大根のカロリーはどのくらい?ダイエットに活用するべき驚くべき効果

女性芸人の「大根ダイエット」で話題になった大根の痩せる効果に期待する方も多いのではないでしょうか。
しかし、間違った摂り方をすると、せっかくのダイエット効果が失われてしまうことも。
正しい食べ方とダイエットに活用したい大根の栄養素について詳しく解説します。

大根とは?大根の種類と旬

大根とは

日本人にも馴染み深い野菜のひとつである「大根」は、一年中家庭でよく食べられています。春の七草のひとつに「すずしろ」がありますが、これは大根のことなのです。
また、かいわれ大根はスプラウト(発芽野菜)の一種であり、若い芽であることから栄養が豊富であることで注目されている食材のひとつ。
千葉県や北海道などで広く生産されており、たくあんや切り干し大根などの保存食としても重宝されています。

大根の種類

それほどまでに古くから日本人が食べてきた大根は、形や大きさや色まで様々な種類があります。
わたしたちにとって最も一般的な白くて真っ直ぐに伸びた大根は「青首大根」です。郷土野菜として知名度が高い聖護院大根・桜島大根・三浦大根・練馬大根あたりはご存知でしょう。
これらの大根はすべて白い大根ですが、赤や紫の大根もたくさんあります。
サラダに良く使われるラディッシュは、実が小さく皮が赤いのが特徴です。ほかにも、レディーサラダ・紅しぐれ大根・青皮紅心・紫大根などがありますね。
また、外側が真っ黒な黒長大根や黒丸大根といった種類もあり、味わいや食感も様々です。

大根の旬

青首大根やラディッシュは一年中を通してスーパーで見かけますが、大根の旬は秋~冬にかけてです。寒さに耐えながら育った大根は糖分を溜め込み、甘みが増しておいしくなります。
品種改良が進んでいるため春や夏でも大根を味わえますが、温かい時期にとれる大根は辛味が強いのが特徴です。
保存食として漬け物にする場合は、みずみずしく甘みの強い冬の大根が向いています。

大根のカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?

大根のカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
大根(100g) 18 1.5g 0.1g 0.4g
大根(半分450g) 81 12.6g 0.45g 1.8g
大根(1本900g) 162 25.2g 0.9g 3.6g
こちらは重さごとに大根のカロリー・糖質・脂質・たんぱく質量を比べたものです。
一回の食事に食べる大根が100gだとするとカロリーはたったの18kcal、脂質はほとんどゼロに近いですね。糖質は少しありますが、特別に高いわけではありません。

大根でダイエットはできる?カロリーは低いの?

以上のことから、大根はとてもカロリーが低い食品だといえます。
大根おろしやサラダとして食べたり、煮物やみそ汁に入れたりすればあまりカロリーが高くならないため、カロリーが低い野菜の中でもとくにダイエットに向いている野菜だといえるでしょう。

大根は糖質制限ダイエットに適している?

糖質制限ダイエットはすぐに体重が減るため効果を実感しやすいダイエット法ですが、厳しい食事制限があり続けるのが難しいですよね。大根はカロリーと同じく糖質も低い野菜なので、糖質制限ダイエット中にも食べられます。
大根を半分食べたとしても糖質は20g以下。厚生労働省のデータを元にすればわたしたちが1日に摂取する糖質の目安は260gなので、糖質制限中だからといってムリに大根を避ける必要はないでしょう。

大根のカロリーを他食材と比較

大根の種類別 カロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
大根 18kcal
切り干し大根 279kcal
かいわれ大根 21kcal
葉大根 18kcal
はつか大根 15kcal
こちらは様々な大根に関する野菜のカロリーを比較したものです。大根の葉と根の部分のカロリーに大きな違いはないことがわかります。
はつか大根は、サラダなどによく使われるラディッシュのことです。こちらも青首大根と同じくカロリーが低め。
大根の葉やラディッシュなどをうまく使い分けながらダイエットにとり入れると、飽きずに続けられそうですね。

大根と他の野菜とのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
大根 18kcal
ごぼう 65kcal
にんじん 37kcal
じゃがいも 76kcal
キャベツ 23kcal
たまねぎ 37kcal
きゅうり 23kcal
なす 22kcal
こちらは家庭でよく食べられている野菜のカロリーを比べたものです。
じゃがいもやにんじんなどの根菜類はカロリーが高めで、大根がいかにカロリーが低いかがわかります。
食事は栄養をバランスよく摂ることが大切ですが、迷ったら大根を選ぶとダイエット効果が期待できます。

大根の調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
たくわん(1本90g) 24kcal
ふろふき大根(1人前356g) 132kcal
ぶり大根(1皿138g) 115kcal
大根おそし(小鉢1杯60g) 11kcal
大根のきんぷら(1皿98g) 72kcal
大根を一般的な家庭料理にしたときのカロリーです。
ぶり大根・ふろふき大根・きんぴらにすると、ほかの野菜や肉などと一緒に調味料を加えるためカロリーが上がります。しかし、炭水化物がないので、調理した後でも比較的カロリーは低いです。
大根をカロリーが低いままダイエットにとり入れるには、調理法を工夫して食べるようにしましょう。

大根の糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

大根の糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
大根 1.5g 0.1g 0.4g
切り干し大根 67.5g 0.5g 5.7g
かいわれ大根 1.4g 0.5g 2.1g
葉大根 0.7g 0.2g 2g
はつか大根 1.9g 0.1g 0.8g
こちらは大根の種類別に糖質・脂質・たんぱく質量を比べたものです。
大根1本を切り干し大根にすると、およそ60~80gくらいになります。水分が抜けて大根1本分の栄養素がギュッと詰まった状態になるので、量が少なくみえてもカロリーや糖質が多いのです。
生の大根やかいわれを食べる分には糖質や脂質を気にする必要はありませんが、切り干し大根は水分が抜けいている分、カロリーや糖質が高くなっているという点に注意しましょう。

大根と他の野菜との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
ごぼう 9.7g 0.1g 1.8g
にんじん 6.5g 0.1g 0.6g
じゃがいも 16.3g 0.1g 1.6g
キャベツ 3.4g 0.2g 1.3g
たまねぎ 7.2g 0.1g 1g
きゅうり 4.1g 0.2g 1.3g
なす 2.9g 0.1g 1.1g
お次は大根以外の家庭でよく食べられている野菜の糖質・脂質・たんぱく質量の一覧です。
このように比べると、大根はカロリーと同じく糖質と脂質もほかの野菜よりも少ないということが分かります。
ただ、たんぱく質の量が少ない点が気になるので、他の食品からしっかりと摂るように心がけましょう。
このような数字からも、大根がダイエットに向いている野菜だということがイメージできますね。

大根の調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
たくわん(1本90g) 4.95g 0.09g 1.71g
ふろふき大根(1人前356g) 24.71g 1.17g 3.24g
ぶり大根(1皿138g) 7.42g 5.33g 7.09g
大根おそし(小鉢1杯60g) 2.46g 0.06g 0.24g
大根のきんぷら(1皿98g) 6.95g 4.09g 0.84g
大根を使った料理別の糖質・脂質・たんぱく質量を比べてみました。
大根はカロリーと同じように糖質・脂質ともに低い食材で、調理後もそこまで高くなる料理が少ない傾向にあります。
ふろふき大根はゆでた大根に練り味噌や鶏ひき肉のあんをかけた料理なので、生の大根やおでんなどに比べると糖質が上がりやすい調理方法です。
しかし、数ある家庭料理の中でもカロリー・糖質・脂質ともにそこまで高くない調理法なので、ダイエット中だからといって無理に避ける必要はないでしょう。

大根の特筆すべき栄養素

大根はカロリー・糖質・脂質が低いことため、ダイエットに向いていると紹介しました。
また、葉の部分にはビタミンやミネラルが豊富に含まれているため、捨ててしまうのはもったいないですよ。
さらにそれ以外にも、大根が持つ栄養素にダイエットに効果が期待できることが分かっています。
それは「酵素」とよばれる成分で、ダイエットや健康にいい効果があるとされているのです。

大根の持つ消化酵素「アミラーゼ」

わたしたちが食べたものを消化するには「アミラーゼ」が必要です。
アミラーゼは消化を促す働きのほかに、代謝をよくして脂肪を燃焼しやすくする効果もあります。
しかし、アミラーゼは消化の働きでそのほとんどを使ってしまい、摂取量が少ないと代謝にまで栄養が回らないのだそう。
つまり、アミラーゼの摂取量が少ないと、痩せにくい体質になるということです。
アミラーゼはとくに炭水化物の消化を助ける働きが強く、血糖値を上げて脂肪を溜めやすくするインスリンというホルモンを抑えられます。
大根には「アミラーゼ」が豊富なので、炭水化物の消化を助けて、からだに脂肪が溜まりくくする効果があるのです。

大根の辛味成分「イソチオシアネート」

イソチオシアネートには、わたしたちのからだを酸化させたり老化させたりする活性酸素を抑える働きがあります。
代謝をアップさせて脂肪を燃焼しやすくしたり、血液をサラサラにして生活習慣病を予防したりがんを予防したりする効果まで期待できるのです。
代謝が下がると太りやすくなるだけでなくお肌の老化も進むので、ぜひ大根のアンチエイジング効果をとり入れてみましょう。

食物繊維で便通改善

便秘に悩む女性は多いですよね。大根には食物繊維が多く含まれているので、便通改善に効果があります。
便通が改善されることで腸内環境がよくなると栄養が吸収されやすくなり、からだの隅々に行き渡ります。
そのため肌荒れや肌のターンオーバーが改善されるのです。コラーゲンの生成を促すビタミンCも含んでいるため、大根は美肌にもうれしい効果があります。
また、大根に多く含まれる水溶性の食物繊維は胃の中で水に溶け、炭水化物など糖質の吸収を緩やかにします。すると血糖値の上昇が抑えられ、からだに脂肪がつきにくくなるのです。
このように、大根の食物繊維はダイエット効果と肌トラブルの改善にも役立ちます。

大根のおすすめ調理方法・レシピ

大根の調理方法のポイント

ここまでは大根のカロリーや栄養素、ダイエット効果について詳しくみてきました。大根がダイエットに効果的ということで、どのように食事にとり入れればいいのか気になりますよね。
大根でダイエットするには、火を通さないことが大切です。
ダイエットに効果的なアミラーゼやイソチオシアネートは熱に弱いという性質を持っているので、加熱してしまうとせっかくの栄養素が失われてしまいます。
そのため、ダイエットのためには大根を生のまま食べるのがおすすめです。皮ごと使うことで栄養をムダなくとり入れられますよ。

ダイエットにおすすめ「大根おろし」

大根に含まれるダイエットに効果的な栄養素は、加熱せず生で食べることで効果を発揮します。
一番いいのは、皮ごとすりおろしてそのまま食べる方法です。しかしいつも大根おろしばかりでは飽きてしまうので、アレンジしながら食べましょう。
大根おろしにしょうがを混ぜるだけでも印象が変わりますし、ノンオイルの青じそドレッシングに混ぜるのもおすすめです。
どうしても炭水化物が食べたいときには、和風パスタのトッピングに大根おろしを加えるとよいでしょう。こってりしたラーメンや油ものを食べる前に、小鉢1杯ほどの大根おろしを食べるだけでも違いますよ。

細切りにしてサラダに

大根を一度にたっぷり食べるなら、生のままサラダにするとよいでしょう。きゅうりや豆腐、グレープフルーツやトマトやアボカドなど、ほかの野菜やたんぱく質源を一緒に摂るのがおすすめ。
生ハムを混ぜて塩気を足したり、マヨネーズとポン酢やごま油で軽く風味をつけたりするだけで食べやすくなります。

大根でダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

カロリーや糖質が低い大根は、消化酵素や食物繊維を豊富に含んでいることでダイエット効果が期待できます。
しかし、間違った方法で食べても効果は得られませんし、食べ過ぎたり毎日大根だけを食べ続けたりすれば逆効果です。

大根でダイエットするには「生食」が大切

先ほども触れましたが、大根に含まれているダイエット効果のある栄養素は熱に弱い性質があります。
大根はおでんやみそ汁や煮物にもよく使いますが、火を通してしまうとせっかくの栄養素が失われるのです。
そのため、ダイエットを最優先に考えるのであれば、大根おろしやサラダで生のまま食べるように心がけましょう。

生食ばかりでは代謝が落ちる

大根のダイエット効果を最大限に引き出すには、生食が一番だとお伝えしました。しかし、いつも生でばかり食べるとからだが冷えて、代謝が落ちる原因になります。
そのため、大根おろしを食べるときはほかに温かい料理を一緒にとることを心がけましょう。または大根おろしにしょうがを加えるのもおすすめです。

食べ過ぎでお腹を壊すことも

当然ながら、健康にいい食品でも食べ過ぎるとからだに悪影響を与えてしまいます。
大根の辛味成分や消化を助ける成分はダイエットに効果的な反面、摂りすぎると胃腸を刺激しすぎてお腹が痛くなることも。
また、毎日大根ばかり食べていると栄養が偏り、からだの機能が正常に働かなくなって体調不良を引き起こします。
大根は多くても1日半分までとし、ほかの野菜や肉類、良質な脂質やたんぱく質などをバランスよく食べるようにしましょう。