空腹時の筋トレは逆効果?筋トレのベストなタイミングを知ろう!

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

【プロトレーナー解説】空腹の時に行う筋トレは効果があるのか疑問に思ったことはありませんか?ダイエットしている方は特に気になりますよね。今回は食事と筋トレの関係性を詳しく解説していきます。

空腹時の筋トレはアリなのか?

筋トレをやるタイミングって食前か食後かいつも悩みます。ダイエット目的だと空腹時の方がいいのでしょうか?

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

筋トレのタイミングはとても重要です!空腹時にいいのか悪いのか、解説します!

ダイエット目的でもダメ!?

はじめに結論を言ってしまうと空腹時のトレーニングは筋肉をつけたい方、ダイエットをしたい方などどんな目的でも逆効果でNGです。ダイエット目的でトレーニングをしている方は空腹の時の方が痩せれそう!など思うかもしれませんがこれは逆効果。ダイエットで減量をしたい時ほどしっかり食べた方が成功します。なぜしっかり食べた方が筋トレの効果が出やすいのか、ダイエットは成功しやすいのか見ていきましょう。

食事=エネルギー源

食事は身体を動かすエネルギーです。普段の日常生活で歩いたり仕事をしたりできているのも食事でしっかり栄養を摂ってエネルギーを摂取しているから動けるのです。車で例えれば食事はガソリン、筋肉がエンジンです。ガソリンがなければエンジンはつかないですしもちろん車も走りませんよね?それと同じで人も食事を摂らなければ筋肉は動かないのです。

特にダイエットをしていると食事制限を取り入れる方は多いと思います。しかし過度に制限をしてしまうとエネルギーが極端に少ないので筋肉も少ないエネルギーでしか発揮できずトレーニングの効果が少なくなってしまうのです。その結果エネルギー不足の分を筋肉を分解して補うのでトレーニングをしているのに筋肉を減少させてしまうということになるのです。

食事で摂れるエネルギーとは?

栄養バランスの良い食事を摂るのが前提ですが、その中でも糖質と脂質を摂ることが大切です。人が大きな力を発揮するには糖質を使います。筋トレは普段の日常生活より負荷をかけて行うので糖質は大事なエネルギー源になります。また、有酸素運動のように低強度でゆっくり歩いたりする運動には脂肪がエネルギーとして使われます。

空腹の方が脂肪を燃やせそうだし痩せるのでは?と言って空腹のまま有酸素を行うのもオススメしません。有酸素運動は確かに脂肪燃焼を行いますが同時に筋肉も分解されやすい運動でもあるのでしっかりエネルギーを補給してから行いましょう。

エネルギーがなかったらどうなるのか?

エネルギーを補給せずにトレーニングを行うと以下のような状態になります。

○最大限の力を出せない
○低血糖になりやすくなる
○筋肉を分解してしまう

筋肉をつけたい方も痩せたい方もデメリットになります。なのでエネルギー源の糖質、脂質はもちろん筋肉の素になるタンパク質もしっかり摂取することが大切です。糖質・脂質・タンパク質の3つを三大栄養素と言います。

筋トレを行う時の食事のタイミングはいつ?

なるほど!空腹時の筋トレはデメリットが多いんですね!

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

その通りです!では次は筋トレをする場合の食事のタイミングについてです。

空腹がデメリットなら食事を摂ろう!でもいつ摂れば一番効果的なのか?ここからはトレーニングをする上で食事を摂るベストなタイミングについて解説していきます。

食事はトレーニングの2時間前に摂ろう

食事をしてから時間が経ちすぎるのはよくないですがトレーニングの直前でも胃に食べ物が残っていて気持ち悪い状態になったりする原因になるのであまりオススメしません。一番良いと言われているのがトレーニングの2時間前に済ますこと。2時間ほど前だと食べ物が消化され胃の中は空ですが空腹でも満腹でもない状態になります。このタイミングでトレーニングを行うのがベストなタイミングです。食べ物の消化をする時間は人によって違うので一度どれくらいでベストなタイミングになるのか試してみるのも良いと思います。

食事は糖質・脂質・タンパク質の三大栄養素をメインにしっかりバランスよく摂るようにしましょう。お菓子などで腹を満たしても余計な油分や脂肪を摂りすぎてしまうのでNGですよ。

トレーニング後に摂取した方がいいものは?

トレーニング後に摂取するものも大切です。特にトレーニング後30分はゴールデンタイムと言われ、他の時間より栄養素の吸収が良いとされています。筋トレをした後は筋肉の細胞が傷ついている状態。それを修復し筋肉を増やしていくのでこのゴールデンタイムにバランスの良い食事や筋肉の素になるタンパク質を摂取するとより良いでしょう。30分以内に食事を摂るのが難しい場合は手軽に摂れるプロテインで栄養補給しましょう。

また、プロテインと一緒にBCAAを摂取するのもオススメです。BCAAはBranched Chain Amino Acidsの頭文字をとって略したもので、分岐鎖アミノ酸のことです。タンパク質は簡単に言うとアミノ酸の集合体です。20種類のアミノ酸によって構成されています。この中の「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」と言う3種類のアミノ酸が組み合わさったものがBCAAと呼ばれます。

BCAAには筋肉の分解を抑える働きや筋肉へのタンパク質の合成を増やす作用があるのでプロテイン+αで摂取するとトレーニング効果が高まり筋トレによって傷ついた筋肉の修復をしてくれます。BCAAは1日に2~3回に分けてトレーニング前・中・後に摂取できると筋肉の分解を抑えてくれます。

BCAAの効果や摂取方法については、以下の記事に詳しく解説してありますので、ぜひ参考にしてください。

成長ホルモンの働きについて知っておこう

成長ホルモンとは、言葉の通り成長を促すために出るホルモンです。成長期の子供はたくさん分泌されて年齢を重ねるとともに減っていきます。また、トレーニングを行う時も成長ホルモンが分泌されるのです。

成長ホルモンの働きとは?

成長ホルモンが働くことによって以下のような効果があります。

○身体の各器官の成長を促進させる
○代謝をコントロールする
○老化予防

筋肉や骨を作ったり身長を伸ばす効果もあり、子供の頃の成長ホルモンの分泌量によって体格が決まるとも言われています。成長期の頃しか出ないんでしょ?と思っている方、実は大人になってからも成長ホルモンを分泌させる方法があるのです。

筋トレ中に成長ホルモンが分泌される

筋トレを行うことによって成長ホルモンを分泌することができます。成長ホルモンはアミノ酸の量を増やすことで、筋肉でのタンパク質の合成を促します。なので成長ホルモンが分泌されている間にプロテインなどを摂取するとより筋肉量を増やすことができるのです。筋肉が増えた分代謝も上がるので脂肪も燃えやすく太りにくい身体にすることができます。

筋トレで成長ホルモンを分泌させるには十分な負荷をかけてトレーニングすることが重要になります。筋肉が『痛い」「重い」などの感覚を感じさせることで成長ホルモンの分泌を促していくのです。

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筋トレをするときのベストな食事のタイミングを知っておこう

◆筋トレをするときは空腹では行わずトレーニングの2時間前に摂取しておく
◆食事は栄養バランスの摂れたものを食べるようにする
◆ダイエット中でも空腹のトレーニングはNG
◆三大栄養素の糖質・脂質・タンパク質を意識して摂る
◆空腹のままトレーニングを行うとエネルギーが足りず筋肉を分解して身体を動かしていくので筋肉量は減り代謝も悪くなる
◆トレーニング後の食事もバランスよく摂り、プロテインやBCAAを摂取することもオススメ
◆筋トレをすると成長ホルモンが分泌し、筋肉などの成長を促進させる
◆成長ホルモンは代謝をコントロールしたり、老化予防もするのでアンチエイジングにも効果的

先述で説明したように空腹のままトレーニングを行うことは筋肉を増やしたい方はもちろんダイエット目的の方にも効果的ではありません。低血糖など危険な状態にもなり兼ねます。筋肉の分解を防ぐことによって筋肉を増やすことにつながりますし筋肉が増えればその分基礎代謝が上がるので脂肪燃焼も行うようになり痩せやすい身体に変わっていきます。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

極端に食事制限をするよりしっかりバランスの良い食事を摂り、トレーニング効果を高めていきましょう。

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