その便秘の原因は食べ過ぎかも!?解消方法を伝授!

監修者

高山 菜緒

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

しっかり食事をしているのに便秘で困っている、お腹が張って苦しい、そんな症状の方いませんか?しっかり食べているのに便秘になってしまう理由と解消方法を詳しく解説していきます。

便秘になる理由とは?

昨日食べ過ぎてしまったら逆に便秘になってしまったような気がします。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

食べ過ぎによる便秘、ですね。果たしてそれは本当なのでしょうか?原因を探っていきましょう。

便秘の原因

便秘には主に次の2つの種類があります。

・機能性便秘
偏った食事や運動不足といった生活習慣の乱れや、ストレスなどにより、腸の働きが低下することで生じるタイプの便秘です。一般的に多い便秘です。

・便秘型IBS
腹痛、お腹の不快感が繰り返し起こるタイプの便秘です。IBSとは過敏性腸症候群のことであり便秘型の他に下痢型、便秘と下痢の症状が起こる混合型があります。

また、便秘の原因は他にもあり、骨盤底筋群などの直腸・肛門付近の筋肉や感覚が弱まっていたり、食事の量や水分が足りていない、病気で腸管が狭くなっていたり腸の一部に異常が起きている場合もありますので辛かったり、自分でも改善できない場合は医師に相談してみましょう。

食べ過ぎも便秘の原因?

先述では”食事の量が足りていない”と便秘の原因と書きましたが、実は食べ過ぎても便秘になってしまうことがあります。

人の腸は、寝ている間に食べたものを消化・吸収し、残ったものを自動的に肛門側へゆっくりと移動させます。その時にモチリンというホルモンが体内から分泌されます。モチリンは就寝中に約100分間隔で分泌される消化管ホルモンで、空腹時に働きます。しかし、食べ過ぎていたり、いつも何かを口にしている人は、空腹時間がなくモチリンが分泌されません。

そのために翌朝、胃や小腸に内容物が残った状態で目覚め、朝から胸焼けになったり、食事を摂るなど刺激を与えてもぜん動運動が起きず、食べ過ぎている人は便秘になってしまう可能性があります。

寝る前の3時間前までに食事を終わらせておけば、消化・吸収を終えた状態で寝ることができるのでモチリンを分泌させることができるのです。

便秘になりやすい食べ物

普段食べている食べ物でも、便秘になりやすい食べ物もあります。

1つ目は不溶性食物繊維が多く含まれる食べ物です。食物繊維は便秘の改善に良いと言われていますが、不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維であり、水分を吸収してふくらむため、大腸に行き届くと便のかさを増します。

便がたくさんたまれば自然と腸がぜん動運動を起こして排出しようとするため、便秘にはよい影響もありますが、かさを増す分、多く摂りすぎるとかえってつまってしまう恐れがあるため、便秘になってしまうことがあるのです。

◯不溶性食物繊維
根菜、イモ類、豆類、玄米、キノコ類など

2つ目は
肉に含まれるタンパク質は、腸内で悪玉菌を増やす働きをします。特に便秘がちで腸内環境を整えたいときは、できるだけ肉類の摂取は避けましょう。肉を食べるときは野菜やヨーグルトなどを一緒に摂取すると善玉菌を増やしてくれるので食べる組み合わせを考えながら食べてみましょう。

また、赤ワインや煎茶、紅茶、柿などに多く含まれるタンニンには、腸のぜん動運動を抑制してしまう作用があります。タンニンが多く含まれるものも取りすぎには注意が必要です。

昨日食べすぎたのはお肉でした。野菜なども一緒に食べないとダメなんですね…。

便秘改善ストレッチ

食事の見直しのほか、ストレッチなどでも改善助けることがあります。誰でもできるストレッチを解説していきます。ストレッチを行うときはゆっくり呼吸をしながら気持ちいと感じるところで行いましょう。

お腹のねじりのストレッチ

⑴仰向けになります。
⑵右ひざを曲げて、両腕で脚を抱えてゆっくり胸に引きよせます。
⑶ゆっくりと3回呼吸します。
⑷左手で右ひざを持ち、ゆっくり左に倒します。このとき、右腕は肩の高さで横に広げましょう。腰がねじれているのを意識してください。
⑸ゆっくりと3回呼吸します。
⑹脚を戻したら、反対も同様に行います。

体側を伸ばすストレッチ

⑴脚を肩幅に開いて立ちます。
⑵息を吸いながら、ゆっくりと両腕を頭の上に上げ、右手で左手をつかみます。
⑶息を吐きながら、ゆっくりと体を右に倒していきます。
⑷ゆっくりと3回呼吸します。
⑸息を吸いながらゆっくり身体を戻し、反対も同様に行います。

骨盤周りのストレッチ

⑴仰向けになり両手は体側に広げておきます。膝は直角に曲げ、膝と足は揃えておきます。
⑵息を吐きながら、骨盤を後傾します。お尻の穴を締め、腰を床にべったりくっつけましょう。
⑶吸いながら、骨盤を前傾します。腰が地面から離れ、胸をはります。
⑷2と3を数回呼吸に合わせて繰り返しましょう。

食物繊維や乳酸菌の摂取が便秘解消に役立つ

先ほども説明しましたが、便秘の改善には食物繊維が大切になります。特に水溶性食物繊維です。食べ物に含まれている繊維で消化されにくいのが特徴があるので、胃で消化されないまま腸に届き、腸内の水分を吸って便を作ります。さらに、腸を刺激しぜんどう運動を促してくれるので便秘に非常に効果的です。

食物繊維と一緒に水分もしっかり摂るようにしましょう。水分だけを大量に摂っていても下痢になってしまうことがあるので、『水溶性食物繊維+水分』の組み合わせで摂ることで便秘の改善に繋げることができます。

水溶性食物繊維が多く含まれる食べ物はりんごやみかん、トマトなどです。また不溶性食物繊維は摂り過ぎると便秘になると先ほど述べましたが、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維はバランスよく摂取する必要があります。なので普段食べている食物繊維がどちらの種類が多いか一度確認してみましょう。元々の便の状態が下痢のような便が多い場合は不溶性食物繊維を摂取し、便の形を作れるようにしましょう。

乳酸菌を摂ることも便秘の改善に効果的なことは有名だと思います。どのヨーグルトでも基本的に乳酸菌が含まれているのでどんなヨーグルトでも便秘改善の効果は期待できます。

その中でもビフィズス菌が含まれるヨーグルトは科学的根拠に基づいた機能性が認められていて、高い整腸作用で便秘の解消に効果を発揮するとされているものがあります。ビフィズス菌を摂取するときは胃酸などで死滅してしまう場合があるので食後の弱まっている時に摂るといいと言われています。

また、冷たいものより40℃程度に温めた方が消化・吸収がよく、乳酸菌も活発に働くと考えられています。これは、ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌には、40℃前後でもっとも活発に働くものが多いためです。しかし温め過ぎると乳酸菌やビフィズス菌は死滅してしまうので、温めるときは慎重に温めてみましょう。冷たい状態でも改善の効果があれば、そのまま摂取していても大丈夫です。

高山 菜緒監修トレーナーからのアドバイス

日本赤十字社救急法救急員 健康運動実践指導者 オープンウォーターダイバー 一般社団法人ボディリラクゼーション従事者安全安心機構 全米ヨガアライアンス200

便秘はたべ食べなさ過ぎても、食べ過ぎてもなりやすくなります。普段食べているものから何が便秘の原因になっているかを見つけ、食べるものを変えてみましょう。それでも改善がみられない場合は医師に相談し、我慢はしないようにして改善しましょう。