バナナは、朝食やおやつの定番として、日本人になじみのある果物です。
ダイエットでも知られた食材ですが、糖質制限ダイエットではどうなのでしょうか?
今回は、そんなバナナのカロリーと糖質をほかのフルーツと比べながら検証しました。
ぜひ、ご参考ください
バナナとは?
バナナの原産地はマレーシアなど熱帯アジアで、栽培の歴史はパプアニューギニアから始まったとされています。
バナナは樹木のように高さ数mにも育ちますが、本当は草本であり、正しくは果物ではなく野菜(果菜)に分類されます。
日本では、昔は芭蕉と呼ばれており、実を食べるものは実芭蕉(みばしょう)とも呼ばれていました。
現在、バナナは熱帯地域を中心に世界の広範囲にわたって栽培されています。
日本では、おもに実の皮が緑色~黄色で、生で食べる品種が一般的。
一方、料理用のバナナも海外では一般的で、熟しても硬いままで甘くならないのが特長で、これを主食とする地域もあります。
また、花も料理に使われることもあり、葉は食器の代用品として使われたり、大きなものは屋根の材料としても利用され、非常に用途の広い植物です。
近年は、みかん、りんごを抜き、日本人一人あたりの消費量が第一位の果物となりました。
バナナは、日本人の国民的フルーツともいえるでしょう。
バナナの種類
日本で最もポピュラーなバナナ。スーパーや果物店で一般に売られている。:生食用セニョリータ(モンキーバナナ):通称モンキーバナナと呼ばれる小型のバナナ。
特徴:皮が薄く、甘い
用途:生食用
◯ラツンダン
小〜中型でやや太短いバナナ。皮が薄い。とても甘みが強く、やや酸味がある。ラカタンと並びフィリピンの生食用バナナとしてポピュラー。:生食用
モラード:皮が赤紫〜赤茶色で厚い。あっさりした甘味でやや酸味がある。:生食用
ツンドク:超大型で長さ40cm以上のものもある。ホーンバナナとも呼ばれ、牛の角に似てい。
用途:料理用
◯カルダバ
太短く、角ばっている。フィリピンで最も多い料理用バナナ。
用途:料理用
◯リンキッド
果指がくっつき、房が扇形。
用途:料理用
バナナの糖質はどのぐらい?
バナナのエネルギーと栄養素(100gあたり)
86kcal:75.4g:1.1g:0.2g:22.5g
バナナは1本、小さいもので80g、大きいもので120g、平均100gくらいなので、カロリーはだいたい86kcal程度と考えて良いでしょう。
数値だけでは分かりづらいので、他の主なフルーツとエネルギーと糖質を比較してみました。
主な果物のエネルギーと糖質量
バナナ:86 kcal:21.4g
ぶどう:59 kcal:15.2g
りんご:54 kcal:13.1g
みかん:46 kcal:11.0g
キウイフルーツ:53 kcal:11.0g
メロン:42 kcal:9.8g
すいか:37 kcal:9.2g
もも:40 kcal:8.9g
いちご:34 kcal:7.1g
アボカド:187 kcal:0.9g
こうしてみると、バナナはみかんやキウイの約2倍の糖質を含んでいて、果物の中でも糖質がかなり高いことがわかります。
糖質を抑えたいなら、あえてバナナを選ぶ必要はありません。
フルーツを食べるときは、ほかの糖質の低いフルーツで良いといえます。
バナナは糖質制限ダイエット向き?
結論を言うと、NOです。
バナナは、カリウムなど栄養素が豊富ですが、エネルギーと糖質が多く、糖質を制限するダイエットには不向きなのです。
普通の糖質制限ダイエットだと、1回の食事で摂れる糖質量は30gです。
なので、糖質約20gのバナナはやめておいた方が良いでしょう。
またプチ糖質制限の場合は、1回の食事で摂れる糖質量は50gです。
それなら、バナナ1本くらい食べられそうです。
しかし、バナナより低糖質な果物に代えた方が、その他のメニューでより多くの食品を食べることができるので、結果的に満足感が大きいと思います。
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バナナのGI値はどのぐらい?
GIは、食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったものです。
オーストラリアのシドニー大学ではグルコースを基準とした場合、GIが70以上の食品を高GI食品 56~69の間の食品を中GI食品 55以下の食品を低GI食品と定義しています。
バナナとおもな果物のGI値
食品名:GI値
すいか:76
ぶどう:53
キウイフルーツ:53
バナナ:52
マンゴー:51
もも:42
オレンジ:42
いちご:40
りんご:38
グレープフルーツ:25
先ほどご紹介したように、バナナはフルーツの中でも糖質が高いだけでなく、カロリーも圧倒的な高さです。
さらに、GI値もほかの果物と比べてすごく低いというわけでもないので、糖質制限ダイエットで特におススメできる食品とはいえないのが実情です。
ただギリギリ低GI値なので、1日の糖質量をみつつ適量食べるぶんならOKです。
バナナの栄養価
では、バナナの栄養素の効果を成分別にみてみましょう。
便秘がスッキリ解消!
バナナに含まれる「食物繊維」には、便秘や下痢気味のときなど、おなかの調子を整える整腸作用があります
また、「ペクチン」や「オリゴ糖」は、腸内の善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やす栄養素です。
さらに、ペクチンは腸の働きを活発にして、悪玉物質を体外に排出するのを助ける作用があります。
アンチエイジングにビタミンA・C
「ビタミンC」と「ビタミンA」には、細胞の老化を防ぐ作用があります。
バナナにはビタミンCと、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンが含まれており、活性酸素から細胞を守ります。
活性酸素は、細胞やDNAにダメージを与え、老化を促進してしまうので、ビタミンA・Cはまさにアンチエイジングに効果的な成分と言えるでしょう。
カリウムでむくみ解消
バナナには、「カリウム」が豊富に含まれています。
カリウムは、体内の余分な塩分を外へ出す作用があるので、塩分の摂りすぎたことによるむくみを解消することができます。
バナナのカリウム量は、フルーツの中でもトップクラス。
むくみ太りが気になる方は、バナナがおススメです。
バナナはアスリートの栄養補給に最適
バナナは、糖質ダイエットには不向きですが、栄養補給が必要なアスリートにもピッタリな食材。
とても高い栄養価のわりにカロリーが低いのも、余分な脂肪をつけたくない人にメリットですね。
また、バナナに含まれるカリウムは、筋肉の収縮に欠かせません。
カリウムがないと、筋肉に運動しなさいと脳から信号が行かないのです。
運動のパフォーマンスを最大限上げるには、十分なカリウムを摂る必要があります。
さらに、バナナは消化が早いので、2~3時間おきに食べると常に栄養が行きわたり、筋肉の細胞が壊れるのを防ぎます。
運動・トレーニング効果を上げるため、バナナは筋肉トレーニングの前後に食べるようにしましょう。