アボカドの糖質は?糖質制限ダイエット向きか?カロリーや栄養素を解説!

アボカドは高カロリーですが、糖質を含んでいないとてもヘルシーな食材です。アボカドのオレイン酸はダイエット効果を高めてくれますし、良質なタンパク源でもあります。アボカド程栄養素の高い、パワフルな野菜はなかなかありません!

アボカドとは?アボカドの旬

アボカドとは?

アボカドはクスノキ科の木になる果実で、中南米が原産です。アボカドの実の成熟には多くの栄養素が必要なので、10~15カ月の時間が必要とされています。その為、アボカドは毎年ではなく、隔年(2年に1度)実をつけます。種類によって枝ごとに隔年結実する事で、毎年異なる枝に実を付ける種類と、木全体で隔年結実する種類に分類されます。

時間をかけて栄養素を貯め込んだアボカドの実は、「世界で一番栄養素の高い果物」としてギネスブックに登録されています。その栄養素の高さから「森のバター」とも呼ばれています。

アボカドの旬は?

まず、国内産のアボカドの旬は12月~2月です。国内産の殆どは和歌山県、愛媛県や沖縄県など温暖な地域で生産されていて11月~1月に収穫され、冬の間に出回ります。

アボカドの品種によって多少の差はありますが、アボカドの生産量が世界一であるメキシコ産のアボカドは、4月~6月が旬となっています。フィリピン産のアボカドの旬は8月~10月、オーストラリアやニュージーランド産は10月~1月のものが多くあります。

アボカドは国内でも生産されていますが、輸入商品が全体の約98%を占めています。また、世界中で生産が可能な為、1年通して、どの時期でも旬のアボカドを口にする事が可能です。

アボカドは糖質制限ダイエットに向きか?

アボカドのカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
アボカド(100g) 187 0.9g 18.7g 2.5g
アボカド(1個140g) 262 1.26g 26.18g 3.5g
上の表がアボカドの食品分析です。アボカドは決して低カロリーとは言えず、多くの脂質を含んでいる事が分かります。アボカドは甘くて美味しいのに、糖質量がかなり低いのは驚きですね。多くはありませんが、タンパク質もしっかりと含まれています。

アボカドは糖質制限ダイエットに向いている?

アボカドには糖質が殆ど含まれていませんので、糖質制限ダイエットに最適の食品です。後ほど詳しく解説しますが、アボカドの脂質はオレイン酸という不飽和脂肪酸でダイエットにポジティブな働きがあるのでその脂質量を心配する必要はありません。また、量は多くありませんが、タンパク質は良質で、細胞の修復や成長を促す事で身体作りにも役立ちます。アボカドは糖質を含んでいない、超ハイスペックな食品と言えるでしょう。

アボカドと他の野菜とのカロリー・三大栄養素の比較

アボカドと他の野菜とのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
アボカド 187kcal
ごぼう 65kcal
にんじん 37kcal
じゃがいも 76kcal
キャベツ 23kcal
たまねぎ 37kcal
きゅうり 23kcal
なす 22kcal
大根 18kcal
アボカドのカロリーを他の野菜と比較してみましょう。

なんとアボカドのカロリーは100g当たり187kcalとずば抜けて高い事が分かります。低カロリーな大根と比べると10倍以上のカロリーがあります。ちなみにご飯1膳当たり(160g)のカロリーが269kcal程ですので、野菜の中では超高カロリーですが、他の食品と比べると、特別に高カロリーではない事が伺えます。

アボカドと他の野菜との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
アボカド 0.9g 18.7g 2.5g
ごぼう 9.7g 0.1g 1.8g
にんじん 6.5g 0.1g 0.6g
じゃがいも 16.3g 0.1g 1.6g
キャベツ 3.4g 0.2g 1.3g
たまねぎ 7.2g 0.1g 1g
きゅうり 4.1g 0.2g 1.3g
なす 2.9g 0.1g 1.1g
大根 2.8g 0.1g 0.4g
アボカドが高カロリーである事は分かりましたが、他の野菜と食品分析も比べてみましょう。

まず、糖質量はアボカド程低い野菜はないので、糖質制限ダイエットに向いている事が明確ですね。そしてアボカドのタンパク質量は群を抜いて高い数値を出しています。これ程タンパク質を豊富に含んでいる野菜はありません。その量は大根の約6倍、きゅうりの約2倍、にんじんの約4倍です。

最後に脂質にも注目すると、アボカドの脂質量が桁外れで高いことが分かります。どの野菜も脂質量は0.1~0.2g程に抑えられていますが、アボカドの脂質量は18.7gと90~180倍も高く、信じられないほどの数値の高さです。この違いはアボカドが「森のバター」と呼ばれる理由です。豊富な脂質の殆どは、オレイン酸からなる不飽和脂肪酸という素晴らしい成分ですので、動物性油や飽和脂肪酸のように摂取を控える必要はありません。これから詳しく解説しますが、アボカドの脂質は積極的に摂取したい栄養素です。

アボカドの特筆すべき栄養素・ダイエット効果

オレイン酸の不飽和脂肪酸はダイエットに超効果的!

アボカドの一番の魅力は、非常に豊富なオレイン酸という不飽和脂肪酸にあります。この中には必須脂肪酸と呼ばれる、体内では作り出すことのできない脂肪酸が含まれていて、体内の細胞が正常に働く為に利用されます。細胞の活性化は基礎代謝を引き上げる事に繋がり、消費カロリーを高めるのでダイエットの効率が上がります。

また、アボカドの不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸の2種類に分類できるのですが、どちらも素晴らしい効果を貴方の身体にもたらしてくれるでしょう。

◯一価不飽和脂肪酸の働き
一価不飽和脂肪酸は血液中のコレステロール値、血糖値を下げる働きがあります。これは脂肪の吸収率を抑え、脂肪の燃焼率を高める事に繋がるので、ダイエットを賢く効率よく行えるように促してくれます。オレイン酸がこの一価不飽和脂肪酸に当たります。

◯多価不飽和脂肪酸の働き
多価不飽和脂肪酸は、魚介類に豊富に含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)の事で、アボカドにも多くのDHAとEPAが含まれています。EPAは血液をサラサラにして、内臓の周りの中性脂肪を減らす働きで体脂肪を減らします。DHAは中枢神経に作用して、神経の正常化や脳細胞の活性化に効果的です。

カリウム

現代の食生活では必要以上に塩(ナトリウム)を摂取してしまいがちで、塩分の過敏摂取は健康に良くありません。高血圧になる事で、心不全や動脈硬化などの生活習慣病のリスクが高まります。また、余分な塩分を排出するために肝臓に負担がかかり、血液中の塩分を薄めようと尿による水分の排出量が減ります。全身の細胞は水分を吸収する事で濃度の高い塩分に対応するので、身体がむくみやすくなってしまいます。これは、頭痛やストレスの原因にもなりかねません。

カリウムには血液中の塩であるナトリウムの量を調整する役割があります。血液中の余分なナトリウムを排出する手助けをしますので、しっかりとカリウムを摂取する事で高血圧やむくみの解消できるでしょう。

ちなみに一般成人のカリウムの摂取量は1日2000~2500㎎です。アボカド1個で約1000㎎のカリウムを取り入れる事ができますよ。

アボカドを食べる事で現代の塩分の多い食事に対応しやすくなるでしょう。

食物繊維 (水溶性食物繊維&不溶性食物繊維)

アボカドには水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維の両方がバランス良く含まれています。アボカドの水溶性食物繊維は体内のコレステロールや脂肪と吸収して、体の外へ運び出してくれるので、脂肪の吸収を抑えてくれます。また、水溶性食物繊維は体内の水分に溶けてジェル状になるので、胃の中をゆっくりと移動します。これが「腹持ちの良い」食品の原理です。アボカドを賢く利用する事で、お腹が空きにくく、満腹になりやすい食事を用意することが可能になるはずですよ。

そして不溶性食物繊維は、胃の中膨張する特徴があるので、満腹感を得やすくなるでしょう。また、腸内で分解される際に発酵しやすく、ビフィズス菌などの増加を促す事で腸内環境を整える効果もあります。更に、腸内に溜まった不要な老廃物の排出を促すので、デトックス効果があります。アボカドなどの不溶性食物繊維の摂取を習慣化する事で、体の中からダイエットに取り組めるでしょう。

アボカドはマグネシウムやカルシウムなどのミネラル補給にも最適!!

アボカドはさすが「森のバター」と呼ばれるだけあって、ミネラルも豊富です。

マグネシウム、カルシウム、鉄分などのミネラルが含まれていてます。

骨や髪を強化するカルシウムの吸収率は非常に低いのですが、マグネシウムや鉄分、ビタミンC&ビタミンDと一緒に摂取される事で吸収率が格段に高まります。アボカドにはこのマグネシウム、鉄分、ビタミンCとビタミンDの全てが含まれているので超効率的にカルシウムを吸収出来るでしょう。

また、ビタミンC,ビタミンDがマグネシウムの吸収率を高め、ビタミンCが鉄分の吸収率を引き上げます。アボカドの様に、これ程ミネラルの吸収率を高めあいながら摂取できる食品は稀ですよ。

アボカドダイエットのコツ・ダイエット効果を上げる工夫

アボカドを食べるだけじゃダメ!運動や筋トレのベースを確立させよう!

アボカドダイエットで重要なポイントの1つは、しっかりと運動筋やトレをする事で、身体を強化してカロリーを消費する事です。アボカドを食べる事で、オレイン酸による脂肪燃焼効果や、ミネラル補給による身体のメンテナンスはできますが、劇的に消費カロリーが増える訳ではありません。体重を落とす為には運動をする事で消費カロリーを増やす事が大切です。また、筋トレを取り入れる事で、筋肉量を増やして基礎代謝を更に引き上げてると、ダイエット効果が更に高まります。

アボカドを食べるだけではダイエットになりません。効果的な運動のプログラムと正しい食事のプランニングを確立させる事が成功するダイエットの基本です。そこにアボカドを加える事で、食事を楽しみながら賢くダイエットに取り組めるようになるでしょう。

しっかりとタンパク質を摂取しよう!

アボカドダイエットの2つ目のコツは、タンパク質をしっかりと摂取する事です。アボカドは良質なタンパク源ですが、量は多くありません。しっかりと他の食事からタンパク質を摂取するよう心掛けましょう。運動や筋トレのベース構築を勧めましたが、身体の疲労回復や筋肉細胞の修復&強化にはタンパク質が必要不可欠です。

特に糖質制限ダイエットを行う場合、タンパク質の摂取は重要なポイントですので覚えておいましょう。糖質の量が制限されると、筋肉を分解してエネルギー源として利用する筋肉分解が起こりやすくなります。しっかりと豊富なタンパク質を摂取して筋肉をサポートする事が体作りには必要で、それがダイエット効果を高めてくれるでしょう。

アボカドで太ってしまう理由

必ず旬のアボカドを選ぼう!

アボカドを食べる際には必ず旬の商品を選ぶように心掛けて下さい。

他の食品同様に、旬のアボカドは、そうでないものよりも多くの栄養素を含んでいて、味がよく、値段も低くなっています。旬でないアボカドや、早い時期に収穫されたアボカドは、脂質量は少ないのですが、飽和脂肪酸(コレステロール値や血糖値を引き上げて脂肪の蓄積を促すなどの悪い効果がある)を含む脂肪の割合が高く、理想通りの栄養補給ができません。

糖質制限中におすすめのアボカドを使ったレシピ

アボカドは調理せずにそのまま食べる事が出来ますので、カットしてサラダに加えるだけでも良いでしょう。少し工夫を加えればサラダだけで無く、様々な料理にも利用できますよ。

超使えるアボカドのヘルシーピューレ のレシピ 

アボカドの皮を剥き、種を取り除いてミキサーにかけましょう。アボカドをドロドロ状にいて、アボカドのピューレが出来上がります。お好みでカボチャやミントを加えても良いですよ。このアボカドのピューレを作るのはとっても簡単で、様々な料理に利用できます。野菜をディップしたり、トーストに塗ってバター代わりに使用しても良いでしょう。サラダに掛けるドレッシングとしても利用可能です。高カロリーで質の悪い脂肪を含んだマヨネーズの使用も減らせますね。このアボカドのピューレを朝の卵ご飯に加えれば、タンパク質の摂取と同時にアボカドの良さも得られるのでお勧めですよ。