せっかく少し痩せたのに、なぜか脚は太くなっている気がする…。それはダイエットのやり方が悪いせい?いえ、それ以前に気を付けるべきポイントを押さえていなかったからかもしれません。下半身痩せを成功させるためにはある部分を意識することが大切です。ある部分とは?詳しく見ていきましょう。
下半身太り、3つのタイプ
食事に気を付けてダイエットをしても、上半身は貧相になって痩せてほしい下半身は痩せないんですよね…。筋トレもするとむしろ太くなるような。
松永有紀監修トレーナーからのアドバイス
Body Control Pilates マットワークティーチャー、産前/産後インストラクター、シニアピラティスインストラクター
部分痩せをしたい場合、なぜそこが太いのかの原因がわかると対策も立てやすいですよ!
さらに部分痩せをしたい場合、カロリー制限と有酸素運動だけではまずうまくいきません。太くなってしまった原因を探りましょう。そしてその原因に合わせた対策を練りましょう。今回のテーマ、下半身が太くなる原因には大きく分けて「むくみ」「脂肪」「筋肉」の3つのタイプがあります。
①下半身への血流、リンパの流れが悪い「むくみ」タイプ
②下半身にたっぷりついてしまう「脂肪」タイプ
特に女性はあまったカロリーを、ぱっと見て付いていることがわかりやすい皮下脂肪として蓄える傾向があり、その皮下脂肪は子宮を守り体を冷やさないように下腹、お尻、太ももにつく傾向があります。
③運動や生活習慣が原因の「筋肉」タイプ
下半身痩せを成功させるための3タイプ!
股関節とは
股関節とは骨盤と太ももの骨(大腿骨)の境目です。脚の付け根、鼠蹊部とは違うことに注意しましょう。英語で股関節をhip jointと言いますが、お尻にある関節、と思ったほうが実態に近いでしょう。大腿骨の上部、骨盤にはまっている部分は丸くなっていて大腿骨頭といいます。この特殊な形のおかげで、足は前後に動くだけではなく横にも動きますし、腿を持ち上げることもできます。また股関節から脚を外側にも内側にもひねるように動かすことができます。
さて、下半身太り3つのタイプと股関節はどのように関係するでしょうか。順番に見ていきましょう。
①むくみタイプと股関節
また、股関節の動きが悪く硬いと、骨盤の下の方を前に引っ張るような形になり、骨盤が後ろに傾きます。骨盤が後ろに傾くとさらに血管やリンパが圧迫されむくみが悪化する悪循環に陥ります。
②脂肪タイプと股関節
③筋肉タイプと股関節
太ももの外側が張る・太るには明確な原因があります。自身の脚のタイプからその理由・解消方法を解説します。外もも太りの原因には、脚の骨格タイプが関係しています。まずは自分の脚のタイプを知り、それに合わせたエクササイズで美脚を目指しましょう。
股関節の動きをよくするために –大腿骨頭と大腰筋の意識
股関節の位置については上でご説明した通りです。脚の付け根の鼠蹊部を股関節だと思っていた人がお尻奥にイメージを変えただけでトレーニング効果が出てくるでしょう。さらにここでは股関節を動かすイメージの助けになるような例を挙げてみましょう。
大腿骨頭の意識
大腰筋の意識
意識の仕方を工夫してみる
大腰筋を「調理用のトング」のようだ、とイメージした方がいらっしゃいました。確かに、腰からトングをぶら下げてみるとまさに大腰筋です。「腰からトング!」と思えば、筋肉の名前や場所を覚えるのに苦手意識がある方も忘れないかもしれません。
どんなものをイメージすると想像しやすいかは人それぞれです。ここで使われている図などを眺めながらあなたの想像力を働かせてみてください。そして、歩くとき、脚を動かす時、座っているとき、寝ているとき…、そのときあなたの股関節がどんな状態か想像してみましょう。そんな習慣が、よく動く柔らかい股関節を作っていきます。
下半身痩せのためのエクササイズ2選
①クラム
股関節の周りの小さい筋肉や、骨盤が余計な動きをしないことを助ける筋肉を鍛えることで、腿やお尻の太くなってほしくない筋肉が出しゃばることを防ぎます。美脚、美尻効果抜群のエクササイズです。
・横向きで行います
・片ひじを前に突き出すようにし腕の上に頭を乗せ、下の肩の位置を決めます
・下の肩の延長線上に骨盤を置きます
・膝を90度ぐらいに曲げ、かかとを下の肩、骨盤の延長線上に置きます
・ウエストの下には少し隙間ができるよう、肋骨を閉じるように、背骨をまっすぐにセットしましょう
・腰や胸を反らせないようにします
・上の手で骨盤を軽く押さえ、吐く息に合わせかかとを付けたまま、上のひざをゆっくり持ち上げます
・吸う息に合わせて膝を閉じます
・左右それぞれ10回ほど行ってみましょう
膝を高く上げようと頑張りすぎないことがポイントです。骨盤を動かさず、お尻奥の股関節が動いていることを感じましょう。さらに、お尻の少し上の方が引き締まる感じがすれば成功です。
②サイドリフト
クラムで意識できた股関節周りをもっと使ってみましょう。クラムの効果に加えて、さらに内腿、外腿の筋肉をバランスよく鍛える効果があります。骨盤を動かさないようにすることが大事なので、呼吸に合わせて骨盤底筋群を引き上げるようにしてみましょう。肩や首に力が入らないよう、リラックスした状態で行います。
・クラムの体勢から、上の脚を伸ばし骨盤の高さに上げます。膝、足の甲がまっすぐ前を向くように、股関節の周りに十分スペースがあることを意識してみましょう
・骨盤を動かさないように、吐く息に合わせてゆっくり脚をあげます。動きの起点は股関節です。ウエストが落ちやすいので注意しましょう
・吸う息に合わせて脚を下ろします
・左右それぞれ10回ほど行ってみます
どちらのエクササイズも、ただ膝を上げよう、脚を上げようとするとお尻や腿の外側の筋肉が頑張ってしまい狙った効果が出ません。太くなってほしくないところは頑張らせないように、そして股関節まわりの小さい筋肉に頑張ってもらいましょう。エクササイズを通じて股関節の動きをよりはっきり感じることで、普段の生活でもイメージしやすくなりトレーニング効果が高まります。
筋トレはかえって太くなる、と思っていたのですが、太くなるように筋肉を使っていたのかもしれません…
松永有紀監修トレーナーからのアドバイス
Body Control Pilates マットワークティーチャー、産前/産後インストラクター、シニアピラティスインストラクター
どこの筋肉を使うかのイメージがはっきりできると、余計なところを太くせず引き締めることができますよ!
下半身痩せのための簡単ケア2選
①お尻マッサージ
床に座った状態で片尻を浮かせ、坐骨のきわにボールを入れます。
ボールを入れた側のひざを倒し、お尻を回して坐骨の周りを転がしましょう。
しばらく回したら坐骨の後ろ(背中側)にボールを置き、骨盤を後ろに傾けます。痛気持ちいい程度でストップし、出来そうだったら倒している膝を立てたり、また倒したり、お尻の下にボールを入れたまま脚を動かしてみます。
数回動かしたらボールを抜いて、体育座りをしてみましょう。ボールでほぐした方のお尻が柔らかく、床との設置面積が大きくなっていることが感じられるでしょう。
反対側のお尻も同じようにしてほぐします。
お尻をマッサージすることで血流、股関節の動きもよくなりセルライトを防ぎます。どのタイプの下半身太りにも効果があります。
②足裏マッサージ
まずはかかと部分でボールをぎゅっぎゅっと踏みましょう。何か所か踏みます。
かかとから親指(拇指)の付け根にかけて、ぎゅーっと老廃物を押し出すようにボールを転がします。何回か転がしたら今度はかかとから小指の付け根にかけて同じように転がします。
次に指の付け根のふくらみ、親指側から小指側にかけて(拇指球から小指球にかけて)ボールを何度か転がします。
最後に土踏まず全体を痛気持ちいい程度に転がしましょう。
足裏がほぐれ、足裏全体で地面を押せるようになると脚の筋肉のバランスが整い、股関節にも影響します。また血流もよくなり、どのタイプの下半身太りにも効果があります。
松永有紀監修トレーナーからのアドバイス
Body Control Pilates マットワークティーチャー、産前/産後インストラクター、シニアピラティスインストラクター
部分痩せを成功させるためには、脳からの指令をターゲットとしている筋肉に伝えることが大切です。どこがターゲットかわからないままやみくもに体を動かしても願った効果はでません。自分がどのように体を使っているのか、どう使えばよいのかを考えることで臨む体型を手に入れましょう。
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