かつおのたたき一切れのカロリー・糖質は?タンパク質が豊富で糖質制限ダイエット向き!

かつおのたたきの一切れのカロリーは?かつおのたたきのカロリーは高めですが、糖質量が非常に低く、良質な脂質とタンパク質を有しているので、ダイエットに利用できます。EPAやDHA、ナイアシンや鉄分などの栄養素も含まれています。また、生で食べる事で身体の働きを助ける酵素を摂取する事も可能ですよ。

かつおのたたきとは?かつおの旬

かつおのたたきとは

かつおのたたきは、カツオのお刺身の表面を火であぶり、冷やした後に1切れごとにカットしてタレを掛けて食べる日本料理です。刻んだネギやニンニク、生姜などと一緒に食べられたり、醤油やポン酢などのタレを掛けたり、柚子胡椒などで味付けをされる事もあります。寿司屋はもちろん、居酒屋でも食べられますよね。カツオをサクで購入し、自分で調理しても良いでしょうし、スーパーなどで出来上がったかつおのたたきを買って来る事も可能です。
明治時代(1868年~1912年)には土佐藩が、魚の皮膚にいる寄生虫をによる刺身の食中毒を心配し、刺身を禁じました。この際に、カツオの刺身の表面のみを火で炙って食べたことより、かつおのたたきは「土佐造り」と呼ばれる事もあります。

カツオの特徴と旬について

カツオは40㎝~60㎝程の大きさのものが多く、大きなカツオは1m達する事もあります。寿命は10年程で、背中の部分は青黒く、輝く銀色のボディーを持っている特徴があります。
カツオはマグロと同様に、常に泳いでいないと死んでしまう魚です。多くの魚はエラを動かすことによって、酸素を含んだ海水から酸素を摂取するエラ呼吸が出来ますが、カツオにはエラ呼吸の機能がないからです。その為、泳ぐことによって口から新鮮な海水をエラに運び、そこから酸素を体内に送り込んでるのです。

日本では静岡や東京、三重、高知などが主な生産地です。インドネシアやフィリピンなどからの輸入品もありますが、脂身の量では日本産のカツオにかなわない為、国産のカツオの方が味が良いとされています。

カツオは毎年北上と南下を繰り返す習性があります。その為、3月頃に日本南部から順に水揚げが可能になります。この時点でのカツオは「初鰹」と呼ばれめでたいのですが、脂の乗りがイマイチな為、旬のカツオではありません。その後もカツオは日本列島付近を北上して6月頃からは南下を始めます。この南下して戻ってくる「戻り鰹」が良質な脂身を多く含んだ旬のカツオになります。7月~9月がこの戻り鰹の収穫時期でカツオの旬、栄養素が一番高く、味もおいしい時期になります。

また、カツオは栄養素が高い素晴らしい食品ですが、まぐろやウナギなどの他の魚に比べると、比較的値段が安いので、コストパフォーマンスにも優れています。

かつおのたたきのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

かつおのたたきのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
かつおのたたき(1切れ30g) 25 0.86g 0.11g 4.54g
この上の今日がカツオの食品分析です。かつおのたたき一切れ当たり30gのカロリー量と3大栄養素の量が示されています。一切れのたった30gで25kcalのカロリー量は高カロリーと言えるでしょう。しかし、糖質と脂質の量は低く、非常にタンパク質が豊富である事も分かりますね。カツオの3大栄養素の割合を計算すると、糖質量が約16%、脂質量が約2%、タンパク質量が約82%になります。美味しい脂の乗ったかつおのたたきは、脂質量が気になりますが、脂質量はかなり低く抑えられていて、かつおのたたきの8割以上はタンパク源である事が明らかですね。

かつおのたたきと他の刺身のカロリー・糖質・脂質・タンパク質を比較!

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
かつおのたたき(1切れ30g) 25 0.86g 0.11g 4.54g
いわしの刺身(2尾分) 85 0.2g 4.6g 9.6g
たこの刺身(100g) 77 0.1g 0.7g 16.4g
ぶりの刺身(3切45g) 116 0.14g 7.92g 9.63g
ほたてのお刺身(3切れ45g) 44 4.91g 0.11g 17.91g
こちらがかつおのたたきと他のお刺身1食の食品分析です。量が正確に同じではないのですが、かつおのたたきのカロリーが一番低くなっています。糖質量と脂質量をカロリー量との比率を計算してみましょう。

かつおのたたきはカロリー量、糖質量、タンパク質量の比率が29:1:5.3となります。糖質量1g当たり29kcalのカロリー量と5. 3gのタンパク質量も摂取される事を示しています。

いわしの刺身の場合は、425:1:48、タコの刺身が、770:1:164、ぶりの刺身が829:1:69、ほたてのお刺身の比率が9.0:1:13.6です。

1gの糖質当たり、タコの刺身は770kcal、ぶりのお刺身は829kcalのカロリー量ですので、かつおのたたきがどれだけ低カロリーかわかりますね。同時にこの比率の比較によって、他の刺身に比べると、糖質量の割にはタンパク質の量が多くないことも分かります。

かつおのたたきの栄養素とダイエット効果

かつおのたたきは不飽和脂肪酸であるEPAとDHAの宝庫

かつおのたたきには不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が非常に豊富に含まれています。どちらも体内で生産する事が不可能な物質で、血液をサラサラにしたり、炎症を抑えたりするのに大きな効果があります。EPAとDHAはフィッシュオイルやオメガ3などと呼ばれる事もあり、サプリメントとしても大人気の栄養素です。EPAとDHAの血液をサラサラにする効果は、血行の改善に繋がり、血栓を防止する事で動脈硬化のリスクを大幅に小さくしてくれます。また、血管の柔軟性や強化にも働くので、継続して摂取すれば、身体が自然と血圧をコントロールできるようになるでしょう。血液サラサラ効果と、血圧の正常化は生活習慣病の予防に抜群の効果を発揮します。

また、EPAとDHAは神経の再生や修復、神経伝達の働きを助ける役割もあります。これにより脳細胞の活性化、記憶力の改善や判断力が向上するでしょう。昔から「魚を食べると頭が良くなる!」と言われていますが、これはウソではなく、魚に含まれているEPAとDHAの効果の高さを示していますね。うつ病やアルツハイマーの予防にも良い効果があります。

かつおのたたきは吸収されやすいへむ鉄が豊富!ビタミンB12も!!

かつおのたたきはには豊富な鉄分が含まれています。鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、かつおのたたきに含まれている鉄分はヘム鉄です。非ヘム鉄は海藻などに多い鉄分で、水分に溶けにくい性質があるので、摂取しても体内には2%~5%程しか吸収されません。しかし、ヘム鉄は水分に溶ける性質があり、体内への吸収率は15%~20%で、非ヘム鉄の4~10倍程の吸収率の高さです。また、かつおのたたきは、鉄分を豊富に含んでいるだけでなく、吸収されやすいヘム鉄ですので、効率よく鉄分を摂取できるメリットがあります。また、かつおのたたきにはビタミンB12も豊富に含まれていて、ビタミンB12は鉄分と共に赤血球の中にあるヘモグロビンの生産に必要不可欠です。血液中の赤血球の量を増やし、酸素を全身の細胞へ運ぶ働きを強化できるので、運動能力、特に心肺機能の向上に繋がります。ダイエット中に強度の高い運動を行うと、赤血球が壊れやすくなり、鉄分の補給によって補う必要があります。もし鉄分が不足すると貧血になりやすくなり、頭痛、集中力の低下や身体が疲れやすくなってしまいます。運動や筋トレにも支障がでるので、消費カロリーを効率よく上げる事も難しくなるでしょう。

かつおのたたきには、鉄分の他にも骨や歯を強化してくれるマグネシウムやカルシウム、リンなどのミネラル、抗酸化作用のあるβカロテンなども含まれています。

ナイアシンとタウリンが身体のコンディショニング、疲労回復に

かつおのたたきにはタウリンやナイアシンも非常に豊富に含まれています。どちらの栄養素も、リポビタンDなどのなどの栄養ドリンクに加えられている事からも分かるように、貴方の身体の機能を向上させてくれます。タウリンは肝臓の機能を高める働きにより、身体に不要になった老廃物の排除に効果的です。また、血圧の正常化にもプラスの効果が期待可能です。そして、神経の伝達を助ける働きもあるので、判断スピードの向上や頭の回転を速めるのに役立ちます。かつおのたたきを、お酒のおつまみとして食べれば、タウリンが翌日の二日酔いも防止してくれるでしょう。

そしてかつおのたたきのナイアシンは、糖質や脂質の分解を助ける補酵素ですので、エネルギー代謝の改善を促します。糖質や脂質をエネルギー源として利用しやすくするので、脂肪の燃焼率を高める事に繋がります。脂肪の燃焼率が高まれば効率よくダイエットに取り組めますよね。疲れにくい身体を手に入れる事で、運動や筋トレに取り組みやすくしてくれるでしょう。また、ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれ、ビタミンB群に含まれます。かつおのたたきに含まれるチアミンやリボフラビンや葉酸などの他のビタミンB群と共に疲労回復をにも役立ちますので、ダイエット中のコンディショニングにもプラスの効果があります。

かつおのたたきを食べれば、栄養ドリンクが不要となるでしょう。自然の食事からこれらの栄養素を摂取する事でより質の高い毎日を送れるようになるのではないでしょうか。

かつおのたたきのと糖質制限ダイエット

かつおのたたきは糖質制限ダイエットに向いている!

かつおのたたきの糖質量は非常に低いので、糖質制限ダイエット中にピッタリです。そしてかつおのたたきにはタンパク質がとても豊富に含まれています。糖質ダイエットを成功させるポイントは2つあります。一つ目は、当たり前ですが糖質の摂取を可能な限りカット事です。そして二つ目は筋トレなどの運動を通して筋肉量を上げる事です。一つ目のポイントである糖質の摂取量を減らす事は、食事量を減らせば簡単にクリアできますね。しかし2つ目のポイントの筋肉量を上げる為には、筋トレなどの運動を行う事とタンパク質をしっかりと摂取する事が重要です。糖質の摂取量減らす為に食事量を減らすと、タンパク質の摂取量も減ってしまいがちです。食事量を減らしながらも、しっかりとタンパク質の補給を行、美味しく食事を楽しむには工夫が必要です。鶏のササミの様に、糖質量が低く、高タンパクな食品は色々ありますが、空きやすく継続して食事を楽しむのには不向きです。料理を美味しく食べて、楽しみながら糖質制限ダイエットに取り組むと、無理なく継続出来て、成功しやすくなるでしょう。

かつおのたたきはおつまみに!出来ればビールではなくワインと一緒に!

かつおのたたきはお酒のおつまみにもピッタリです。ビールや日本酒などのお酒と相性が良く、かつおのたたきをおつまみにすれば、高カロリーで糖質量や脂質量の高い通常のおつまみを避ける事が可能です。また、カツオのたたきには良質なタンパク質や脂質が含まれているので、身体作りのサポートもしてくれるでしょう。揚げ物や塩分の多いピーナッツなどに比べると、糖質制限ダイエット時のおつまみに最適です。

また、最近ではビールや日本酒ではなく、ワインと一緒にかつおのたたきを楽しむ方も増えています。カツオは赤み魚ですので、赤ワインと非常に相性が良く、お互いの良さを引き出し合います。ワインにはポリフェノールと呼ばれる成分が入っており、血流改善に役立ちます。ポリフェノールの血流改善効果は基礎代謝を上げる働きや、抗酸化作用によるアンチエイジング効果、動脈硬化や脳梗塞の予防にも繋がります。また、ワインのカロリーや糖質量、脂質量はビールなどのお酒に比べるとかなり低いので、お酒から摂取するカロリーと糖質量を抑えるのにもワインは利用可能です。ちなみにカツオの凝縮された旨味をより引き出すためには、ミディアム~ライトの赤ワインがお勧めですよ。

飲み屋で頼むメニューを、「ビールとから揚げなどの高カロリーで糖質量の多いおつまみ」から、「ワインとかつおのたたき」に変えると食事を楽しみながらも糖質制限ダイエットを効率よく行えるようになるでしょう!

かつおのたたきのダイエット効果を更に高める食べ方紹介

かつおのたたきは何と一緒に食べるべき?!糖質ダイエットの効果を高めるには?

かつおのたたきには様々な食べ方があります。醤油やポン酢などのタレに付けてそのまま食べる事も出来ますし、副菜と一緒に食べる事も可能です。糖質ダイエットの効果を更に高めるためには、おろしニンニクと一緒に食べるのがお勧めです。ニンニクの匂いの元であるアリシンと呼ばれる成分には、糖質や脂肪の燃焼を分解してエネルギー源にする働きのあるビタミンB群の吸収率を高める働きがあります。かつおのたたきにはビタミンB群が豊富に含まれていて、その吸収率を高める事によってダイエット効果を高めてくれるのです。

また、ニンニクのアリシンには強い殺菌効果もあるので、風邪や感染症の予防にも効果的で身体のコンディショニングに役立ちます。体調を整えて筋トレや運動を行えば、多くのエネルギーを消費できるので、ダイエットにプラスに働くはずです。

かつおのたたきは、刻んだ玉ねぎと一緒に食べる事でもダイエット効果を高められます。玉ねぎには、腸内の善玉菌であるビフィズス菌を増やす働きを持つオリゴ糖が含まれています。このオリゴ糖の働きは腸内環境働を整えるのに役立ち、不要になった老廃物の排除によるデトックス効果を期待できるでしょう。また、玉ねぎの硫化プロピルと呼ばれる成分は、血糖値を下げる働きがあります。血糖値を下げる事によってインスリンの過敏分泌を防げるので、糖質や脂質の吸収を抑えられるでしょう。ワインと同様に玉ねぎにもポリフェノールが含まれていて、血液をサラサラにする効果もありますよ。

魚を生の刺身で食べるメリットも

生で食べてかつおのたたきの酵素も摂取しよう!

人間の体内には様々な酵素が存在します。糖質を分解するアミラーゼや、脂質の代謝を促すリパーゼ、遺伝子の複製や修復をするDNAポリメラーゼなど体内では、身体が正常に機能するように、様々な酵素が働いています。かつおのたたきなどの生魚には、リパーゼやリン酸化酵素であるキナーゼと呼ばれる酵素が含まれています。これらの酵素は、体内で働く様に設計されていますので、人間の体温である36度~40度程の温度で一番大きな力を発揮します。これ以上の高温になると、酵素が分解されて、働かなくなってしまいます。高熱を出した際に、アミラーゼやリパーゼなどの酵素が機能しにくくなる事で消化機能が落ちるのが良い例ですね。

つまり、酵素は加熱する事によって失われてしまうのです。加熱せずに、魚を生で食べる事で、魚が有している酵素をそのまま体内へ送り込む事が可能になります。かつおのたたきは表面のみを火で炙りますので、カツオが本来持っている酵素をそのまま摂取する事が可能です。焼き魚では摂取する事の出来ない酵素を生魚からは摂取できるのです。