【プロトレーナー解説】下半身痩せに効果的な運動方法とは!?

監修者

山口 里奈

LPY認定ヨガインストラクター 栄養士 食生活アドバイザー

ダイエットをしていてもなかなか理想の体に近づけないという経験はありませんか?女性のお悩みに多い『下半身太り』を解決。ベットの上で出来るストレッチ、ジムや自宅で行えるエクササイズメニュー、疲れた脚をすっきり癒すリンパマッサージ、今すぐ行える簡単メニューをご紹介します。

永遠の悩み『下半身太り』の原因を知ろう!

下半身ってなかなか痩せにくい場所だと思うのですが、それには何か原因があるのでしょうか?

山口 里奈監修トレーナーからのアドバイス

LPY認定ヨガインストラクター 栄養士 食生活アドバイザー

色々な原因が考えられますが、その原因をまず知ることが下半身太り解消のカギを握っています。

むくみや冷えなども関係あったりしますか?

山口 里奈監修トレーナーからのアドバイス

LPY認定ヨガインストラクター 栄養士 食生活アドバイザー

それもありますが、姿勢や筋肉が関係している場合もあるんですよ。下半身をスッキリさせてせっかくだったら美脚にもなりたいですよね?

下半身痩せが永遠の課題…だと思っている多くの女性のそのお悩みに役立つ簡単にできるストレッチやエクササイズなどもご紹介しながらアドバイスをさせていただきます。

下半身太りの原因として考えられること

・むくみ
・冷え
・血行不良
・筋力低下
・姿勢

このような原因から下半身に脂肪がつきやすく落ちにくくなってしまう訳ですが、自分自身に当てはまっていることがあればそれを解消することが下半身痩せのためのポイントとなります。

1)むくみ

長時間の立ち仕事やデスクワークをしている方に多い脚全体のむくみ。夕方になると脚がパンパンになったり、人によっては痛みやつらさを感じているという方もいらっしゃいます。比較的男性より女性に多いお悩みの1つです。
朝になるとすっきりしているという方が多いですが、朝になってもなかなかむくみがスッキリしない慢性的なむくみに悩んでいる方もいらっしゃいます。

むくみが解消されれば脚は一時的にスッキリしますが、むくみが出ると血液やリンパの流れが滞ってしまい基礎代謝が落ちてしまいます。むくみやすかったり慢性的にむくんでいる状態が続くことによって下半身太りの原因、また痩せにくい原因にもなるので要注意です。

2)冷え

冬場に手足が冷えるということは一般的に考えられますが、エアコンの影響などで夏でも足先が冷えているという方もいらっしゃいます。デスクワークで座る時間が長い方は、お尻が冷えている方が多いです。
冷えているということは血行が悪くなっているということになり、そのせいで脂肪も付きやすくなり、ついた脂肪は落ちにくくなる、そしてもっと冷えてしまうという負のスパイラルになります。

足先が冷えていると歩行の時にしっかりと指を使えなかったり、お尻が冷えていると股関節の動きや骨盤周りの筋肉の動きも制限されるなど下半身全体の動きや代謝に影響してしまいます。

3)血行不良

血液は心臓から送り出され、心臓や筋肉のポンプの様な作用により足先の毛細血管を通り心臓にもどるという循環を行っていますが、その血液を心臓に戻す働きを歩くことによって足がポンプの様な役割をしたりふくらはぎの筋肉が乳搾りのような役割をしたりしています。

長時間ヒールで歩いたり、自分の足に合っていない靴を履いていることも足のアーチの乱れや足指が浮いている状態になったりと正しい歩行が出来ず、脚の筋肉が正しく機能しなくなってしまうので血液の循環が悪くなりがちです。

血液は細胞に栄養をあげて不要なものを引き取る運び屋です。血行が悪くなるとこの働きが鈍くなり痩せにくくなるというわけです。

4)筋力低下

下半身の筋力が低下すると血液やリンパの流れが悪くなります。よって、脚のむくみや冷えにつながります。

また筋力の低下により脚全体のバランスが崩れてしまうので脚のシルエットが悪くなったり、脂肪がつきやすくなったり、たるみといった脚が太く見える原因となってしまいます。筋肉がついていることによって太ももが太くなっているという方もいますが、そもそも筋力低下は代謝を悪くすると言われています。代謝が悪くなればその分脂肪がつきやすい痩せにくい体になります。

5)姿勢

私たちの普段の生活では左右対称な動きは少なく、長時間のデスクワークやカバンを持つ時の癖や偏った座り方や歩き方により姿勢が悪くなってしまう原因がたくさんあります。

骨盤が正しい位置にないと、それによって腰回りやお尻に脂肪がつきやすくなると言われています。足のアーチのゆがみにより、外側の筋肉が張りやすかったり、内腿の筋肉が上手く使われず脂肪がつきやすくなったり、お尻のたるみなど下半身が太く見えるバランスの悪い下半身になってしまいます。
姿勢を正すことが下半身痩せやバランスの良いスタイルをつくることに重要だと言えます。

運動やダイエットをしていても下半身が痩せない原因はこういうことだったのですね

姿勢改善に効果的な筋トレについて以下の記事で多く紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

下半身痩せに効果的なトレーニングメニュー紹介!

山口 里奈監修トレーナーからのアドバイス

LPY認定ヨガインストラクター 栄養士 食生活アドバイザー

それではここからは下半身痩せに効果的な運動を紹介します。

1日の疲れをほぐすストレッチ

下半身を痩せるにはまず疲れた脚をしっかりほぐしましょう。
いつも頑張ってくれている脚に感謝をこめてストレッチしてみてくださいね!

1)まずはうつぶせになります。
(床にマットを引くか、ジムのストレッチスペースなどを利用しましょう)

2)右足を曲げ、足の甲を右掌で土ふまず側からつかみます。

3)息を一度吸って肩の力を抜きます。
履きながら掌で甲を押すようにして右のお尻の右横にもっていきます。ここで呼吸をくりかえします。右の太ももの前側と甲が伸びるのを感じましょう。

-バリエーション-
左の肩の下にひじが来るようにして床を押し、上体を少し起こして行うとよりストレッチが深まります。呼吸の目安は5呼吸。息を止めないようにしましょう。
4)ポーズを丁寧にほどいたら、反対側も行います。
膝に負担がかかったり違和感がある場合は、無理せずに出来る範囲で行いましょう。

股関節まわりや太ももをほぐし、リンパの流れを良くしむくみ改善につながるストレッチです。
寝る前にベットの上でもできる簡単に行えます。長座の状態で行う前屈とセットに行い太ももの裏側を一緒にストレッチするとより効果的です!

下半身の筋肉強化にオススメ筋トレ

下半身痩せには筋肉が必要ですので、まず下半身の筋肉を強化する必要があります。

下半身の筋トレとして真っ先に思い浮かぶのは、スクワットですよね。筋力に自信がない女性にとっては、スクワットって辛いイメージがありませんか?そこで、スクワットが苦手だったり初めてな方にオススメの、イスを使ったスクワットをご紹介します。

1)イスを用意しましょう。
(しゃがんだときに太ももが床と平行になるぐらいの高さがおすすめです。)

2)イスの前に立ち足を肩幅ぐらいに開きます。目線はは真正面を向くようにしましょう。

3)一度息を吸って、吐きながら膝を曲げお尻がイスに少し触れるくらいまで体を下ろし、吐きながら膝を戻し立ち上がります。この時、膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。
-バリエーション-
両手を前に出し腕を床と平行まで上げ、掌は下向きにし、腕を平行にキープしながらスクワットを行なったり、腰に手をあてて行うと、バランスがとりやすくなります。
4)10回2〜3セット
無理のない範囲で行いましょう。お尻、太ももを意識して、常に目線は前を見るようにしましょう。基礎代謝アップやヒップアップにも効果的です!

下半身痩せに効率よく効かせる有酸素運動

下半身の筋肉を中心に使うウォーキングは、筋力をつける他に脂肪燃焼にも効果的です。また、歩くたびに行われるあおり運動により、むくみ解消にも効果があります。

スポーツジムなどにあるランニングマシーンで行う場合、少し傾斜をつけて行うウォーキングがオススメです。傾斜をつけることによって、太ももやふくらはぎの筋肉、さらに太ももの内側の筋肉「内転筋」を鍛えることが出来ます。内転筋は、脚のスタイルを保つのに重要な筋肉でもあり、血液やリンパの流れを助ける役割もしてくれる下半身痩せに重要な筋肉と言えます。

(目安)
時間10~30分
傾斜3~10%
速度3.8位

傾斜をつけると少し負荷がかかりますので、初めは10分からでもよいので、姿勢を意識し無理なく少しずつからはじめてみましょう。

自宅などで行う場合では、人と話しが出来るくらいの運動の強さで行うスロージョギングがおすすめです。ゆっくり無理のない程度で行え、通常のウォーキングより消費カロリーが高いので無理なく始めることが出来ます。

山口 里奈監修トレーナーからのアドバイス

LPY認定ヨガインストラクター 栄養士 食生活アドバイザー

運動した後の疲労がたまったままですと、またむくみや冷えの原因になることもありますので、筋肉を使った後は、しっかりとストレッチなどをして筋肉をほぐすことが重要です。

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下半身痩せに効果的な簡単リンパマッサージ

まずはマッサージの前の下準備

1)ゆっくりと入浴して体を暖めておきます。
湯船の中で、足首を回したり足指を一本ずつつかんで隣同士前後左右にストレッチしてほぐします。
足をほぐすことでまず全身の血流アップにつなげていきましょう。入浴する時間がない方などは、足のストレッチだけでもOK。
2)長座の状態になり膝を少し曲げ床から持ち上げ、左右交互に膝裏をパタパタと床に押し付け刺激します。膝裏のむくみやハリをほぐしリンパの流れや血流を流しやすいようにしておきます。

3)長座の状態から両膝を曲げ両足裏を合わせ膝を左右に開き、膝を上下にパタパタと動かすようにして股関節をほぐします。股関節をほぐし骨盤周りの血流アップにもつなげていきましょう。

準備が終わったらさっそくリンパマッサージ!

ボディクリームやオイルなど滑りのでるものを使用して行いましょう。
4)片膝を立て、足首から膝裏にかけてふくらはぎを手指を下向きにして両手で包み込むように、下から上へとさすりあげます。ゆっくりと10回ほど行っていきましょう。

5)足首から膝裏にかけて次は、両手でギュッとふくらはぎをつかんではなして徐々に膝裏まで上がっていきます。
2回行ったら両手4本の指で膝の裏のくぼみをゆっくり押します。5秒押して5秒でゆっくり戻します。膝裏はリンパ節がありますので、痛みの感じない程度で行いましょう。

6)太もも全体をまんべんなく左右の手を交互に使ってさすりあげます。両手をグーにして、太ももの外側と内側を優しく太ももをトントンたたきましょう。

4)〜6)を両足行います。

7)お尻を左右片方ずつ、手をグーにして第二関節を使って円を描くようにグリグリとやさしくほぐしていきましょう。お尻と太ももの付け根もしっかりとほぐします。

8)足の付け根のVになっているラインを掌で数回さすります。目安は10往復程度。
(セルライトのケアに効果があると言われているカフェイン配合のボディクリームやスリミングやむくみケアのクリームを使用するのもオススメです。)

山口 里奈監修トレーナーからのアドバイス

LPY認定ヨガインストラクター 栄養士 食生活アドバイザー

皮膚が薄い方や慢性的なむくみにより内出血を起こしやすい状態になっている場合がありますので、マッサージは強く押すのではなく気持ちよいと感じる程度で優しく行いましょう!

下半身痩せを目指すには姿勢を良くし、無理なくコツコツと継続しよう

下半身痩せに効かせる姿勢のセルフチェック

壁に背を向けて立ち、頭、肩、お尻、踵をしっかりと壁につけます。腰と壁の間が掌一枚以上隙間があいている。または、掌が入らない。そんな方は骨盤の傾きや筋力の低下により姿勢が悪くなっている可能性があります。

腹筋や背筋、おしりの筋肉に力を入れて、一度隙間が掌一枚ぐらいになるようにしてみましょう。繰り返し行うことで正しい姿勢に近づけることが出来ます。

以下に当てはまる方も、下半身太りの原因となる悪い姿勢になっていないか注意してみましょう!
・床に座るときに横座りをしている
・イスに片方のお尻に体重をかけて座っている
・脚を組むクセがある
・片足に体重をかけて立つクセがある。

効果を出すには目安は3カ月

1日5分、1つでも何か体のために行うだけで、少しずつ効果を実感できるようになります。
ジムに通えなくても、たくさんの運動が出来なくても、例えばエレベーターの中や信号待ちの数分間でかかとの上げ下げふくらはぎの筋肉を強化したり、日々行うことで引き締まったふくらはぎを実現することが出来ます。下半身を冷やさないように心掛けるだけでも代謝が落ちずに済みます。

もし自分で難しいと感じた時は、むくみやすかったり冷えやすくなっている脚をプロの方に任せてマッサージやエステに行き一度すっきりさせてみるのも効果的です。姿勢に気をつけるだけで、正しく体が使えるのでバランス良く筋肉がつきバランスの良い美脚作りにもつながります。

山口 里奈監修トレーナーからのアドバイス

LPY認定ヨガインストラクター 栄養士 食生活アドバイザー

無理のない程度でスッキリとした下半身を目指し楽しく行いましょう。

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