ビールは糖質制限ダイエット向きか?カロリー・糖質・脂質・タンパク量を分析

飲み会や暑い夏に欠かせないビール、お酒の中ではやっぱりビールが好きという人も多いでしょう。では、糖質制限中にビールを飲んでもよいのでしょうか?ビールが糖質制限ダイエットに向いているのか、気になるカロリーや糖質、脂質、タンパク質なども分析してみましょう。

ビールは糖質制限ダイエットに向きか?

ビールとは?

ビールは麦芽から作る醸造酒であり、アルコール度数は低めになっています。よって、昔は水代わりに飲まれていたとも言われています。ワインに次いで歴史のある古いお酒で、ビールにも種類があります。
1 ラガービール・・・15度以下の低温で発酵するため、すっきりとした味わいになっている。日本の大手メーカーでは、ほとんどがこのラガービールである。
2 エールビール・・・15度以上の高温で発酵をするので、フルーティーで香りが感じられるビール。イギリスやベルギーといったヨーロッパで親しまれている。

ビールのカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
ビール(1杯500g) 198.8 15.407g 0g 1.491g
ビール(1杯350g) 140 10.85g 0g 1.05g
ビール(100g) 40 3.1g 0g 0.3g
黒ビール(1杯350g) 161 11.9g 0g 1.4g
黒ビール(100g) 46 3.4g 0g 0.4g
ビールはどんな容器に入れて飲むかによって、量が異なります。たとえばビールジョッキで飲むとカロリーは200キロカロリー近くなります。糖質も15グラムを超えます。コップに一杯ビールを飲む際には、140キロカロリーとなっています。また、普通のビールよりも黒ビールの方がカロリーがやや高くなっています。黒ビールはコップに一杯飲んだら161キロカロリーなので、2杯以上飲むとカロリーの取りすぎになってしまいます。

ビールのカロリーオフの糖質

最近はビールコーナーにさまざまなビールが並んでいます。日によって違うものを選ぶ楽しみもあり、味が少しずつ違うのも実感できるでしょう。そのビールの中にもカロリーオフと書かれている商品があります。カロリーが0となっているものを選ぶとダイエットのときにも安心と思い込んでしまいますが、実はここに落とし穴があります。いくらカロリーが低くなっていても、糖質はしっかり含まれているビールがあるのです。よって、カロリーオフと糖質が低いまたは糖質0を結びつけては危険です。

ビールは糖質制限ダイエットに向いている?

カロリーが低くても糖質はちゃっかり含まれている商品が存在するビール、糖質制限ダイエットをする際にはあまりおすすめできるお酒ではありません。飲みごたえがあり、喉を通っていく瞬間がたまらないという人も多い中、ビールでダイエットは難しいと言えます。カロリーだけでなく糖質ができるだけカットしてあるものを選ぶ必要がありますが、スーパーに並んでいるビールをチェックしていてもなかなかありません。よって、糖質制限ダイエットをするのならビール以外のお酒を上手に利用したいです。

ビール1缶あたりの糖質は角砂糖何個分?

ビールは糖質が含まれるのが厄介ということですが、ビール1缶にはどれぐらいの糖質が含まれているのでしょうか?ここでは、角砂糖にすると何個分なのか見てみます。ビール1缶には角砂糖3個分の糖質が含まれています。普段コーヒーや紅茶を飲むときにも角砂糖を3つも入れないという人が多いと思いますが、ビール1缶にはそれだけ糖質が含まれているのです。ビールを1缶だけ飲んだだけで角砂糖3個分と思うと、糖質制限ダイエットにビールが不向きであると納得できますね。

ビールのカロリー・糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

ビールと他のお酒とのカロリー比較

食品 カロリー
ビール(1杯500g) 198.8kcal
ビール(1杯350g) 140kcal
ビール(100g) 40kcal
黒ビール(1杯350g) 161kcal
黒ビール(100g) 46kcal
ハイボール(1杯350g) 178kcal
ウーロンハイ(1杯350gl) 287kcal
緑茶ハイ(1杯350g) 291kcal
ビール(1杯350g) 140kcal
発泡酒(1杯350g) 158kcal
日本酒(1合180g) 196kcal
赤ワイン(1杯80g) 58kcal
白ワイン(1杯80g) 58kcal
ウィスキー(シングル1杯29g) 69kcal
焼酎(1合180g) 371kcal
糖質が多めのビール、飲み方や飲みすぎにも注意したいです。では、今度はカロリーについて、ビール以外のアルコール飲料と比べてみます。ビールは、ハイボールやウーロンハイ、日本酒や発泡酒に比べるとカロリーが低い飲み物になっています。ダントツでカロリーが高くなっているのは焼酎です。1合で371キロカロリーもあるので、炭水化物をセットで食べるのはNGとなります。また、ワインやウイスキーは1杯の量が少ないこともあり、カロリーは低くなっています。しかし、ついワインをビールと同じくらいの量飲むと、ビールのカロリーは超えてしまうので注意が必要です。

ビールと他のお酒との糖質・脂質・タンパク質量比較

食品 糖質 脂質 タンパク質
ビール(1杯500g) 15.407g 0g 1.491g
ビール(1杯350g) 10.85g 0g 1.05g
ビール(100g) 3.1g 0g 0.3g
黒ビール(1杯350g) 11.9g 0g 1.4g
黒ビール(100g) 3.4g 0g 0.4g
ハイボール(1杯350g) 0.52g 0g 0g
ウーロンハイ(1杯350gl) 0.21g 0g 0g
緑茶ハイ(1杯350g) 0.42g 0g 0.42g
ビール(1杯350g) 10.85g 0g 1.05g
発泡酒(1杯350g) 12.6g 0g 0.35g
日本酒(1合180g) 8.82g 0g 0.72g
赤ワイン(1杯80g) 1.2g 0g 0.16g
白ワイン(1杯80g) 1.6g 0g 0.08g
ウィスキー(シングル1杯29g) 0g 0g 0g
焼酎(1合180g) 0g 0g 0g
ビールはアルコール飲料の中では比較的カロリーが低い部類に入ります。しかし、糖質や脂質、タンパク質をビールやそれ以外のお酒と比較すると、ビールに含まれる糖質が多いことがわかります。ダントツで糖質が高くなっているのがビールと発泡酒になり、350グラムあたり10グラム以上含まれています。次に糖質が高いのは、日本酒となっています。日本酒は1合180グラムで糖質が8グラム以上あるので、ビールと同じ量で比較すると、ここで紹介しているアルコール飲料の中で一番糖質を多く含むお酒になります。適量とされる量を飲んだ場合には、ビールに含まれる糖質は大きいと言えます。カロリーが高くなりがちなウーロンハイや緑茶ハイに関しては、糖質は1グラム以下となっています。ここから、カロリーと糖質は比例していないということも理解できます。ワインに関しても糖質は低めとなっているので、適度にお酒を楽しむ分にはおすすめです。
また、脂質はどのお酒に関しても0グラムであり、タンパク質が一番多く含まれているのはビールになります。

ビールの糖質オフ・糖質ゼロとは?

ビールの糖質が気になるときに目に止まるのが、糖質オフや糖質ゼロといった言葉です。缶に大きな文字で書かれていることも多いこの2つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか?糖質オフと糖質ゼロについて、それぞれ詳しく解説します。

ビールの糖質オフとは?

糖質オフと表示があるビールには、100ミリリットルあたり糖質が2.5グラム以下しか含まれていないことを指します。オフという言葉から糖質が全く含まれていないのかなと思ってしまいますが、一般的なビールよりも糖質が控えめになっているということを示しているのです。よって、糖質オフと書いてあるから安心と油断して飲み過ぎないように注意したいです。糖質オフと書いてあるビールがいくつか並んでいる時には、それぞれのビールにどれだけの糖質が含まれているのか確認してみるのも良いでしょう。糖質オフというのは、よくあるビールよりも抑えてあるというレベルなのです。

ビールの糖質ゼロとは?

糖質オフが多少なりとも糖質が含まれていることを示していましたが、糖質ゼロという場合はどうなっているのでしょうか?糖質ゼロと書いてあっても、全く糖質が含まれていない(0グラム)の状態ではありません。糖質ゼロに関しては、ビール100ミリリットルあたり糖質が0.5グラム未満である場合を示します。0.5グラムはわずかな数字とはいえ、糖質ゼロではないのです。糖質ゼロと書いてあっても0ではないことを知って、飲み過ぎないようにしたいです。ビールでは糖質を注意しないといけないこと、糖質オフや糖質ゼロという表現の内容を知って、ダイエットのときにも上手に利用したいです。

なぜビールで太る?太る理由

ビールは太ると言いますが、なぜ太るのか知っていますか?ここでは、ビールを飲むと太ってしまう理由を紹介します。

ビールに合う揚げ物が食べたくなってしまうから

お酒の種類によってよく合うおつまみは異なります。ビールに関しては、揚げ物と相性が良いです。なぜか揚げ物や油物といったこってりしたものを食べたくなるのが、ビールを飲んで太ってしまう大きな理由と言えます。これは、どうやらビールに含まれる炭酸が関係していると言われており、炭酸でさっぱりすると今度は脂っこいものが食べたくなってしまうという人が多いのです。おつまみの合間にビールを飲むことで、おつまみの脂っこさなどはすべて消されてしまい、もうちょっと食べようかなという思いになってしまうのです。ビールにはそのような魔力とも言える力があるため、飲む頻度が多いと太りやすくなるのです。

プリン体の摂り過ぎになってしまう

最近よく耳にする言葉プリン体って知っていますか?プリン体はアルコール飲料の中でもビールに多く含まれると言われています。プリン体自体が太る要因にはならないのですが、痛風を引き起こしてダイエットどころではなくなってしまいます。よって、ビールを飲むのなら1日500ミリリットルまでと決めて飲むようにしましょう。プリン体は痛風以外に関節炎を招く場合もあるので、ダイエットを続けるためにもこのような不調を起こさないように注意しましょう。

ビールには糖質が含まれているから

ビールに書いてある糖質オフや糖質ゼロの違いを上で紹介しましたが、ビールを飲んで太りやすい原因には糖質がしっかり含まれているからという点も挙げられます。糖質は私たちの体のエネルギー源になるものの、必要以上に摂取すると体内で脂肪へと変わり蓄積されていきます。その結果、余分な脂肪を溜め込み、太りやすくなります。普段飲んでいるビールにどれだけの糖質が含まれているのか確認してみると良いでしょう。糖質の過剰摂取を防ぎながら適度にビールを楽しむことで、ダイエットは可能です。

ダイエット中にビールを飲む時のポイント

ビールは糖質がしっかり含まれているので、糖質制限ダイエットにはあまり向いていない飲み物です。しかし、ダイエット中にビールを飲んでもダイエットができるというケースもあり、実践する場合にはどんなことに気をつければ良いのかチェックしてみましょう。ダイエットしたいけれどビールも外せないという人は、以下の点に注意しながらビールを飲んでみましょう。

太りにくいおつまみをチョイスしよう

ビールのおつまみには、ついつい唐揚げやフライドポテトといった揚げ物を選びたくなってしまいます。しかし、これを我慢して太りにくいおつまみを選ぶことで、ビールでもダイエットができるのです。太りにくいおつまみとしておすすめなものには、枝豆や野菜サラダ、野菜の煮物などを選んでみましょう。野菜をしっかり食べながら、調理法に関しては焼く、蒸す、煮るなどされたものを選ぶと安心です。また、肉類よりも魚類や豆腐、野菜を積極的に食べると、ビールを飲みながらダイエットができます。

飲みすぎを予防する飲み方を試してみる

ビールはごくごくと飲むのが爽快で、気分がとても良いです。しかし、この飲み方では結果的に飲みすぎとなってしまいます。そこで、飲みすぎを予防する飲み方を試してみましょう。ビールは炭酸なので、ちょっとずつ飲んでいるとだんだんお腹が膨れてきます。おつまみでお腹が膨れやすいものを食べながらビールをちょっとずつ飲むことで、飲みすぎを予防できます。

ビールとご飯は一緒にしない

ビールは糖質制限ダイエットは難しいものの、適度に楽しみながらダイエットをすることは可能です。そこで、おつまみを工夫するだけでなく、シメにご飯やラーメンなどの炭水化物を食べるのも控えてみましょう。ビールの後に炭水化物もしっかり食べている人は太りやすい体になっていくばかりです。ビールとご飯は一緒にしないと決めて、糖質の過剰摂取を避けましょう。また、ビールの量も缶1本だけといったように決めておくと、飲みすぎを予防できます。