筋トレ上級者は必ずと言っていいほどブロッコリーを食べます。なぜブロッコリーを食べているか理由を知っていますか?実はブロッコリーに含まれる栄養は、筋トレに効果的な栄養素が多く含まれているのです。そんなブロッコリーの魅力について解説します。
なぜ筋トレをする人にブロッコリーが好まれるのか?
筋トレをする人の多くがブロッコリーを好んで食べていますよね。なぜなんでしょうか?
小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス
日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。
それはブロッコリーが低カロリー・低糖質でありながらも、トレーニングの効果を出すために必要な栄養素を多く含むからです!詳しく見ていきましょう。
タンパク質
ブロッコリーは、筋肉を作る材料となる栄養素のタンパク質を多く含んでいます。
タンパク質はアミノ酸スコアという必須アミノ酸のバランスが良い食材ほど、筋肉になりやすいとされています。
ブロッコリーはアミノ酸スコアが80であり、野菜としては高いアミノ酸スコアとなっています。そのためブロッコリーは、筋肉を作る材料となりやすい野菜といえるのです。
ビタミンC
ブロッコリーは、筋トレで溜まった疲労を回復させる栄養素のビタミンCを多く含んでいます。
ブロッコリーに含まれるビタミンCの量は何とレモンの約2倍!生のブロッコリーであれば85gを摂取することで、成人男女が1日に推奨されているビタミンCの摂取量である100mgを摂取することが出来ます。筋トレの疲労のためにもブロッコリーはいいのですね。
ビタミンB群
ブロッコリーは、代謝に関わる栄養素のビタミンB群を多く含んでいます。
ビタミンB群の中でも、ビタミンB1は糖の代謝、ビタミンB2は脂質の代謝に関っており、食べたものを脂肪として蓄えずに代謝する働きのある栄養素です。
またビタミンB6は、タンパク質代謝に関わるため、タンパク質を筋肉の材料とするためには必要な栄養素になります。脂肪をつけることを防ぎながら、かつ筋肉をつけるのにブロッコリーは良い野菜なのです。
食物繊維
ブロッコリーは、腸内環境を改善させる働きまであります。食物繊維を多く含んでいるためです。
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。
水溶性は腸内の老廃物などの排出を促し、不溶性は便の量を増やして腸の動きを活発にさせる働きがあります。腸内環境の改善には、水溶性と不溶性の両方の摂取が必要であり、ブロッコリーにはどちらも含まれています。腸内環境を改善させることで、腸における栄養の吸収も良くなるため、タンパク質が分解された状態であるアミノ酸の吸収も向上するというメリットまであるのです。
ちなみに便秘のメカニズムや解消方法については以下の記事に詳しく解説してありますので、ぜひ参考にしてください。
【プロトレーナー解説】便秘になるとお腹がポコっと出たり張ったりして苦しいし太って見えてしまいます。太る原因にもなる便秘ですがなぜ便秘で太るのか、またその解消法をご紹介しながら解説していきます。
小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス
日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。
ブロッコリーは筋トレと非常に相性の良い食材なのです。
筋トレの効果を出すためのブロッコリーの食べ方
そこでブロッコリーの食べ方の注意点などを紹介します。
ブロッコリーの調理方法
ブロッコリーに多く含まれるビタミンCは、加熱すると水に溶け出してしまいます。そのためお鍋の中に水と一緒に入れて茹でることはおすすめしません。
アメリカなどの海外ではブロッコリーを生で食べる人も多く、生で食べる方法が栄養を最も摂取することができます。
生のブロッコリーをサラダに入れてもいいですし、スムージーでジュースにすると飲みやすいかもしれません。
しかし生で食べると少しアクがあるので、調理しなければ食べられないという人もいるでしょう。そこでブロッコリーの調理方法としては、電子レンジを使った調理方法をおすすめします。
小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス
日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。
また、つぼみである房の部分しか食べないという人もいるでしょうが、茎の方が栄養価が高いとされているため、茎も食べることをおすすめします。
②耐熱容器にブロッコリーを入れて軽くラップをし、500wで2~3分ほど加熱します。
③加熱後に、ブロッコリー全体の加熱が足りない場合は、短時間ずつ追加で加熱してください。 [注意点] ・ブロッコリーを洗った後は、水気をしっかりと切りましょう。
・ブロッコリーに含まれるビタミンCは加熱時間が長くなるほど減少するといわれているため、食感が残る程度の加熱をおすすめします。
冷凍ブロッコリーの栄養素
スーパーやコンビニで売っている冷凍ブロッコリーは手軽に使うことができて便利です。
家庭で生のブロッコリーから調理したものに比べて、少し栄養価が減少してしまいますが、ブロッコリーの出荷量が少ない時期などに取り入れると便利でしょう。
ただし、家庭で冷凍するものは市販の冷凍のブロッコリーと比べて、栄養価がより減少してしまいます。そのため、栄養価の面から考えると市販の冷凍のブロッコリーを使用する方が良いでしょう。
摂取量に注意!
ブロッコリーが筋トレに効果的な食材だからといって、同じ食材ばかり食べ過ぎるのも良くありません。
ブロッコリーにはコリンという物質が含まれており、コリンはトリメチルアミンという物質に変化されます。
コリンの摂取量が多すぎるとトリメチルアミンが分解されずに、汗や尿や息などが腐った魚の臭いになってしまうトリメチルアミン尿症になってしまう危険性があります。
またブロッコリーにはゴイトロゲンという物質が含まれており、ヨウ素の吸収を妨げるゴイトロゲンの働きにより、甲状腺機能低下症を引き起こす恐れがあります。
筋トレに効果的なブロッコリーの摂取量としては、1食当たり50~100g程度を摂取すると良いでしょう。
筋トレする人におすすめのブロッコリーを使ったレシピ
ブロッコリーとエビのガーリック炒め (200kcal/タンパク質16.0g)
・ブロッコリー 100g
・むきえび 60g
・にんにく(みじん切り) 小さじ1
・赤唐辛子(小口切り) 小さじ1/2
・塩 少々
・コショウ 少々
・オリーブオイル 大さじ1
[作り方]
①ブロッコリーをラップに包んで(耐熱容器に入れてラップをしても良いです)、電子レンジで500Wで3分程加熱してください。
②フライパンが温まったらオリーブオイルを回し入れましょう。
③フライパンにみじん切りにしたにんにく、小口切りにした赤唐辛子を入れて、香りが立つまで中火で熱します。
④むきえびを入れます。
⑤むきえびに少し色がついたら、ブロッコリーを入れ、塩とこしょうを味を整えれば完成です。
ブロッコリー以外におすすめの筋トレ野菜
そこでブロッコリー以外にもおすすめの筋トレ野菜をいくつか紹介します。
アスパラガス
アスパラギン酸は、筋トレをして体内に溜まる乳酸を分解して、疲労回復を促進させる効果があります。
そのためアスパラガスを食べることで、筋トレの疲労を素早く回復させ、次のトレーニングに疲労を残さないために効果的な筋トレ野菜といえます。
さつまいも
しかし、筋肉をつけるために糖質は必要で、さつまいもは筋トレのための糖質摂取としておすすめの食材です。
その理由として、さつまいもはGI値が55と低GIの食材であり、血糖値を急激に上げないので、脂肪として蓄えられにくいことがあげられます。
筋トレの2時間前にさつまいもを摂取することで、筋トレの途中でエネルギー不足バテることなく十分に力を出し切ることが出来るでしょう。
また、さつまいもは調理方法によってGI値が変化し、さつまいもを焼き芋にした場合のGI値は高GIになってしまいます。そのため、さつまいもの調理方法としては、蒸すか茹でることをおすすめします。
最後に
筋トレでボディメイクをするためには食事が重要ということは言うまでもありません。サプリなどで栄養素を補充することもいいですが、サプリはあくまでも補助的な役割をなすものです。
小川 雄翔監修トレーナーからのアドバイス
日本トレーニング指導者協会の資格(JATI-ATI)保持者。パーソナルトレーナーとして科学的根拠に基づいた指導が得意。
普段の食事を見直すことが理想の体を手に入れる近道です。ぜひブロッコリーを活用してみてください!