男女別BMI値の平均・理想はどのくらい?

BMIは健康診断等でも出される数字ですが、低すぎても高すぎても良いというものでもありません。BMIは統計学的に健康的な体の指標の数字と言われています。この数字の基準値には男女で差があり、健康の指標にも使われることが多い数値です。BMIついて解説します。

BMIとは?男女で差がでるのはなぜか?

BMIはWHO(世界保健機関)で決められた肥満の判別を目的とした、国際基準のことです。日本でも健康診断で使っています。

もともと、女性の方が脂肪量が多いためBMIの基準値は男女で異なります。

BMIは身長と体重だけで簡単に求めることができます。体重は体脂肪量にも関係してくることから、BMIが基準値を上回るということは体脂肪量が多い場合がほとんどで生活習慣病などのリスクが高くなる傾向があるので、自分のBMIを知っておくと健康のおおよその目安になるでしょう。

男女で違うBMIの基準値とは?

BMIは『体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))』で求めることができます。

70kg、170cmの人の場合は『70 ÷ (1.7×1.7) = 24』となります。

BMIの数値にはその人の意味があります。18.5未満を低体重、18.5以上25.0未満を標準、25.0以上30.0以上を肥満となります。

BMIの計算式は世界共通ですが、判定基準は各国で異なり、日本でのBMIの理想値は男性が22.0、女性が21.0です。理想値が男女で差があるが理想値に近いほど「統計的に病気にかかりにくい体型」と判明しています。

18.5未満の低体重の場合、栄養不足など、ひどい場合は拒食症の疑いがあります。

逆に肥満を示す25.0を超えると、糖尿病や脳卒中などの生活習慣病にかかりやすいとされています。肥満による健康被害に男女差は大きくはありませんが、女性の場合、体脂肪量が低すぎると月経不順やホルモンバランスの乱れからくる不調など、女性ならではの問題に当たる可能性が大きくなります。

あくまでもこの数値は統計学的なものであり病気を確定するものではありませんが、BMI値を理想値に近いほど病気する確率は低くなると言われています。

男女で違うBMIや体重はあくまでも目安、その信憑性は?

BMIの数値は体内の脂肪量を測り判断しているものではありません。体重と身長で割り出した簡易的な数値です。

体脂肪率や筋肉量の違いが大きい男女で差があるのはもちろん、BMI数値の理想値では男女差がありますが内訳を見てみるとBMI22だが脂肪量の方が多い、かくれ肥満の場合もあれば、筋肉量が多く体重が増えていることからBMIが理想値より高く算出される場合もあります。

また計測した時間帯も影響してきます。人間の体内の60%は水分です。サウナなどで多量の汗をかいた後はその分、体重は落ちています。また、食後に計れば食べた分の重さ分増えています。体重は1日の中でも大きく変動しているのです。

変動の大きい体重を使い算出しているBMI数値も同じように変動しています。身長も同じように朝起きた時が1日のうちで一番高く、生活をしているうちに重力によって椎間板と呼ばれる背骨の中にあるクッション材が潰されて少し低くなります。

朝と夜では1cm〜2cmほど変わっているのです。これほど変動の大きい数値を使い算出したBMI数値は信憑性が高いとは言い切れないため、過度に気にしなくてもよいでしょう。

しかし、BMI数値が理想値に近いほど、病気の可能性が減るのは統計学的に事実です。体重や身長を確実に測り、信憑性をあげることでBMI数値の信憑性もあがり、健康のおおよその目安になるでしょう。体重や身長の計測には時間帯がとても重要です。

BMIの信憑性をあげる計測のタイミング

BMI信憑性をあげるには計算材料の身長と体重を数値が重要です。その2つの計測のタイミングを解説します。

体重の場合、常に同じ状態で継続的に計測するというのが重要になります。このタイミングと確実なものはありませんが、良いとされているのは起床後です。

起床後は食事や排便による数値の変動が少ないと考えられているためです。もしくは排便後に睡眠時に失われた水分コップ一杯(約200ml)を飲んだ後などのタイミングで継続的に測ることで信憑性の高い体重値を得ることができるでしょう。身長も同じように朝一もしくは同じタイミングで測ることが重要になります。

BMIと男女の適正体重の調べ方

BMI数値が理想値より高かったり低い場合は、逆に自分の目指す「適正体重」を知っていれば肥満や痩せすぎを防ぐ一つの基準になるでしょう。

適正体重はその人の身長から割り出した最も標準的な体重です。算出方法は「22×身長(m)×身長(m)」になります。

22という数値はBMIの理想値です。なので女性の場合はBMI21が理想値なのでそちらで計算しても良いでしょう。身長が170cmの人の場合22×1.7×1.7=63.58なのでだいたい64kgが適正体重となります。

この体重がBMIが22であり、最も病気になりにくく健康的な数値と言えます。ここを目指すことが健康に対しての第一歩になるでしょう。

男女別BMIの考え方 BMIが理想値=理想スタイルではない

BMIの理想値は健康上は良いとされていますが、その人の理想的なモデルスタイルではないのです。

体重はただの数値です。見た目に大きな変化をもたらしたい場合、体重の内訳を変えなくてはなりません。体脂肪量が多いが筋肉量が少ない60kgと体脂肪量が少なく、筋肉量が多い60kgでは見た目は大きく違います。

体脂肪と筋肉のバランスを考え理想の自分になる行動を取らなくてはいけません。筋肉を増やしてかっこいい体を作りたいのか、少し脂肪を付けて安心感のある体型を作りたいのかで行うべき行動は変わってきます。

BMIは健康である目安であること、スタイル(見た目)とは深い関係性はありません。ダイエットの基本的な考え方の脂肪を落とすことです。BMIの数値だけに捉われず、ご自身の理想に近づけるように様々な行動を取り入れてみてください。