ヨガの逆立ちのポーズの効果、やり方とは？【ヨガインストラクター解説】

この効果を踏まえ、逆転ポーズをすることによって色々な効果があります。

お腹周りがスッキリ

お腹周りがぽっこりしてしまう原因には内臓が下がっていることもあげられています。その内臓を元の位置に戻すことによってぽっこりお腹の解消に繋がるのです。また、内臓が正しい位置に戻れば内臓の動きも活性化され、便秘やむくみの解消にも繋がります。

頭痛の解消

頭痛の原因はほとんどが肩がや首などがこることで筋肉が硬くなり、脳の酸素がいかなくなってしまうことです。逆転のポーズで酸素をたくさん送り込めるようになれば、頭痛も解消されます。頭痛がひどい場合は無理して行わないようにしましょう。

血液や臓器が元の位置に戻る他に、ストレスホルモンの抑制や脳内麻薬の分泌、女性ホルモンの分泌を促す効果もあります。女性ホルモンの分泌の促進によって、女性らしい体つきになる効果や痩せやすい体質に変わるのでダイエット効果があるとも言われております。

逆転のポーズといえばまず思いつくものは逆立ちのポーズや三点倒立だと思います。確かにこれらのアーサナは初心者向けではありません。逆立ちになるだけが逆転のポーズではないのです。レベル別に逆転のポーズをご紹介していきます。

①四つん這いになる
②つま先を立て、お尻をゆっくり斜め上にあげ、つく方はかかとを床につける
③肘からお尻までが一直線になるようにしっかり背骨を引き上げる
※背中の柔軟性によって背骨がまっすぐになりにくい方は膝を少し曲げると背骨が伸びやすくなります。

下向きの犬のポーズは両手・両足がしっかり床に付いているので安定感があるアーサナです。手でしっかり床を押し、背骨を引き上げて行くことで骨盤にもアプローチしていきます。

①両足を揃え、胴体が脚にくっつくように足の付け根から前屈する。
②両手が自分の足の横に置けるところまで両膝を曲げる
③痛みがないところで呼吸を続け、首の力を抜く

足を揃えてバランスが取りづらい方は腰幅程度に開いてもOKです。両手が床につくことでバランスも取りやすくなります。

①仰向けになり、両足を股関節から90度に曲げる
②ゆっくりお尻を持ち上げて両手で腰を支えながら両足を頭の上まで持って来る
③お腹と背骨を引き上げてお尻を高い位置にする。つくようであればつま先を床につける
④両手はマットに伸ばして置き、軽く手を組む

鋤のポーズはお尻が1番高いところに来るアーサナで、背中周りを伸ばします。

①鋤のポーズを作る
②両手を腰に当て、脇を締める
③両足を上に向かって持ち上げる
※伸ばせる方は肩の真上につま先が来るようにしますが難しく感じるようであれば身体をくの字にして行ってもOKです。

鋤のポーズから連続して行うことが多い肩立ちのポーズ。しっかり両手で身体を支え、頭・肩・肘を床につけましょう。

《頭立ちのポーズ》

①両手の手を組み、肘を肩幅にして前腕を床に置く
②頭のてっぺんを床に、両手の内側で支えるように置く
③両足を肘のそばまでで歩かせて、お尻の位置を高くする
④背骨とお腹を引き上げる
⑤ゆっくり両足を床から離し、脚と床が平行になるところまで持ち上げる
⑥さらに両足を持ち上げ、つま先が天井に向くようにする

このポーズの④でしっかり背骨を引き上げて置くことで首や肩に体重が乗りすぎることを防いでくれます。初めは壁を使ったり、片足ずつ持ち上げる練習から行いましょう。

様々な嬉しい効果のある逆転のポーズもやってはいけない時や安全のために行わないことを勧めるときがあります。逆転のポーズをする際の注意事項を見ていきましょう。

先述でご紹介した通り、ポーズによっては首や腰に負担がかかるものもあります。疾患があるにも関わらず行ってしまうとさらに悪化させてしまう可能性があります。行う際は自己判断せずに医療機関に相談をしてから行うようにしましょう。

逆転のポーズは血流が頭に流れやすくなります。人によっては頭がずっと下にあると気持ち悪くなったりする方もいるので、苦手な方は逆転のポーズは控えましょう。

女性は月に一度月経があるかと思います。生理中に逆転を行うといらないものを排出しようとしているのに戻してしまうことになります。そうなると身体には悪影響になってしまうので生理中の深い逆転のポーズは控えるようにしましょう。

食後は胃に血液が集まります。この時に逆転のポーズを行うと胃の血液が全身に回ってしまい、消化不良を起こしてしまう恐れがありますので行わないようにしましょう。食後は2時間ほどあけてから行ってください。

色々な効果を実感するためには焦らず、ゆっくり行うことで少しずつ効果を感じて来ると思います。アーサナを行う際は必ず呼吸を止めないようにしましょう。呼吸が止まってしまうと血圧が上がりやすく危険な状態になることもあります。呼吸は鼻呼吸で、吸う息と吐く息を意識しながら行いましょう。また、ウォーミングアップをしっかり行ってからポーズを取りましょう。身体が冷えていたり固まったままだと怪我をしやすいので必ず身体を温めてから行ってください。

今まで難しく感じていて避けてたポーズもたくさん身体に嬉しい効果があるのでぜひ挑戦して見てください。

・逆転のポーズは重力によって下がった血液を心臓に戻したり、内臓を元の位置に戻す効果がある
・内臓が元の位置に戻ることによってぽっこりお腹の解消に繋がる
・首や背中を伸ばすので筋肉が柔らかくなり肩こりなどが原因の頭痛が緩和される
・女性ホルモンが分泌され、痩せやすい体質になる
・初心者には下向きの犬のポーズや立位の前屈から練習する
・中上級者向けの肩立ちのポーズや頭立ちのポーズはヨガのポーズに慣れてきてから行う
・不安があれば指導者に見てもらいながら練習する
・生理中は血液が逆流するので行わない
・首や腰に負担がかかりやすいので疾患がある方は行わない、または医療機関に相談してから練習する
・食後や入浴後は心臓に負担がかかりやすいので2時間ほどあけてから行う

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