いわしのカロリーは?ダイエット向き?糖質・脂質・タンパク質を比較

栄養価の高い魚として知られているいわし、ダイエットの際に強い味方となってくれます。気になるカロリーかや糖質・脂質・タンパク質などの栄養素について解説していきます。また、いわしのおすすめ調理法・レシピ、太らないための注意点も紹介します。

いわしのカロリーはどのくらい?ダイエット向き?

いわしとは?

いわしは海面近くを泳ぐ、回遊性の魚です。日本では昔から食卓に並ぶことが多く、親しみのある魚とも言えるでしょう。いわしは鮮魚として煮付けや焼き物にされるだけでなく、ちりめんじゃこやいイリコ(煮干し)などと、私たちの普段の食事でも登場する機会が多いです。しかし、近年では漁獲量が減ってきており価格が向上しているという状態が続いています。

いわしの種類

いわしは、いくつかの種類に分けることができます。マイワシにカタクチイワシ、ウルメイワシがよく知られているところであり、ニシンの種類になります。一般的にいわしと呼ばれるのはマイワシである場合が多く、稚魚の時に漁獲されるとちりめんじゃこに、成長してから漁獲されるとイリコ(煮干し)になるといったように、いわしの成長段階で私たちはさまざまな加工方法でいただいているのです。

いわしの旬

いわしの旬は、一般的には秋から冬にかけてとなっています。いわしが漁れる産地によって、美味しい季節は異なります。いわしの種類別に旬を見てみると、以下のようになっています。
マイワシ・・・5月~10月
カタクチイワシ・・・9月~12月
ウルメイワシ・・・12月~2月

いわしでダイエットはできる?カロリーは高い?低い?

さまざまな場面で食べることの多いいわしは、ダイエットの際にも助っ人となってくれるのでしょうか?
いわしは、青魚になります。青魚といえばDHAやEPAといった栄養素が豊富で、中性脂肪やコレステロールを減らしてくれます。ダイエット中に余分な脂肪を効率よく落としてくれるのは嬉しいですね。
いわしのカロリーは1匹約200キロカロリー前後となっているので、ダイエット中の毎日の食事にも最適です。アジで110キロカロリー(150グラム)ほど、サンマで300キロカロリー(150グラム)となっているので、いわしはダイエットの際にも利用しやすい魚と言えるのです。他の青魚と比べると手頃な価格で購入できるのも嬉しいです。

いわしの食品分析(100gあたり)

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
いわし 217 0.7g 13.9g 19.8g
いわしは1匹約200キロカロリーほどで、他の青魚と比べるとカロリーはやや低めとなっています。糖質は少なく、脂質は魚に含まれる良質な脂なので、ダイエット中の体にもある程度は必要です。タンパク質はいわし1匹からもしっかり摂取できます。

いわしのカロリーを他食材と比較

いわしのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
マイワシ 217kcal
カタクチイワシ 191kcal
ウルメイワシ 136kcal
いわしの中でも知名度の高い3種類を挙げてカロリーを紹介していますが、こうしてみるとウルメイワシのカロリーが一番低いです。ウルメイワシは目刺しや丸干しと言われ、干物になっているものが主流です。よって、調理法も軽くあぶるだけと簡単です。朝食にトースターで炙るだけで良いので、手軽かつ低カロリーとダイエットの時には嬉しい魚です。
また、カロリーが高めになっているのはマイワシになり、鮮魚の状態でお店に並んでいるものを指します。調理法によってもカロリーは異なりますが、カタクチイワシやウルメイワシに比べると、ややカロリーが高いことがわかります。

いわし以外のカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
いわし 217kcal
あじ 121kcal
まぐろ 125kcal
ブリ 257kcal
サバ 202kcal
まぐろやアジに比べるといわしはややカロリーが高めになっています。ウルメイワシやアジのカロリーにはあまり差がありません。一方でブリは脂身が多いのでカロリーが高くなっており、サバはカタクチイワシと同じくらいなのでちょっと意外に感じるかもしれません。風味としては、脂っこいよりはさっぱり食べられる魚の方が、ダイエットの時にはおすすめです。いわしとその他の魚を比べてみると、ダイエットの時にどんな魚を選べば良いのか参考になりますね。

いわしの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
いわしのフライ(開き2枚) 288kcal
いわしの塩焼き(1尾) 79kcal
いわしの刺身(2尾分) 85kcal
いわしは調理法をアレンジすることで、いろんな食べ方ができる魚です。いわしといえば、シンプルに塩焼きかフライという人が多いでしょう。塩焼きは1匹79キロカロリーとなっているため、食事の際に2匹ほど食べても問題ありませんが、フライにすると開き2枚分で300キロカロリー近くになってしまいます。サクサクの食感といわしのふんわりした身がたまらないフライですが、揚げ油を使っているためカロリーが高くなります。また、刺身は2匹分でも100キロカロリーに満たないので、メインディッシュにして食事を取るときにも満足感が得られるでしょう。いわしは調理法によってもカロリーが変わるのです。

いわしの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

いわしの糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
マイワシ 0.7g 13.9g 19.8g
カタクチイワシ 0.3g 12g 18g
ウルメイワシ 0.3g 4.8g 21g
どのいわしも糖質は少なく、タンパク質が豊富であることがわかります。また、脂質に関してはマイワシとカタクチイワシが多めになっており、ウルメイワシは少なくなっています。ダイエットの際にはタンパク質を意識して摂取しながら糖質の摂取量には注意したいので、いわしは全体的にダイエットの際に安心できる食材と言えます。他の青魚よりも糖質や脂質は少ないので、青魚を食べるならいわしを選ぶと安心ですね。

いわし以外の糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
いわし 0.7g 13.9g 19.8g
あじ 0.1g 3.5g 20.7g
まぐろ 0.1g 1.4g 26.4g
ブリ 0.3g 17.6g 21.4g
サバ 0.3g 12.1g 20.7g
いわし以外の魚の糖質、脂質、タンパク質の量を比較してみると、糖質や脂質に関してはブリやサバに比べてアジやまぐろの方が少なくなっています。これは実際に魚を食べた時にも実感できるでしょう。アジやまぐろはさっぱりとしていますが、ブリやサバは脂が乗っている方が美味しいと言われる部類に入るので脂質は多いです。そして、ダイエットの時に欠かせない栄養素とされているタンパク質については、いわしは他の魚に引けを取らないと言えます。いわしは脂質や糖質が少ないだけでなく、高タンパクな魚なのです。

いわしの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
いわしのフライ(開き2枚) 10.4g 21g 12.2g
いわしの塩焼き(1尾) 2.7g 3.8g 7.9g
いわしの刺身(2尾分) 0.2g 4.6g 9.6g
いわしは調理法によって、糖質や脂質、タンパク質の量が異なります。いわしのフライは油を使って揚げるので、糖質と脂質がグンと多くなっています。タンパク質の量も刺身や塩焼きに比べるとやや多くなっていますが、糖質や脂質の量を見るとダイエットの際には塩焼きか刺身で食べる方が良いでしょう。そして、いわしの塩焼きよりも刺身にした方がタンパク質が多く摂取できるのもポイントです。刺身にすると糖質はわずかしか含まれていないので、糖質が気になる時には刺身にすると安心です。いくらダイエット効果や栄養価のあるいわしでも、フライにすると脂質や糖質は多くなってしまうことを覚えておきましょう。

いわしの特筆すべき栄養素

いわしは身近で定番の魚でありながらも、優れた栄養素をたくさん含んでいる魚なのです。どのように栄養素が含まれているのか、順に紹介しましょう。

ビタミンDが豊富

ビタミンDといえば日光を浴びることで生成されるビタミンです。いわしにはこのビタミンDがアジの1.7倍以上と、豊富に含まれているんです。血糖値を下げる働きもあるため、糖尿病改善にも効果が期待できます。

カルシウム吸収率が高い

いわしはカルシウムもたくさん含まれている魚です。カルシウムは骨を丈夫にする働きがあり、私たちの体にとって必要なものです。いわしの中でもウルメイワシになると、100グラム中に750ミリグラムも含まれているというのでカルシウム吸収率もグンと上がります。その吸収率は牛乳の次に高いとされています。

DHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富

青魚に豊富に含まれるDHAは、いわしにもたくさん含まれています。このDHAには脳を活性化させる働きがあり、記憶力アップにもつながります。ここから、アルツハイマー病の予防にも良いと言えます。

リンが豊富

いわしにはリンも豊富に含まれています。このリンはミネラルの1つであり、カルシウムやマグネシウムと結合して歯や骨を形成します。歯や骨を丈夫にしたい時にも、いわしは活躍してくれるのです。

このように、いわしには特筆すべき栄養素がたくさんあります。

いわしのおすすめ調理方法・レシピ

ダイエットに活用できるいわし、どんな調理法で食べるとより効果が期待できるのでしょうか?ここではおすすめ調理法やレシピを紹介します。

おすすめ調理法|お刺身、煮魚、塩焼き、蒸し焼き

調理法のポイントとしては、フライや天ぷらなどの揚げ物にしてしまうと高カロリーとなりダイエットできなくなってしまうので、いわしの場合は煮たり焼いたりといった調理法がおすすめです。グリルやフライパンで焼くだけでも美味しいです。塩焼きは一番手軽にできるいわし調理法と言えるでしょう。

いわしのおすすめレシピ|いわしの梅生姜煮

圧力鍋を使うとより柔らかく仕上げられる、いわしの臭みは一切感じられない煮付けです。
材料(2人分)・・・いわし6匹、水200cc、酢大さじ3、〇梅干し2個〇生姜1片〇水150cc〇酒150cc〇砂糖大さじ1〇みりん大さじ2〇醤油大さじ2

作り方
①腹わたを取ったいわしを塩を多めに入れた水につけて洗う。洗ったら、キッチンペーパーの上に置いて軽く水気を取る。
②鍋にいわしが重ならないように並べ水と酢を入れ落し蓋をして、火にかける。
③煮立ってきたら弱火にして10分ほど煮る。その間に生姜を切って、梅干しは身をほぐしておく。
④鍋の煮汁をすべて捨てたら、〇の材料をすべて入れて火にかける。
⑤煮だったら、弱火で20分煮る。煮詰まってきたら、お皿に盛って完成。

いわしのおすすめレシピ|いわしハンバーグ

豪華なハンバーグ、ダイエットの時には我慢という思いがありますが、いわしを使えばヘルシーに仕上がります。
材料(6個分)・・・いわしのたたき300グラム、水切りした豆腐150グラム、玉ねぎ1個、卵1個、パン粉大さじ4~、〇塩、コショウ、ナツメグ、おろし生姜 少々、●酒、みりん、醤油、各大さじ3、大根おろし適量

作り方
①玉ねぎはみじん切りにして炒め、冷ましておく。豆腐の水切りもしっかりしておく。
②ボウルにいわしのたたき、玉ねぎ、豆腐をいれて、溶き卵、パン粉、〇も入れてよく混ぜる。
③6等分して、フライパンにサラダ油を熱し、両面をしっかり焼いて中まで火を通す。
④ハンバーグを一度お皿に上げ、●をフライパンで熱して照り焼きタレを作る。煮詰めたところでハンバーグを戻し、絡めて出来上がり。

いわしでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

ダイエットにおすすめの魚とされているいわし、ちょっとした注意点もあるので知っておきましょう。いわしは低カロリー・低脂質と言われている魚なのですが、食べ方に気を付けないとダイエットの逆効果となってしまう恐れがあるのです。

いわしは傷みやすい魚なので注意しよう

いわしは魚の中でも傷みやすい部類に入ります。鮮度が落ちたいわしには菌が繁殖するため、それをうっかり食べてしまうと食中毒になる恐れがあります。食中毒になると嘔吐や下痢といった症状があらわれますが、下痢を繰り返していると太りやすい体質になってしまうので注意したいです。下痢をすると体に必要な栄養素も排出されてしまうので、体は脂肪を蓄えようとしてしまうからです。よって、鮮度の落ちたいわしは食べないようにしましょう。

いわしはフライで食べない。塩焼き・刺身がおすすめ

フライや天ぷらなどの揚げ物にすると油で高カロリーになり、ダイエットに失敗してしまう原因になります。刺身や塩焼きで取るようにしましょう。また塩焼きの際にも塩分を取りすぎないように気をつけましょう。

いわしは栄養価に優れておりダイエットの際にもおすすめできる魚ですが、注意点もあるので理解しておきたいです。