れんこんのカロリーは?ダイエット向きの野菜なの?優れた栄養素の効果にはどんなものがあるでしょうか。れんこんをカロリー・糖質・脂質・タンパク質量の観点からダイエットに最適な理由を徹底解説します。
れんこんとは?れんこんの種類と旬
れんこんとは
れんこんとはハスの地下茎が肥大したもので、食用に栽培されたものです。
原産国は中国もしくはインドと言われています。
日本ではれんこんの穴を「見通しがきく」として、お正月やお祝いの席で縁起物として振舞われてきました。
独特な食感を持つれんこんですが、ビタミン・ミネラルを豊富に含む野菜で、ダイエットに高い効果をもつ食品です。
れんこんの種類
在来種群のれんこんは、江戸時代以前に日本に伝わり各地に根付いたものです。
中国種と比べると、細長く茶色がかった色をしていて、粘質で柔らかい食感が特徴です。
しかし、現在では生産者が少なく、あまり流通していません。品種としては”大王”などがありあます。
中国種群のれんこんは、明治時代初期に中国から導入したものを品種改良したものです。
現在流通しているれんこんの多くがこの種類で、品種としては”金澄(かなすみ)”や”加賀れんこん”があります。
流通しているれんこんの多くが中国種群のれんこんなので、れんこんと言えば中国種群のれんこんのことを指します。
れんこんの旬
れんこんの旬は9月~12月です。秋口から収穫が始まり、年末年始がピークに旬を迎えます。
旬の始めの9月~10月に収穫されたものは、新じゃが・新玉ねぎのように新れんこんと呼ばれます。
新れんこんは柔らかくあっさりとした味わいが特徴で、寒さが厳しくなるにつれて粘りと甘みが増していきます。
れんこんのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?
れんこんのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?
食品 | カロリー | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|---|
れんこん(100g) | 66 | 13.5g | 0.1g | 1.9g |
れんこん(1節240g) | 158 | 32.4g | 0.24g | 4.56g |
れんこんは100gあたりの脂質量が0.1g、タンパク質量が1.9gで脂質とタンパク質はダイエットに問題のない数値です。
れんこんでダイエットはできる?カロリーは低いの?
これは決して低い数値とは言えません。葉物野菜に比べて根菜類は比較的カロリーが高い傾向があります。
しかし、れんこんには水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
水溶性食物繊維は水分を吸って膨らむ特性があります。れんこんを食べると胃の中水溶性食物繊維が膨らみ、満腹感を得られます。
れんこんの特有の満腹感を得る効果で、結果的に1度の食事で摂取する総カロリーを抑えることができます。
れんこんは食事中の満腹感を得られるだけでなく、腹持ちも良いのが特徴です。
ダイエットしている時はお腹が空いて集中力の低下や、空腹に耐えきれず暴飲暴食をしてしまいがちですが、れんこんを食べると腹持ちが良いのでダイエットを挫折せずに続けることができます。
れんこんは糖質制限ダイエットに向いているか?
れんこんは100gあたりの糖質が15.5gです。カロリーと同様で、葉物野菜に比べると根菜類は比較的糖質も高いため、
糖質制限ダイエットには不向きです。糖質制限ダイエット中はれんこんの摂取を控えるようにしましょう。
ダイエットを成功させるためには、一日の消費カロリーとバランスを取れるように摂取カロリー量を決めること大切です。そのためには、一日の消費カロリーを把握し、食事制限により摂取カロリー量を決めましょう。本記事では、消費カロリーの計算方法や、摂取カロリーの目安、基礎代謝をあげる方法を解説します。
れんこんのカロリーを他食材と比較
れんこんと他の野菜とのカロリー比較(100gあたり)
食品 | カロリー |
---|---|
れんこん | 66kcal |
大根 | 18kcal |
ごぼう | 65kcal |
にんじん | 37kcal |
じゃがいも | 76kcal |
キャベツ | 23kcal |
たまねぎ | 37kcal |
れんこんのカロリーは66kcalとごぼうの65kcalとほぼ同じ数値となりました。
代表的な根菜類である、じゃがいもと比較してみましょう。
じゃがいもはれんこんよりも多く消費される根菜類なので、カロリーを比較してイメージしやすいかと思います。
れんこんのカロリーは66kcal、じゃがいものカロリーは78kcalです。
れんこんは、代表的な根菜類のじゃがいもよりも、カロリーが低い結果となりました。
大根は例外ですが、根菜類が総じてカロリーが高めの傾向です。
れんこんの調理方法別のカロリー比較(1人前)
食品 | カロリー |
---|---|
れんこんもち(1枚49g) | 80kcal |
れんこんのきんぴら(1皿89g) | 138kcal |
れんこん餅とはれんこんをすりおろし、片栗粉・塩で整えて焼く料理法です。同じような調理法としてはだいこん餅があります。
れんこん餅は1枚80kcalです。れんこん餅は見た目の以上に満腹感が得られる調理法です。
先ほどもご紹介しましたが、れんこんの持つ栄養素の水溶性食物繊維が胃の中で膨らむので炭水化物と同じくらい満腹感を得ることができます。
れんこんのきんぴらは138kcalです。
れんこんとごぼうがほぼ同じカロリーなので、ごぼうのきんぴらを思い浮かべるとほぼ同じカロリーになります。
れんこんのきんぴらは、れんこん餅と比べてカロリーが高くなります。これはれんこんを炒める時に油を使うためです。
れんこんの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較
れんこんと他の野菜との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
れんこん | 13.5g | 0.1g | 1.9g |
大根 | 2.8g | 0.1g | 0.4g |
ごぼう | 9.7g | 0.1g | 1.8g |
にんじん | 6.5g | 0.1g | 0.6g |
じゃがいも | 16.3g | 0.1g | 1.6g |
キャベツ | 3.4g | 0.2g | 1.3g |
たまねぎ | 7.2g | 0.1g | 1g |
脂質・タンパク質量は、ダイエットの観点から見て全ての野菜が問題ありません。
れんこんの糖質に注目してみましょう。れんこんは糖質が13.5gと高めです。いくらダイエットに最適な栄養素が他に含まれていたとしても、この糖質量はダイエットに不向きです。
糖質を抑えるダイエット中はれんこんの食べ過ぎには注意したほうが良いでしょう。
れんこんの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)
食品 | 糖質 | 脂質 | タンパク質 |
---|---|---|---|
れんこんもち(1枚49g) | 11.05g | 3.03g | 0.86g |
れんこんのきんぴら(1皿89g) | 12.71g | 7.12g | 1.87g |
れんこんもちとれんこんのきんぴらを比較すると、れんこんもちの方が糖質・脂質ともに抑えられています。
れんこんもちは、調理に油を必要最低限しか使わないのでカロリー・糖質・脂質を抑えることができるダイエットに最適の調理法です。
れんこんもちのレシピを下記にて紹介いたしますので、参考にしてください。
れんこんの特筆すべき栄養素
れんこんの特筆すべき栄養素
れんこんにはビタミン・ミネラルなど、ダイエットに役立つ栄養素が豊富に含まれています。
カロリー・糖質が特別に低い野菜ではありませんが、それを補って有り余るほどの魅力的な栄養素が豊富な野菜です。
中でもダイエットに役立つ特筆すべき栄養素は「水溶性食物繊維」「カリウム」「ムチン」この3つです。
この3つの栄養素がどのようにしてからだに良い影響をもたらすか解説します。
満腹中枢を刺激する「水溶性食物繊維」
れんこんには水溶性食物繊維が豊富に含まれています。水溶性食物繊維とは、水に溶ける種類の食物繊維です。
水溶性食物繊維は水分保持力が強く、水に溶けるとドロドロのゲル状に変化します。この粘性がダイエットに効果を発揮します。
糖質の消化吸収を緩やかにして、血糖値の上昇を防ぐ効果。コレステロールなどの余分な脂質を吸着して排出するなどしてダイエットに役立ちます。
水溶性食物繊維は水分を含むと膨張します。れんこんを食べると満腹感を得られるのはこのためです。
食物繊維を多く含む野菜といえばレタスが思い浮かびますが、れんこんはなんとレタスの2倍も食物繊維を含んでいる野菜です。
むくみ解消効果のある「カリウム」
カリウムはミネラルの一種で、むくみを解消する効果があります。
むくみの原因は、体内でカリウムとナトリウムのバランスが悪くなり、体内に水分が溜まることで起こります。
ナトリウムとは塩分です。現代人は濃い味付けで塩分を過剰に摂取してしまうので、むくみやすいと言われています。
カリウムはからだの中のナトリウムを排出し、むくみを解消してくれるので、ダイエットには欠かせない栄養素です。
基礎代謝を上げる「ムチン」
れんこんは切った時に糸を引きますが、これはムチンのもたらす粘り成分によるものです。
このムチンは多糖類の一種で、ほかの野菜だと、納豆やおくら、山芋に含まれている成分です。
ムチンは腸内で糖質の吸収を穏やかにして、胃壁の保護・免疫力向上・新陳代謝向上の効果があるので、健康的に脂肪を燃焼するらだ作りの手助けをしてくれます。
ダイエット中は体調を崩しやすくなる人もいます。そのときにれんこんを食べてダイエットしつつ、ムチンの効果で免疫力を向上させると良いですね。
れんこんのおすすめ調理方法・レシピ
れんこんのおすすめの調理法・レシピ
れんこんは根菜類の中でも年間消費量が少ない野菜で、頻繁に食卓に並ぶ野菜ではありません。
記事中ではれんこんもちとれんこんのきんぴらの栄養素について解説しました。
今回はあまり浸透していない調理法の、れんこんもちのレシピをご紹介します。
れんこんもち
<材料>2人前
・れんこん 300g
・片栗粉 大さじ2杯
・塩 ひつまみ
・ごま油 適量
□調味料A
・醤油・砂糖・調理酒・みりん 各大さじ1
<調理方法>
1.れんこんをすりおろします。
2.すりおろしたれんこんに片栗粉・塩をいれて混ぜます。
3.成形して油を引いたフライパンで焼きます。
4.両面焼き上がったら調味料Aを入れてタレと絡めて完成です。
冷えても美味しく頂けるので、お弁当のおかずやおつまみにも最適です。
れんこんでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由
れんこんでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由
れんこんがダイエットに有効な理由をまとめると以下になります。
●世の中に多く出回っている根菜類、じゃがいもよりも低カロリー・低糖質
●水溶性食物繊維が豊富で、満腹感・腹持ちが良い
●むくみ解消効果のあるカリウムが豊富
●免疫力・基礎代謝の向上の役割があるムチンが豊富
●ダイエットに活用する場合は、油をおさえたれんこんもちがおすすめ
れんこんは野菜の中でもカロリーが高い?
れんこんはさまざまな栄養素を含み、ダイエットに最適の食品です。
しかし野菜の中では特別にカロリーが低いわけでありません。
それでも炭水化物に比べると圧倒的にカロリーが低く、栄養素もダイエット向きの野菜に違いはありません。
いくらダイエット向きの食品でも食べ過ぎはよくありません。バランスよく、無理のないダイエットを心掛けてください。