【内臓脂肪を減らす方法決定版!】食事から運動まで徹底解説!

監修者

宮城島大樹

NESTA PFT 食コンディショニングアドバイザー

近年問題となっている生活習慣であるメタボリックシンドロームだけでなく、単純に健康の問題として内臓脂肪の増加が挙げられます。内臓脂肪は食事や運動などの生活習慣を改善することで減らすことができます。ここではその食事法と運動法についてご紹介します。

内臓脂肪がつく原因とは?

今までの生活の中で何度も聞いたことのある「内臓脂肪」がどのようなものかご存知でしょうか?

しかし、この内臓脂肪を減らすためにはなぜそうなってしまっているのかをしっかりと知ることが重要です。内臓脂肪と内臓脂肪がついてしまう原因について見ていきましょう。

私たちの体についてしまう脂肪には、主に「皮下脂肪」と「内臓脂肪」があります。

字の通り、皮下脂肪とは皮膚の下につく私たちが俗に脂肪と呼んでいる脂肪のことで、内臓脂肪とは胃や腸の周りにつく私たちの目には見えない脂肪のことです。そして一般的に皮下脂肪は女性に、内臓脂肪は男性につきやすいと言われています。

皮下脂肪と内臓脂肪の見分け方・特徴は、次の通りです。自身の脂肪に悩んでいる場合は、まずどちらの脂肪なのか判断しましょう。

皮下脂肪

・お腹の肉がつまめる
・一般的に女性に多い
・落ちにくい
・お尻や腰など下半身につきやすい
・身体に悪いわけではない

内臓脂肪

・お腹の肉がつまめない
・男性に多い
・落ちやすい
・お腹につきやすい
・健康に悪影響を与えかねない
皮下脂肪と内臓脂肪それぞれ特徴はあるものの、この脂肪がつくという現象の理由は同じです。

そもそも脂肪というのは、摂取カロリーが消費カロリーを超えるものであった場合、燃焼しきれずに予備のエネルギーとして体に蓄積されます。

つまり、脂肪がついてしまうのはカロリーの摂りすぎと運動不足が主な原因として考えられるのです。

内臓脂肪を減らすには

では、内臓脂肪を減らすにはどうしたらいいのでしょうか?
内臓脂肪を減らすには、内臓脂肪が溜まってしまうのと逆のことをすればいいのです。具体的には次の2点です。

●摂取カロリーを抑える
●運動して脂肪を燃焼する

これらを日々続けていくことで、今に増して脂肪がつくことを防ぎ更には今まで溜めてしまっていた脂肪を減らしていくことができます。前述したように、内臓脂肪は皮下脂肪よりも減らすのが簡単なので、これらを始めてしっかり続けることができれば内臓脂肪を早く減らすことができます。

食事や運動には様々なものがあり、絶対にコレ!というものはありません。しかし重要なのは、自分の生活の中で無理なく続けることができることを習慣化して続けていくことです。
食事と運動それぞれの目的と目標は
●食事:摂取カロリーを抑え、脂肪のつきにくい食事を摂る
●運動:有酸素運動で効率的に脂肪を燃焼する
ことにあります。

これらを続けていくことで、
「基礎代謝量(人が1日に何もしなくても消費するカロリーのこと)+運動で消費するカロリー>摂取したカロリー」

となり、今あなたの体についている内臓脂肪をどんどん減らしていってくれます。それでは、明日からでも簡単に始められる食事や運動についてご紹介しましょう。

食事① よく噛んで腹8分目にしよう

まずとにかく大事なことは、たくさんの量を必要以上に食べてしまわないことです。
たくさん食べてしまうということは、それだけカロリーを摂取するということになりますから、私たちが今目指していることとは正反対です。

かといって極限まで食べることを制限するのは体に必要な栄養素を摂取できなくなてしまうのでよくありません。ではどのくらい食べるのが理想なのでしょうか?

その答えは日本人が昔から言葉にする「腹8分目」です。最近ではダイエットのために腹7分目などという言葉も言われているようですが、要は少し足りないくらいが丁度いいということです。

研究によって腹8分目が健康維持に適していることも証明されています。
とは言っても、腹8分目って自分ではあまりよくわかりませんよね。

そこで腹8分目を達成するために気をつける方法をご紹介します。

自分が食べたい量より気持ち少ない量を用意する

単純に食べるものの量を減らします。いつもより少なくても、思っているより満足するのです。

よく噛んで食べる

食事を開始してから約20分後に脳から満腹のシグナルが伝わってきます。つまり、よく噛んでゆっくり食べると満腹中枢が刺激され、少ない量で多く食べたように体が感じることができます。 まずはこれらの方法から試してみましょう。 絶対的な摂取カロリー量は内臓脂肪を減らすことに直結します。

食事② オメガ3脂肪酸を摂ろう

内臓脂肪を燃焼していく食事を摂る上で欠かせないのがこの「オメガ3脂肪酸」です。

オメガ3脂肪酸とは、脂質を作る成分である脂肪酸の構造中に2つ以上の二重結合をもつ不飽和脂肪酸のことで、青魚の油や、エゴマ油、アマニ油などに多く含まれています。

ここで、油を摂取する事で余計に脂肪かついてしまうのではないかと疑問が生じた人もいるかもしれません。

安心してください。オメガ3脂肪酸をはじめとして、良質な油は内臓脂肪燃焼に効果があることが研究の結果からわかっており、コレステロールを下げる薬としても使用されています。

ここで重要なのが、このオメガ3脂肪酸は必須脂肪酸といって私たちヒトの体内では作ることのできないものなのです。
したがって、意識的にそして積極的に青魚の油・エゴマ油・アマニ油を摂取していく必要があります。

具体的な摂取方法をご紹介します。
●青魚をメニューに取り入れる
●エゴマ油やアマニ油はサラダ・ジュース・スープなどに加えて摂る
ポイントとしては、オメガ3脂肪酸は熱に弱いため、熱を加えないようにするとより効果的です。青魚は焼いたものより刺身、スープは冷製のものになど調理方法も工夫します。

また、酸化してしまうのが早いので早いうちに使い切りましょう。
どうしても長く使うようになってしまったり、魚の匂いが気になる方はサプリメントを利用してみてもいいかもれません。

食事③ 悪習慣を断とう

悪習慣は様々なことに悪影響を及ぼしますが、内臓脂肪が増えてしまうことも悪習慣が私たちの体に及ぼす悪影響のうちの1つです。
ここでは脂肪をつけないために特に気をつけたい悪習慣とその対策を考えてみましょう。

夜食

夜食を食べると太るとよく言われていますが、根拠のある事実なのです。

日薬理誌という専門誌に掲載された時間栄養学と健康に関する研究にて、夜食を食べると普段よりも脂肪が蓄積してしまいやくすくなることがわかっています。ただ脂肪がつくだけでなく、普段の生活ではつかないような細胞にも脂肪が蓄積してしまので脂肪の蓄積の中でもよくない蓄積の仕方をしてしまいます。

これは食べ物だけではなく、甘い飲み物やカロリーが高いものを摂取することも同じです。
夜食をしないように早く寝てしまったり、どうしてもお腹が空いてしまったらくるみやアーモンドなどを少しかじるくらいに抑えておくといいでしょう。

アルコール

お酒を飲むと、お酒自体がどんどん止まらなくなってしまうのと同時におつまみが進んでしまいます。

アルコール自体のカロリーは高くない上に優先して代謝されるため思っているほどのカロリー摂取にはなりませんが、糖分の多いもので割ったお酒を飲んだり、油ものが多くなりがちなおつまみを食べてしまう事でで大量のカロリーを摂取してしまうこになります。

お酒をやめるとまではしなくても、飲む量と種類に気をつけ、おつまみは油物を避けたり量を減らしたりしてみましょう。

有酸素運動① ウォーキング・ランニング

有酸素運動の王道、ウォーキングとランニング。
やればいいのはわかっているけどなぁ…なんて人も多いと思います。ウォーキングやランニングのポイントをおさえて、内臓脂肪を減らすために実行してみましょう。

ウォーキングをする時に気をつけたいポイントは、姿勢とふくらはぎです。
まず一番重要なのは胸を張り背筋を伸ばして、普段より少し歩幅をとり、そして普段より少しだけ早く歩くことです。悪い姿勢でダラダラと行っても効果は得られません。

次にふくらはぎをを使うこと意識しましょう。ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれており、血液を心臓に送り返すポンプ機能を持っています。ふくらはぎを伸び縮みさせながらウォーキングすることで血液循環がよくなると、代謝が良くなり内臓脂肪を減らす力がアップします。

ランニングをする時に気をつけたいポイントは姿勢を意識し、走るペースに気をつけましょう。ペースとしては、人と会話ができるくらいのペースを保ちましょう。

ランニングで脂肪を燃焼するのに大事なのは、早く走ることではなく、脂肪燃焼しやすい心拍数を保つことです。意外かもしれませんがこのペースで十分に内臓脂肪を減らすことができます。

20〜30分以上ポイントを守って行いましょう。脂肪は運動中常に燃焼されていますが、20分を超えると特に脂肪燃焼効果が高く、内臓脂肪を減らす効果が期待できます。

ランニングの効果を最大限に引き出すために、こちらの記事も参考にしてください。

有酸素運動② プール

ウォーキングやランニングに次いでおすすめなのがプール、水泳です。

水泳はランニング同様に大量に酸素を必要とし、全身を使って行うため、高い脂肪燃焼効果が期待できます。

水泳でのポイントとしては、ランニングと同様にある心拍数を保ちながら泳ぎ続けることです。普段私たちがプールで泳ぐのはクロールか平泳ぎですが、クロールでも平泳ぎでも一生懸命早く泳ぐ必要はありません。会話しながらランニングしている時と同じくらいの心拍数を得られるようなペースを保って泳ぎましょう。

しかし、水泳を長時間泳ぐにはランニング以上に慣れが必要になってきます。そのため初心者の場合動きに無駄の多いフォームや息継ぎなど気にする観点が多いため長時間は難しいでしょう。

やたら疲れるわりに対した消費カロリーにならないのは効率が悪いです。そのため少しずつ慣れながら距離を伸ばしていくようにしましょう。水泳に慣れ、長時間の水泳を行えるようになれば内臓脂肪を減らすのに最適な運動になるでしょう。

また、プールには違う利用の仕方もあります。
泳ぐのが苦手であったり、足腰が痛かったり負担を避けたい人はプールでウォーキングをしてみましょう。プールでのウォーキングは足腰にあまり負担がかからないため心配せずに有酸素運動ができます。

公営でも民営でも、ほとんどの施設がウォーキング用のレーンを設けているので泳いでいる人を気にすることもないので自分のペースでできることもメリットです。

有酸素運動③ フラフープ

最後にご紹介する有酸素運動は、隠れキャラとも言える「フラフープ」です。
そもそも、フラフープはもともとアメリカから取り入れられたエクササイズグッズです。

フラフープの運動効果はウォーキングと同等であると言われています。
また、フラフープは外からの刺激が加わるため、皮下脂肪にも直接作用して減らす効果があります。

話の内側に突起やマグネボールなどがついていて刺激を与える商品や、組み立て式になっていて持ち運びできるなど様々なバリエーションの商品が売られているのでお好きなものを選んでみましょう。

水野裕子さんや高嶋政伸さんなど多くの芸能人がダイエットに成功している方法でもあり、最近では非常に注目され始めています。

ウォーキングと同程度の運動効果という事で、フラフープは継続して取り組むことが重要です。フラフープは天気に関わらず家の中でもできますし、テレビを見ながらでもできるので他の運動に比べて楽しく行うことができるのではないでしょうか。

楽しく継続してカロリーを消費していくことで結果として大きなカロリー諸費につながりますし、運動することが楽しい・楽しく運動できて苦にならないと思えることもフラフープの大きなメリットです。

無理のない運動の選び方が大事

ここまでいくつかの有酸素運動をご紹介してきましたが、内臓脂肪を減らすたまに運動をしてしていく上で一番重要なのは、無理をせずに継続できる運動を行うことです。

自分のできる範囲を超えた運動を行なったことで体調を崩したり体を痛めてしまうことは、内臓脂肪を減らす以前の問題ですし、今後の健康状態にも影響してしまう恐れがあります。
自分には負荷が大きいなと思ったら無理をせずに少し負荷を落としてみたり、休憩をはさんだりして調整することが長く続けてしっかりと内臓脂肪を落とすために重要です。

自分に合った運動強度がわからないという方は以下の記事も参考にしてみて下さい。

有酸素運動の頻度・タイミング

「有酸素運動は毎日行うことで効果が高くなる。毎日走るのがいい」と言っている人をよく目にしますが、これはあまりおすすめできません。

毎日行うと、たしかに運動にはなりますがその分疲労が溜まってしまいます。疲労は溜まれば溜まるほど脂肪の燃焼を妨げてしまうので疲労を溜めてしまうことは避けたほうがいいでしょう。
したがって、有酸素運動は週3〜4日休む日を入れながら行うようにしましょう。

そして有酸素運動を行うタイミングですが、今回は内臓脂肪を減らすために行う有酸素運動なので、脂肪を燃焼しやすい食事前に行いといいでしょう。
頻度とタイミングも内臓脂肪を減らすことにとって重要なポイントなのでしっかり抑えておきましょう。

継続は力なり!習慣化して内臓脂肪を減らすことを目指そう

内臓脂肪を減らすために行う食事療法や運動療法についてご紹介してきましたが、総じてとても重要なのは「継続して」行い、「習慣化」することです。

これらを始めるとすぐに結果が現れることがありますが、そこでやめてしまってはすぐに元に戻ってしまいます。継続して習慣にしていき体の状態を一定に保って置くことが重要です。コツコツと長く行なっていきましょう。

宮城島大樹監修トレーナーからのアドバイス

NESTA PFT
食コンディショニングアドバイザー

有酸素運動はランニングなどきついことをしなくても、ウォーキングでも十分効果は得られます!ぜひできることから始めてみてください!