高野豆腐はカロリーが高いって本当?高野豆腐でダイエットはできる?糖質制限には向いてるの?地味だけど実は安価で栄養価抜群!高野豆腐の魅力をご紹介します。
高野豆腐とは?高野豆腐の種類と旬
高野豆腐とは
「戻すのがめんどくさい」「煮物くらいしか使い道がない」と敬遠されることもありますが、実は栄養豊富で低糖質、ダイエットにもぴったりの食材です。
高野豆腐の種類
戻し方も色々で、たっぷりの水やぬるま湯に浸けておくのが一般的ですが、熱湯で戻してふわふわ感を出したり、電子レンジで戻したりすることもできます。最近は戻さずそのまま料理に使えるタイプも登場しています。
高野豆腐の旬
昔は外気温を利用して作っていたので冬の寒さが必須でしたが、今はすべての工程が工場内で行なわれますから、特に旬はありません。
高野豆腐のカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?
高野豆腐のカロリー・糖質・脂質・タンパク質
食品 | カロリー | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|---|
高野豆腐(1個) | 85 | 0.62g | 5.31g | 7.9g |
高野豆腐(100g) | 5.7 | 3.9g | 33.2g | 49.4g |
脂質が多く見えますが、これは8割が不飽和脂肪酸、つまり中性脂肪を減少させたり善玉コレステロールを増やしたりしてくれる大豆由来の良質な脂質ですから、あまり心配はいりません。
高野豆腐でダイエットはできる?カロリーは低いの?
この数値は乾燥状態で100g分という意味です。スタンダードな板状の高野豆腐は乾燥状態で1枚16~17gですからこれの100g分と言えば、なんとほとんど6枚分。高野豆腐を一度に6枚食べる人はまずいませんよね。戻したあとなら1枚当たり100kcal前後ですのでご安心を。
高野豆腐は糖質制限ダイエットに向いているか?
絹ごし豆腐と木綿豆腐では木綿の方が低糖質ですが、高野豆腐の糖質はさらに低くて木綿豆腐の半分です。糖質制限ダイエットには最適の食品と言えます。
【プロトレーナー解説】これからダイエットを始める方・ダイエット中の方、カロリー制限と糖質制限、どっちの食事制限が効果的なのか?太る原因や関係についても解説します。
高野豆腐のカロリーを他食材と比較
高野豆腐と他の豆腐とのカロリー比較(100gあたり)
食品 | カロリー |
---|---|
高野豆腐(100g) | 5.7kcal |
木綿豆腐(100g) | 72kcal |
絹こし豆腐(100g) | 56kcal |
卵豆腐(100g) | 79kcal |
卵豆腐はいかにも豆腐的な外観をしていますが、実際は卵と出汁を蒸したもので、大豆やにがりは含まれません。ですから大豆製品ではないのですが、スーパーなどでは豆腐と同じコーナーに陳列されていることが多いので比較してみました。カロリーは少し高めです。
高野豆腐の調理方法別のカロリー比較(1人前)
食品 | カロリー |
---|---|
高野豆腐の卵とじ(1人前153g) | 121kcal |
また高野豆腐は普通の豆腐より歯ごたえがあり、自然に咀嚼回数が増えまるため満腹感が得られます。また水分をたっぷり吸収するのでカロリーの割にボリュームが出ます。食べたことによる満足感が得られやすいのは高ポイントです。
もう1つ、高野豆腐を使ったメニューで定番になりつつあるのが唐揚げです。「鶏肉みたい!」と表現される、ダイエッターに人気のレシピです。
1人当たり1枚の高野豆腐を6等分して唐揚げを作ると、1人前のカロリーは200~250kcalです。鶏もも肉の唐揚げだと100g当たり360kcal以上は確実ですから、鶏肉を高野豆腐に替えることで30%以上のカロリーダウンができます。
ダイエットを成功させるためには、一日の消費カロリーとバランスを取れるように摂取カロリー量を決めること大切です。そのためには、一日の消費カロリーを把握し、食事制限により摂取カロリー量を決めましょう。本記事では、消費カロリーの計算方法や、摂取カロリーの目安、基礎代謝をあげる方法を解説します。
高野豆腐の糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較
高野豆腐と他の豆腐との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
高野豆腐(100g) | 3.9g | 33.2g | 49.4g |
木綿豆腐(100g) | 0.4g | 4.2g | 6.6g |
絹こし豆腐(100g) | 2g | 3g | 4.9g |
卵豆腐(100g) | 2g | 5g | 6.4g |
これを他の大豆製品と比べてみましょう。
大豆製品は全体的に低糖質です。しかし高野豆腐ほど糖質が低いものはまず見当たりません。糖質制限ダイエットで大活躍のおからでさえも、糖質量は100g当たり2.3g。豆乳では2.9g、納豆にいたっては5.4gも含まれています。高野豆腐の糖質量がいかに低いかわかりますね。
また、大豆製品は植物性タンパク質が多いことでも定評があります。厚揚げ、油揚げ、がんもどきなどの加工品は特に多く、それぞれ100g当たり10g~20g摂取できますが、高野豆腐のタンパク質はこれらに次ぐ含有量です。体重50kgの人なら板状の高野豆腐1枚を食べるだけで1日に必要なタンパク質の20%近くをまかなうことができます。
高野豆腐の調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
高野豆腐の卵とじ(1人前153g) | 6.36g | 5.87g | 8.74g |
とは言え脂質とタンパク質はあまり増加していません。油を使わない卵とじは、多少糖質があると言っても、やはりダイエット向きのメニューと言えます。
高野豆腐の特筆すべき栄養素
レジスタントプロテイン
このレジスタントプロテイン、別名難消化性タンパク質は、タンパク質でありながら食物繊維と同じような働きをします。つまり腸で余分なものを吸着して排出したり、食後の血糖値の上昇を抑えたり、血中の中性脂肪やコレステロールを減少させたりしてくれるのです。さらには腸のぜん動運動をうながし、善玉菌を増やして腸内環境を整えるなど、その効能はまるで食物繊維そのものです。生活習慣病の予防と改善を助けてくれるレジスタントプロテイン。一時期甘酒ダイエットが流行したのは、このレジスタントプロテインが酒粕に豊富だと報道されたためでした。
高野豆腐にはこのレジスタントプロテインが豊富に含まれています。もともと高野豆腐の栄養素の半分以上はタンパク質。その内の3割強がレジスタントプロテインです。高野豆腐のタンパク質は、肥満の解消や健康維持に大きく役立つタンパク質なのです。
豊富なミネラルとビタミン
また高野豆腐にはカルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛などのミネラルもたくさん含まれています。カルシウムとマグネシウムは骨を丈夫にし、鉄は全身に酸素を運び、亜鉛は髪や爪をすこやかに保ちます。
さらにポリフェノールの一種であるイソフラボンは、強い抗酸化作用がある一方で、コレステロールの抑制にも効果を発揮します。骨粗しょう症や更年期障害の予防と緩和に役立つので、イソフラボンは特に女性には積極的に摂ってほしい成分です。
大豆サポニン
生の大豆より大豆加工品に多く含まれ、大豆製品では高野豆腐の含有量がもっとも高くなっています。
高野豆腐のおすすめ調理方法・レシピ
毎日気軽に摂取するには、作り置きや冷凍保存、それに板状以外の形状の商品を上手に活用することです。
冷凍保存で使い道を広げよう
戻してみたら想像以上に多かった…。そんな時は水気をしっかり切ってから小さめのサイコロ型や薄切りに切り分け、ジップロックなどに入れて冷凍しておきましょう。お味噌汁やスープや煮物にポイポイと放り込めてとても便利です。
含め煮や卵とじも冷凍できます。一食分ずつ小分けにして冷凍し、前日や朝から自然解凍。食べる前に電子レンジで温めればOKです。
細かくすれば応用自在!
戻す前の乾燥した高野豆腐をおろし金でパウダーにすると、小麦粉のかわりに使えて糖質ダウンに大活躍。
高野豆腐を日々の食卓に取り入れるには、自分の使いやすい形状にして常備するのが一番です。
メインにもにもお弁当にも!高野豆腐の肉巻き
コツとしては、まず豚バラを気持ちゆるめに巻くことです。しっかりきつく巻いてしまうと加熱で豚バラが縮んだ時に高野豆腐が煮汁を吸ってふくらむことができません。
また、肉で巻く前の高野豆腐をしぼりすぎると仕上がりがパサつきます。持った時に水がしみ出すかしみ出さないかくらいに加減しておくと、肉の油と煮汁のうまみを適度に吸収してくれます。
肉を巻いた高野豆腐をいったん焼いて焼き目をつけると香ばしく仕上がります。肉の巻き終わりを下にして焼き始めれば、つなぎ目が接着されて、あとから煮てもほどけません。豚バラから脂が出るのでオイルはいりません。熱したフライパンでこんがり焼いたら、だしとしょうゆとみりん少々で10分ほど煮てできあがりです。
豚肉を使うことで高野豆腐に欠けているビタミンB群を補給でき、ボリュームがあって腹持ちもいいのでダイエット中のメインディッシュにぴったりです。冷凍も可能です。
高野豆腐ダイエットの注意点、健康上の問題、太ってしまう理由
かさ増しに使ってボリュームを出したり、肉の代用品としてカロリーダウンに利用したり、わき役としての活用方法を研究してみましょう。
高野豆腐には体内で作れない必須アミノ酸が豊富に含まれ、アミノ酸の含有バランスを数値化したアミノ酸スコアは満点です。アミノ酸が十分効果を発揮するためには適度な運動が必要です。アミノ酸は筋肉の増強を助け、脂肪を燃焼させる効果があります。せっかくアミノ酸を摂取するなら、筋トレなどを取り入れて有効活用を心がけましょう。