筋肉を強化するためには筋繊維の断裂・修復が関係します。しかし、筋繊維の再生には一定の期間がかかり、修復を待たずに筋トレをすると硬い筋肉ができるなどの弊害があります。筋繊維と断裂・修復のメカニズムについて徹底解説します!
筋繊維と破壊・修復とは
人間の身体は普通、細胞が壊れてしまうと代わりに新しい細胞が作られます。しかし、大量の細胞が集まっている筋繊維ではいちいち壊れた繊維の代わりに新しい繊維を入れ替えることは大変です。
その代わりに、断裂された筋繊維は「新しいものと入れ替える」のではなく「破壊された部分を修復」するという形をとります。断裂された部分を修正することによって、筋繊維は以前よりも太く強いものになるのです。
身体は打撃を受けることによって、細胞が破壊して死んでしまいます。しかし、筋繊維は嬉しいことに打たれることによって強くなるのです。
筋繊維断裂後のハードなトレーニングは「硬い筋肉」の原因に?!
疲労回復をしない内にハードなトレーニングを行った場合に起こる筋繊維の断裂〜修正までの過程を簡単に説明します。
①筋肉が何らかのストレスを受けて筋繊維が断裂される
②断裂された筋繊維の代わりに結合組織(コラーゲン)が埋められる
③筋肉の中に結合組織性の繊維が多くなる
④硬い筋肉ができてしまう
実は、筋繊維は私達人間が疲れている時に十分な栄養と休息が必要なのと同じなのです。しかし、筋肉の疲労直後にハードな筋トレを続けていると上記の②〜④までの現象が筋肉組織内で起こります。そして、④にあるように俗に言う「硬い筋肉」が作られてしまいます。
「硬い筋肉」とは、断裂された筋繊維が修復に間に合わず、代わりに手短な結合組織(コラーゲン)を断裂部分に埋めることで作られます。結合組織で埋められた筋繊維と筋肉は筋肉量としては元に戻っても、能動的に出す筋力は低下すると共に収縮・弛緩がしにくいものです。いわば、あっても使えない筋肉となるのです。
よって、良質な筋肉を作り出すためには十分な栄養と休息が大事となります。
筋肉疲労の種類に合わせたエネルギー回復
疲労には短期的な疲労と長期的な疲労の2種類があります。そして、種類に合わせてエネルギー回復を図ることが必要です。
短期的な疲労とは、疲労回復にかけられる時間が短いことです。この場合にはエアロビックスやストレッチなど簡単な運動が適切です。短期的な疲労がある時にハードな運動をすると代謝物質が筋肉内に溜まって筋肉の働きが低下します。
長期的な疲労とは短期的な疲労と逆で、疲労回復にかけられる時間が長いことです。長期的な疲労の場合はスムーズにタンパク質摂取をすることがオススメです。なぜならば、筋トレ等の運動をしている時はタンパク質が分解されていることからその分タンパク質が必要になるからです。
筋繊維の修復のために|熟睡するために日常生活で心がけること
しかし、ただ単にベッドに入って掛け物をかぶって「寝る」というだけでは足りません。睡眠の質が筋肉の疲労回復と修復への鍵を握っています。
睡眠をとる時は質の良い睡眠を心がけると身体にいいです。良質な睡眠のために日常生活で心がけるといいことをいくつか紹介します。
①1時間前以降はスマホやテレビを見るのを避ける
②昼寝をするとしたら最高15分まで、そして昼寝前にカフェイン摂取を!
カフェインをとる理由として、カフェインは覚醒効果があるため、長い昼寝予防にもなります。
③睡眠を促進する環境づくり
これ以外にも方法は様々ありますが、自分に適切な方法を探して良質な睡眠につなげましょう。
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適切な栄養摂取をして良質な身体作りをしよう
筋肉の疲労回復に有効的な物質はアミノ酸と抗酸化物質と言われています。アミノ酸と抗酸化物質はビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールのことを指します。
この3つの栄養は筋肉の分解を抑制する、活性酵素によるダメージを予防する、疲労そのものを軽減して修復を促進します。ハードな運動後は特に有効的な栄養分です。
次に効果的な食事摂取方法について説明をします。
ダイエットの一貫で食事量を減らす方もいらっしゃると思います。しかし、身体に見合った食事量を摂取した時と比較して食事量を減らした場合、私たちはより強い空腹感に襲われます。そして、人間の身体は強い空腹感を感じた時に摂取した食事の栄養分を通常より多く吸収します。
これは前回の食事で賄い切れなかった栄養分と空腹を満たすために起こる生理的反応です。栄養分には勿論「糖分」も含まれていて、食事量を減らすことは太る原因にも繋がります。
空腹が強いことによって睡眠時間付近で食事をすることは睡眠の妨げにもなります。また、強度な空腹感は浅い睡眠の原因ともなります。つまり、3食バランスよく食事を摂ることが結局は身体にいいのです。
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