ソーセージの糖質は?糖質制限ダイエット向きか?その他の栄養素も解説!

糖質量の低いソーセージもありますが、基本的には高カロリーなソーセージです。食べると太ると思われていますが、工夫を凝らせばダイエット中でも問題なく食べられます。今回は成功するダイエットの為のソーセージについて、解説していきます。

知ってるようで知らないソーセージの基礎知識と栄養素

ソーセージとは?ソーセージの作成方法も紹介

ソーセージは鳥獣類や魚の肉をケージングと呼ばれる袋に詰めた保存食です。ケージングとはソーセージのツルツルとした表面部分の事で、肉を詰めて保存するための袋のような役目を果たします。主に動物の腸がケージングには使用されています。最近では人口のコラーゲンやプラスチックをケージングに利用した製品も出回っています。

ソーセージの作成方法はとてもシンプルです。刻んだ肉に塩を加えてケージングで袋とじをすれば完成です。塩を加える事で、微生物の繁殖を防止して長持ちさせる事が可能です。また、筋繊維のタンパク質の溶解を促し、ソーセージ内の肉を結合させる働きもあります。現代では技術の進歩によって肉をミンチして、ひき肉を自動でケージングしてくれる機械があります。

ちなみにドイツや東欧では、未だに自家製ソーセージを作る文化が残っています。山や草原へ狩りへ出かけて、捕まえた鹿や羊の肉でソーセージを作る事は、娯楽の一部になっています。

ソーセージの歴史と種類

冷蔵庫が存在しないずっと昔、捕獲した肉が腐って食べられなくなる事を避ける為に、ソーセージが作られるようになりました。昔は血液や肉をケージングする事で、狩りが出来ない時期の食料として貴重だったのは想像できますよね。ソーセージの種類は非常に豊富で、特にヨーロッパでは古い時代から愛されてきました。その歴史は、豚のもも肉などを塩付けにして作るハムよりも遥かに長く、西洋では紀元前8世紀に、ヤギの胃袋に肉や血を詰めたソーセージが戦に出る兵士の食料として使用されていました。

ソーセージには古くからの歴史がある分、種類も豊富です。肉を刻む際の粗さ、肉の脂肪と赤身の比率、血液の有無や何をケージングに利用するかによって味が大きく異なります。また、空気乾燥させたものや発酵させたものなど、保存方法によっても味に違いが表れ、それぞれ国によって呼び方も異なります。

現代の日本では製造後、数日以内に熱を通して食べる事を想定して作られる商品を、生ソーセージと呼びます。反対に製造過程で加熱処理されて、調理せずに食べられるソーセージの事を調理済みソーセージと呼び、魚の肉を使った商品が魚肉ソーセージです。

より細かく分類すると、天然の牛の腸でケージングされたソーセージをボロニアソーセージ、豚腸を使用するとフランクフルト、羊の腸のソーセージをウィンナーと呼びます。人口のケージングを利用する際はサイズ毎に名称が変化します。(太さ36㎜以上がボロニアソーセージ、20㎜~36㎜がフランクフルトソーセージ、20㎜以下がウィンナーソーセージ)

ソーセージのカロリーと糖質は?

ソーセージの食品分析とその比較

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
生ソーセージ(1本20g) 56 0.16g 4.88g 2.8g
生ソーセージ(100g) 279 0.8g 24.4g 14g
ボロニアソーセージ(1本500g) 1255 14.5g 105g 62.5g
ボロニアソーセージ(100g) 251 2.9g 21g 12.5g
魚肉ソーセージ(大1本90g) 145 11.34g 6.48g 10.35g
魚肉ソーセージ(100g) 161 12.6g 7.2g 11.5g
こちらが主に日本で出回っているソーセージの種類別の食品分析になります。まずカロリーを比較してみると、生ソーセージとボロニアソーセージが殆ど同カロリー、魚肉ソーセージがその6割ほどとなっています。

しかし、糖質量は生ソーセージが0.8gで、ずば抜けて低い事が分かります。魚肉ソーセージの糖質は12.6gで、ボロニアソーセージの4倍以上、生ソーセージの15倍と非常に高い数値である事が分かりますね。また、豚脂肪などの脂肪を含む生ソーセージとボロニアソーセージの脂質量は高く、魚肉ソーセージの脂肪は比較的低くなっています。一方タンパク質量は、生ソーセージが一番多く含んでいます。

ソーセージの特筆すべき栄養素・ダイエット効果

エネルギー代謝を助けるビタミンB

ソーセージは加工されていても、もともとは鳥獣類や魚の肉です。その為、ソーセージには比較的豊富なビタミンB群が含まれています。ビタミンB群は水に溶ける性質のある水溶性ビタミンで、糖質をエネルギー源に変換する過程を手助けする働きがあります。このビタミンBの働きは効率の良いエネルギー転換を促し、疲れにくい身体作りにとても役立ちます。疲れを感じにくくなるので、筋トレや運動はもちろん、毎日の生活をよりパワフルに送れるようになるはずです。疲労を感じにくくなるので、自然と運動量が上がり、カロリー消費量が向上してダイエットにも効果が表れるでしょう。また、より強度の高い筋トレが長時間可能になるので、筋肉量も上がり基礎代謝も向上するはずです。この様に、徐々に疲れにくいタフな身体が入手できれば、心理的にも余裕が生まれ、自信の構築やセルフイメージの改善にも繋がるので、仕事やプライベートにも効果が期待できるかもしれませんね。

ビタミンB群は、更に8種類に分類する事が可能で、ソーセージにはビタミンB1やビタミンB2、ビタミンB6等が含まれています。それぞれ、エネルギー代謝を助ける働きに加え、精神安定効果や集中力の向上、免疫機能の改善、ホルモンバランスの調整などの効果もありますよ。

身体作りにはベストな動物性タンパク質

タンパク質は、動物性タンパク質と植物性タンパク質の2つの大きなグループに分類できます。名前の通り、動物性タンパク質は鳥や豚、牛、魚などの動物の肉、卵やチーズを構成するタンパク質です。反対に植物性タンパク質は納豆や豆腐を含む豆類や穀物類のタンパク質を指します。ソーセージは動物の肉から出来ている為、動物性タンパク質の源です。

近年のダイエットブームや健康志向の向上により、食物性タンパク質が注目されていますが、本当はダイエット中の「動物性タンパク質の摂取が大切」なのです。この理由は簡単、「動物性タンパク質の方が身体作りに最適」であるから。ダイエットには様々な取り組み方がありますが、楽しく継続する事で無理なく成功する、その後も絶対にリバウンドしない事が重要です。その為には運動量を上げてカロリーの消費量を引き上げると同時に、筋トレによる筋力アップ、筋肉量を増加させる、この2つがポイントです。筋力を上げる、筋肉量を増加させる為にはタンパク質が必要不可欠なのはご存知ですよね。ここでは動物性タンパク質の重要性を知る為に、更に深く掘り下げて考えてみましょう。体内ではタンパク質が小さく分解されてアミノ酸となります。このアミノ酸が筋肉の修復と強化に使われます。筋肉の再生や強化に必要なアミノ酸は約20種類あり、動物性タンパク質はその殆ど全てを有しています。しかし植物性タンパク質にはいくつかのアミノ酸が欠けているので、同じタンパク質でも身体作りには最適とは言えません。動物性タンパク質が完全タンパク質なら、植物性タンパク質は不完全タンパク質と呼べるでしょう。この動物性タンパク質と植物性タンパク質の有するアミノ酸の違いが、身体作りに違いを生み出します。

植物性タンパク質の方が低カロリーの食品が多く、食物繊維をより多く含んでいる事からダイエット最適との見方がされていますが、必ずともそうではありません。ボディメイクを行いながらダイエットに取り組むには動物性タンパク質がベストです。筋トレと動物性タンパク質の摂取で、基礎代謝が引き上げながらダイエットに取り組めば、無理なく体重を落とせるでしょう。また、リバウンドの可能性も最小限に抑えられますよ。

ソーセージの糖質制限ダイエットに対する効果とメリット

ソーセージは重要なタンパク源

糖質制限ダイエット時には、タンパク質の摂取がとても重要で、成功のカギを握っているといっても加言ではありません。忙しい朝の時間でも、ソーセージであれば簡単に準備できます。朝トースト1枚やサラダだけ、などのタンパク質のない食生活にソーセージを加えるだけでタンパク質の補給が可能になるでしょう。生ソーセージ2本を加えれば一食のタンパク摂取量を6g近く引き上げられます。一般成人のタンパク質摂取量が50~60g(筋トレを行うのであれば更に多く)なので、1日の約10分の1を補えます。

カロリーを気にする、忙しいから食べないなどは、筋肉分解(筋肉が分解されてエネルギー源として使用される身体の現象)が起こりやすく、身体作り、ダイエットの逆効果になってしまいます。忙しい時でも、ソーセージは手軽にタンパク質の摂取ができるしょう。

ビタミンBの流出防止効果も!

通常の豚肉料理では、豚脂肪は熱によって溶けて肉の外へ肉汁として流出します。水溶性であるビタミンBは、この肉汁に溶けて流出しがちです。しかし、ソーセージはケージングによって、肉汁の流出を抑えられます。豚脂肪にビタミンBが溶けても、ケージング内から流れ出る量が少ないので、効率よく肉のビタミンBを摂取できるでしょう。

また、肉汁の流出を抑える事で旨味も高まりますね。

ソーセージで太らない為に、ダイエットのコツ&効果を上げる工夫

ソーセージは糖質ダイエットに向いているのでしょうか?答えはNoです。しかし、ソーセージの利用方法や食べ方、食べる量、時間帯によってはソーセージを食べても全く問題ありません。ソーセージが好きなら、食べても構いません。工夫しながら食べる事で、楽しく効果的にダイエットに取り組むことが可能なはずです。

絶対に食べ過ぎない!食べるときは食事の最後に!

ソーセージは高カロリーな食材です。食べ過ぎないように気を付けましょう。

また、ソーセージは汁物や野菜を食べた後に食べるよう工夫しましょう。これだけでコレステロール値の急上昇を抑える事が可能です。インスリンの大量分泌の抑制に繋がり、ダイエットの妨げになる脂肪転換率の上昇や脂肪燃焼率の低下を最低限にできるでしょう。食べる順番を工夫するだけで、食べても太りにくい食事が可能です。

高カロリーなソーセージは食べる時間を考えよう!

ソーセージを食べる際には、ダイエットの邪魔にならないように、食べる時間帯にも気を使いましょう。可能な限り早い時間帯に食べると消費されやすく、脂肪として身体に蓄積されにくくなります。

このメカニズムはとてもシンプルですのです。簡単に説明すると、朝&昼の間に摂取したカロリーはその日の内に燃えて使われやすくなるからです。日中は基礎代謝率が高く、身体を動かす機会も多いので、その過程でエネルギーとして活用されてしまえばカロリーの高さを気にする必要はありません。夜眠りに就くまでにソーセージのカロリーを燃やせば良いのです。

ダイエット中の問題は、夜間に摂取したカロリーが、寝るまでに燃焼されない事です。1日で使用されなかったカロリーが寝ている間に脂肪となりますので、ダイエットを成功させるためにも夜間のソーセージは控えましょう。同じソーセージでも食べる時間を工夫するだけで、ダイエットの見方にも敵にもなりかねます。

ソーセージを食べる際の注意点

添加物や着色料に注意しよう

日本のスーパーやコンビニなどに出回っているソーセージの多くは、工場で大量生産された加工品です。このような加工品には、非常に多くの添加物や着色料が加えられている事が多いのが事実です。ソーセージの黒ずみを防ぎ、奇麗な赤やピンクを保つために使用される着色料や発色剤には、毒性の強い亜硝酸塩と言う成分が含まれています。これは発ガン、頭痛やうつ病のリスクを向上させるので、摂取を控える必要があります。

肝臓が機能する事で添加物の排出を促しますが、過度な添加物の摂取は肝臓にも悪影響です。肝臓が働いても添加物を完全に体外へ排除する事は難しく、少しずつ体内に蓄積されてしまうので、可能な限り無添加の商品を選びましょう。

塩分の過敏摂取はダイエットの敵!

ソーセージはナトリウム量が高いので、多くの塩分が含まれています。塩分を過敏に摂取すると、コレステロール値が急上昇して、血糖値も上がります。するとインスリンと呼ばれるホルモンがドバドバと分泌されます。インスリンは、血液中の糖質をグリコーゲンへ変換して筋肉細胞に取り込む役割があります。更に、インスリンには、体内のグリコーゲンや脂肪の分解を抑える働きもあり、脂肪の合成も促します。賢いダイエットの方法として、筋トレなどを通してグリコーゲンの蓄えを減らす事で、効率よく脂肪を燃焼する事を勧めています。しかし、ソーセージによる過敏な塩分摂取はインスリンの急上昇に繋がり、脂肪の蓄積を促すだけでなく、脂肪が燃焼が妨害されてしまいます。この痩せにくく、太りやすい体質へのシフトは賢くダイエットを行う上で一番避ける必要がある大敵です。

糖質制限中だけどソーセージが食べたい!おすすめのソーセージは?調理法は?

糖質制限ダイエットには生ソーセージがベスト

ソーセージには様々な種類がありますが、糖質制限ダイエットには生ソーセージが一番適してるでしょう。糖質量がボロニアソーセージや魚肉ソーセージよりも遥かに少なくなっています。タンパク質の量が少し高いメリットもあります。また、調理する事が前提である為、添加物の量が比較的少なく、肉の良さである栄養素がより多く含まれています。可能な限り、肉々しい、赤身で脂質の少ない生ソーセージを選びましょう。

ちなみにソーセージのお勧めの食べ方は、生野菜のサラダに加えたソーセージサラダです。とてもシンプルなメニューですが、糖質制限ダイエットには一番適しているソーセージのメニューと言えるでしょう。野菜の食物繊維がコレステロール値の急上昇を抑える事で、脂肪への転換率を下げてくれるでしょう。

サラダにホウレンソウやパプリカ、バジルを加えれば、更に良いでしょう。ソーセージのビタミンB1がこれらの野菜の鉄分の吸収率を高めてくれますよ。また、ネギや玉ねぎも追加すれば、ソーセージのビタミンB1の吸収率も高めてくれるでしょう。

サラダに生ソーセージを加える事で、旨味や豚脂肪の旨味によってサラダに欠かせないドレッシングや調味料の量を軽減できるメリットもあります。調味料にも脂肪や糖質、添加物が含まれているので、調味料の摂取量を控える事にも繋がります。