【専門家解説】腕周りのストレッチのやり方、効果などこれを観ればすぐにわかる!腕の構造から作用まで腕周りを徹底解剖!これであなたも腕ストレッチマスターに!
腕のストレッチは必要?
岩上 大輔監修トレーナーからのアドバイス
JSA-CSTS、JSA-CSTP
重い荷物を長い時間持っていたり、手を挙げてる作業が多かったりすると、腕が疲れてきて手が上がりにくくなった、手に力が入らないなどそんな経験はしたことありますか??
あります…。どうにかしたいですよね。
腕というとみなさまはどこを想像しますか?
大抵の方は上腕二頭筋(腕の前)、上腕三頭筋(二の腕)を思い出しますが、腕は手首関節周りの前腕筋群、肩関節周りの三角筋も腕の一部となります。よく腰とか、背中、足などはストレッチを日頃行う方はいますが、腕のストレッチをしてどんな効果があるのかをご案内させていただきます。
・痛みの軽減
荷物を持ってる時に、腕周り、肘が痛くて持っているのが苦痛の解消
・疲労の回復
庭の草むしり、仕事で腕がパンパンを解消
・柔軟性の向上
肘が伸び切らない、手首が硬くなってあまり動かないのを解消
・肩こりの予防、改善
肩周りの血流が悪いのを解消
・筋力の向上
腕周りの引き締め、二の腕の振袖などの解消
こうやって見ると腕のストレッチをすることはとても良いですね!
腕のしくみ、構造を知ろう!
腕というのは肩から手首までの総称を腕と言います。腕は大きく2つに分かれていて、肘を境に分けています。
上腕骨周りについている筋肉、三角筋・上腕三頭筋・上腕二頭筋が上腕部。
橈骨・尺骨周りについている筋肉、撓側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋・長橈側手根伸筋・浅指屈筋・深指屈筋・長母指屈筋・指伸筋・示指伸筋・小指伸筋・長母指伸筋・短母指伸筋・長母指外転筋(これらの筋肉の総称を前腕筋群と呼びます)が前腕部。
今回はこの中でも大きい筋肉、上腕部(上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋)をもう少し細かくご案内します。
上腕二頭筋(腕の前)
起始:肩甲骨の関節上結節
停止:橈骨粗面および上腕二頭筋筋膜
神経支配:筋皮神経(C5、C6)
作用:肘の屈曲、回外
上腕二頭筋、短頭
起始:肩甲骨の烏口突起
停止:橈骨粗面
神経支配:筋皮神経(C5、C6)
作用:肘の屈曲、回外
上腕三頭筋(二の腕)
起始:上腕骨体の後面
停止:尺骨肘頭
神経支配:橈骨神経(C6~C8)
作用:肘で前腕を伸ばす
上腕三頭筋、長頭
起始:肩甲骨、関節の下結節
停止:尺骨肘頭
神経支配:橈骨神経(C6~C8)
作用:肘の伸展、肩の内転
上腕三頭筋、内側頭
起始:上腕骨体の後面、橈骨神経溝の下
停止:尺骨肘頭
神経支配:橈骨神経(C6~C8)
作用:肘で前腕を伸ばす
三角筋(肩)
起始:鎖骨の外側1/3
停止:上腕骨体外側の三角筋粗面
神経支配:腋窩神経(C5,C6)
作用:上腕骨屈曲および内旋
三角筋、中央頭
起始:肩峰
停止:上腕骨体外側の三角筋粗面
神経支配:腋窩神経(C5,C6)
作用:上腕骨の外転
三角筋、後頭
起始:肩甲棘
停止:上腕骨体外側の三角筋粗面
神経支配:腋窩神経(C5,C6)
作用:上腕骨の伸展および外旋
三角筋は、肩関節における重要な筋肉であり、上肢でもっとも体積の大きな筋肉です。三角筋の働きを知るために、まずは肩関節について説明していきます。そして、三角筋について詳しい解説とストレッチ・トレーニング方法を説明していきます。
腕のストレッチ方法10選!
岩上 大輔監修トレーナーからのアドバイス
JSA-CSTS、JSA-CSTP
まずはストレッチを行う前に、知っておきたいストレッチの4つの原則を覚えよう。
呼吸を止めてしまうと筋肉は硬くなってしまうのでなるべく、自然な呼吸を行いましょう。
2.伸ばしてる箇所を意識する。
腕は腕でも二の腕を伸ばすストレッチを行ってる時など、意識することで柔軟性が上がります。
3.少なくても20秒前後は伸ばしましょう。
伸ばす時間が少ないと筋肉が伸び切る前に終わってしまうので、伸ばす時間も気にしながら行いましょう。
4.痛みを感じるまで伸ばさない。
良かれと思って、必要以上に伸ばしてしまうと怪我に繋がります。痛いと感じるところまで気持ちいいと感じるところで止めていきましょう。
以上、この4つを守りながらこれから腕のストレッチを行いましょう。
①アーム・プル(肩・三角筋中部のストレッチ)
②反対の腕で肘をしっかりホールドします。
③前に出していた腕を、ホールドした腕で胸に引き付ける。
④20秒前後伸ばしたら反対も行う。
②アーム・ネックトゥープル(肩・三角筋後部のストレッチ)
②反対の腕で肘をしっかりホールドします。
③前に出していた腕を、ホールドした腕で首に巻き付けるように引き付ける。
④20秒前後伸ばしたら反対も行う。
③ハンド・プル(腕・上腕二頭筋、手首表(前腕筋)のストレッチ)
②前に出していた腕の指を、反対の手でつかみ、手前に引きます。
③20秒前後伸ばしたら反対も行う。
④リバースハンド・プル(手首裏(前腕筋)のストレッチ)
②前に出していた腕の指を、反対の手でつかみ、手前に引きます。
③20秒前後伸ばしたら反対も行う。
⑤ワンハンド・チェストストレッチ(腕・上腕二頭筋、肩・三角筋前部のストレッチ)
②引っ掛けてる腕の足を少し前に出し、上半身を前方に向け体重をかけます。
③20秒前後伸ばしたら反対も行う。
⑥アッパーアーム・エルボープル(腕・上腕三頭筋、肩・三角筋後部のストレッチ)
②反対の手で、肘を曲げている腕の肘をつかみ、首の方に引き寄せる。
③20秒前後伸ばしたら反対も行う。
⑦ダブルハンド・アッパーストレッチ(手首裏)のストレッチ
②その手を返して、頭の上に手を上げます。
③20秒前後伸ばす。
⑧バックハンド・ツイスト(腕・上腕三頭筋、肩・三角筋後部)のストレッチ
②肘を伸ばしたまま、肘から内回しをし、肩から二の腕を伸ばす。
③20秒前後伸ばしたら反対も行う。
⑨インターナルストレッチ(腕・上腕三頭筋、肩・三角筋後部)のストレッチ
②下の肩をまっすぐ前に出し肩関節を直角にします。
③肘関節も90°に曲げ手の平を床に向けます。
④逆の手で手の甲に手をあてて、床向かってゆっくり押していきます。首はリラックスし、頭を上げないのが大事です。
⑤20秒前後伸ばしたら反対も行う。
⑩リバース・プレーヤーポーズ(肩・三角筋前部、肩・三角筋中央部)のストレッチ
②腰の後ろで合掌をします。
③20秒前後伸ばす。
岩上 大輔監修トレーナーからのアドバイス
JSA-CSTS、JSA-CSTP
今回は10通りのストレッチをご案内させて頂きました。
大事なのは【継続】です。
継続をすることで柔軟性の向上だけでなく、肩凝り、腕の痛みの軽減など効果が表れてきます。
1つでも構わないので、1日1回ストレッチを行ってみてください。
肩甲骨の可動域と肩こりには深い関係があります。まずは肩甲骨の機能を知ること。そして上半身を中心とした肩甲骨周囲筋のストレッチを行い、肩甲骨の可動域を広げることで、肩こり解消を行いましょう。また、普段の姿勢に気を付けるようになることで、肩こりになりにくい体を作っていきましょう。