ピーマンは糖質量もカロリーも低いので、糖質ダイエットに利用可能です。またビタミンやミネラルも豊富に含んでいるので、ダイエットにも最適です。見た目が鮮やかで、熱しても栄養素が壊れないので、食事のバリエーションを増やす事も出来るでしょう。
ピーマンの簡単な基礎知識
ピーマンの旬と生産地&種類
ピーマンの旬は6月~9月頃で、旬の間のピーマンが一番栄養素が高く、最も安い値段で売られています。通常の緑ピーマンは若摘みですので、黄色や赤の熟しきったピーマンの旬は微妙に遅れます。ピーマンはビニールハウスでも栽培されているので、年間を通して旬以外いつの時期でも入手可能です。
日本国内では、茨城県、宮城県、鹿児島県が主な産地です。海外からはオランダやニュージーランド産のピーマンが輸入されています。ピーマンは比較的簡単に栽培できるので、これらの有名な産地以外の商品も良く店頭に並んでいます。
肉厚で甘みのあるパプリカや小柄で苦みの強いベルピーマン、糖度が高く、丸い形をしたトマトピーマンなどが日本では人気です。主にヨーロッパで食べられている黄緑色で細長いバナナピーマンや、茄子の様なアナスタシアと呼ばれるピーマンもあります。ピーマンの種類は非常に豊富で、品種改良も行われています。
ピーマンのカロリー・糖質・脂質・タンパク質量比較
食品 | カロリー | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|---|
緑ピーマン | 22 | 2.8g | 0.2g | 0.9g |
赤ピーマン | 8 | 1.45g | 0.05g | 0.26g |
黄ピーマン | 7 | 1.38g | 0.05g | 0.21g |
緑から赤、黄色と色が変わる順番通りに栄養素が変化している事が分かりますね。
若摘の緑ピーマンのカロリーが22kcalなのに対し、赤ピーマンは8kcal、黄ピーマンは7kcalと徐々にカロリー量が低下しています。糖質量も同様に、緑から2.8gから1.45g、1. 38gと変化しています。糖質量とタンパク質量も、ピーマンの熟成度が上がるにつれて低下していますね。緑ピーマンから赤ピーマンに変化する際に大幅に数値が低下し、赤ピーマンから黄ピーマンへの変化は小さい傾向があります。
ピーマン1個で6kcal、これはかなり低い数値で、白米1膳(160g)269kcalの44分の1のカロリーです。
ピーマンの食品分析を他の野菜と比較
ピーマンと他の野菜カロリー・糖質・脂質・タンパク質量比較(100g)
食品 | カロリー | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|---|
ピーマン | 22 | 2.8g | 0.2g | 0.9g |
なす | 22 | 2.9g | 0.1g | 1.1g |
大根 | 18 | 2.8g | 0.1g | 0.4g |
にんじん | 37 | 6.5g | 0.1g | 0.6g |
たまねぎ | 37 | 7.2g | 0.1g | 1g |
かぼちゃ | 91 | 17.1g | 0.3g | 1.9g |
じゃがいも | 76 | 16.3g | 0.1g | 1.6g |
ピーマンのカロリーは大根となすと同様に、野菜の中でも低カロリーである事が伺えます。
なす1個は約80g、大根1本は約1キロの重さがありますが、ピーマン1個は約26gです。ピーマンは肉厚ですが、中は空洞ですので、1個当たりの重量が小さくなっています。
つまり、ピーマン1つは重さで考えると、大根の38分の1、なすの3分の1程度です。小さくカットされた大根やなすを食べるよりも、ピーマンを丸ごと1個食べたほうが満足感を得られるのではないでしょうか?100g当たりのカロリーはほぼ同じですが、ピーマンは軽いので、より沢山食べられるでしょうし、得られる満足感も大きいはずです。
そしてピーマンの糖質量は2.8gと低い数値で、かぼちゃやじゃがいもの5~6分の1程度です。
脂質量とタンパク質量に関しては、どの野菜も低くなっていて、特別大きな違いはありません。
ピーマンの料理別食品分析
食品 | カロリー | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|---|
ピーマンの肉詰め(1人前277g) | 369 | 25.39g | 18.07g | 24.34g |
焼きピーマン(1個) | 6 | 0.73g | 0.05g | 0.23g |
チンジャオロース(1皿200g) | 318 | 6.86g | 23.03g | 16.25g |
ピーマンのお浸し(小鉢一杯50g) | 9 | 2.2g | 0.1g | 0.4g |
ピーマン味噌(小鉢一杯55g) | 85 | 17.08g | 0.15g | 1.66g |
ピーマンの肉詰めとチンジャオロースのカロリーが高い事が分かりますね。どちらも肉を含んでいますが、細かく比較すると、微妙に異なります。
糖質量に大きな違いがある為、糖質を制限したいのであればチンジャオロースの方が良いでしょう。一方、タンパク質を多く摂取して身体作りにより重点を置きたいのであればピーマンの肉詰めがお勧めです。
ただ単純にダイエット中の一品として食事に加える場合はピーマンのお浸しやピーマン味噌、焼きピーマンが良いでしょう。ピーマンのお浸しとピーマン味噌の場合は、味噌や醤油からの塩分を可能な限り抑えて下さいね。塩分は血糖値の上昇によって、インスリンと言うホルモンの分泌を促し、ダイエットのさまたげになりかねません。
ピーマンは糖質制限ダイエットに向いている?
ピーマンは糖質制限ダイエットに向いている?
ピーマンは糖質制限ダイエットに向いているのでしょうか?答えはもちろん「yes!」です。先ほどの食品分析の比較からも分かるように、ピーマンの糖質量は低く抑えられています。その為、ピーマンを他の糖質量の高い食品と置き換える事で糖質制限ダイエットを行う事が可能です。また、ピーマンは栄養素のスペックも非常に高いので(次の章で詳しく解説します)、糖質制限ダイエットを様々な角度からサポートしてくれるでしょう。アンチエイジングや疲労回復、エネルギー代謝の推進などにも効果的ですので、より健康になりながら食事制限ダイエットに取り組めるようになるでしょう。
低カロリーで栄養素満点!
カロリーや糖質、脂質の摂取量を低く抑える事がダイエットを成功させる基本です。ピーマンはこのポイントをクリアした食材で、更に栄養素が非常に豊富です。食物繊維も含まれている事もダイエットにポジティブな効果をもたらします。ただ単に低カロリーな食材を食べがちなダイエット中に、高い栄養素を有しているピーマンは重要です。量を気にせず、どんどん食べましょう!
ピーマンはカラフルで食事を華やかにしてくれる
ダイエット中の食事はパターン化しやすく、飽きやすい難点があります。食事を楽しめないと、ストレスの原因になり、長期的なダイエットの継続が難しくなります。こんな際にもピーマンは役立ちます。ピーマンは熱してもビタミンCの構成が崩れないので、調理して食べても問題ありません。生で食べても、熱して食べても良いので、工夫次第でどんな料理にも利用可能です。食事のバリエーションを豊富に保ちながら取り組めるでしょう。また、種類も様々でカラフルなので、地味に見えがちなダイエット中の食事に華を加えてくれるでしょう。 レシピに少し工夫を取り入れて、ピーマンを利用してみてはどうでしょう?
ダイエット効果の高いやり方として、注目の糖質制限ダイエットをプロが解説!
無理なく、効果的にできるやり方をお教え致します。正しい糖質制限ダイエットを理解して
安全に効果的にダイエットを成功させましょう。
覚えておくべきピーマンの栄養素
ビタミンC
一日に一般成人は75~90g程のビタミンCの摂取が推薦されています。ピーマン100gには約80mのビタミンCが含まれているのです。ピーマン1個で、一日に必要な量のビタミンCが補給可能です。ちなみに緑のピーマンよりも赤や黄色のピーマンの方がより多くのビタミンCを有している特徴もあります。
ビタミンCは強力な抗酸化物質で、活性酸素による細胞の酸化を防止します。細胞の酸化は肌のシミやたるみ、身体機能の低下、抜け毛などに繋がり老化の原因です。しっかりと毎日ビタミンCを摂取する事で、アンチエイジング効果を期待できるでしょう。
様々な種類のビタミンB
ビタミンBは13種類に分類でき、それぞれ素晴らしい効果があるのですが、ピーマンにはそのうちの6種類がしっかりと含まれています。チアミンとも呼ばれるビタミンB1は、精神を安定させる効果や神経の伝達を助ける働きがあります。これによって思考スピードの改善にも繋がります。
ビタミンB2、別名リボフラビンは、赤血球や抗体の形成に必要で、目の疲れに大きな効果を発揮するでしょう。
そしてエネルギードリンク等にも含まれているナイアシン(ビタミンB3)は、エネルギー代謝を助け、血管の膨張を促す事で酸素やエネルギー源などの栄養素を細胞に提供する能力を助けます。このビタミンB3は運動能力を引き上げてくれるでしょう。他にもパトテン酸とも呼ばれるビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸なども含まれています。
体内でビタミンAを形成するカロテン
ニンジンに豊富なカロテンはピーマンにもしっかりと含まれています。カロテンは体内で吸収されると、ビタミンAに変換される特徴があり、アンチエイジング、視力回復や皮膚や髪の健康維持に大きな威力を発揮します。熱に弱いビタミンAは多くの料理から効率的に摂取する事ができません。ピーマンの場合はカロテンの耐熱性により、熱して摂取した後でも、体内でビタミンAを形成できるメリットがあります。
苦みの栄養素クルエシトリン
ピーマンは苦みが強い事が大きな特徴ですよね。このピーマンの苦みは、クルエシトリンという栄養素から来ています。クルエシトリンは抗がん剤としても使用されているポリフェノールと言うパワフルな物質の一種で、高血圧やうつ病の改善に効果があります。ピーマンを貴方の食事に加える事で、生活習慣病にかかるリスクも軽減してくれるでしょう。
熱に強いから調理後でもしっかり栄養素を吸収できる!
ピーマンにはフラポノイドと言う物質も含まれていて、この物質がピーマンの特徴を更に引き出してくれます。ピーマンに豊富な栄養素で、毎日欠かせないビタミンCは熱に弱い特徴があります。ビタミンCが豊富な食べ物は、ピーマンの他にも沢山ありますが、熱するとビタミンCの組織が破壊されてしまい、効率良く摂取できません。ピーマンのフラボノイドがビタミンCの構成を熱から守ってくれるので、調理してもビタミンCをそのま摂取できるメリットがあります。
ミネラル
ピーマンは豊富なミネラルでもあります。ミネラルは現代の生活で不足しがちえすが、ピーマンは様々な種類のミネラルを含んでいるので小まめに食べるようにしましょう。
重要なミネラルの1種塁であるカリウムは、血液中のナトリウム量を適度に調節してくれます。現代の食生活では余分に塩分(ナトリウム)摂取してしまいがちです。塩分の過敏接種は、血圧や血糖値の上昇に繋がり、ダイエットにマイナスの働きをします。カリウムによって血液のナトリウム濃度を適度に保つことで、正しい食生活が遅れるでしょう。
そして兄弟のような密な関係があるカルシウムとマグネシウムは、骨や髪の強化だけでなく、ストレス対策にも効果があります。筋肉の収縮を助きや、血圧の調整を助ける働きもあります。
亜鉛は体内で作り出すことのできないミネラルです。抗酸化物質である亜鉛は、細胞を活性化させることで代謝を引き上げてくれるので、ダイエットにプラスのメリットがあります。不足すると、披露しやすくなったり、免疫力が下がったりするでしょう。また、男性ホルモン(テストステロン)の分泌量を増やす効果があるので、性機能のパワーアップにも大きな力を発揮します。亜鉛は疲労回復にもぴったりです。ちなみに、亜鉛には体内でビタミンÀの代謝を補助する役割もあるので、カロテンの効果を最大限に引き出してくれるでしょう。
他にもがん予防や 細胞の老化、アンチエイジングに効果的なセレンや神経伝達を正常に保つ働きのあるリンなども含まれています。
ピーマンダイエットの注意点
ダイエット中はピーマンだけじゃダメ、しっかりタンパク質も摂取しよう
ピーマンはビタミンやミネラルが豊富で、食物繊維も含んでいます。ダイエット中にはこれらの栄養素は不足しがちで、しっかりと補う事がとても大切です。
ビタミンやミネラルの補給には申し分ないピーマンですが、タンパク質量は低いので、他のタンパク質を含む食品も摂取するよう心がけて下さいね。筋肉細胞の回復と成長がダイエットを支えてくれます。ピーマンは素晴らしい野菜ですが、ピーマンはばかりではいけません。タンパク質を考慮した場合、ピーマンの肉詰めがお勧めのピーマンのメニューの一つです。