味噌汁の糖質は?糖質制限ダイエット向きか?その他の栄養素も解説

味噌汁の糖質はどのくらい?糖質制限ダイエット中に食べても大丈夫?味噌汁に含まれる糖質を始め、脂質、タンパク質他、カロリー、糖質制限ダイエット中の味噌汁の食べ方や注意点、糖質を抑える味噌汁レシピなど分かりやすく解説します。

味噌汁とは?味噌汁の種類

味噌汁とは

味噌汁とは、鰹節や煮干し、昆布などでだしを取った汁に野菜や魚介類、肉類、海藻、加工品など好みの具材を加え味噌で調味した汁物のことをいいます。

日本では、「お母さんの味」の代表料理の一つと言っても過言ではなく、地域や家庭によって使われる具材や味噌の種類、だしの種類は様々です。

その歴史は広く、日本で味噌汁が食べられるようになったのは平安時代だといわれています。しかし、当時は味噌汁に使われる味噌は貴重品であり、地位の高い人の給料や贈り物として使われており、庶民が口にすることができる食べ物ではありませんでした。

庶民が味噌汁を食べられるようになったのは、室町時代になってから。自家製の味噌を作る風習ができてからだといわれています。江戸時代になると、更に味噌汁の文化は発展し、生活に馴染みだしたのはこの頃です。

現代では、味噌汁は食卓に当たり前のように並ぶ食べ物であり、即席の味噌汁やカップ味噌汁といった簡易的な味噌汁も多くあります。

そんな味噌汁は、糖質制限ダイエット中に食べて良いのでしょうか?糖質制限ダイエット中の味噌汁の食べ方について詳しく紹介します。

味噌汁はどんな材料でできているの?

一口に味噌汁といっても、その材料は具材によって様々でレパートリーはかなり広いといえます。
基本の材料としては、「味噌」と昆布や鰹節、煮干し、昆布などで取った出汁がベースとなり、そこに野菜や魚介類、肉類、海藻、加工品などの具材が入ります。

具材に関しては、特に決まりはありませんので、糖質制限ダイエット中は低糖質の具材を使うと良いでしょう。

味噌汁に種類はある?

前述した通り、味噌汁には具材によって様々なレパートリーがあります。また、使う出汁によっても風味が変わります。更に、味噌の種類によっても味が変わります。
ここでは、味噌の種類別に味噌汁を見てみましょう。

・豆味噌
大豆と食塩、水のみで作られた味噌で「八丁味噌」「三州味噌」「名古屋味噌」「赤味噌」などがこれに当たります。

甘みが控えめである反面、旨味と渋みが強く味噌汁よりも味噌味の料理に使われることの多い味噌ですが、味噌汁で使う地域もあります。

・麦味噌
麦麹を使って作られた味噌で塩分濃度が低く、香りや甘みが強い特徴のある味噌です。「瀬戸内麦味噌」「島原味噌」「薩摩味噌」などがこれに当たります。

味噌汁を作る際にはこす必要がありますが、風味豊かな優しい味わいの味噌汁を作ることができます。

・米味噌
大豆と米を使った味噌で「信州味噌」「西京味噌」「讃岐味噌」などがこれに当たります。味噌は、地域によって使われる種類が様々ですが米味噌は全国的に広い範囲で使われる味噌となります。

作り方も味噌によって様々で、大豆を煮た後に味噌として加工するものや大豆を蒸してから加工するものなど、加工手順によって甘みや辛味などが変わるため、同じ米味噌でも味噌の種類によって幅広い味を楽しめる特徴があります。

味噌汁のカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?糖質制限ダイエット向き?

味噌汁のカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
味噌汁(1杯115g) 20 2.1g 0.48g 164g
味噌汁(100g) 17 2.77g 0.42g 1.43g
味噌汁のカロリー、含まれる糖質量、脂質量、タンパク質量を見てみましょう。味噌汁は、具材によって含まれる栄養素が変わりますのでここでは、一般的によく使われるわかめとねぎの味噌汁を例に見てみましょう。

味噌汁1杯当たりのカロリーは20kcalと低カロリーですね。脂質は0.48gと低く、味噌は大豆が原料として使われていますのでタンパク質量は1.64g程含まれます。

気になる糖質に関しては2.1gと気になる程ではありませんね。1杯分程度であれば糖質制限ダイエット中でも問題ないといえるでしょう。

味噌汁は糖質制限ダイエットに向いている?向いてない?

味噌汁は、基本的には糖質制限ダイエット中でも食べられるメニューだといえます。
但し、あくまでもベースとなる汁そのものに対しての結論であり、使われる具材によっては糖質が高くなってしまうため、注意が必要です。

糖質制限ダイエット中は、味噌汁に使う具材を低糖質の食品に限定すること、そして、1食当たり1杯程度にしておくことで楽しむことができますので、使う具材と食べる量に気を付けると良いでしょう。

味噌汁の特筆すべき栄養素・ダイエット効果

味噌汁に使われる「味噌」の持つ栄養素やダイエット効果について見ていきましょう。

「遊離リノール酸」で女性に嬉しい美白効果

味噌には、「遊離リノール酸」といってメラニンの合成を抑え、シミやそばかすを防ぐ働きのある成分が含まれています。

そのため、味噌汁を食べることで美白効果を期待することができるのです。

「大豆ペプチド」でコレステロールを下げる

ダイエットが必要な方の中には、血中コレステロール値が高い方も少なくありませんが、味噌には血中コレステロールを正常にさせる効果のある「大豆ペプチド」という成分が含まれています。

そのため、味噌汁を食べることで大豆ペプチドを摂り入れることができ、コレステロールを正常値へと導きます。

腸内環境を整えてダイエット効果を高める

味噌には、消化酵素や食物繊維が豊富に含まれています。そのため、消化酵素の働きによって消化吸収の働きをサポートすると共に、食物繊維の働きで腸内に蓄積された老廃物を体外へ排出させるため、腸内環境を整えることができるのです。

腸内環境が整うと、代謝機能を始めとする内臓機能が活性化されるため、ダイエット効果を高めることが期待できます。

「サポニン」と「ペプチド」のWパワーで基礎代謝を高める

味噌には、「サポニン」という成分と「ペプチド」という成分が豊富に含まれています。この2つの成分には、基礎代謝を高める効果があります。

そのため、味噌汁を飲むことで基礎代謝が高まり、痩せやすく太りにくい体内環境を作ることができます。

また、基礎代謝が高まると、脂肪燃焼効果も高まりますのでダイエット効果を期待することができるのです。

糖質制限ダイエット中におすすめの味噌汁の具材とその効果

糖質の高い具材

糖質制限ダイエット中に味噌汁を食べる場合、使う具材を選ぶ必要があります。糖質制限ダイエット中に気を付けたい具材は、糖質の高いもの。例に挙げると以下の通りとなります。

・人参
・里芋
・じゃがいも
・かぼちゃ
・さつまいも

芋類は、炭水化物に分類される食材ですのでどうしても糖質が高くなりますね。人参は、野菜の中では糖質が高めで100g当たりの糖質量は6.4gありますので、少量であれば問題ありませんが、あまり多く食べない方が安心です。

糖質が低く食物繊維が豊富な具材

次に、味噌汁の具材として糖質の低い具材を見てみましょう。糖質制限ダイエット中は、食物繊維の多い食材やタンパク質を多く含む食材がおすすめです。

・ほうれん草
・小松菜
・三つ葉
・なす
・しめじ
・しいたけ
・なめこ
・えのき
・わかめ
・こんにゃく
・もずく

青菜類やきのこ類、海藻類は糖質が低い上、食物繊維が豊富なため糖質制限ダイエット中に食べる味噌汁の具材としては優秀です。

食物繊維は、食事で摂り入れた糖の吸収を緩やかにする効果があること、そして、腸内に蓄積された老廃物を吸着し体外へ排出させる効果があることからダイエット中には積極的に摂りたい栄養素となります。

糖質が低くタンパク質が豊富な具材

・たまご
・豚肉
・木綿豆腐、絹豆腐
・油揚げ
・厚揚げ
・あさり
・はまぐり
・しじみ

良質なタンパク質が摂れるたまごや大豆製品、また、貝類などは糖質が低いためおすすめです。

タンパク質は、カロリーは高いもののダイエット中は不足なく摂りたい成分です。タンパク質が不足すると、肌荒れや髪のトラブル、ホルモンバランスの崩れや内臓機能の低下など様々な健康危害が起こりやすくなる上、ダイエット効果も下げてしまいます。

糖質制限ダイエット中は、カロリーよりも摂取する糖質量を重視して考えますので、低糖質高タンパクの食材を積極的に摂り入れると良いでしょう。

糖質を抑える味噌汁レシピ

糖質制限ダイエット中でも糖質を気にせず食べられるおすすめの味噌汁レシピを紹介します。
【基本の味噌汁の作り方】
<材料(2人分)>
・味噌 小さじ4
・だし汁 2カップ
・具材 適量

1.だし汁を中火にかけて煮立たせます
2.適当な大きさにカットした具材を入れて火を通します
3.具材に火が通ったら味噌を溶き完成です

【糖質を抑えるおすすめの味噌汁具材】
・高野豆腐、しじみ、ねぎ
・豆腐、なめこ、ねぎ
・ほうれん草、たまご
・厚揚げ、ねぎ
・三つ葉、たまご
・豚肉、こんにゃく、えのき
・豆腐、わかめ
・もずく
・油揚げ、なす

基本の味噌汁の作り方をベースに、糖質を抑えるおすすめの味噌汁具材を使うことで低糖質でダイエット効果を高める糖質制限ダイエット中でもピッタリの味噌汁を作ることができますので、是非、お試し下さい。

糖質制限ダイエット中に味噌汁を食べる際の注意点

味噌汁は糖質制限ダイエット中でも、食べる量や使う具材に気を付けることで食べることのできるメニューです。しかし、食事制限によって塩分を制限されている方は注意が必要です。

味噌汁に使われる味噌は、食材の中でも塩分の高いものに該当します。そのため、食事療法で医師より塩分の摂取を制限されている方の場合、味噌汁を食べると塩分を摂り過ぎてしまう可能性が高いのです。

塩分制限があるものの、味噌汁を食べたいという場合には、味噌汁は一口、二口程度にして具材を食べるなど工夫する必要があります。また、味噌汁だと塩分を摂り過ぎてしまいますが、味噌を少量使いみそ風味を出しつつ、出汁ベースのスープにするのもおすすめです。

出汁をしっかりと摂ることで旨味を出すことができますし、味噌を少量使うことでスープでありながら味噌の風味を味わうことができます。

また、食事療法などで塩分を制限する必要がない方であっても食べ過ぎには注意が必要です。
前述した通り、味噌は塩分の高い食材ですので食べ過ぎてしまうと、塩分の摂り過ぎを招きます。塩分の摂り過ぎはダイエットの大敵となるむくみの原因になりますし、塩分は食欲を増進する作用があるためついつい食べ過ぎてしまいダイエットの妨げになってしまうのです。

味噌汁に使われる味噌には、ダイエットに有効な成分が豊富に含まれていますし、使う具材によって更にダイエット効果を高めることができますが、食べ過ぎてしまうことで塩分の摂り過ぎるとダイエット効果どころか妨げになってしまいますので、注意しましょう。

目安として1日1~2杯程にしておくことをおすすめします。