もやしのカロリー・糖質は?ダイエット向き?おすすめのレシピを紹介!

今回は今回は家庭の強い味方「もやし」のダイエット効果について紹介します。もやしの100g、1袋(約200g)のカロリー・糖質・脂質・タンパク質量を分析します。またもやしを使ったダイエット中におすすめのレシピもご紹介します。

もやしとは?もやしの種類と旬

もやしとは

安いうえに料理のかさ増しにも使えることから、日本の一般家庭の強い味方である「もやし」。
あまりにも身近で当たり前のように食べているため、もやしがどんなものなのか、どんな栄養があるのかを気にしたことがある人は少ないのではないでしょうか。
もやしは豆類や穀類の種を人工的に発芽させた「発芽野菜」に分類されます。

発芽野菜といえば、かいわれ大根・スプラウト・アルファルファなどが知られていますが、実はもやしも同じ仲間なのです。
もやしのつくり方は原料となる豆類を水に浸し、暗いところで発芽させます。
1週間~10日ほどで出荷できる状態にまで成長するため一年中栽培が可能で、低価格でスーパーなどに並ぶのが特徴です。

もやしの種類

「もやし」とひと言にいっても様々な種類があり、スーパーでどれを買ったらいいの?と悩んだ経験はありませんか?
その通り、もやしには緑豆もやし・大豆もやし・黒豆もやしといった種類があり、それぞれ味や見た目の特徴が異なります。
わたしたちが一般的に「もやし」だと認識しているものは、緑豆もやしでしょう。緑豆もやしは太くて透明がかった白さが特徴で、クセのないみずみずしい食感が特徴です。
大豆もやしは緑豆もやしに比べると芯が細く、長めなのが特徴。先端に大豆がついているので見分けやすいですね。もやしの独特の風味が強く、韓国料理のナムルやキムチなどによく使われています。
黒豆もやしはブラックマッペとも呼ばれ、3種類の中では一番細長いもやしです。見た目の存在感は薄いですがやさしい甘さが特徴で、料理の邪魔をしにくいですね。

もやしの旬

もやしの旬は365日、1年中です。変な感じがするかもしれませんが、もやしは人工的に管理された環境で育てられるので日の光が必要ありませんし、天気や自然災害に左右される心配がありません。
もやしは環境を整えて水を与えさえすれば1年中、安定しておいしく食べられる食品なのです。
ただ、もやしは植物の若芽なので温度差や衝撃に弱いのが難点。すぐに水分が出てしまったり、変なニオイがしたりしやすいですよね。
もやしをおいしく食べるには、買ってから2日以内を目標に食べきりましょう。
痛みやすいので保温はなるべく低い温度でするのが望ましく、野菜室よりチルドの方がおすすめです。

もやしのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?

もやしのカロリー・糖質・脂質・タンパク質

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
もやし(1袋243g)(緑豆) 34 3.16g 0.24g 4.13g
もやし(100g)(緑豆) 14 1.3g 0.1g 1.7g
こちらのもやしの成分表をみてみると、もやしはダイエットの敵であるカロリー・脂質・糖質がとても低い食品だということがわかります。
キャベツ100gあたりのカロリーが24kcal、糖質が3.2g、たんぱく質が1.3gなので、もやしの低カロリーや糖質の低さがイメージできるでしょう。

もやしでダイエットはできる?カロリーは低いの?

以上の成分表をみた通り、もやしはカロリーが低いのでダイエットに適した食材だといえます。
しかし、もやしは味がないうえに腹持ちがよくないので、そのまま単体で食べるのは難しいですよね。
ラーメンのトッピングやこってりした中華料理などと相性がいいですが、カロリーや油分が多いものと組み合わせるとダイエットには逆効果です。
もやしでダイエットするにはちょっとしたコツが必要なので、後ほどじっくりと紹介します。

もやしは糖質制限ダイエットに適している?

カロリーと同じように、もやしは糖質が低い食材なので糖質制限にも向いています。
しかし、もやしそのままでは水っぽく味がしないことから、塩分や糖分が多く含まれている味の濃いものと一緒に食べたくなってしまうもの。
ラーメンにのせたりドレッシングをかけたりすると、無意識の内に糖分を摂りすぎてしまう恐れがあります。
もやしは糖質制限ダイエットにおすすめの食材ですが、正しい方法でとり入れる必要があるのです。

もやしのカロリーを他食材と比較

もやしのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
緑豆もやし(100g) 14kcal
大豆もやし(100g) 37kcal
ブラックマッペもやし(100g) 15kcal
こちらの表は、緑豆もやし・大豆もやし・ブラックマッペ(黒豆)もやしの3種類のカロリーを比較したものです。
100gあたりのカロリーは、緑豆もやしとブラックマッペもやしのカロリーが低いですね。
大豆もやしは豆がついている分カロリーが上がりますが、栄養価も上がると考えてよいでしょう。

もやしと他の野菜とのカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
もやし(緑豆) 14kcal
ごぼう 65kcal
にんじん 37kcal
じゃがいも 76kcal
キャベツ 23kcal
たまねぎ 37kcal
きゅうり 23kcal
なす 22kcal
大根 18kcal
「もやしはカロリーが低い」「糖質制限ダイエットにも向いている」と述べましたが、具体的にどのくらいカロリーが低いのか、イメージしにくいですよね。
ということで、家庭で食べられる一般的なほかの野菜とカロリーを比べてみたので、一覧をみてみましょう。
やはり、根菜類であるにんじん・ごぼう・じゃがいもはカロリーが高いですね。
これらを見ると、もやしのカロリーがいかに低いかを想像できるのではないでしょうか。

もやしの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
もやし炒め(小皿1皿179.2g) 269kcal
もやしチャーハン(1皿400.5g) 649kcal
こちらは、もやしを使った一般的な料理のカロリーを表したものです。
もやしそのままではとてもカロリーが低いですが、炒め物やチャーハンに入れてしまうとカロリーが高くなります。
もやしはほとんどが水分でできているため、濃い味付けや炭水化物との相性がいいです。
そうなると、カロリーが上がったり必要以上の塩分・糖質・脂質をからだにとりこんだりするため、ダイエットには逆効果になります。
このように、もやしをダイエットにとり入れるには調理法や組み合わせる食品にもこだわる必要があるということです。

もやしの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

もやしの糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
緑豆もやし(100g) 1.3g 0.1g 1.7g
大豆もやし(100g) 0g 1.5g 3.7g
ブラックマッペもやし(100g) 1.3g 0g 2g
次はもやしの種類別に糖質・脂質・たんぱく質の含有量を比べたものです。
糖質が一番低いのは大豆もやし、脂質が一番低いのはブラックマッペもやしという結果になりました。
そして、人間のからだに必要不可欠な栄養素であるたんぱく質の量が一番多いのは、大豆もやしです。

たんぱく質は三大栄養素のひとつで、人間が食品から摂取しなければいけません。
たんぱく質は細胞の主原料となり、皮膚や筋肉、骨や臓器をつくりだしている大事な栄養素です。
不足すると髪や爪がボロボロになったり、免疫機能が落ちて病気にかかりやすくなったりします。
ダイエットをする際は注意しないとたんぱく質の摂取量が不足する恐れがあるため、積極的にとり入れましょう。

もやしと他の野菜との糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
もやし(緑豆) 1.3g 0.1g 1.7g
ごぼう 9.7g 0.1g 1.8g
にんじん 6.5g 0.1g 0.6g
じゃがいも 16.3g 0.1g 1.6g
キャベツ 3.4g 0.2g 1.3g
たまねぎ 7.2g 0.1g 1g
きゅうり 4.1g 0.2g 1.3g
なす 2.9g 0.1g 1.1g
大根 2.8g 0.1g 0.4g
カロリーと同じように、もやし以外の一般的な野菜の糖質・脂質・たんぱく質量を比べてみました。
もやしは他の野菜と比べても、糖質がとても低い食材だということが分かりますね。
そして、大豆もやしのたんぱく質の量はほかの野菜に比べても断トツに多いです。

もやしの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
もやし炒め(小皿1皿179.2g) 2.38g 22.54g 9.16g
もやしチャーハン(1皿400.5g) 98.04g 18.78g 15.22g
カロリーを比べたときと同じ、もやし炒めとチャーハンで糖質・脂質・たんぱく質量を比べてみましょう。
もやしチャーハンはお米を使うため、糖質が高くなっていますね。
炒めものもチャーハンも油を使うので、どちらも脂質が多くなっているのが分かります。
組み合わせる食材にもよりますが、食べ過ぎたり毎日同じ料理でもやしを食べたりするとカロリー・糖質・脂質を摂りすぎてしまうので注意しましょう。

もやしの特筆すべき栄養素

もやしはカロリーや糖質が低いことから、ダイエットに向いています。しかし、ダイエットに効果的だという理由は他にもあります。

豊富なビタミン類がダイエットを助ける

もやしには様々な種類のビタミン類が含まれており、これがダイエットを助ける働きをします。
ビタミンB1は糖分をすばやくエネルギーに変える働きがあるため、脂肪をためにくくします。
ビタミンB2は脂肪を分解する酵素の働きを活発にし、代謝を上げて身体に脂肪がつきにくくするのです。
また、ビタミンB6が内臓脂肪をつきにくくしてくれます。
ほかにも、もやしにはビタミンCが多く含まれているため、美容にも効果があります。
ビタミンCはコラーゲンをつくる働きを助けるので、肌ツヤがよくなったりメラニン色素をつくる働きを抑えてシミやそばかすを改善したりする効果があるのです。
見た目がひ弱で「栄養なんてないのでは?」と思われがちなもやしですが、ビタミン類がたっぷり含まれています。

食物繊維で便通を改善する

もやしが含む食物繊維は「不溶性食物繊維」といって、人間が消化できないタイプの食物繊維です。
不溶性食物繊維の特徴は、お腹の中で水分を吸って膨らむこと。つまり、満腹感を得やすく食べ過ぎを防止してくれます。
また、消化されないので大腸まで届き、便通をよくしてくれます。
便通が良くなればからだが軽くなり、体内の毒素が排出されてデトックスにもなるのでうれしいことばかりです。
便通が改善されてからだの毒素がなくなれば、栄養がすみずみまで行き渡るので肌荒れを改善できますよ。

アスパラギン酸が代謝をアップさせる

もやしの中でとくに注目したい栄養素が、アスパラギン酸です。
名前から想像できるように、アスパラガスに多く含まれている栄養素なのですが、大豆もやしにはアスパラガスの約2倍のアスパラギン酸が含まれているといいます。
アスパラギン酸は疲労回復に効果があるため、スポーツドリンクに含まれていたりサプリメントで補給したりするアスリートも多いのです。
ダイエットに効果が期待できるのは、アスパラギン酸が代謝を上げる働きにあります。
代謝が上がればエネルギーを効率よく生み出すほか、脂肪をつきにくい体質にしてくれます。

もやしのおすすめ調理方法・レシピ

もやしの調理方法のポイント

ここまでは、もやしの栄養素やダイエットにおすすめである理由を解説してきました。
もやしはカロリー・糖質・脂質が低くダイエットに向いていますが、注意しないと逆効果になってしまう恐れがあるのです。
とくに調理法や味付けには注意しないと、カロリーオーバーで太ってしまったり塩分のとり過ぎでむくみが出たり、代謝が悪くなったりします。
以下では、ダイエットに最適なもやしの調理法やレシピを紹介します。

わかめともやしのごまナムル

食べ過ぎ防止の副菜としておすすめなのが、徹底的にカロリーや糖質をおさえたナムルです。
食事の最初に食べることで炭水化物やメイン料理の食べ過ぎを防ぎ、摂取カロリーを抑えられます。

【材料】
・もやし  1袋(約200g)
・乾燥わかめ 2つまみ
・ごま   大さじ2
・しょうゆ 小さじ1
・ごま油  大さじ2
・塩   少々

【つくり方】
1.乾燥わかめを水で戻す
2.もやしを食感が残るくらいに茹でる
3.もやしが温かい内に醤油・塩・わかめをあわせる
4.ごまとごま油を混ぜ込んで完成

※すぐに食べるのもいいですが、3時間ほど味をなじませるのがおすすめ。
とりささみを茹でたものや、お酢を少し垂らしてもおいしいですよ。

もやしでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

もやしはダイエットにおすすめの食品ですが、食べ過ぎは禁物です。
また、間違った食べ方をすると太る原因にもなるため、注意しましょう。

毎日もやしばかりは栄養が偏る

もやしはカロリー・糖質・脂質が低いため、ダイエットに効果的です。しかも一袋20~30円ほどで買えますし、庶民の強い味方であることは間違いありません。
だからといって、毎日・毎食もやしばかり食べていては健康を害してしまい、ダイエットどころではなくなります。
健康的にキレイに痩せるには、色々な食材をバランスよく食べることが大切です。
とくに人間に必要最低限の栄養素である炭水化物・脂肪・たんぱく質が不足すると、肌がボロボロになったりエネルギー不足で疲れやすくなったり、免疫力が下がって病気にかかりやすくなったりします。
もやしばかり食べると、これら大切な栄養素をほとんど摂取できないことになるので、注意しましょう。

濃い味付け・こってりした調理はダイエットには禁物

もやしはそのままであればとてもカロリーや糖質が低く、体重を減らしたい場合はすぐに効果が出るでしょう。
しかし、日常生活では油炒めにしたり、濃い味付けで食べたりするのが一般的です。
茹でたもやしにドレッシングをかけたり、油で炒めたりすれば脂質や糖質が多くなり、ダイエットには逆効果。
ダイエットを目的にもやしを食べる際には、油や糖分をなるべく避けるように調理しましょう。