白米の糖質は?糖質制限ダイエット中はどのぐらいまで食べてよい?

白米は日本人の主食で炭水化物・糖質を多く含んでいます。コントロールした量の白米を食べる事が重要で、脂肪の蓄積を防ぐ働きや脂肪の燃焼率UPを最大限に引き出せます。 白米の食べ過ぎは肥満の原因になりかねませんが、全く摂取しないとダイエットの効率が悪くなります。

白米に関する知識

白米とは

お米は日本人の食の中心であり毎日の主食で、私たちの生活と深く結びついています。精米された白米は重要な炭水化物の源で、エネルギー源であり、長期保存も可能です。今回は私たちの毎日に欠かせない白米とダイエットについて1段階いつもより深く考えてみましょう。

白米の歴史

お米は日本人の食の中心に根付いていて、その歴史は縄文時代、約1万5000年前まで遡ります。中国大陸から九州に伝わり、瞬く間に日本中へ広がっていきました。その当時は玄米が食べられていたので白米の登場はかなり後になります。
お米の米ヌカやもみがらなどを取り除く精米は、大和朝廷時代(西暦400年頃)に始まったとされています。しかし、この時代は白米と呼べる程にお米は白くなく、現代の様な白米が表れたのは奈良時代です。そして江戸時代(西暦1603年代~)にはさらなる技術の改善によって上流階級が白米を常食できるまでになりました。ちなみにこの時代の庶民は、玄米を食べていました。その後の更なる精米技術の進歩によって、明治時代(1868~)には庶民でも白米を口にできるようになりました。21世紀の現代では白米が主流で、玄米は意識的に選ばないと摂取する機会が無いほどです。
現代では品種改良によって白米の栄養素や味、保存期間などが常に見直されています。

白米の種類

お米の種類は非常に豊富で、1000種類以上も存在します。そして、世界一のお米マーケットである日本では、質の高い300以上の種類のお米が品種登録されています。「あきたこまち」や「ひとめぼれ」などを含む日本米は最高品質で高価格で取引されています。日本の白米は水分を多く吸収する特徴があり、丸みを帯びて深い甘味を持っています。この日本米の質の高さか海外でも高く評価されていて、多くの種が海外へ輸出されています。この様にに海外の田んぼで作られる日本のお米は、「ジャポニカ米」と呼ばれています。
このジャポニカ米の他に、お米の種類は大きく分けて2種類あります。その一つが、「インディカ米」と言う東南アジアや南米で多く食べられている種類で、パサパサした特徴があります。チャーハンなどの炒め物にしたり、カレーをかけるなどの方法で食べられる事が殆どです。そしてもう一つが「ジャバニカ米」で、スペインやトルコで生産される大粒なお米です。パエリアやリゾットなどに使用されます。
同じ種類のお米でも、精米過程によって白米でなく玄米を準備することも可能です。

白米のカロリー・糖質・脂質・タンパク質

白米のカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
白米ご飯(100g) 168 36.8g 0.3g 2.5g
白米ご飯(一膳160g) 269 58.88g 0.48g 4g
白米ご飯(1合340g) 571 125.12g 1.02g 8.5g
上の表がそれぞれ白米の100g、お茶碗1膳、1合当たりの食品分析です。
白米は炭水化物の源ですので、糖質量が高いことが明らかですね。脂質量は非常に低いので、白米を食べる際は、脂質の摂取は一切心配いりません。意外に写るかもしれませんが、白米はしっかりとタンパク質を有しています。卵が非常に豊富なタンパク源である事はご存知ですよね?卵一個のタンパク質量は約6gです。上の表によって、白米のご飯お茶碗一膳には4gのタンパク質が含まれている事が分かります。つまり白米のご飯一膳で卵の約70%のタンパク質を補給できるのです。

ダイエットに効果的な白米の摂取量はどれくらい?!

白米の糖質はどのくらい?1日の摂取量は?

炭水化物の塊で糖質を多く含む白米ですが、どの位の摂取が適しているのでしょうか?
一般的に炭水化物や糖質の摂取量は、一日の摂取カロリーの50~60%程が基本です。一般的な成人の一日のカロリー摂取量は2000~2500kcal程です。つまり、2000~2500kcalの約50~60%である1000~1500kcal程の炭水化物、糖質の摂取が通常は推薦されています。これは白米のお茶碗4~5. 5膳とほぼ同量です。もちろん他の食品からも炭水化物を摂取しますので、白米だけでは正確に計算できませんが、目安になるでしょう。

白米の摂取量を取り入れた、明確なプランニング

これを頭に入れてダイエットの計画を立てると、明確なプランニングが可能になります。運動や筋トレによってどれ程の消費カロリーを引き上げられるのか、数字にしてみましょう。その後、どれくらいのカロリーと糖質をカットできるか考えて下さい。どれ程のカロリー消費量を引き上げて、どれ位のカロリーや炭水化物、糖質の摂取を制限できるのか明確になるでしょう。更に深く掘り下げれば、どれくらいの期間でどれだけ体重を落とす事が可能かはっきりと数字に表せるでしょう。1カ月でのカロリー消費量の計算、つまり何キロやせる事が可能なのか、目に見える数字ではっきりと確認できるでしょう。

ただ闇雲に糖質制限をするのではなく、明確な目標に向かって、具体的にプランニングが可能になるでしょう。どれ位のカロリー消費量を増やすのか、カロリー量と炭水化物の摂取の制限はどの位か、数字で見えるのは大きなアドバンテージです。自分の現在地の把握や、毎日プラン通りの生活が送れたのか確認する物差しとなるはずです。明確なプランニングは、ダイエットのプロセスに確信と自身を持たせるだけでなく、ダイエットの成功率を大幅に高めてくれる事間違いなしです。

白米の特筆すべき栄養素・ダイエット効果

白米は炭水化物でエネルギー源

白米は炭水化物の塊で、体内で糖質に分解されてエネルギー源になります。糖質は基礎代謝はもちろん、運動や筋トレの際のエネルギー源となるので、運動のパフォーマンスを上げたり、筋トレでパワフルなセッションを行うために必要不可欠です。ダイエットの為にはカロリー摂取や糖質量を減らす必要がありますが、最低限しっかりと摂取する事は運動や筋トレの効果を上げてくれます。エネルギー源を確保する事で、運動や筋トレの際に、より大きな負荷に長時間耐えられる様になるでしょう。すると、エネルギー源が欠如している状態に比べて、身体能力や筋力の向上、筋肉量の増量が期待できます。すると代謝によるエネルギーの消費量が高まりますので、ダイエットにポジティブな影響が期待できるでしょう。

体温の上昇を促す

白米に含まれる炭水化物、糖質は体内でグリコーゲンと言うエネルギー源として筋肉に蓄えられます。グリコーゲンはアミノ酸からなるタンパク質や脂肪に比べて燃焼しやすい性質があります。体内に取り込まれると直ぐにエネルギー源として使用されるので、炭水化物を食べると体温が上がりやすくなります。体温が上がると全身の細胞がアクティブになるので、基礎代謝が引き上げられます。基礎代謝の上昇は脂肪燃焼に繋がるので、ダイエット効果が自然と高まります。また、全身の細胞の活性化は内臓や脳の働きも高めてくれます。体温が上がる事で消化酵素の働きが高まるので消化能力や消化のスピードアップもきたいできます。同様の理由で腸の働きも高まるので、老廃物の排出機能の改善によるデトックス効果にも繋がります。

パトテン酸でスキンケア

白米には、少量ですがパトテン酸と言うビタミンBが含まれています。このパトテン酸は糖質の分解や、脂質の燃焼をを助ける働きがあります。この細胞の代謝を援助する働きが、肌の細胞の再生に良い影響を与えるので、肌荒れやシミの除去などのスキンケアにも効果的です。

白米は糖質ダイエットに向いている? 知っておきたいGI値とは??

白米を食べながら行う糖質制限ダイエットはGOOD!

白米は糖質ダイエットに向いているのでしょうか?答えは「YES!」 です。糖質ダイエットは皆さんがご存知の通り、糖質の摂取量を抑えて行うダイエットです。ダイエットの目的は痩せる事、体重を落とす事、美しい身体を手に入れる事ではないのでしょうか?あるいは、内臓脂肪を減らす、血糖値を下げるなどの健康面を気遣ってのダイエットかもしれません。この様な目的を確実に達成焦る為には、糖質ダイエット中でも白米を食べる事が大切です。プロボクサーが、試合の直前の限られた時間で体重を一気に落とす減量とは違います。もともと脂肪のない身体の各細胞から水分を含めた重さを取り除く作業は過酷ですし、通常の糖質制限ダイエットとは大きく異なります。
最低限の糖質は摂取しないと、体内の細胞の活動が鈍ります。糖質不足は基礎代謝の急激な低下に繋がります。すると脂肪の燃焼率も大幅に下がってしまいます。脂肪を燃やす為に糖質を抜いても、脂肪が燃焼されなければ残念でですよね。また、脳の思考スピードや判断力も低下するので、私生活や仕事にもネガティブに働きかねません。
さらに糖質の摂取量が足りないと、筋肉分解と言う現象が体内で頻繁に起こります。この筋肉分解は、エネルギー源が足りない際に筋肉細胞を分解して、糖質の代わりとして利用する体の仕組みの事です。つまり、脂肪燃焼や筋肉を強化する為に運動や筋トレに取り組んでも、その過程で筋肉が失われてしまうのです。
主なエネルギー源である糖質の摂取を抑える事で、脂肪の燃焼量を増やす事が糖質制限ダイエットのコンセプトです。しかし糖質量が少な過ぎると、基礎代謝の大幅な低下による脂肪燃焼率の下落や、筋肉分解が起こり、ダイエットの効率ダウンに繋がります。

白米の食べる量をコントロールして、炭水化物を必要以上に摂取しない事が糖質制限ダイエットのポイントです。しかし、それ以上の過度な糖質カットは、ダイエットの効率悪化に繋がります。ストレスもかなり大きくなりますし、継続が非常に困難になるでしょう。糖質の摂取を減らして、脂肪の燃焼を促しながらも、エネルギー源のベースは糖質で補うと無理なく継続可能です。その為、食事を楽しみながらも取り組めるので、少しずつでも確実に理想の身体へ近づくはずですよ。

貴方の目標、取り組む期間、体質などにより異なりますが、まずは通常の毎日の白米の摂取量を70%程に減らしてスタートしてみてはどうでしょうか?

GI値とは?GI値を他の食品と比較

ここで注目したいのがグリセリック・インデックスの略であるGI値です。GI値は血糖値の上昇スピードを表す数値で、GI値が高いと、短時間で血糖値が急上昇する事を表します。反対にGI値が低ければ、血糖値は時間をかけて緩やかに上昇します。
なぜGI値が重要かを説明すると、血糖値の上昇スピードは、ダイエットの妨げになるインスリンの分泌量や分泌スピードと比例するからです。例えば、GI値の高い食品を食べると、血糖値が急上昇して、過度な量のインスリンが急激に分泌されます。インスリンの働きは、血液から糖質や脂質を体内に貯め込む事と、糖質や脂質の燃焼を防ぐ事です。この過度なインスリンは必要以上に体内に脂肪を貯め込む事に繋がり、摂取したカロリー量や糖質量と関係なく、太りやすくなってしまうのです。言い換えれば、GI値の高い食品は、効率よく食べ物を脂肪に変換して蓄える効果があるのです。つまり、脂肪量を減らす為のダイエットでは、GI値の低い食品を食べるよう心掛ける事が大切です。

白米のGI値は約81と比較的低い数値です。そして白米を調理した炒飯は野菜や肉などを加えるのでビタミンも摂取できる利点はありますが、油分を使用しているのでダイエット向きとは言えません。GI値は調理方法や等により変化しますが100~110程です。パンのGI値は95と、白米よりも高い数値になっています。GI値が比較的低い白米ですが、玄米のGI値は更に低く、51と言う素晴らしい数値です。玄米は白米には食物繊維がより豊富に含まれているメリットもあります。白米も悪くないのですが、玄米の方がよりダイエットに適している事が分かりますね。

白米は何で置き換える?糖質制限ダイエットの為の白米のお勧めの食べ方を紹介!  

先ほど、白米による炭水化物は最低限、摂取する事が重要と述べました。しかし、その最低限必要な量以上は摂取を控える事でダイエットの効率がたかまります。その為に役立つのが糖質制限ダイエットです。

リゾットにして水分で置き換える

リゾットには通常の2~3倍の水分が含まれている為、白米が膨張します。その為、少量の白米でもボリュームが増えるので、口にする白米の量を減らせます。リゾットは通常の白米よりも消化が良いメリットもあるので、胃腸に負担も掛けません。
ポイントは、リゾットの白米にしっかりと形が残しておく事です。白米が水分に溶けすぎて、ベチャベチャ状態のおかゆではありません。おかゆは、とても食べやすいので摂取量が増えてしまう心配があるのでお勧めではありません。水分でボリュームを増やして摂取量が少なくても沢山食べた気にする事がポイントです。

白米のダイエットのコツや裏技も紹介

白米を使った制限ダイエットのコツ(時間帯)

白米の炭水化物は体内で糖質に分解されて細胞に吸収されます。この細胞に吸収された糖質がエネルギー源として利用されるのですが、利用されない糖質が脂肪として体内に蓄えられますよね。つまり、どんなに沢山の炭水化物、糖質を摂取しても、エネルギー源として消費できれば脂肪にならないのです。エネルギー源として消費するには運動や筋トレが一番ですが、基礎代謝の働きを見逃してはいけません。内臓が食べ物を消化する働きや脳内の活動、日常生活での動作、これら全てがエネルギーを消費しています。基礎代謝は朝目覚めてから徐々に上昇し、昼過ぎにピーク、その後は少しずつ低下します。太陽が沈んだ後の基礎代謝は昼過ぎの半分ほどです。
この様な理由で、朝や昼の間に白米を食べた場合は、同じ量の白米を夜食べた場合に比べて脂肪への転換率が低く抑えられるのです。朝や昼の間の炭水化物、糖質は、夜眠りに就くまでに消費され易く、脂肪になりにくいのです。一方、白米を夜間に食べた場合、寝るまでに消費されず脂肪として蓄えられやすくなってしまいます。

GI値を抑えて脂肪を抑えながら白米を食べるダイエット方法

GI値高い食品はダイエットに不向きと解説しましたね。白米のGI値は比較的低いのですが、工夫を加えれば、更に低い数値にする事が可能です。
まずその一つ目方法は、食べる順番を考える事です。サラダや汁物を白米より優先して食べる事で、緩やかにGI値が上昇します。ある程度GI値が上がった状態で白米を食べる事で、食事全体のGI値上昇を抑える効果があり、インスリンの分泌が緩やかに行われます。
そして2つ目の方法は、白米を食物繊維の豊富な食品、お酢や乳製品、豆腐などと一緒に摂取する事です。これらの食品はどれも、白米と一緒に食べる事で、GI値を下げる働きをしてくれます。
食事全体のGI値を下げる様工夫する事で、同じ量の同じ食事でも太りにくくなるでしょう。