【専門家解説】ダイエットで頭痛が起こる原因と対策方法

監修者

韮澤 烈

田町式パーソナルトレーナー メンタルコーチ

ダイエット中に頭痛に悩まされた人必見!ダイエットが頭痛を引き起こすメカニズムと、その解消法をお伝えします。間違ったダイエット方法を続けていると頭痛だけでなく、めまいや吐き気に襲われることもあります。しっかり対策を取りましょう。

ダイエット中に頭痛が起こる原因

ダイエット中なんですが、頭痛がひどいです…

韮澤 烈監修トレーナーからのアドバイス

田町式パーソナルトレーナー メンタルコーチ

必ず頭痛が起こるという訳ではありませんが、可能性はあります。頭痛以外にも、めまいや吐き気を引き起こす可能性もあります。

しかし、正しい方法で着実に行えば健康を害する心配はありませんよ。

ダイエット期間中に頭痛やめまい、吐き気などの体調不良に見舞われることがあります。そのほとんどが極端な糖質制限や食事制限によるものです。食事の制限によるダイエットは体重を減らす効果が高い反面、急激なダイエットの影響で体調不良を引き起こしがちです。今回はそのメカニズムと、健康的なダイエットのコツをご案内します。

頭痛の原因となるもの

頭痛の引き金となる原因は複数考えられます。

・食事制限による血糖値の低下(低血糖)
・ストレス
・水分不足による脱水症状

主な原因としてはこの辺りが有力です。
また、女性に関してはダイエットによる女性ホルモンの乱れなども考えられます。

トレーニングのやり過ぎによるオーバーワークや、極端な食事制限によるイライラ。またはダイエットの成果が表れにくいことによるイライラなど、肉体的・精神的なストレス。そして糖質制限などによる低血糖
これらの要因により頭痛を引き起こすことが考えられます。

韮澤 烈監修トレーナーからのアドバイス

田町式パーソナルトレーナー メンタルコーチ

この中でも最も危険なのが低血糖です。頭痛だけでなく、様々な弊害を引き起こす原因となります。対処法も含め、詳しく解説しますね。

低血糖による頭痛が起こる仕組み

血液中の糖分が減り低血糖状態になると、神経系が興奮し体に糖を取るように命令を出します。
糖は脳にとって最も効率の良いエネルギーとなるため、脳に糖を補給するために通常より多くの血液を頭部に送ろうとします。その際、血管の膨張などによる作用で頭痛や吐き気が起こります。

韮澤 烈監修トレーナーからのアドバイス

田町式パーソナルトレーナー メンタルコーチ

低血糖時の頭痛は、脳からのガス欠のサインのようなものです。ダイエットにより頭痛が引き起こされる場合、無理なダイエットを行っている可能性があります。

血糖値が低くなると甘い食べ物や飲み物を欲しがるようになります。これは脳へ糖を送るためです。
甘いものを摂取すると、一時的に血糖値が上昇し頭痛もおさまりますが、急上昇した血糖値を下げるためインスリンが分泌されます。インスリンの作用により今度は血糖値が急降下してしまい、再度頭痛を引き起こすという悪循環にはまってしまう事があります。

このような血糖値の乱高下が繰り返されると、徐々に膵臓にも負担がかかります。膵臓に負担をかけ続けると、ゆくゆくは糖尿病を引き起こす原因となる事もあるのです。

更に、低血糖時には甘いものが欲しくなるのにも関わらず、ダイエット中だからと我慢しなければならないというストレスが頭痛を悪化させることもあるでしょう。
このように、低血糖が更にストレスを呼び込むなど、負のスパイラルを引き起こすことになるのです。

ダイエットで起こる頭痛の対策方法とは?

対策方法① 急激な食事制限を避ける

低血糖の危険性についてはご理解いただけたかと思います。ダイエットによる頭痛を避けるには、低血糖状態を避けることが重要になります。つまり、極端な糖質制限や断食など、糖質を大幅に減らすような食生活を避けることが大切です。

仮に頭痛が起こらなかったとしても、極端な食生活は健康を害する恐れがあります。
糖質制限も断食も、短期的に体重を減らせるという事もあり人気の高いダイエットですが、体に必要な栄養素が不足し健康を害するリスクも高まります。

健康的に、かつ確実にダイエットを成功させるには、しっかり食べて運動し、長期的な計画でダイエットを行うことをお勧めします。

対策方法② 空腹時の運動を避ける

空腹時に激しい運動や長時間の運動した場合、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられていたエネルギーが消費され、血液中の糖分をグリコーゲンとして蓄える方に回されてしまい、低血糖を引き起こす場合があります。

ダイエットのために運動行う際には、運動の90分から120分ほど前に食事をしておくことをお勧めします。どうしても食事と運動ののタイミングを合わせるのが難しい方は、小さめのおにぎりやバナナを携帯すると良いでしょう。
特にバナナには、筋肉痛を和らげる効果のあるカリウムを豊富に含んでいるため、トレーニング前の食事としてオススメです。

頭痛にならないために|急激なダイエットを避け健康的に痩せよう!

確実に、健康的にダイエットするには長期的な計画を!

さて、極端な食事制限や断食などによる短期的なダイエットが頭痛を引き起こし、さらには体に大きな負担をかけるリスクがあることをご理解いただけたかと思います。

短期で一気に体重を落とすダイエットは、脂肪だけでなく筋肉も大幅に減ってしまいます。筋肉が落ちることにより基礎代謝が下がり、リバウンドしやすい体になる可能性も高いです。

せっかく苦しいダイエットに耐え、目標体重を達成してもリバウンドしてしまっては苦労が水の泡になってしまいます。ダイエットした体を維持するためにも、長期的な計画で筋肉を落とさず、脂肪を減らしていく事をオススメします。

しっかり食べて、適度な運動を!

ダイエットに近道はありません。
食べないダイエットは一見お手軽に見えますが、実は様々な危険が潜んでいます。
仮に短期間で大幅に体重が落ちたとしても、代謝の低いリバウンドしやすい不健康な体になってしまってはせっかくの苦労が全て無駄になってしまいます。

しかし、安心してください。ダイエットに近道はありませんが、王道はあります。

3食しっかり食べて運動をする。

これを長期的な計画で行えば、健康的にダイエットすることができます。
確かに、現代は炭水化物を取りすぎている傾向にあるように思えますが、例えば晩御飯の白米をぬいて豆腐に置き換えるなど、極端にならない範囲で食事を制限し、無理のない範囲で運動を行うことが結局はダイエット成功の1番の近道と言えるでしょう。

ダイエットで起こる頭痛には血糖値が関わっていたんですね。私も無理な食事制限でなく、しっかり食べてしっかり運動!のダイエットを心掛けていきます!

韮澤 烈監修トレーナーからのアドバイス

田町式パーソナルトレーナー メンタルコーチ

その通り!結局はそれが一番の近道です。なにより、苦しいダイエットを続けるとストレスも溜まります。無理なく、長く続けられる方法がダイエット成功のコツですね。頑張ってください。