筋膜リリースとは?簡単寝付き・寝起きが良くなるストレッチを紹介

体を構成する要素として、筋膜は非常に固まりやすい組織です。自分でメンテナンスをしなければ、がちがちに固まってしまい、体に不調が起きてしまいます。今回は、その不調を解消するための筋膜リリースというものをご紹介したいと思います。

筋膜リリースの基礎知識

そもそも筋膜リリースとは一体何なのでしょうか?
筋膜リリースについて理解するためには、事前に筋膜というものを理解しておく必要があります。

筋膜とは、筋肉の覆っている膜であり、凝り固まりやすい特徴があります。筋膜が固まってしまうと、その内側にある筋肉も十分に伸び切ることができず、筋肉も固まってしまいがちなのです。

普段の生活で肩こりがある、高負荷のトレーニングをすると筋肉が固くなる、などの理由で筋肉をストレッチすることはもちろん重要なのですが、筋膜もほぐしてあげないと肩こりなど身体の様々な部分のコリをほぐしてあげることはできません。

この筋膜をほぐすことを筋膜リリースといいます。

筋膜リリースで寝付き・寝起きが良くなる

筋膜リリースを行うことで寝付きや寝起きが良くなります。熟睡効果がある、ということです。

その理由は、例えば身体のどこかに固まった部分があると、寝ているときにその部分を伸ばすことができず、不自然な寝相になりがちなのです。自然な寝相が一番リラックスでき、熟睡できるためです。

身体の左右を比較したときに、例えば左側が右側に比べて硬い、といった状態にあるとおそらく寝相はまっすぐな仰向けではなく、左側に偏った体勢になっていることでしょう。

熟睡できることは次の日の身体活動を支える上で極めて重要です。
次から寝付き・寝起きを良くする筋膜リリースのストレッチ方法を5つ紹介していきます。

筋膜をほぐし、身体の硬さを改善し、少しずつ可動領域を大きくしていきましょう。

胸部の筋膜リリース

胸部の筋膜リリースです。

やり方は単純です。
ラクロスボールやテニスボールなどを持って、胸部に押し付けながらコロコロ転がします。

一番コリや張りを感じる部分で30〜60秒押さえます。

普段デスクワークやスマホの使用時間が長いなどの理由で猫背になりがちな方は、肩が前のめりになり、胸郭が縮こまっています。すると睡眠時などに必要な胸郭を使った深い呼吸がしづらくなり、眠りが浅くなってしまいます。

このストレッチで胸部の筋膜がリリースされ、深い呼吸ができるようになり、熟睡効果が期待できるようになります。

臀部の筋膜リリース

こちらもラクロスボールやテニスボールなどを使って行う、臀部(お尻)の筋膜リリースです。

お尻の筋膜が固まっていると下半身を正しく使えず、腰などに負荷がかかってしまいがちです。腰痛などの原因にもなるため、しっかりほぐしてあげましょう。

やり方は、ラクロスボールの上にお尻で乗りコロコロさせ、一番コリや張りを感じる部分で30〜60秒押さえるだけです。

身体側面の筋膜リリース

冒頭で述べたように、身体の左右の側面でバランスが悪いとリラックスした状態で寝ることができません。それを改善してくれるのがこのストレッチになります。

棒などにつかまって身体を傾け、側面を30〜60秒伸ばします。身体の側面の筋群の左右差を整えて正しい姿勢で眠ることができるようになります。
身体は正面を向けておきましょう。

広背筋の筋膜リリース

広背筋の筋膜リリースです。
広背筋も猫背になりがちな方が固まってしまう部位です。広背筋をストレッチすることにより、胸郭の可動域が広がり、正しい呼吸ができるようになり、熟睡効果が期待できます。

やり方は、ラクロスボールを背中に当て、仰向けになります。その状態で腕を左右交互に10回ずつ上げ下げさせましょう。

胸鎖乳突筋、頭板状筋の筋膜リリース

胸鎖乳突筋、頭板状筋の筋膜リリースです。
あまり聞き馴染みのない部位ですが、どちらも首にあり、首のコリや可動域を助ける働きをしてくれます。

フォームローラーに仰向けになり、首を左右に傾けます。フチを使って頭と首の境目をほぐれます。

筋膜リリースは、体を矯正するための手段

ここで説明した筋膜リリースは、あくまでも体を矯正するための手段です。

肩こりなどの大きな原因は、姿勢の悪さやメンテナンス不足である可能性が高いため、姿勢が良くように背筋を伸ばしたり、1時間ごとに肩を動かしたりし、筋膜が固まらないようにしてあげることが大切です。

また、ここで説明した方法以外にも筋膜リリースを行う方法はありますので、自分なりに肩を回したり、腕を伸ばし体の改善を行っていきましょう。

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