高カロリー、高糖質になってしまいますので、避けたいところです。

さつまいもでダイエットは向き?カロリーは高い?低い?

さつまいもでダイエットすることは可能ですが、さつまいもばかりを沢山食べていてはダイエット効果は期待できません。
さつまいもの100g当たりのカロリーは131kcal、糖質量は32gあります。
白米の100g当たり(1膳より少なめ)のカロリーが160kcal、糖質量が37gですので、食べ過ぎてしまうと太ってしまう可能性がありますが、食事の一部、おやつとして適量に食べることで満腹感を得ながらダイエットすることができるといえます。

さつまいものカロリーを他食材と比較

イモ類とさつまいものカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
さつまいも 131kcal
じゃがいも 78kcal
里芋 58kcal
長芋 65kcal
さつまいもと同じイモ類でカロリーを比較してみましょう。
こうして見るとさつまいものカロリーが群を抜いて高いため、さつまいもで本当にダイエットができるのか心配になってしまいますが、調味料を使わなくても食べられる食材という点を考えるとどうでしょう?
さつまいも以外のイモ類は、調味料が必要となるため調理方法によってはさつまいもより高カロリーになってしまう可能性が出てきます。

さつまいもの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
スイートポテト(1個50g) 113kcal
芋けんぴ(100g) 206kcal
大学芋(100g) 231kcal
さつまいもの天ぷら(1個37g) 81kcal
さつまいもを使った料理のカロリーを見てみましょう。
一見、高カロリーとなりそうなスイートポテトは意外と低めですね。芋けんぴは油で揚げるため、カロリーだけでなく脂質も高くなります。
大学芋の場合は、油で揚げるだけでなくたれに砂糖を大分使うため、脂質のみならず糖質も高くなります。
天ぷらは、衣に小麦粉を使っている上、油で上げるため糖質、脂質共に高くなりそうなイメージがありますが、1個当たりの重量が少ないため食べる量を気を付ければ意外と低くなりますね。

さつまいもの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

イモ類とさつまいもの糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
さつまいも 32g 0.2g 1.2g
じゃがいも 18g 0.1g 1.6g
里芋 13.1g 0.1g 1.5g
長芋 13.9g 0.3g 2.2g
さつまいもと同じイモ類で糖質・脂質・タンパク質の含有量を比較してみましょう。
糖質量に関してはさつまいもが断トツで高くなりますが、脂質量やタンパク質量に関してはどのイモ類もそこまで大差がありません。

さつまいもの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
スイートポテト(1個50g) 16.47g 4.7g 0.7g
芋けんぴ(100g) 34.62g 7.13g 0.84g
大学芋(100g) 40.03g 7.69g 0.97g
さつまいもの天ぷら(1個37g) 10.98g 3.7g 0.77g
さつまいもの調理方法別に糖質・脂質・タンパク質の含有量を比較してみましょう。
さつまいも料理は、バターや油を使うものが多いため、どの料理も脂質が高めですね。
芋けんぴや大学芋のように、調理に砂糖を使う場合、糖質量が高くなってしまうため、ダイエットには不向きだといえるでしょう。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

芋けんぴや大学芋のように、調理に砂糖を使う場合、糖質量が高くなってしまうため、ダイエットには不向きだといえるでしょう。

さつまいもの特筆すべき栄養素

糖質や脂質の吸収をゆるやかにする「食物繊維」が豊富

糖質の含有量が多いさつまいもですが、さつまいもには「食物繊維」といって糖質や脂質の吸収をゆるやかにしてくれる成分が豊富に含まれています。
また、食物繊維には腸内環境を整えて便秘を改善する効果や水分と一緒に摂ることで満腹効果も期待できますので、ダイエット効果や便秘解消効果を期待できます。

糖質の吸収を抑える「クロロゲン酸」含有

さつまいもには、「クロロゲン酸」といって糖質の吸収を抑える成分が含まれています。
糖質が多く含まれるさつまいもですが、クロロゲン酸の働きにより糖質の吸収を抑えることができるため、ダイエット効果を期待することができるのです。

「カリウム」の働きでむくみを解消

ダイエットの原因、痩せにくい原因ともされるむくみ。さつまいもには、体内の余分な水分を排出する効果がある「カリウム」が豊富に含まれていることから、さつまいもを食べることでダイエットの大敵となるむくみを改善することができます。
むくみが改善されることでダイエットを阻害する要因を排除することができ、ダイエット効果を高めることが期待できるのです。

「ビタミンC」で脂肪成長を妨げる

ビタミンCには、脂肪へのエネルギー供給を妨げる効果があります。そのため、ビタミンCを豊富に含むさつまいもを摂ることで、脂肪の成長を妨げダイエット効果を高めることができるのです。

「ビタミンB」で脂肪をつけない

ビタミンBには、体に余分な脂肪をつけないよう抑制する効果があります。
つまり、ビタミンBを摂ることで脂肪の蓄積を防ぐことができるのです。さつまいもにはビタミンBが豊富に含まれているため、さつまいもを食べることで脂肪の蓄積を防ぎダイエットをサポートしてくれます。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

さつまいもには栄養素が豊富に含まれているため、ダイエット期間以外では食べたいですね。

さつまいものおすすめ調理方法・レシピ

さつまいもで痩せるなら「焼く」より「蒸す」

糖質量が高いとはいえ、ダイエット効果を期待することができるさつまいもですが、調理法によってGI値が変わります。
GI値とは、Glycemic Indexの略で食後血糖値の上昇度を示す指標のことをいいます。
さつまいも100g当たり、蒸したさつまいものカロリーは131kcal糖質量は29.6g、GI値は約46に対して、焼き芋の場合カロリーは163kcal、糖質量は35.5g、GI値は約94となります。
さつまいもは焼くことででんぷんがじっくりと加熱され、糖の吸収を抑える働きのある「クロロゲン酸」が分解されてしまうため、GI値が上昇、つまり糖質量が高くなってしまうのです。

さつまいもを料理に使うなら「砂糖」や「みりん」は使わない

さつまいもは、炭水化物に該当する食材で糖質量が高くなります。そのため、砂糖やみりんなど糖質量の高い調味料を使って料理をしてしまうと更に糖質量を高めてしまいダイエット効果が減少してしまうのです。

さつまいもで痩せるなら「おかず」ではなく「主食」にシフト

さつまいもは、炭水化物に該当する食材であるため、さつまいもをおかずとして食卓に出すと「炭水化物」をおかずに「炭水化物」を主食で食べるという栄養バランスになり、1回の食事で糖質を摂り過ぎてしまいます。
さつまいもを食べる場合には、さつまいもを主食にする、または、さつまいもを食べる際は主食の量を減らすなどの工夫が必要となります。

さつまいもダイエットにおすすめレシピ「さつまいもとバナナのマッシュ」

<材料(2~3人分)>
・さつまいも 一本
・バナナ 一本
・牛乳 100cc

<作り方>
1.鍋にお湯を沸かし小さ目に乱切りしたさつまいもを入れ、柔らかくなるまで茹でます
2.茹でたさつまいもをざるにあげ、湯切りした後マッシュします
3.鍋に牛乳を入れ沸騰しない程度にあたためます
4.あたためた牛乳の中にさつまいもとバナナを入れたら弱火~中火にかけ牛乳がなくなるまで混ぜながら加熱します
5.牛乳の水分がなくなったら火を止め、バナナとさつまいもをよく混ぜ更にマッシュして完成です

さつまいもでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

さつまいもは、ダイエット効果に優れた食材ですが食べ方を間違えるとダイエットどころか太ってしまう可能性がありますので、さつまいもを使ってダイエットをする場合は以下に注意しましょう。

さつまいもで太ってしまう理由

さつまいもは、糖質量の高い食材です。糖質量が高いということは、血液中の血糖値を上昇させる食材ということになります。
糖質を摂り血糖値が上昇すると、体内ではインスリンというホルモンが分泌され上昇した血糖値を下げるよう働きますが、このインスリンは「肥満ホルモン」という異名を持っており、エネルギーとして使われない糖を脂肪に変える働きがあります。
血糖値が高いままだと、糖尿病を発症するリスクが高まりますのでインスリンが正常に分泌されることは良いことなのですが、太りやすくなります。
つまり、さつまいものように糖質量の高い食材を食べ過ぎるとインスリンが大量に分泌されるため、太ってしまうということですね。但し、あくまでも食べ過ぎた場合であって、適量を食べる分には問題ありません。

さつまいもダイエットで注意すること

・さつまいもは、炭水化物であり糖質量が高いため食べ過ぎには注意する(1回100g程度が理想、さつまいも一本当たりの重量:約230~260g)
・さつまいもを食事に取り入れる際は、おかずではなくなるべく主食として食べる(例:白米やパン、麺類などの代わりにさつまいも)
・さつまいもを「おかず」で食べる場合には、主食(白米やパン、麺類など)の量を減らす
・さつまいもを調理する際は、なるべく糖質量の高い調味料(砂糖やみりんなど)を使わない、少量にする

さつまいもをダイエットに取り入れる効果的な方法

・さつまいもはなるべく茹でる、または蒸かして食べる
・さつまいもを食べる際、一緒に水分を摂るようにする
・間食したくなったら、お菓子の代わりにさつまいもを食べる(但し、食べ過ぎには注意!間食でさつまいもを食べる際は上限100gまで)
・さつまいもだけに頼らず、食生活では栄養バランスを考えて食べる

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

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さつまいもは、炭水化物に分類される食材であるため、カロリーや糖質量は野菜に比べると高くなります。そのため、食べ過ぎてしまったりさつまいもばかりを食べているとカロリーや糖質を摂り過ぎてしまうため、太ってしまうこともあるのです。
さつまいもでダイエットを成功させるコツは、たださつまいもばかりを食べるのではなく、「主食としてさつまいもを食べる」「おやつとしてさつまいもを食べる」「食べ過ぎず適量を守る」ことが大切だといえます。
これらに気を付けることで、さつまいもの持つダイエット効果を引き出すことができ、体に負担を掛けることなくまた、空腹に悩むことなくダイエット効果を期待することができますので、是非、お試し下さい。