なすのカロリーが低いって本当?なすはダイエットに良い食品なの?意外と知られていないなすの栄養素をダイエットに大切な糖質・脂質・タンパク質を比較して徹底解説します。
なすとは?なすの種類と旬
なすとは?
日本には奈良時代に中国から伝わり、おひたしや煮びたしで古くから日本人に親しまれた野菜のひとつです。
「秋なすは嫁に食わせるな」「一富士・二鷹・三なすび」と有名なことわざに登場するくらい私たちの生活に根付いているナスですが、実はカロリー・栄養・糖質の観点から見てダイエットに最適な食品です。
なすの種類
一般に流通している形で、中長なす・丸なす・小なす・米なす・水なす・長なす・白なす、と沢山の種類があります。
他には賀茂なす・吉川なすのように地域の伝統野菜や特産となっている品種も数多くあります。
なすの旬
旬の7月~9月の時期は、なすに含まれるダイエットに重要な栄養素、食物繊維・ビタミン・ポリフェノール・カリウム・ミネラル・ナスニンがより多く含まれます。
なすは夏場に特におすすめのダイエット食品といえます。
なすのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?
なすでダイエットはできる?カロリーは低いの?
なすは油を使った料理と相性がよく、食品は低カロリーなのに調理するとカロリーが上がってしまうことがあります。
カロリーの上昇を防ぐためには、おひたしや煮浸しといったダイエットに向いている調理法をすると良いでしょう
ダイエット向きのカロリーを抑えたなすの調理法については後ほどご紹介します。
なすのカロリー・糖質・タンパク質
食品 | カロリー | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|---|
なす(長茄子)(100g) | 22 | 2.9g | 0.1g | 1.1g |
なす(長茄子)(1本72g) | 16 | 2.09g | 0.07g | 0.79g |
100gで22kcalしか無いのがお分かりかと思います。糖質量は5.1g・脂質量は0.1g・タンパク質量1.1gです。
一般的な長なすは1本72gなので、カロリーにしてたったの16kcalです。糖質量は2.09g・脂質量0.07g・タンパク質量0.79gです。
ダイエット中に長なすを1本食べてもカロリーにして16kcalしかありません。
上記の表から見て、いかになすが低カロリーでダイエットに最適な食品か分かりますね。
なすがダイエットに最適な食品として優れているのはカロリー・糖質・脂質・タンパク質の栄養素だけではありません。
食物繊維・ビタミン・ポリフェノール・カリウム・ミネラル・ナスニン、となすには特筆すべき栄養素が他にもあります。
なすの特筆すべき栄養素については後ほど個別に詳しく解説いたします。
なすのカロリーを他食材と比較
なすのカロリー比較(100gあたり)
食品 | カロリー |
---|---|
なす(長茄子) | 22kcal |
なす(米茄子) | 22kcal |
米ナスとはアメリカの大型品種をもとに国内で改良した品種で、長なすよりも一つ一つのサイズが大きいのが特徴です。
100gあたりのカロリーはどちらも22kcalと同じなので、どちらを選んで食べてもダイエットに影響はありません。
長なすと米なすはカロリーは同じですが食味が多少変わるので、その日に気分や料理によって使い分けると良いです。
なすと他の野菜とのカロリー比較(100gあたり)
食品 | カロリー |
---|---|
なす(長茄子) | 22kcal |
きゅうり | 23kcal |
にんじん | 37kcal |
大根 | 18kcal |
にんじんが44kcalで一番高く、大根が17kcalで一番低いですね。
驚くことになすは、カロリーが低い野菜として有名なきゅうりよりもカロリーが低い野菜です。
きゅうりよりもカロリーが低いと考えると、なすはダイエットに最適な食品としてイメージしやすいですね。
なすの調理方法別のカロリー比較(1人前)
食品 | カロリー |
---|---|
焼きなす(1本) | 83kcal |
なす田楽(1本) | 264kcal |
なすの素揚げ(1パック200g) | 368kcal |
なすの天ぷら(1個) | 36kcal |
なす1本を丸ごと調理する焼きなすは83kcal、なす田楽は264kcalです。
なす田楽よりも圧倒的に焼きなすの方がカロリーが低いですね。
ダイエット中はなす田楽は控えた方が良いでしょう。
なすは油を吸収する特性があるので、油を使った料理にするとカロリーが高くなってしまいます。
なすの素揚げは1人前368kcalもあるので、ダイエット中には控えたい料理です。
しかしなすの天ぷらは1個で36kcalと油を使用した調理の中ではカロリーが低い部類です。
ダイエット中にどうしても我慢できなくなった場合、食べ過ぎに注意すればダイエット中でもなすの天ぷらは問題の無い調理方法と言えます。
なすの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較
なすの糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
なす(長茄子) | 2.9g | 0.1g | 1.1g |
なす(米茄子) | 2.9g | 0.1g | 1.1g |
長なすの糖質量が2.9gに比べて、米なすの方が2.9gとわずかに糖質量は同じ結果となりました。
他の栄養素、脂質・タンパク質量については、カロリーと同様に全く同じ結果となりました。
なすと他の野菜との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
なす(長茄子) | 2.9g | 0.1g | 1.1g |
きゅうり | 4.1g | 0.2g | 1.3g |
にんじん | 6.5g | 0.1g | 0.6g |
大根 | 2.8g | 0.1g | 0.4g |
なすに関してはカロリーと同様に、糖質・脂質・タンパク質量がきゅうりよりも低い数値となりました。
他にはにんじんの糖質がなすの2倍近く高いですね。
だいこんは糖質・脂質・タンパク質量が全体的に低くなりました。
なすの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
焼きなす(1本) | 4.87g | 4.24g | 4.62g |
なす田楽(1本) | 36.02g | 7.72g | 5.01g |
なすの素揚げ(1パック200g) | 13.4g | 34g | 2g |
なすの天ぷら(1個) | 2.06g | 2.66g | 0.63g |
焼きなすとなす田楽では、焼きなすの方が糖質・脂質・タンパク資量全てが低い結果となりました。
特に糖質の差が圧倒的で、焼きなすの糖質が4.87gに比べてなす田楽の糖質は36.02gと約6倍の差になりました。
なす田楽の糖質が上がった理由は、なすの上につける甘いみその田楽部分に砂糖が使用されているからです。
ダイエット中は糖質の摂取にも気を付けたいので、なす田楽は控えた方が良いですね。
油を使用したなすの素揚げは焼きなすと比べて非常に脂質が高くなりました。これは調理の際に大量の油を使用したからです。
焼きなすの脂質が4.24gに比べてなすの素揚げの脂質は34gと約8倍の差です。
ダイエット中は脂質の摂取も気を付けたいので、なすの素揚げも控えた方が良いですね。
なすの天ぷらは糖質2.06g、脂質2.66g、タンパク質0.63gと一見ダイエットに適している数値に見えます。
しかしこれはなすの天ぷら1個につきこの数値なので、大量に食べてしまうと糖質・脂質・タンパク質を過剰に摂取してしまいます。
なすの調理方法別のカロリー比較でも記述しましたが、油を使った調理ではなすの天ぷらはカロリーが低い方です。なので、数を限定して食べるにはなすの天ぷらはダイエットに適している調理法と言えます。
ですので、ダイエット中でも数さえ限定すればダイエット中になすの天ぷらを食べても問題ないと言えます。
ダイエットでは極端に油を使った料理を制限して失敗するよりも、食べても良い量を限定して適度にストレスを発散させることが重要です。
自分の欲求と食品のカロリー・栄養素・糖質のバランスを考えながら、継続できるダイエット方法を考えましょう。
例えば、なすの天ぷらであれば一度に3個までと決めて食べるならダイエットに支障はありません。
なすの特筆すべき栄養素
なすには食物繊維・ビタミン・ポリフェノール・カリウム・ミネラル・ナスニンといった栄養素が含まれていますが、特に特筆すべき栄養素が「食物繊維」「カリウム」「ナスニン」の3つです。
それぞれ具体的にダイエットでどのように作用するのか解説します。
腸内環境を整える「食物繊維」
腸内環境が乱れて便秘になると、腸に便が溜まることで消化の邪魔をしてしまいます。その結果本来吸収されることない糖質や脂肪を皮下脂肪として溜め込んでしまい、ダイエットを阻害してしまいます。
食物繊維を摂取すると腸内環境が整い、便秘が改善されてからだに不要なものを排出してくれます。
食物繊維は他にも小腸でコレステロールを吸着し、便の中へ排泄を促進して太りにくいからだ作りの役割があるのでダイエットには欠かせない栄養成分の1つです。
むくみを抑える「カリウム」
むくみは体内の体液バランスの偏りが原因なので、カリウムを摂取し体内から塩分を排出させるとむくみを抑えることができます。
むくみは別名水太りと呼ばれ、ダイエットしているのになかなか痩せない、たくさん食べているわけでもないのになぜかぽっちゃりしている人は、このむくみが慢性化しているのが原因と言われています。
ダイエットはカロリー・糖質・脂質を制限するのも必要ですが、むくみを解消するのも必要です。
そこで効果的なのがなすに含まれるカリウムです。カリウムで塩分を体外に排出し、むくみを抑えるとダイエットが成功しやすいです。
強い抗酸化作用の「ナスニン」
抗酸化作用とは、からだの中で日常的に生成される活性酸素という有害な成分の働きを減少させる効果があります。
活性酸素は老化の進行を速めて基礎代謝を落とし、太りやすいからだにしてしまいます。
ダイエットは自分のからだの環境を変えて、太りにくいからだにすることが重要です。
なすに含まれるナスニンの抗酸化作用で、活性酸素の働きを減少させて、太りにくく痩せやすいからだを作っていくとダイエットが成功しやすくなります。
なすのおすすめ調理方法・レシピ
具体的にはなすのおひたしや煮浸しがダイエットには最適です。
今回はなすの煮浸しのレシピを紹介します。
なすの煮浸し
<材料>
なす5本
□調味料A
・水 300ml
・砂糖 小さじ1
・めんつゆ(3倍濃縮) 50ml
・みりん 50ml
□調味料B
・オリーブオイル 小さじ2
・すりおろし生姜 小さじ1/2~1
<調理方法>
1.なすを半分にして切り込みを入れ、アク抜きで水にさらします。
2.アクを抜いている間に、なすが入るサイズの鍋に調味料Aを入れて沸騰させます。
3.アク抜きしたなすを鍋に入れて中火で7~8分煮ます。
4.調味料Bを入れて弱火で5分煮て、火を止め粗熱を取れば完成です。
冷蔵庫で冷やしても美味しいですし、作り置きレシピとしても最適です。
なすでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由
●カロリーが低い食品(100gあたり22kcal)
●長なす、米なす共に糖質量が低くダイエットに最適
●腸内環境を整える食物繊維が豊富
●むくみを抑えるカリウムが豊富
●強い抗酸化作用のナスニンが豊富
●ダイエットに活用する場合は油を抑えたおひたしや煮浸しがおすすめ
なすはからだを冷やす?
有名なことわざの「秋なすは嫁に食わすな」は冷えてきた秋に更に体を冷やすなすを食べさせるのは良くない。といった意味です。
身体を冷やすと代謝が下がり、痩せにくい体になってしまいます。
なので、なすを食べる時はからだを温める効果のある生姜をセットで食べるよりダイエットの効果を得られます。
なすにはからだを冷やす効果がありますが、それをデメリットと感じさせないほどカロリーも低く、ダイエットに最適な栄養のある食品です。
ぜひ、あなたのダイエットに活用してみてください。