インナーマッスルとは体の深層部にある筋肉の総称のことで、インナーマッスルを鍛えると痩せる、や体にいいなどは耳にしたことはあると思います。本当にそうなのか、日常生活におけるインナーマッスルの役割から鍛え方まで解説します。
インナーマッスルとは?
しかし、現在インナーマッスルとアウターマッスル(表面にある筋肉)を区別するような明確な基準はないのです。(一般的には触れられない筋肉と言われています)人間の筋肉は様々な筋肉が骨から骨へと繋がっており非常に複雑な構造をしているため、どこからがインナーマッスルと言うべきか分からないのです。
さらに筋肉が全てトレーニングで鍛えられるわけではありません。自分で意図的に動かすことのできない筋肉もあるため、トレーニング中に勝手に使われる筋肉もあればほとんどの場合働かない筋肉もあるからです。
一般的に多く誤解されているのは『インナーマッスルトレーニング=体幹トレーニング』と思われがちですが、体幹という言葉も明確に定義のある言葉ではありません。それぞれ似た機能を持ちますがインナーマッスルと体幹の言葉の意味が違うとされているため正確ではありません。
深層部の筋肉は全身にありますが、主に使われる体幹という意味は「四肢(手足)を除いた胴体部分」なので明確な定義はないものの、主な解釈としてはインナーマッスルトレーニングと体幹トレーニングは別物でしょう。
両方ともスポーツ(コンタクトスポーツ(衝突があるスポーツ))の現場では多く使われますが、日常生活ではどのような役割があるのでしょうか。無意識に使われることが多いインナーマッスルですが、細かくどのような働きがあり、鍛えるメリットがあるのか解説します。
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インナーマッスルの役割と不随意筋と随意筋の関係性
人間が正確で精密な動きができるのはインナーマッスルのおかげなのです。
インナーマッスルと呼ばれる中には随意筋と不随意筋に分けることができ、不随意筋は自分では意図的に動かせない筋肉のことで内臓や心臓が当たります。
随意筋とは自らの意思で動かせる筋肉のことで、腕の上腕二頭筋や胸の大胸筋などがそれに当てはまります。しかし随意筋のなかでも動かしてみようと思っても深層部にあるためなかなか動かせない筋肉があります。それこそがインナーマッスルと呼ばれるものだと主に考えられています。
この深層部にある筋肉は自分の意思よりも早く動く場合が多いです。例えば、電車の中で急に揺れた場合「危ない!姿勢を戻そう」と頭で思う前に体が反応するため転ぶことは少ないです。
この時に働いているのがインナーマッスルです。転びそうになるなどの緊急時には大きい筋肉が姿勢を戻してくれるまでの時間稼ぎをインナーマッスルはしてくれるのです。
まだ明確な定義が出ていないのでこれから意味は変わってくるかもしれませんが、現段階でのインナーマッスルはこういった意味を持っています。
インナーマッスルを鍛えるメリット
そのため、スポーツの現場でインナーマッスルのトレーニングは多く取り入れられています。相手とぶつかった際もバランスを崩すことなく競り勝てるようになったり、関節や体幹部が安定する為、パフォーマンスを発揮するためにインナーマッスルは鍛えるべきでしょう。
姿勢の維持など日常的に使われることが多いため持久性があるといった特徴があります。
深層部の筋肉がメインとなるため、筋肉を刺激しコルセットのような役割で背骨や骨盤を正しい位置へと戻してくれます。よく言われる骨盤調整の効果があり骨盤調整にはストレッチを合わせて行うとより効果的になります。
姿勢が綺麗に保つことができそれを長時間保つことができそのままの姿勢で運動を行えば局所疲労のリスクを下げて効率的に消費カロリーを上げることができるため、ダイエットにもプラスの効果があります。
さらにアウターマッスルをトレーニングする際もインナーマッスルは動きの補助をしてくれるため、より効率的に筋肉を鍛えることができます。
しかし、インナーマッスルも筋肉なので老化とともに衰えてきます。インナーマッスルが衰えると姿勢が悪化し、腰痛や肩こりの原因にもなります。また日常動作でも関節などに余計なブレが起こり疲れやすくなったり、回復が追いつかないなどの弊害も起こりうるのです。
インナーマッスルを鍛えることは日常動作だけではなく、老化防止にも非常に効果的です。
インナーマッスルの鍛え方
意識しにくい筋肉が多いですが、例えば『プランク』など、腹筋のインナーマッスルを重点的に鍛える種目はあります。
しかし、アウターマッスルを鍛える筋トレ(一般的な筋トレ)でもインナーマッスルを鍛えることはできます。なぜならインナーマッスルは大きい筋肉の補助で働く筋肉のため普通にトレーニングを行えば自動的に使われるのです
普段のトレーニングよりインナーマッスルをより多く使うようにすることは可能です。
それは『負荷をあまりかけない』です。
あくまでも、インナーマッスルはアウターマッスルをサポートする筋肉であり持久力に長けているため、ゆっくり長い時間をかけて刺激していきます。実施する重さも低負荷で、回数を多くすることを意識してください。
筋肥大(筋肉を大きく)や筋力アップの場合はまた違ったトレーニングが必要ですが、そうでない場合は低負荷でインナーマッスルをしっかり刺激してあげましょう。インナーマッスルは基本的に筋肉痛や次の日にまで残るような疲労は起こらないため、トレーニングの間隔もアウターマッスルに筋肉痛や疲れがない場合は行っても良いでしょう。
新木田 康二監修トレーナーからのアドバイス
NESTA-PFT NESTA-DBS 加圧トレーニングインストラクター 日本加圧トレーニング学会正会員 RRR認定美姿勢・美脚スペシャリスト JCCA (財)日本コアコンディショニング協会認定ベーシックインストラクター 日本ダイエット健康協会認定ダイエットインストラクター パワープレートベーシックトレーナー TRX® Suspension Training Course 他多数
インナーマッスルを鍛えるにはインナーマッスルのトレーニングをするのが一番です。 (もちろん負荷の弱いアウターの普通のトレーニングでも鍛えられますが、ピンポイントでインナーマッスル優位に使えるようにならないと、「インナーを鍛えているつもりがアウターばかり鍛えられてしまった」という事になりかねないので)
意識しにくい筋肉ですが、ゆっくり引き伸ばしながら縮めていく意識で行うと、効果を体感しやすくなりますよ。
インナーマッスルを鍛える意味は大きい
インナーマッスルを鍛えることで目に見えて変わる訳ではありませんが、姿勢の改善や消費カロリーがあがり痩せやすくなるなどの美容的な効果もあります。インナーマッスル専用のトレーニングではなく軽い負荷で鍛えられるため、筋力アップのトレーニングとはまた別のキツさはありますが、自重で行える種目であれば場所を問わず鍛えられるので、継続しやすいとされてます。
普段の生活をより楽にアクティブにしたい方はインナーマッスルを多く使ったトレーニングを取り入れるのも良いでしょう。
新木田 康二監修トレーナーからのアドバイス
NESTA-PFT NESTA-DBS 加圧トレーニングインストラクター 日本加圧トレーニング学会正会員 RRR認定美姿勢・美脚スペシャリスト JCCA (財)日本コアコンディショニング協会認定ベーシックインストラクター 日本ダイエット健康協会認定ダイエットインストラクター パワープレートベーシックトレーナー TRX® Suspension Training Course 他多数
見た目にでるのはアウターマッスル、その土台を作っている縁の下の力持ちはインナーマッスルです。どちらが良い悪いというモノではなく、それぞれ役割分担があります。インナーマッスルのトレーニングは比較的地味な動作が多いので苦手意識のあるトレーニーは多いかもしれませんが、怪我の予防や、痛み、姿勢の改善には必要不可欠な筋肉なので、ぜひルーティーンに組み込んでみて下さい。
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