おからのカロリーは高いが糖質が低いのでダイエット向き!おからの栄養素も解説

おからのカロリーは高いけどダイエットに向いているって本当?おからはダイエットに適した食品で、糖質が低く、良質なアミノ酸からなるタンパク質やその他様々な栄養を豊富に含んでいます。ダイエット中におすすめのおからのレシピもご紹介します!

おからとは?おからのカロリー・糖質、他の栄養は?

おからとは

おからは、大豆から豆腐や豆乳を生産する過程で作られます。おからとは搾りかすの事で、豆乳の搾りかすをまとめたモノがおからです。大豆から出来ている為、搾りかすであっても栄養素が高く、食物繊維を豊富が非常に豊富に含まれています。関東では縁担ぎの意味も込めて白く可愛らしい花であるウツギの花である「卯の花」と呼ばれあり、関西、東北などでは「雪花菜(きらず)」と呼ばれる事もあります。
おからは豆腐や豆乳の生産で生まれる廃棄物である為、値段が非常に安い特徴があります。また、豆腐や豆乳の需要は多いのですが、その生産時に出来上がるおからの需要は高くありません。その為、生産量に生産されるおからの需給関係はバランスが悪く、大量のおからが捨てられてしまったり、家畜の食料として利用されています。
おからは日持ちしない特徴があるので、これも生産量の割には少量のおからしか流通していない理由の一つです。スーパーマーケットなどで商品化されているおからは75%程の水分を含んでいる状態で売られている事が殆どです。

おからのカロリー・糖質・脂質・タンパク質は?

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
おから(100g) 111 2.3g 3.6g 6.1g
こちらがおからのカロリー・糖質・脂質・タンパク質になります。
おからのカロリーは100g当たり111kcalで、カロリーが高めである事が分かります。しかし、糖質量は2.3gと低い数値になっています。脂質量は3.6gと少し高めですね。しかし、(後ほど解説しますが)おからの脂質は良質である不飽和脂肪酸ですので、脂質量を気にする必要はありません。そして注目したいのがおからのタンパク質量です。なんとおからには6.1gのタンパク質が含まれています。タンパク質は身体作りやダイエットにはポジティブに働いてくれます。

おからはダイエットには向いているの??

おからはダイエットに最適な食品と言えるでしょう。理由はカロリーは少し高いですが、ダイエット中に避けるべき糖質量が低く、またタンパク質が豊富に含まれているからです。
おからを食べれば、その基本を忠実に守りながら食事を楽しめるでしょう。

知っておきたいおからの栄養素

おからの食物繊維は95%が不溶性食物繊維

おからには100g当たり、11. 5gの食物繊維が含まれています。その食物繊維の内の約95%は水の溶けない性質を持つ不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は食道を通って腸に運ばれますが、体内に吸収される事はありません。その代わりに水分を吸収して嵩を増し、お腹を膨らませる効果があります。これは、ダイエット中の食べ過ぎを防止するのに役立ちますね。
そして、腸内の水分を吸収する事は下痢や便秘の解消にも抜群の効果を発揮します。(不溶性食物繊維の過敏摂取は便秘に繋がりますが、適度な摂取は便秘解消効果があります。)
更に、不溶性食物繊維は、腸内の隅々の細胞に溜まった老廃物も水分と一緒に吸い込みますので、腸内の細胞のデトックス効果も期待できるでしょう。腸内の細胞が活性化すると、自然に消化スピードが速まりますし、体内のメタボリズム(新陳代謝)の改善にも繋がるでしょう。

おからのタンパク質は良質な必修アミノ酸

先ほどの食品分析からも分かるように、おからはタンパク質量を豊富に含んでいます。タンパク質は異なるアミノ酸から成り立っているのですが、おからのタンパク質は体に良い質の高いアミノ酸から成り立っています。その為おからは、タンパク質による筋肉の成長と回復効果を最大限に引き出してくれます。
おから100gの内の6.1gのタンパク質には必須アミノ酸であるイソロイシンが270㎎、ロイシン490㎎、バリン320㎎、アルギニン400㎎、グルタミン1100㎎が含まれています。これらの異なる必須アミノ酸は、様々な効果の高さからサプリメントとして非常に人気が高く、多くのアスリートも利用しています。

バリン、ロイシン、イソロイシンからなる3種類のアミノ酸はBCAAとも呼ばれ、筋肉のエネルギー代謝を助けたり、筋肉分解を防いだりするのに大きな効果を発揮します。筋肉分解とは、運動や筋トレの最中に筋肉を分解してエネルギー源として燃焼する仕組みです。筋肉量を増やして基礎代謝を上げる事が、効果的にダイエットに取り組むコツですが、筋肉分解はその妨げになりますよね。BCAAはこの筋肉分解をするので、身体作りを補助して疲労回復を促します。

アルギニンの一番の役割は、血管の拡張作用です。アルギニンは血液内で一酸化炭素を生み出して血管を膨張させます。これが様々な素晴らしい効果に繋がるのです。まず、血管が膨張すると、血流が改善しますので、筋肉細胞への酸素や栄養素の供給率が高まります。これによって運動能力が高まりまうでしょう。また、運動中に筋肉細胞で作られた疲労物質や老廃物の除去も効率よく行われます。血流の改善は、動脈硬化などの生活習慣病の予防などにも繋がります。また、全身の血行が良くなるので、精力UPや集中力、記憶力の向上などの効果も期待可能です。更に、アルギニンは成長ホルモンの分泌を促す働きがあり、身体作りはもちろん、アンチエイジングやストレス対策にも効果があります。

おからのタンパク質に含まれるグルタミンは免疫力を高めるのにピッタリです。筋トレや運動は、筋肉細胞に大きな負荷が掛かるため、一時的な免疫力の低下に繋がります。グルタミンは風邪薬や点滴に投入される事もある程、免疫力を高めるのに効果的で、コンディショニングには大きな力を発揮します。

これらの良質な必須アミノ酸からなる、おからのタンパク質は筋力アップや素早い超回復を促しますので、より強度の高いトレーニングにより多い頻度で取り組めるようになるはずです。これはダイエットの効率を上げるだけでなく、身体の強化にも効果的です。

おからの脂肪は身体に良い不飽和脂肪酸!

おからの異質量は3.6gと高めですが、身体の良い効果がある不飽和脂肪酸がその75%を占めています。その為、おからの脂質量はあまり気にする必要がありません。おからの不飽和脂肪酸はさらに0.67gの一価不飽和脂肪酸と、2.03gの多価不飽和脂肪酸に分類可能です。

人の体内では合成する事が不可能な必須脂肪酸であるリノール酸などの多価不飽和脂肪酸は、血中のコレステロール値を下げてくれる特徴があります。悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きもあります。このリノール酸のコレステロール値を下げる働きは、血圧を抑えたり、血糖値を下げる働きがあります。これらは動脈硬化症などの予防に抜群の効果を示すだけでなく、ダイエットにも良いメリットがあります。リノール酸などの不飽和脂肪酸によって血糖値が下がれば、インスリンの分泌が緩やかになり、体内に脂肪が蓄積される量を軽減できるでしょう。また、インスリンの脂肪の燃焼を妨げる働きも最小限に抑えられるので、効率よくダイエットに取り組めるようになるはずです。

おからには女性ホルモンそっくりの大豆イソフラボンも含まれている!

おからは大豆から出来ている為、大豆イソフラボンと呼ばれる物質も有しています。この大豆イソフラボンはエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンと構成がそっくりで、体内では女性ホルモンに似た働きをしてくれます。まず大豆イソフラボンは肌や髪の毛の艶やハリを増加させるのに効果的です。他にもバストアップや生理のサイクルを整える働きもあります。ホルモンバランスが崩れる事で起こる、イライラや頭痛、体調不良などの更年期障害の予防や改善にもおからの大豆イソフラボンは有効です。

おからには疲労回復や記憶力の向上に役立つレシチンが豊富!

おからにはレシチンと呼ばれる、痔や皮膚病の薬にも利用されている物質も含まれています。脂肪がエネルギー源として利用される際に血液中でその働きをサポートする役割があります。このレシチンの特徴は疲労回復や免疫力の向上などに効果があります。また、脳細胞の活性化にも効果があるので、記憶力の向上にもポジティブな働きがあります。

ダイエット中のおからの効果的な食べ方や注意点 は?

おからの食べすぎには注意しよう

おからは食物繊維が豊富で、その約95%は水に溶けない不溶性食物繊維であると解説しましたね。この不溶性食物繊維には、便秘解消やデトックス効果などの素晴らしいメリットがあります。しかし、摂取量が多すぎると、お腹を壊したり、お腹が緩くなったりしてしまう可能性があります。腸の強さに個人差があるので、必ずお腹を壊すと決まっている訳ではありませんが、おからの摂取量を増やす際には少しずつ、様子を見ながら行ってください。食物繊維の成人摂取量の目安は男性が20g、女性が18gです。これは157g~173g程のおからの食物繊維の量と等しいので、他の食事からも食物繊維を摂取する事を配慮すると、おからの摂取は1日に100g程が適していると言えるでしょう。

賞味期限の短さ、保存料に気を付けよう!

おからは生の豆腐と同様に劣化するスピードは早いデメリットがあります。その為おからは一般的に、購入の直後に食べる必要があります。水分を飛ばして冷凍保存されている商品もありますが、解凍後から劣化が始まるので、こちらも解凍直後に調理するように心がけましょう。

また、この賞味期限の短さを引き延ばす為に、保存料が加えられている商品も出回っています。購入から食事までの保存期間が長くなるメリットはありますが、保存料は身体に悪影響を与えかねないので、注意してください。「おからは生もの、購入したら直ぐに調理する」と覚えておくと良いでしょう。

ダイエットの為のおからのレシピ

おからは、卯の花や雪花菜として食べられる事が多い、卯の花でも十分ダイエットに適した料理です。しかし、通常の卯の花のレシピを紹介しても面白みが無いので、ここでは通常のメニューに少しアレンジを加えたレシピを紹介したいと思います。

ダイエットにピッタリなおからご飯(糖質カット&タンパク質食物繊維が豊富)

白米や、玄米などのお米を炊く際に、おからを加えてみましょう。おからは水分を吸収しますので、通常よりも多く水を加える事がポイントです。お米は糖質量が多いので、この方法でご飯を炊くと、お米の糖質量を簡単にカットする事が可能になるでしょう。お米の糖質をおからのタンパク質に置き換えられるので、糖質ダイエットに取り組んでいる方は是非試して下さい。また、ダイエットに欠かせない食物繊維の量も大幅にアップするので、一石三鳥です。白米のみで炊き上げた際とは味が少々異なりますが、ごはんにおからのモチモチ感が加わります。

コストと摂取カロリーを抑えられるおからハンバーグ

通常のハンバーグはひき肉を焼いて作りますが、ひき肉におからを加えて混ぜ混んでから、ハンバーグにする事も可能です。おからを加えてハンバーグを作れば、肉の割合が少なくなるので、少量の肉からより多くのハンバーグを調理出来るようになるでしょう。おからの値段は肉に比べるとかなり低いので、料理にかかるコストを削減できますね。おからには食物繊維やタンパク質がしっかりと含まれているので、通常のハンバーグと比較しても、栄養面で大きく劣る事はありません。更に、おからは肉よりもカロリー量が低いので、低カロリーのハンバーグが出来上がります。肉よりも火を通す時間が短くて済むので、調理時間の短縮や火力の節約にもなりますね。おからハンバーグは通常のハンバーグよりも柔らかく、少しモチモチとした食感も楽しめるでしょう。 ”