たけのこのカロリー・糖質は?ダイエット向き?おすすめの食べ方

昔は栄養がないといわれていた「たけのこ」。たけのこのカロリーは低い?糖質の量は?たけのこはダイエットに向いている?たけのこの栄養は?
ダイエット中の注意点やおすすめの食べ方について知れるので、ダイエットを続けやすくなります。

たけのことは?たけのこの旬

「たけのこ」は竹の子供?

昔ばなしの竹取物語で出てくる竹の子供が「たけのこ」です。竹には地面の下に地下茎という根っこを伸ばしており、春になるとこの地下茎の節からたけのこが成長してきます。
たけのこの成長は驚くほど早く、1日で1メートル近くも伸びるものも。成長しきってチクチクした皮がすべて落ちると、見覚えのある緑色の固い竹になるのです。
成長が早いので食べ頃も短く、地面から顔を出すか出さないかくらいが一番おいしいタイミング。地面から顔を出すと中身がどんどん硬くなっていき、えぐみや苦味が増します。
一般に出回るものは大きく成長してしまったものが多いですが、地方の山へ行くと生でも食べられるほど新鮮なたけのこに出会えることも珍しくありません。

たけのこの旬は3~5月

たけのこは背を高く伸ばして日光を浴びようとします。たけのこ(竹)は成長が早いだけでなく、ワンシーズンに大量のたけのこをつくり出すのが特徴です。
光合成でつくった栄養素は次のシーズンのたけのこのために蓄えておくので、春がやってくると次から次へと新しいたけのこが生まれます。
その年の気温にもよりますが早ければ3月頃から出回りはじめ、4~5月の始めが一番おいしい旬です。
スーパーなどで水煮として一年中手に入りますが、生で食べるたけのこは味も食感も格別。
アク抜きや皮をむくのに手間がかかりますが、一年で限られた期間しか食べられない味なので、生のたけのこに出会ったらぜひ味わってみましょう。

たけのことは?たけのこのカロリー・糖質は?

たけのこのカロリーや糖質は?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
たけのこ(100g) 26 1.5g 0.2g 3.6g
たけのこ(1個400g) 104 6g 0.8g 14.4g
春の代表的な食材であるたけのこですが、カロリーや糖質という栄養面で見てみるとどうでしょうか。
「栄養がない」「手間がかかるだけ」というイメージが強いかも知れませんが、成分表をみるとダイエットに向いている食材であることがわかります。
100gで26kcal、糖質は4.3gなので低カロリーで低糖質です。脂質はほとんどありませんが、たんぱく質は少し含まれていますね。

たけのこのカロリーはダイエット向き?

たけのこはカロリー制限ダイエット中でも食べていい

先ほどたけのこのカロリーや糖質を見たように、たけのこはダイエット中でも食べられます。
カロリーや糖質が低いことも理由のひとつですが、ほとんどの人はたけのこをメインとして食べるのは年に数回でしょう。
水煮として簡単に手に入り、中華料理に使われることも多いですが、主食のように一度に大量に食べることはあまりありませんよね。
そのため、ダイエット中だからといってたけのこを避ける必要はありません。季節モノを食べられないストレスを抱えるよりは、おいしく食べてダイエットをがんばればいいのです。

たけのこは糖質制限ダイエットにおすすめ

かけのこはカロリーと同じように、糖質も低いのが特徴です。そのためカロリーを制限して痩せるダイエット法はもちろん、糖質制限ダイエットにもおすすめです。
家庭で食べられる一般的な野菜と比較してみましょう。

・じゃがいも(100g) 16g
・だいこん(100g) 3g
・なす(100g) 2.9g
・キャベツ(100g) 3.4g
・トマト(100g) 3.7g

このように見ると、たけのこは飛び抜けて糖質が低いというわけではありませんが、一般的な野菜に比べれば低糖質であることがわかります。
さらに、生のたけのこは食感が特徴的で、噛む回数が増えます。よく噛むと満腹中枢が刺激されて満腹感を得られるので、食べる量を抑えられるのです。
たけのこは糖質が低いことやよく噛む必要がある食品であるため、糖質制限ダイエットに向いています。

ダイエット向き!たけのこの調理別カロリー

たけのこを使った調理別のカロリー

成分表にたけのこを使った主な料理のカロリーをまとめてみました。
食品 カロリー
メンマ(ラーメントッピングの量) 3kcal
たけのこの天ぷら(1個40g) 99kcal
若竹煮(小鉢一杯) 37kcal
メンマはラーメンのトッピングとして一般的ですが、主に「麻竹(まちく)」という種類の竹を発酵させてつくった中国の保存食です。
トッピングにのっているのは5本前後ですので、カロリーは気にするまでもないでしょう。ただ、ラーメンを食べるのでカロリーや糖質を大量に摂っている、ということを忘れずに。
たけのこを天ぷらにすると、衣や揚げ油のカロリーや糖質が含まれるため、ダイエットには向きません。

たけのこを低カロリーで食べるなら煮物がおすすめ

ダイエット中にたけのこを食べるのであれば、煮物にするのがおすすめです。
ほかの野菜や高野豆腐などを入れたりすれば、たんぱく質やビタミンなどをバランスよく摂れますし、油を使わないのでカロリーは低くなります。
また、たけのこやほかの具材を大きく切ることで食べごたえもあります。よく噛んで食べるようにすると、満腹中枢を刺激して食べる量を抑えられるのです。
ただし、煮物に醤油やみりんや料理酒などをたくさん使うと糖質が上がるので、だしを利かせて調味料を少なくするように心がけましょう。

たけのこの調理別カロリーや脂質を比較

たけのこは調理してもカロリーや糖質が低い

成分表を見ると、たけのこは調理してもカロリーと同じように糖質も高くなりにくいです。

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
メンマ(ラーメントッピングの量) 3 0.5g 0.1g 0.2g
たけのこの天ぷら(1個40g) 99 7.9g 6.5g 2.3g
若竹煮(小鉢一杯) 37 7.2g 0.2g 3.6g
ただし、天ぷらなどの揚げ物にすればカロリーも糖質も高くなります。ポテトフライを食べるよりはカロリーも糖質も抑えられますが、厳しい糖質制限ダイエット中にはおすすめできません。
たけのこはじゃがいものようにそれだけを単体で大量に食べることは少ないので、副菜として小鉢1杯くらいを食べる分には糖質を気にする必要はないでしょう。

炒め物やたけのこご飯には要注意

たけのこといえば、たけのこご飯。だしや醤油で炊いた具材と混ぜると、ご飯だけで何杯もおかわりしたくなりますよね。
ほかにも、たけのこは中華料理の具材としてもよく使われます。代表的なものが炒め物ですね。
中華料理の炒めものは油を大量に使うので、カロリーが高くなりやすいです。
豆板醤やオイスターソースなど、中華料理に欠かせない調味料はカロリーや糖質が高いものが多いので、たけのこダイエット向きだとはいっても中華はおすすめできません。
中華料理は味付けが濃く、白米と一緒に食べたくなったりお酒を飲みたくなったりするので、注意が必要です。

ダイエットに効果的!たけのこに含まれる栄養素

食物繊維が食べ過ぎを防止する

たけのこはほかの様々な野菜に比べても食物繊維を含む量が多く、そのほとんどは不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維は水に溶けないため、お腹の中で水分を吸って膨らみます。そのため満腹感を感じやすくなるのです。
早い段階で満腹感を得られるので血糖値の急上昇を抑え、からだに脂肪が溜まりにくくなります。
また、水に溶けない食物繊維は消化されないので、便をかさ増しし大腸のカベを刺激して便通をよくする効果も。
便通がよくなることで腸内環境が整うので、結果的に肌荒れが改善されたり体調不良がよくなったりします。

カリウムがむくみを改善

たけのこにはカリウムが豊富で、現代人が摂りすぎている塩分(ナトリウム)を排出して血圧を下げる効果があります。
ナトリウムが体内に溜まっていると水分を溜め込んで中和しようとするため、むくみが出ます。そのため、むくみ解消にはカリウムを摂るのがおすすめです。

疲労回復にアミノ酸

たけのこにはいくつかのアミノ酸が含まれています。中でも疲労回復に効果があるのが、グルタミン酸やアスパラギン酸です。
これらは旨味成分としてだけでなく、エネルギー代謝を活発にするのでダイエット効果が期待できます。
また、たけのこを茹でた後に出る白いぶつぶつですが、これもアミノ酸(たんぱく質)の一種で「チロシン」と呼ばれるものです。
チロシンには神経系の伝達物質を出す効果があるので、脳の活性化や集中力アップにつながります。

たけのこを低カロリーで低糖質に食べる方法

ダイエットにおすすめのたけのこを使ったレシピ

たけのこは毎日大量に食べる食材ではありませんし、カロリーや糖質も少ない食材です。
さらにダイエット効果を高めるには、たんぱく質をプラスしましょう。
今回はお腹いっぱいに食べられる「たけのこ入りつくねのスープ」のレシピを紹介します。

【材料】2人前
・だし汁(顆粒を溶かしたものでOK)600cc
・たけのこ(アク抜き、ゆでる)70g
・鶏ひき肉         150g 
・塩    小さじ2分の1
・★すりおろししょうが  小さじ1
・★酒     大さじ1
・★片栗粉  大さじ1
・醤油  大さじ1
・塩  適量
・青ねぎ、ごま、ごま油  お好みでトッピング
 
【つくり方】
1.鶏ひき肉に★の材料を入れ、よく混ぜる。粗みじん切りにしたたけのこを加えて混ぜる。
2.鍋にだし汁を入れて軽く沸かす。
3.1でつくった種をスプーンで一口大にすくって、だし汁の中に落としていく。
4.だし汁をボコボコ沸かさないように気をつけて、つくねに火を通す(温度が高すぎるとつくねがパサパサになるので注意)
5.つくねに火が通ったら醤油、足りなければ塩で味を整える
6.器に盛り、お好みでごまや青ねぎやごま油をトッピングして完成

ダイエット中にたけのこを食べるときの注意点と太る原因

不溶性食物繊維を食べ過ぎると腹痛や便秘の原因に

カロリーや糖質が低くダイエットに向いているたけのこでも、食べ過ぎれば健康を害する恐れがあります。
例えば、たけのこに多く含まれる食物繊維が腹痛の原因になることも。
不溶性食物繊維は適量であれば、便秘を改善したり食べ過ぎを予防したりしてダイエットをサポートしてくれますが、摂りすぎると消化しきれずお腹が痛くなる可能性があります。
胃の中で水分を吸収するので、意識的に水分を摂らないと逆に便をつまらせてしまう恐れもあるのです。
どの食材にも言えることですが、いくら健康にいい栄養素でも摂りすぎると体調を崩すことになりかねません。

たけのこを食べ過ぎると肌トラブルが起こる?

たけのこはアクが強く、しっかりと下処理しないと食べにくい食材です。たけのこを食べてノドがイガイガしたことがある人もいるかもしれません。
個人差がありますが、たけのこを食べることで皮膚が赤くなったりかゆくなったりするなど、アレルギー反応に似た症状が出ることもあるようです。
たけのこにはアレルゲンは含まれていませんが、ほかにも食べ過ぎが原因で腸内環境が崩れると肌荒れの原因になることも考えられます。

たけのこは1日に200gほどが目安

腹痛や便秘、アレルギーに似た症状や肌荒れなど、たけのこを食べ過ぎると体調を崩す恐れがありますが、ほとんどの場合は心配はないでしょう。
たけのこはラーメンのトッピングや炒め物のアクセントとして使われることが多く、お米のようにたけのこだけを大量に食べることはないからです。
しかし、それでも1日にどれくらいの量を食べれば安全なのかを知っておくべきですよね。
たけのこは1日に200gほど、多くても300gほどに抑えておくことをおすすめします。
体調を崩す大きな原因として考えられる食物繊維は、たけのこを1日に300gほど食べても厚生労働省による1日の目安量の半分以下です。
ほかの食材から摂ることや、環境やストレスなどによって敏感になることもあるので、1日に200~300gほどにしておきましょう。

ダイエット向きのたけのこで太ってしまう原因は?

カロリー制限でも糖質制限でも、たけのこがダイエットに向いている食材であることは間違いないでしょう。しかし、それでも太る人がいます。
その場合はたけのこに原因があるのではなく、1日の消費カロリーを大きく上回るカロリーを摂取しているか、知らず知らずの内に糖質をたくさんとっているかのどちらかです。
糖質制限はカロリーを気にせずお腹いっぱいに食べられるので、無理なく続けられて痩せやすいというメリットがあります。
しかし、糖質をしっかり管理していても、消費するエネルギーよりも多くのカロリーを摂ってしまえば痩せられません。
また、糖質制限ダイエット中は自分が食べる食品にどのくらいの糖質が含まれているのかを知っておくのがおすすめです。
食事のたびにどのくらいの糖質が含まれているのかに悩んだり、食べた後に罪悪感を感じたりしないようにするとストレスなく続けられますよね。
食べ過ぎれば体調を崩したりダイエットに逆効果になったりするので、自分の食の好みに応じて糖質量を把握しておきましょう。