学校、職場、プライベート。生活の中でストレスを感じることは誰しもありますよね。実は体と心は一心同体で、運動不足が原因でストレスを感じやすくなっている場合もあるのです。今回は運動とストレスの関係と、生活の中で感じるストレスを解消する運動方法をご伝授します。
運動不足とストレスの関係性
なぜなら、運動不足になると血液の循環が悪くなり、体内の細胞や脳が酸欠状態になってしまうからです。脳が酸欠状態になると、脳の働きも鈍ってしまうため、ストレスを感じやすくなるのです。
また、運動不足になると人間の体にある「FF(ファティーグ・ファクター)」という疲労因子が蓄積してしまい免疫力が低下し、肉体的な疲労も溜まりやすくなってしまいます。
海馬を鍛えることで不安を解消できる!?
このネガティブな感情を生み出しているのは情報を偏桃体へ伝える「海馬」という部分です。海馬は私たちの感情をコントロールしている部分なのです。
そのうえ、海馬は外部からのストレスや疲労に弱く、ストレスを感じると海馬がどんどんネガティブな感情を生み出し、ストレスの悪循環へ陥ってしまうケースもあります。逆に言うと、この「海馬」を鍛えればストレスに強い脳を手に入れることができます。そして海馬を鍛えるのに最も効果的な方法こそが「運動」なのです。
運動を行うと、神経伝達ホルモンが分泌されることにより、海馬が刺激され活性化します。海馬だけでなく脳神経全体が活性化されるため、情報処理能力も高まりストレスの自己処理も上手になるのです。
このようなことから、運動を行うことでストレスに強い脳を作り出せることが脳科学的にも立証されているのです。
運動不足にならない生活習慣とは
仕事や勉強、育児…。慌ただしいスケジュールに追われ、運動のためにわざわざ時間をとれないのは仕方がないことです。そこで、時間や余裕がない人にオススメしたいのが、「いつもより運動」です。
「いつもより運動」はその名の通り、いつもより一駅分歩いて通勤する。いつもより少し遠いスーパーへ買い物に行く。など、いつもより少しだけ体を動かすだけ。運動のために時間を取るということが一番理想的でもありますが、毎日の生活の中で少しでも多く、体を動かすことを意識すれば、負担やストレスを感じることなく自然に運動量も増えていきます。
メッツとは通常時を1とした時に、1時間でどのくらいのカロリーを使っているかを示す単位であり、運動不足を解消するためには、1日に3メッツ以上の運動が必要とされています。
「忙しくて最近運動不足だ」なんて感じている人は多いのではないでしょうか。運動不足は身体に良くないということはなんとなくわかっていますが、実際に運動をしようと思うと時間的にも精神的にも難しいものです。そもそもどのくらい運動すればいいのでしょうか?そんな疑問を解消するために、ここでは適切な運動量についてご説明します。
家でもできる簡単有酸素運動!
有酸素運動ではたくさんの酸素を取り入れることができるため、体の循環機能が促進され血液の循環が良くなり、脳や全身の細胞まで酸素が行き渡りやすくなります。酸素が行き渡ることで体や脳の機能が活性化され、ストレスを感じにくくなるのです。
段差を昇り降りする「踏み台昇降(ステッパー)」や、フラフープを使った運動。また、41度~42度くらいの少し熱めのお風呂に20分程度の入浴も有酸素運動と同じ効果が得られるため、家でも手軽に有酸素運動を始めることができます。
「体を動かす」意識をしてストレスに強くなろう!
また、運動をすると脳や海馬が活性化されるだけでなく、幸せを感じたり意欲を向上させる脳内ホルモン「ドーパミン」の分泌を増加させることもできます。体にも脳にも心にもメリットがたくさんある運動で、イキイキとした生活を始めてみましょう。
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現代人の多くが働きすぎでストレス過剰となり、病気を招いているといわれています。しかし、リラックス過剰でも無気力に陥って病気になってしまうこともあるのです。私たちの体と心は仕事や家事など活力のある世界と、のんびりしたリラックスできる世界のバランスがとれていてこそ健康で前向きに生きていくことができます。