たらのカロリーは?ダイエット向き?糖質・脂質・タンパク質を比較

たらのカロリーは?魚の中でもダイエットに適した食材として知られるたらですが、たらを使ってダイエットをすることは可能なのか?カロリーや糖質・脂質・タンパク質などの栄養素、おすすめ調理方法、レシピ、太らないための注意点について徹底解説します。

たらとは?たらの種類と旬

たらのカロリーは高い?低い?ダイエットに向いているのか?

たらとは?

たらとは、海で獲れる白身魚の一種で日本では日本海や三陸以北の太平洋岸で多く水揚げされます。切り身で販売されることが多く、ムニエルや鍋料理などの食材として使われることの多い魚です。

味はタンパクでクセがないことから、比較的どんな食材とも相性が良い魚の一つだといえるでしょう。

たらの種類

一口にたらといってもたらには種類があり、日本で良く食されるたらは3種類あります。

まだら
一般的にたらというとこのまだらを指すことが多く、最もポピュラーなたらです。
皮がまだらなことからその名がつけられたといわれており、新鮮なものであれば刺身で食べることもできますが、一般的には鍋物や煮つけ、ホイル焼きを始め塩焼きや干物、粕漬けなど様々な調理法で食されています。

スケトウダラ
まだらに比べると細長い体型が特徴で漁獲量の多い魚です。
漁の際に人手を要するという意味の「助っ人ダラ」からその名がつけられたといわれており、鮮度が落ちやすいことからちくわやかまぼこ、たらこや明太子など加工して食べられることの多いたらです。

コマイ
まだらよりも小形のたらで、東北や北陸地方の方言で小魚を意味する「コマイ」からその名がつけられたといわれています。

脂が多い反面、味はたんぱくで食べやすいため、焼き魚や煮魚として食されることの多いたらです。

白身魚の割には鮮度が落ちやすく腐敗が早いため、塩干し後に珍味に加工されて販売されています。

たらの旬

たらの旬は12~1月という寒い時期になります。この時期のたらは、脂がのっておりどんな料理で食べても美味しくいただけます。

たらのカロリーは高い?低い?ダイエットに向いているのか?

たらのカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
たら(100g) 77 0.1g 0.2g 17.6g
たら(切り身80g) 62 0.08g 0.16g 14.08g
たらの100g当たり、切り身(80g)それぞれのカロリーや糖質量、脂質量、タンパク質量を見てみましょう。

カロリーは低い上、摂り過ぎると太ってしまう糖質や脂質の含有量は低く、ダイエットを行う上で大切なタンパク質量は多いのが分かりますね。

たらでダイエットはできる?カロリーは高い?低い?

たらの食品分析を見て頂くと分かる通り、たらは低カロリー、低糖質、低脂質でありながら高タンパク質というダイエットにはもってこいの食材といっても過言ではありません。

主菜として使われることの多いたらですが、主菜の食材が低カロリーで摂れると食事全体のカロリーを下げることができますので、たらはダイエットに向いた食材だといえるでしょう。

たらのカロリーを他食材と比較

たらと他の魚介類とのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
たら 77kcal
いわし 217kcal
あじ 121kcal
まぐろ 125kcal
ブリ 257kcal
サバ 202kcal
たらと同じようによく食べられる魚のカロリーを比較してみましょう。

赤身や青魚が多く見られますが、こうしてみるとたらのカロリーが圧倒的に低いことが分かりますね。

たらの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
たらのムニエル(切身一切れ80g) 116kcal
たらの煮付け(切身一切れ80g) 168kcal
たらの料理別のカロリーを比較してみましょう。

たら自体のカロリーが低いため、調味料のカロリーがプラスされていきますが、ムニエルは油を使うのでやや高め、煮付けに関しては砂糖やみりんなど高糖質の調味料を多く使うため、どうしても高カロリーになってしまいます。

たらの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

たらと他の魚介類との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
たら 0.1g 0.2g 17.6g
いわし 0.7g 13.9g 19.8g
あじ 0.1g 3.5g 20.7g
まぐろ 0.1g 1.4g 26.4g
ブリ 0.3g 17.6g 21.4g
サバ 0.3g 12.1g 20.7g
たらと同じようによく食べられる魚の糖質、脂質、タンパク質と比較してみましょう。

注目すべき点は、含有される脂質量ですね。低糖質、高タンパク質であることは変わりありませんが、たらに含まれる脂質量は圧倒的に低いのが分かります。
ダイエットを行う上で、脂質の摂り過ぎはダイエットの妨げになってしまいます。たらをように低脂質の魚を主菜とすることで、油を使った調理もしやすくなりますので、ダイエットにありがちな調理法による物足りなさを解消することが期待できます。

たらの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
たらのムニエル(切身一切れ80g) 3.1g 7.4g 8.2g
たらの煮付け(切身一切れ80g) 9g 0.3g 26.9g
たらの料理別に糖質、脂質、タンパク質の含有量を見てみましょう。

ムニエルは油を使いますので、脂質量が多くなります。煮つけに関しては、調味料で砂糖やみりんといった糖質の高いものを使いますので糖質が高くなります。
但し、たら自体に含まれる糖質や脂質が低いため、調理によって糖質や脂質の含有量が増えてしまっても極端に高糖質、高脂質になることはありませんのでダイエットの妨げにはなりません。

たらの特筆すべき栄養素

「ビタミンB12」の働きでダイエットによる疲労を回復

たらにはビタミンB12が豊富に含まれています。ダイエットを行う上で、適度な運動を行うことは必須ですが、普段から運動をする習慣のない方にとって、適度とはいえ定期的な運動は筋肉疲労を起こしやすいものです。
疲労が蓄積すると運動をすること自体が、肉体的、精神的共に負担となり継続が困難となった結果、ダイエットを挫折してしまうということも珍しくありません。

こうしたダイエットによる疲労を回復してくれるのが、たらに多く含まれる「ビタミンB12」という成分。ビタミンB12をしっかりと摂ることでダイエットによる疲労を解消しやすくなりますので、肉体的、精神的な負担が減り、ダイエットを継続しやすくしてくれます。

ダイエットに必要な良質な「タンパク質」が豊富

たらには、良質なタンパク質が豊富に含まれています。ダイエットを行う上で絶対的に必要な栄養素の一つとして挙げられる「タンパク質」。タンパク質は、筋肉や皮膚、髪などを作るために必要な栄養素で体内では生成できないアミノ酸が含まれています。

体内でタンパク質が不足してしまうと、筋肉や皮膚、髪の生成が低下するだけでなく、内臓機能の低下や血液の材料の不足を招き、むくみや冷え性の原因となってしまいます。

タンパク質不足によってこれらの問題が起こってしまうと、脂肪燃焼効果が低下してしまうため、どんなにダイエットを頑張っていてもなかなか効果が表れにくくなってしまうのです。

たらのように良質なタンパク質を含む食材を食べることで、体内のタンパク質不足が解消されるとダイエット効率も高くなりますので痩せやすい体作りをすることが期待できます。

「ビタミンD」の働きで代謝機能を高める

たらには、「ビタミンD」という成分が豊富に含まれています。近年、ビタミンDの重要性が注目されており、ダイエットを行う上でもビタミンD不足は妨げになることが分かっています。

ビタミンDには、免疫機能や代謝機能など体内の様々な機能を正常に働かせるために必要な成分でビタミンDが不足することでこれらの機能が低下。ダイエットにおいては代謝機能が低下することで脂肪燃焼効果が下がり太りやすく痩せいにくい体内環境となってしまうのです。

ビタミンDは、太陽を浴びることで体内でも生成される成分ですが、ゆっくりと太陽を浴びる機会が少ない現代人は多くビタミンD不足に陥りがちに・・・そのため、食材でビタミンDを摂ることが有効でたらのようにビタミンDを多く含む食材はビタミンD不足解消に役立つ食材となるのです。

たらのおすすめ調理方法・レシピ

たらでダイエットするなら調理方法はシンプルに

たらそのものは、低糖質、低脂質、高タンパク質且つ低カロリーとダイエットに適した食材です。そのため、調理法をシンプルにすることでたら本来の栄養素を生かすことができ、ダイエットサポートに役立ちます。

たらを調理する際は、なるべくシンプルに調味料で糖質や脂質を摂り過ぎないようにすることがダイエットのポイントとなります。

美味しく簡単にダイエット「たらと野菜のフライパン蒸し」

<材料(2~3人分)>
・たらの切り身 3切れ
・ほうれん草 1束
・白菜 1/8玉
・玉ねぎ 1玉
・しめじ 1/2株
・えのき 1/2株
・クレイジーソルト 適量
・白ワイン(なければ料理酒) 大さじ2~3

<作り方>
1.野菜ときのこを食べやすい大きさにカットします。玉ねぎは薄切りの方が甘みが出やすくなるのでおすすめです。
2.たらにクレイジーソルトを表面に馴染ませるように振りかけます
3.フライパンに野菜、えのきの順で広げ水を100ml(分量外)入れて蓋をして中火で蒸していきます
4.3~5分ほど蒸すと野菜のかさが減ってきますので、この段階でたら、しめじを上に乗せ白ワインを振りかけたら蓋をして5~7分ほど蒸し焼きにして完成です。途中、水分が少ないようなら水を少量足しましょう

クレイジーソルトの塩気と野菜の甘みでそのままでも美味しく食べることができますが、お好みでポン酢をつけて食べるのもおすすめです。
たら以外の食材も低カロリーのものばかりなので、ダイエットの妨げにならない上、ダイエットを手助けする食物繊維をしっかり摂ることができますので、ダイエットメニューとして最適です。

たらでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

たらでダイエットをするために注意すること

たらは、低糖質、低脂質、高タンパク質、低カロリーとダイエットを行う上での条件を完璧に満たした食材だといえるでしょう。
しかし、だからといってたらばかりを食べる単品ダイエットをしてしまうと、体に必要な栄養素が不足してしまうので注意が必要です。

たらを使ってダイエットする際は、単品ダイエットをするのではなく食事の主菜にたらを使い栄養バランスの整った食事を心がけることがポイントとなります。
たらは、たんぱくな味でどんな料理にも合いやすいので沢山の食材を使って調理すると良いですね。

たらを食べて太ってしまうことなんてある?

低糖質、低脂質、高タンパク質、低カロリーというダイエットに最適なたらですが、たらを食べることで太ってしまうことはあるのでしょうか?
調理方法によっては、食べ過ぎることで太ってしまうこともありますので注意が必要です。

たら自体は、ダイエットに適した食材であってもたらを調理する上で、糖質や脂質の高い調味料を使うことでカロリーを上げてしまい太りやすくなってしまいます。
また、たらは様々な食材に合う魚ですが、合わせる食材によっては糖質や脂質の量が高くなり高カロリーになってしまうこともあります。

たらだけを食べたからといって太ってしまうことはあまり考えられませんが、たら料理に使う調味料や合わせる食材には気を付ける必要があるといえます。

たらでダイエットを成功させるために

たらを使ってダイエットを成功させるには、たらだけを単体で食べるのではなく他の食材と合わせて栄養バランスを考えながら上手に摂り入れていくことでダイエット効果を高めることができます。
どんな食材にも合うたらは、主菜にもなりやすく、また、調理法も幅広いため摂り入れやすい食材の一つだといえるでしょう。

但し、合わせる食材や使う調味料によっては糖質量や脂質量を高めてしまう可能性がありますので、どんな食材にも合うとはいえ合わせる食材と調味料には注意していくことが大切です。
沢山の食材を美味しく食べながらダイエットをしたい、しっかりと食事をしながらダイエットをしたいという方にとってたらはうってつけの食材だといえますので是非、お試し下さい。