もちのカロリーは?ダイエット向き?太る?糖質・脂質・タンパク質量は?

もちの カロリー、糖質量も高く、ダイエット向きの食品とは言えません。しかし、賢く利用すれば、炭水化物の量を正確にコントロールできるので、ダイエットに活用することが出来るでしょう。

もちとは?もちの種類と旬

もちとは

もちは1000年以上も昔、平安時代から食べられていて、日本の伝統的な食品とも言えるでしょう。縁起の良い食材として扱われていて、正月や祭りごと、神事の際に好まれますよね。また、料理の一品から白飯の代わり、和菓子など食べ方も様々です。一般的には、もち米を原料としていて、切り餅、丸餅、角餅など、地域によってもちの保存形状も異ります。

もちの種類

蒸したもち米を臼の中に置き、水を加えながら杵を使って何度も叩いて作り上げるつき餅が日本の伝統的な餅です。きっと皆さんも、正月やお祭りで大人数が集まった際につき餅を経験した事があるでしょう。こうやって出来上がったつき餅にあんこを絡めたあんこ餅、きなこと混ぜればきなこ餅、砂糖醤油と海苔を使った磯辺焼きなど、様々な食べ方が可能です。また、お汁粉やぜんざい等の日本伝統スイーツとして食べる事も可能です。
他には、もち米を粉にして(場合によっては小麦粉)、お湯を加えながら練り上げる団子も餅の一種です。みたらし団子やあんこを使ったあん団子、大福として食べられます。

もちのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?

もちのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
もち(角1個50g) 118 24.75g 0.4g 2.1g
もち(100g) 235 49.5g 0.8g 4.2g
上の表がもちの食品分析です。100gで200カロリー以上ですのでもちは高カロリーです。更に糖質量が約50gと、非常に高い数値が出ています。もちは炭水化物類で、肉類のような脂身が無いので、脂質量は低く抑えられています。 もち1個は約50gで100カロリー以上、25g程の糖質量です。

もちでダイエットはできる?カロリーは低いの?

もちは高カロリーで、糖質量も非常に高い食品です。効果的にダイエットを行う為にはカロリーと糖質量を必要最低限以上に摂取しない事が重要です。その為、基本的にもちはダイエットに向いている食品ではありません。
しかし、自分なりのルールを作って賢く利用すれば、ダイエット中でも問題ありません。

もちのカロリーを他食材と比較

もち以外のカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
もち 235kcal
ごはん 168kcal
おかゆ 71kcal
ここではもちのカロリーを他の食材と比較してみましょう

100g当たりのごはんのカロリーが168kcalなのに対し、もちは235kcalで、ごはんの約4割高い数値が出ています。また、同じお米でも水分を多く含んだおかゆと比較すると、もちは3倍程のカロリーです。 カロリー量の視点から考えると、もちはダイエットに向いていないと言えるでしょう。

もちの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
よもぎもち(1個50g) 115kcal
ずんだもち(1個20.2g) 41kcal
うぐいすもち(1個40g) 96kcal
かしわもち(1個80g) 165kcal
五平もち(1本167g) 304kcal
いももち(1個55.5g) 86kcal
醤油もち(1個35.4g) 85kcal
関東風雑煮(1杯183g) 147kcal
白味噌雑煮(1杯176g) 157kcal
もち米ではなく、芋から作るいももちのカロリーは通常の切り餅の3割程カット程に抑えられています。しかしその他のもちの各グラムに対するカロリー量に大きな違いはありません。もちの調理方法は上の表にあるよう様々ですが、カロリーの殆どはもちから来ています。味付け方法や調味料によってカロリーには差は生まれません。ただ、あんこ餅はあんこを使っているため、大量の砂糖を口にしてしまいます。砂糖は糖質量を引き上げるので、あんこ餅は他のもちよりもダイエットに向いていません。

もちの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

もち以外の糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
もち 49.5g 0.8g 4.2g
ごはん 37.1g 0.3g 2.5g
おかゆ 15.7g 0.1g 1.1g
上の表にあるように、もちの栄養素を他の食材と比べてみましょう。
まずもちの糖質はごはんの約30%増し、おかゆの3倍以上である事が分かります。おかゆは水分を多く含んでいるので、お米が膨張していて、ごはんよりも糖質量、脂質量、タンパク質量が低くなっています。(栄養素のバランス比はほぼ同じです。)
また、もちの脂質はご飯の2倍以上ですが、もちにはごはんの1.6倍以上のタンパク質が含まれてる事も分かります。

もちの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
よもぎもち(1個50g) 25.05g 0.2g 2.1g
ずんだもち(1個20.2g) 7.25g 0.55g 1.26g
うぐいすもち(1個40g) 21.48g 0.16g 1.44g
かしわもち(1個80g) 36g 0.32g 3.2g
五平もち(1本167g) 61.4g 2.84g 5.36g
いももち(1個55.5g) 14.3g 2.67g 0.94g
醤油もち(1個35.4g) 19.91g 0.11g 0.97g
関東風雑煮(1杯183g) 27.09g 1.51g 4.62g
白味噌雑煮(1杯176g) 30.92g 1.29g 4.37g
もちを食べる際の栄養素を調理法別に比べてみましょう。
この中で、100g当たりで計算すると関東風雑煮や白味噌雑煮の糖質量が最も低い事が分かります。もちと一緒にニンジンや大根などの野菜も一緒に摂取する為、糖質量を抑えられます。 五平もち(長野県などの中部地方の食べ物で、米粒が残った状態のもちを串にさしてタレを付けて焼いく)は、もち米より粘り気が少ないうるち米からできている為、糖質量が低い特徴があります。また同様に、いももちは芋から作られているので、糖質量がもちより低くなっています。
特に運動を取り入れたダイエットの場合、タンパク質を摂取して筋肉の回復や成長を促す事が効果的です。しかし、どの調理方法を選んでももちからは多くのタンパク質を摂取できません。もちを食べる際には、他の食品も一緒に食べて、タンパク質を補う必要があるでしょう。

もちの特筆すべき栄養素

もちはもち米からできていて、炭水化物の塊です。特別なビタミンやミネラルが含まれている訳ではありません。また、食物繊維も0.8g(100g当たり)で豊富とは言えません。

もちの粘りの元である アミロペクチンは素早い消化を促します

通常のお米のでんぷんは20%がアミロース、残りの80%がアミロペクチンと言う物質で構成されています。ところがもち米のでんぷんは100%アミロペクチンで出来ています。 アミロペクチンはアミロースに比べると素早く分解されるため、消化スピードが速まります。その為、もちの方がごはんよりも素早く身体に吸収されるでしょう。運動前の食事では、ごはんよりももちを優先して食べる事で胃の負担を軽減して、素早いエネルギー源確保を促しましょう。
ちなみに、パサパサとした東南アジアや南米のお米に比べると、「こしひかり」や「あきたこまち」などの日本のお米はより高い割合でアミロペクチンを含んでいるようです。

もちのおすすめ調理方法・レシピ

カロリーが高く、高糖質なもちはダイエット中の摂取を控えたい食品でもあります。もちを食べる場合は、もちをそのまま食べるのではなく、他の野菜などと一緒に調理すると良いでしょう。

関東風雑煮&白味噌雑煮

関東風雑煮や白味噌雑煮では ニンジンや大根などの野菜も一緒に調理する為、もちを食べる量が減り、カロリーが抑えられるでしょう。雑煮の具であるニンジンのβカロテンは抗酸化物質で、体内の老化を防ぐ役割があり、アンチエイジングや免疫力の向上にも繋がります。 大根にはもちに含まれる糖質(でんぷん)の消化を助ける働きのあるジアスターゼと言う酵素が豊富ですので、もちの消化や吸収の働きも助けてくれるでしょう。
他のスープなどの汁物では食事に物足りなさが生まれ、ごはんや他のメニューも食べたくなってしまいます。しかし、雑煮はもちが入っている為ボリュームがあり、満腹感を得られるので、無理なく1食全体のカロリーと糖質量、脂質量を抑える事が可能なはずです。

もちでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

もちは脂肪の蓄積を促すので要注意!

私たちが糖質を摂取するとインスリンと言うホルモンが血糖値(血液中の糖質の量の数値)を下げる為に分泌されます。インスリンには脂肪を蓄えて、脂肪の燃料率を制御する働きがあるので、ダイエットの妨げになります。脂肪を効率良く燃焼させるためにはインスリンの分泌をなるべく抑える必要があるのです。
GI( グリセリック・インデックス)と言う血糖値の上昇スピードを表す数値があります。GI値が高いと血糖値の上昇が早いのですが、もちには米以上に多くのアミロペクチンが含まれています。つまり、もちのGI値は高いので、脂肪の蓄積を促す事で、脂肪燃焼率を下げる効果によってダイエットの妨げになりかねません。

しっかりと熱を通して温めて食べよう!

もちを食べる際には、しっかりと温度を上げ、熱を通してから口にするよう心がけましょう。高温によってアミロペクチンが分解されやすくなるので、常温のままの状態に比べると、インスリンの分泌量を減少させることが可能です。脂肪の蓄積を促すインスリンの分泌量を抑える事で、ダイエットを可能な限り効率よく行えるようになるはずです。

たべるのはもちだけじゃダメ!しっかりタンパク質も摂取しよう!

もちは高カロリーですが、豊富なタンパク源ではありません。減量の際に、食べる量をカットするのは良い事ですが、しっかりとタンパク質の摂取を忘れないように心がけましょう。少量のもちを食べるだけでは、タンパク質が不足しがちになり、筋肉の回復や成長が行われにくくなってしまいます。もちを食べる際は他のたんぱく源と一緒に食べるようにして下さいね。

糖質制限ダイエット中にとってもよいか?

ルールを作って、好きなら食べて動こう!!

もちはカロリーが高めで、糖質量も多いので、決してダイエット向けの食品ではありません。しかし、工夫次第では、食事に取り入れてもしっかりとダイエット成功に繋げる事が可能です。もしもちが大好物でもちを腹一杯食べる事で、運動や筋トレに対するモチベーションを高められるのであれば、好きなように食べて通常以上に動けば良いでしょう!
大好きなもち(或いはその他の大好物)を食べて自分を満足させましょう。
無理をしてストレスを抱える事がダイエットを辞めてしまう大きな理由です。時には食べたい時に好きなように食べて、その分身体を追い込む事でメリハリを付けると良いでしょう。一時的にはマイナスですが、ダイエットを楽しみながらも継続しやすくなうので、長期的にはポジティブな効果があるでしょう。
ポイントは自分でルールを作り、しっかりとそのルールを守る事です。
〇〇に成功したら、毎月〇日だけ、など自分えルールを決めて取り組むことで、モチベーションの維持に利用しながらも普段は自制を促す事を忘れないでくださいね!

もちを食べながら簡単に継続できる、無理のない糖質制限ダイエットを!

糖質ダイエットを行う場合でも、長期的に全く糖質を摂取しない訳にはいきません。
糖質制限ダイエットでは必要最低限以上の糖質は避ける必要があるため、お米を炊くのは少量です。少量のお米を炊くのはとても面倒ですし、正確に食べる量を見分け難い難点もあります。多めにお米を炊くと、必要以上に食べてしまう事もあり、糖質制限ダイエットを継続しにくくなります。こんな場合に切り餅を利用する事で、 切り餅は個数で数えられるので、毎日自分が決めた摂取量を守った食生活が送れるでしょう。ついついごはんを食べ過ぎてしまう事をなくし、もちによる摂取カロリーと糖質量を正確にコントロールする事で、無理なく継続しやすい糖質制限ダイエットが可能になるはずです。

もちを置き換えダイエットに利用しよう!

ごはん1膳(約150グラム)は約250カロリーで、切り餅の約2.3個分と同じカロリーです。
もし毎日、一食のごはん1膳を切り餅もちを1つに切り替える事が出来れば、毎週1000カロリー近くを自然とカット出来るでしょう。これを1か月継続すれば4000カロリー程のカロリー摂取を控えられます。ちなみに、もし1日3食を切り餅に切り替えた場合は1カ月で12000カロリーの摂取をカット可能です。小さな積み重ねが貴方のダイエットを成功に導いてくれるでしょう。