大腿四頭筋は人体において最も大きい複合筋となります。意外と、この筋肉の正しい機能と鍛え方を知っている方は少ないかもしれません。日常生活やスポーツなどのあらゆる場面で使用されるとても重要な筋肉であり、ダイエットの際はこの筋肉が大きな味方となってくれます。
大腿四頭筋とは?どんな機能があるの?
大腿四頭筋っていわゆる太ももの前にある筋肉ですよね?
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
そうです。皆さんに分かりやすく言えば膝を伸ばす動作を行った時に動く筋肉が大腿四頭筋です。この筋肉は複合筋と言って4つの筋肉で構成されています。内側広筋、外側広筋、中間広筋、これらはまとめて広筋群と呼びます。そして大腿直筋の4つです。
なるほど。同じ場所に4つの筋肉が集まっているわけですけども、それぞれの筋肉が何か違う役割を担っているのですか?
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
大腿四頭筋の役割は大きく分けて2つです。「膝関節の伸展」と「股関節の屈曲」です。
大腿四頭筋の大きさは?大きな力を出せる訳
太ももってパット見で一番体の中で大きい筋肉ですよね。体重を支えているから大きくなっているのでしょうか?
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
確かにパッと見では一番大きいですね。でもこれは複合筋の中で一番大きいのであって単一で見るとお尻の筋肉である大殿筋の方が大きくなります。ただし一つ一つの筋肉がそれぞれ別に作用するのではなく4つ全部が膝の伸展に作用しているという事を考えると大腿四頭筋をまとめて身体の中で一番大きな筋肉と言っていいと思います。確かにこの部位は大きいからこそ強いのですが、それだけではありません。四頭筋が大きな力発揮するのは羽状筋であることが大きな要因の一つです。
平行筋は筋繊維が長く平行に走っています。とても素早く収縮するのが特徴です。その反面発揮される筋力はあまり強くありません。大胸筋や上腕二頭筋、広背筋、ハムストリングスなどが含まれます。
これに対して羽状筋は、筋繊維が鳥の羽のように斜めに広がって走っています。この斜めの角度が大きくなるに従って発揮する筋力が強くなります。大腿四頭筋や上腕三頭筋、下腿三頭筋など体重を支える役割がある筋肉がこれに該当します。とても力が強くて丈夫ですが、収縮速度は平行筋よりも遅いです。発揮する筋力が強いほど収縮速度は遅くなります。
大腿四頭筋はもともと体重を支えたり、動作のブレーキをかける役割がある為、非常に力が強いです。抗重力筋とも呼ばれているくらいですので、この筋肉が衰えてくると日常生活に大きく支障をきたします。
【参考文献】
なるほど。大腿四頭筋はあらゆる動作に使われているんですね。ということは日常生活に役立てるには動作に近い動きで鍛えるのが良いのでしょうか?それとも羽状筋なのでやはり高重量を扱ってトレーニングをしたほうが良いということでしょうか?
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
その両方が出来ればベストでしょう。ただし、単に高重量であっても、日常動作に近い動きであっても、対象となる筋肉に刺激が乗っていなければただケガを誘発するだけですので注意が必要です。特に膝周りの関節は横のねじれに弱いです。
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大腿四頭筋の鍛え方
具体的な大腿四頭筋の鍛え方を教えて頂きたいのですが、オススメの種目ってありますか?
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
色々な目的や柔軟性、骨格などの条件によって変わりますが、今回は前提条件としてジムに通っている、あるいは通う予定があるダイエットやボディメイク等が目的の筋肥大を狙った初心者から中級者向けの内容で紹介させて頂きます。
一般的には扱う重量が大きい種目から軽くなる種目へ移行します。レッグプレスからレッグエクステンションののような順番ですね。僕のオススメはレッグエクステンションからレッグプレスに移行するプレイグゾースト法(事前疲労法)です。対象となる筋肉をピンポイントで鍛えるアイソレート種目から複数の筋肉を同時に鍛えるコンパウンド種目に移行するのですが、このパターンの場合は大腿四頭筋を先に疲労させてから下半身全体を鍛えます。膝のウォーミングアップになるのでケガを予防出来るというメリットもあります。対象筋はすでにパンプしてかなり意識しやすい状況ですので、レッグプレスを行う際に初心者にありがちな他の筋肉に刺激が逃げる現象を防げます。
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
ただし、まともに行うとかなりキツイのがネックではあります(笑)
確かに実行出来ればとても効果がありそうです。私は遠慮させて頂きたいのです(笑)レッグエクステンションとレッグプレスのコツみたいなものはありますか?
レッグエクステンションとレッグプレスの鍛え方
レッグエクステンション一つとってもたくさんポイントがあるんですね。レッグプレスに関してはいかがでしょうか?
脱線しましたが、くるぶし位置が逆に膝と並ぶくらい高くなると今度は四頭筋の刺激が無くなってハムストリングスと殿筋群がメインになります。
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
僕が大腿四頭筋を狙って鍛えたい時はくるぶしが股関節と膝関節のちょうど中間に来るように足をおきます。若干膝が爪先より高くなる程度です。この位の方が足首がストレッチされ過ぎませんし、程よく他の筋肉が動作を補助してくれます。爪先に力を込めてプレートを踏み切った時にハムストリングスや殿筋に力が逃げるようであれば足の置く位置が高過ぎますので注意してください。
プレートローディングのレッグプレスを使う方は出来るだけ深く動作を行うように意識しましょう。後は動作を行うだけです。先ほどま説明しましたが、膝を伸ばしきると刺激が大腿四頭筋から抜けてしまいますので、必ず伸ばしきらないように注意します。ウェイトスタックのマシンで行う方は脛がマシンの力がかかる方向に対して平行になるくらいで充分です。
回数と負荷について
上級者ならそこまでフォームも崩れ切らないし、適切なチーディングが出来るんですが、一般の方はフォームが大きく崩れたら、あるいは崩れそうになったらやめるくらいにしておかないとケガをします。かといって常に100%のフォームを作ろうとしすぎるといつまでたっても次の重さに行けないで成長が止まってしまいますので、ケガにつながる重要なポイントさえ出来てれば良いと思います。
バーベルスクワットも大腿四頭筋のトレーニングとしては代表的な種目だと思いますが、効かせるポイントはありますでしょうか?
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
一般的に誰でも行い易いバックスクワットを例にさせて頂きます。
バックスクワットの鍛え方
膝を伸ばしきらないようにするのはレッグプレスの時と同じ理由で刺激を逃がさない為です。しゃがみこみ過ぎないというのも、四頭筋に対して刺激逃がさない為のテクニックです。
フルスクワットの方が刺激が強いイメージでしたが違うのですか?
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
脚トータルでみるとハムストリングスや殿筋群の刺激が強くなるのでフルスクワットの方が優秀ですが、大腿四頭筋のみで考えるとパラレルスタンスくらいで充分です。
確かにジムでスクワットを行っている方はいらっしゃいますが、皆さん千差万別のフォームですよね。
佐々木大地監修トレーナーからのアドバイス
NSPAパーソナルトレーナー
そうなんです。なのでフリーウェイトのテクニックを覚えたい時は必ず知識のあるトレーナーに師事して頂いた方が、効率的ですし安全です。皆さん安全第一でトレーニングの時間を楽しんでください。
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