いちじくのカロリーは?ダイエット向き?糖質・脂質・タンパク質比較

いちじくのカロリーはどのくらい?いちじくはダイエットに向いているのか?いちじくのカロリー、含まれる糖質、脂質、タンパク質他、いちじくのダイエット効果やレシピ、注意点などを解説します。

いちじくのカロリーはどのくらい?ダイエットに向いているのか?

いちじくとは?

いちじくは、一般的には果物として扱われることの多い食品ですが、正確には果物ではありません。では野菜なのか?というとそうでもなく、実はいちじくは「花」に分類される食品なのです。

花というと、花びらが開き最後は枯れて落ちるというイメージがありますが、いちじくの場合、洋ナシのような鞘の中で花を咲かせそのまま成長、成熟することで一般的に食されるいちじくの状態となります。

いちじくを食べるとプチプチとした食感がありますが、このプチプチは痩花といっていちじくの花なのです。つまり、いちじく1個の中には沢山の果実が詰まっているというのが正しい認識となります。

そんないちじくですが、ダイエット中に食べる食品としては有効なのでしょうか?あれほどまでに甘いとダイエットには不向きなような印象を受けますが実際のところどうなのか?詳しく紹介します。

いちじくの種類

いちじくには、いくつか種類があります。

・蓬莱柿(ほうらいし)
中国原産のいちじくで、果実は大振りで味は、上品な甘さの中にほど良い酸味があるのが特徴で、日本では西日本を中心に食べられているいちじくです。

その歴史は古く、江戸時代にポルトガル人によって長崎に伝来されたといわれており、当時は薬用として栽培されていました。

・桝井ドーフィン
アメリカ原産のいちじくで、果実は大振りでさっぱりとした中にほど良い甘さを感じるのが特徴のいちじくです。

日本では最もポピュラーな品種だといわれています。

・とよみつひめ
福岡県原産のいちじくです。果実は小ぶりですが、白い果肉部分がとろりとした食感で肉厚なのが特徴です。

糖度も高く食べやすいことから、人気が高いいちじくです。

・カドタ
イタリア原産のいちじくです。小さ目の果実は、外皮が緑色や琥珀色で甘みが強く家庭栽培用として親しまれている品種となります。

ドライフルーツとしても食べられることの多いいちじくです。

・ビオレ・ソリエス
フランス原産のイチジクです。果実はやや小ぶりで外皮は濃い紫色をしています。
白い果肉の部分は少な目ですが、赤い部分がねっとりとして甘みがありジャムの様な食感を楽しめるのが特徴です。

いちじくの旬

いちじくには、旬が2回あります。

1回目の旬は6~7月ごろ、前年に伸びた枝の先に生ります。
2回目の旬は8~10月ごろ、春に伸びた芽が成長したところに生ります。

旬は2回あるいちじくですが、一度収穫すると、傷むのが早いためすぐに食べる必要があります。

そのため、旬の時期は長いものの収穫後のいちじくを生で食べられる時期は短いため、注意が必要です。

但し、生食では長期保存はできないものの、ジャムにしたり乾燥させてドライフルーツとして保存、また、冷凍保存することで長期保存は可能です。

生の状態で食べられるのは、旬の時期に限られていますのでいちじくの旬の時期は見逃さないようにしておきたいものですね。

いちじくでダイエットはできる?カロリーは高い?低い?

いちじくのカロリーを見てみましょう。

100g当たりのカロリーは54kcal、1個が大体72g程ですので1個39kcalとなります。
1個当たりのカロリーを見ると低カロリーなのが分かりますね。食べ過ぎなければダイエット向きの食品だといえるでしょう。

いちじくの食品分析

食品 カロリー 糖質 脂質 タンパク質
いちじく(100g) 54 14.3g 0.1g 0.6g
いちくじ(1個72g) 39 10.3g 0.07g 0.43g
いちじくに含まれる、糖質量、脂質量、タンパク質量を見てみましょう。

脂質とタンパク質に関してはほとんどないのが分かります。問題は糖質ですね。ダイエット中は糖質の摂り過ぎに気を付けたいところですが、いちじくは糖質を多く含む食品だということが分かります。

100g当たり14.3g、1個当たり10.3gですのでおやつやデザートとして食べる場合には生で食べるとしても1個までに抑えておく方がダイエット中は安心だといえるでしょう。

いちじくのカロリーを他食材と比較

いちじく以外のカロリー比較(100gあたり)

食品 カロリー
いちじく(100g) 54kcal
みかん 45kcal
スイカ 37kcal
バナナ 86kcal
りんご 54kcal
いちご 34kcal
いちじくは花ですが、果物と同じように食べられる食品ですので、いちじく同様、一般的によく食べられる果物のカロリーを比較してみましょう。

水分量の多いすいかといちごのカロリーは低いものの、トータルしてみるといちじくが極端に高いということはありませんね。果物と比較すると平均的だといえます。

バナナに関しては100g当たり86kcalと管小野の中では高カロリーになりますのでバナナを食べるよりはいちじくを食べる方がダイエット中は良いでしょう。

いちじくの調理方法別のカロリー比較(1人前)

食品 カロリー
乾燥いちじく(1個7g) 20kcal
いちじくの缶詰(255g) 207kcal
いちじくの調理別のカロリーを比較してみましょう。

通年でよく見かける乾燥いちじくは1個当たり20kcalと意外と低カロリーですね。但し、乾燥いちじくは水分がない分、1個当たり7gと小ぶりで食べやすいためついつい食べ過ぎてしいまいがちですので、食べる量に注意が必要です。

いちじくの缶詰は、コンポートといって砂糖漬けされているためカロリーも高めで207kcalあります。ダイエット中は避けて多く方が無難だといえるでしょう。

いちじくの糖質・脂質・タンパク質量を他の食材と比較

いちじく以外の糖質・脂質・タンパク質量比較(100gあたり)

食品 糖質 脂質 タンパク質
いちじく(100g) 14.3g 0.1g 0.6g
みかん 11.1g 0.1g 0.7g
スイカ 9.2g 0.1g 0.6g
バナナ 21.4g 0.2g 1.1g
りんご 10.77g 0.1g 0.2g
いちご 7.1g 0.1g 0.9g
いちじくは花ですが、果物と同じように食べられる食品ですので、いちじく同様、一般的によく食べられる果物の糖質量、脂質量、タンパク質量と比較してみましょう。

どの果物も脂質量、タンパク質量に大差はありませんね。注目すべきは糖質となります。

果物は食品の中でも糖質を多く含む食品ですが、100g当たりの糖質量を見るといちじくに含まれる糖質量は10.3gと決して少なくはありませんが、他の果物と比較すると平均的な量だといえます。

食べ過ぎてしまうと糖質を摂り過ぎてしまうため太りやすくなりますが、果物を食べたい時、適量を摂る分にはいちじくはダイエット中に摂っても良いでしょう。但し、食べ過ぎには注意が必要です。

いちじくの調理方法別の糖質・脂質・タンパク質量比較(1人前)

食品 糖質 脂質 タンパク質
乾燥いちじく(1個7g) 5.33g 0.04g 0.28g
いちじくの缶詰(255g) 49.47g 0.26g 1.28g
いちじくの調理法別の糖質量、脂質量、タンパク質量を見てみましょう。

脂質量、タンパク質量に関してはそこまで大差はありませんね。
糖質量に関しては、乾燥いちじくは1個当たり5.33gですので、ダイエット中のおやつとして1~2個食べる分には問題ありません。但し、食べ過ぎには注意です。

いちじくの缶詰に関しては、コンポートといっていちじくを長期間保存できるよう砂糖漬けにしているものがほとんどですので糖質量も49.47gとかなり高めです。

1缶当たりの糖質量とはいえ、内容量はそこまで多くないため少量であってもダイエット中は避けておく方が安心だといえます。

いちじくの特筆すべき栄養素

いちじくは低GI値食品なため、ダイエットに適した食品

ダイエットを行う上で、GI値といって血糖値の上昇率を示す指標の数値が60以下の食品を食べることが良いといわれています。

血糖値は、糖質を摂ることで上昇します。血糖値が上昇するとインスリンというホルモンが分泌され、エネルギーとして使われなかった糖を脂肪へと変換させて蓄積させる働きがあります。そのため、血糖値が急上昇してしまう高GI値食品ばかり食べているとインスリンが過剰分泌されやすく、結果的に脂肪を増やしてしまうのです。

いちじくのGI値は、36と低GI値食品となります。食べ過ぎてしまうと意味はなくなってしまいますが、適度な量を摂る分には脂肪として蓄積されにくくダイエット中に向いた食品に該当するのです。

カリウムの効果でむくみを改善

むくみはダイエットの大敵といわれていますね。体がむくんでいると血液の循環が悪くなるため、代謝機能が低下、結果、太りやすく痩せにくい体内環境となってしまいます。

いちじくには、カリウムといってミネラルの一種となる成分が豊富に含まれています。むくみを解消させるためには、カリウムを始めとしたミネラル成分をバランス良く摂ることが大切です。

いちじくを食べることでカリウムを始め、ミネラル分の不足を改善することができ、むくみが解消、その結果、代謝機能が高まり、痩せやすく太りにくい体内環境へと変わり、ダイエットをサポートしてくれます。

食物繊維「ペクチン」の働きで腸内環境を整える

いちじくには、食物繊維の一種「ペクチン」という栄養素が豊富に含まれています。食物繊維は、腸内の老廃物を体外へ排出させる効果があることからダイエットに有効とされていますが、中でもペクチンは腸内細菌の一つ「善玉菌」を増加させる効果があるため、腸内環境を整え更にダイエット効果を高めることができる食物繊維です。

食物繊維は、様々な食品に含まれる栄養素ですが、ペクチンの含まれるいちじくは更に腸に有効だといえるでしょう。

「フィシン」の働きで消化機能を向上

いちじくには、「フィシン」といってタンパク質を分解する酵素が豊富に含まれています。

タンパク質を分解するために胃腸は活発に働きます。そのため、タンパク質を摂り過ぎてしまったり食べ過ぎてしまうと胃腸の機能が低下、結果、消化機能が低下してしまうことで太りやすくなってしまいます。

消化機能の低下を改善、予防するには食べ過ぎないことが一番有効ですが、同時にいちじくに多く含まれるフィシンを摂ることでタンパク質の分解を助けてくれます。

ダイエットとは直接関係ないものの、ダイエット中、消化機能が低下している状態だとダイエットに必要な栄養素を摂り込む力も低下してしまいますので、消化機能を回復させることを考えるといちじくに含まれるフィジンは間接的にサポートしてくれる存在だといえるでしょう。

いちじくのおすすめ調理方法・レシピ

いちじくの旬は、夏と秋の2回あるとはいえ収穫後はすぐに傷んでしまうため生の状態で食べられる期間は限られています。
そこで、旬のいちじくをいつまでも美味しく食べられるよう、いちじくの冷凍保存法を紹介します。

そのまま食べても良し!ヨーグルトにトッピングもおすすめ「冷凍いちじく」レシピ

<材料>
・いちじく 傷んでないものを好きなだけ

<用意するもの>
・バット
・ラップ
・冷凍保存バッグ

<作り方>
1.いちじくの皮をむきます。ぱっくりと口の開いてない方からむいていくとするするとむけます
2.放射線状にスライスします(スライスしなくても可)
3.バットにいちじくを重ならないようにならべていきラップ密着させるようにラップをかけ、数時間~一晩、冷凍庫へ入れておきます
4.冷凍されたいちじくを冷凍保存バッグに入れて完成です。冷凍庫で保存しましょう

食べる際は、食べる分だけ皿に移して冷蔵庫に入れて解凍します。半解凍の状態で食べるとシャーベットのような食感になりますし、完全に解凍するとやわらかい食感となります。
そのまま食べても美味しいですが、ヨーグルトなどにトッピングして食べるのもおすすめです。

いちじくでダイエットの注意点、健康上に問題、太ってしまう理由

GI値が低くダイエット効果のある栄養素を含んでいるいちじくですが、食べ方を間違えてしまうとダイエットどころか太ってしまう可能性もありますので注意が必要です。

コンポートは砂糖がたっぷり!ダイエット中は避けましょう

いちじくは生で食べるほか、コンポートで食べる方も少なくありませんが、コンポートはたっぷりの砂糖を使っています。
そのため、例え少量であってもその糖質量はかなり高くなってしまうため、食べ過ぎてしまう、少量だが頻繁に食べるなどしていると太ってしまう可能性があります。

ダイエット中にいちじくを食べる際は、コンポートは避けておく方が無難です。

食べ過ぎ注意!ドライフルーツ

いちじくを旬の時期以外で手に入れようとするとドライフルーツとして販売されているものが目に付きますね。
しかし、ダイエット中は要注意となります。
ドライフルーツは、元々の食材を乾燥させた状態、即ち、水分が抜けた状態で1個に栄養素が凝縮されています。

そのため、ついつい食べ過ぎてしまいがちなドライフルーツですが、食べ過ぎてしまうことで凝縮された栄養素を沢山摂ることにつながります。
ダイエットに有効な成分だけが凝縮されているのであれば問題ありませんが、含まれる糖質量も凝縮されていますので、食べ過ぎてしまうことで糖質を摂り過ぎてしまい太ってしまう可能性があるのです。

ドライフルーツとしていちじくを食べる際には、食べる量に十分気を付け、一度に食べる量は1個、多くても2個までにしておくと良いでしょう。